感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
警察小説はこれだから面白い!!
少しずつ繋がる感じが本当面白い。
今回は後味スッキリとは行かなかったけど
やっぱり名作と言われるものは
面白いんだなぁ〜。
夢中で読みました。
震える牛のタイトルの謎。
なるほど。
なんか某巨大ショッピングセンターや
某激安スーパーが怖くなったわ。
安いのを求めすぎた消費者も悪い。
国民性って言うのもあるだろうが
これからはみんなで高め合って
国を造って行かなきゃいけないって思った。
Posted by ブクログ
居酒屋強盗事件の未解決事件を田川刑事が追う話。地取り鑑取りのスペシャリストによる地道な捜査、いつどこで繋がるのか、手帳が膨れるごとに期待も膨らむ。この強盗事件が巨大スーパーによる地方破壊と食の安全に繋がるとは。他人事とは思えず日本社会のことを考える。こんなの加工肉食べたくなくなる(多分すぐ食べてる)勉強不足でBSEに感染した牛が震える、というタイトルの単語を知らず読みながら驚愕した。
田川刑事が職人すぎて格好良い、田川家の雰囲気もめちゃくちゃ好き。
にしても宮田さん!?え、めちゃくちゃ好きだったよ途中まで。田川刑事を買ってる良い上司だと思ってたよ、途中まで。ねぇ宮田さん!?
Posted by ブクログ
裏表紙の「『メモ魔』の異名を持つ田川は……」を見た瞬間にその設定にそそられて読んだ。ミステリにおいてこういう設定は鉄板ながらもやはり強い。
証言が取れるまでかなり時間がかかること、田川による綿密な捜査に反して犯行計画が稚拙で杜撰なため事件の真相に肩透かし感があること、文章そのものがやや淡白なことなどは気になるが、そうは言ってもコツコツと地道に証言を取っていく様子は楽しんで読み進められた。
終盤で突然上司の腕時計の詳細な描写が入ったので首を捻りながら読んでいたら直後にどんでん返しが起こって内容的には笑えないのに笑った。
BSE問題からかなり時間が経ってしまったので、もっと以前に読んでいたらより新鮮に読めたのではないかと感じた。
Posted by ブクログ
久しぶりに読んだ警察物、鑑が繋がっていく感じがよかった。最後は段々面白くなって一気に読んだ。
官民の癒着、政治的な問題から歪められて解決されたりされなかったりする事件も、事実沢山あるんだろうなと思った、狡猾な人が出世していくのも悲しいけど分かる
チェーン店の食べ物とかお惣菜、食べづらくなった
Posted by ブクログ
いやぁ〜参りました。
本気の警察物って手にしてこなかったのですが、こんなにも面白いとは...
また読みたいと思うジャンルが増えてしまいました^^;
「震える牛」ってそういう事なんですねー。
いやはや恐ろしい。
本作の主人公は警視庁捜査一課継続捜査班に勤務する田川警部補。
課長の宮田から2年前に起きた未解決事件である強盗殺人事件の捜査を命じられます。
売上金目当てで起こった居酒屋での強盗殺人事件は居合わせた客2人をも刺殺する凶悪事件で、当時頻発していた外国人による犯行とみられたが犯人逮捕には至らず、操作は遅々として進まない。
田川の後輩である池本刑事と始まったたった2人の捜査は地道な聴き取りにて犯人らしき人物がベンツに乗って逃走したという目撃情報にたどり着く。
持ち主は高級クラブのママ。
ママのもとを訪れる客を洗っていった結果、ショッピングセンターを全国展開をする業界最大手オックスマート会長の息子である柏木信友の姿が浮かび上がる。
御曹司である柏木が売上金目当ての強盗殺人?
そんな訳ないですよね。
そうなんですよ、同時に居酒屋で殺された西野と赤間の2人の身辺を洗い直した田川は、西野が産廃業を営んでいるが、暴力団の組員である事を突き止める。
そしてもう1人の被害者である赤間は真面目な獣医師。
まだ繋がらない。
点と点を線で結ぶ為、田川は西野、赤間が住んでいた地元を訪ね点と点の間に潜む背景を探る。
まさに地道な捜査が描かれています。
そこに新たな視点が加わります。
それはネットニュースのメディア記者である鶴田。
鶴田は個人的にオックスマートに恨みがあり、大規模店の出店を続けてきたオックスマートの戦略に陰りが見え始めたとの記事をリークする。
その記事がきっかけで知り得た内部告発は食の安全を無視し、企業の利益を優先させるという悍ましき加工品が販売されているというもの。
これが事実であるならば恐ろしい以外の何物でもなく、思わず自分自身の日常(買い物や食べる物)を思い出してしまいました。
繋がらなかった点と点。
1つずつ線となり、見えてきた事件の全貌。
しかし、そこに立ちはだかるのは権力。
ここにきて急激なインフレが問題となっていますが、それまでは長きに渡るデフレ社会。
給与所得が増えない日本で、消費者は少しでも安い物を求め、企業は消費者視点でなく、他社よりも安く販売しても利益が出せる方法を模索する。
その結果が産地偽装や賞味期限の改ざん、大量の添加物や農薬の問題等々、食を脅かすニュースが絶えない社会となってしまった。
未解決の強盗殺人事件の犯人を追うのが本作の本筋ですが、「食」を舞台に描かれた社会派作品。
実に骨太の作品で、次に読もうと思っていた作品をちょっと傍に避け、私の中で社会派といえばの葉間中顕作品を読もうと思います。
あっ、続編でもある「ガラパゴス」も必ず読みます!
説明
内容紹介
平成版『砂の器』、連続ドラマ化!
警視庁捜査一課継続捜査班に勤務する田川信一は、発生から二年が経ち未解決となっている「中野駅前 居酒屋強盗殺人事件」の捜査を命じられる。初動捜査では、その手口から犯人を「金目当ての不良外国人」に絞り込んでいた。 田川は事件現場周辺の目撃証言を徹底的に洗い直し、犯人が逃走する際ベンツに乗車したことを掴む。ベンツに乗れるような人間が、金ほしさにチェーンの居酒屋を襲うだろうか。居酒屋で偶然同時に殺害されたかに見える二人の被害者、仙台在住の獣医師と東京・大久保在住の産廃業者。
田川は二人の繋がりを探るうち大手ショッピングセンターの地方進出、それに伴う地元商店街の苦境など、日本の構造変化と食の安全が事件に大きく関連していることに気付く。
【編集担当からのおすすめ情報】
WOWOW「連続ドラマW」にて2013年6月より、連続ドラマ化!
出演:三上博史、吹石一恵、小林薫ほか
子供たちが口にする加工食品は安全なのか?
地方都市は、なぜ衰退したのか?
日本中を震撼させた戦慄のミステリー、ついに文庫化!
内容(「BOOK」データベースより)
警視庁捜査一課継続捜査班に勤務する田川信一は、発生から二年が経ち未解決となっている「中野駅前 居酒屋強盗殺人事件」の捜査を命じられる。当時の捜査本部は、殺害された二人に面識がなかったことなどから、犯人を「金目当ての不良外国人」に絞り込んでいた。しかし「メモ魔」の異名を持つ田川は関係者の証言を再度積み重ねることで、新たな容疑者をあぶり出す。事件には、大手ショッピングセンターの地方進出に伴う地元商店街の苦境、加工食品の安全が大きく関連していた。現代日本の矛盾を暴露した危険きわまりないミステリー。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
相場/英雄
1967年新潟県生まれ。2005年に『デフォルト(債務不履行)』で第二回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞しデビュー。12年『震える牛』が大ヒット(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)