【感想・ネタバレ】栄光の岩壁(上)のレビュー

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Posted by ブクログ

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「栄光の岸壁」の主人公・竹井岳彦は10代で遭難し、凍傷により両足先の大半と片足のかかとを失うのですが、不屈の精神力でリハビリを行い、未登攀の岩壁を次々に征服します。
「足のない足」で「登山」だけでなく、岸壁の「登攀」をするのですからすごいです。

そんな主人公に現在故障中で走れない私が自分を重ね合わせていることは言うまでもありませんw
主人公のモデルが実在の人物であることも、私の興味を大きくします。
主人公・竹井岳彦と私では身体的ハンデの大きさ、それを克服する心の強さ、どちらも天と地の差ではありますが・・・。

「孤高の人」の主人公・加藤文太郎、「栄光の岸壁」の竹井岳彦、どちらもすさまじい「山バカ」なのですが、どちらもとても美しい女性と幸せな結婚をします。子どもにも恵まれます。
山岳小説って主人公が亡くなってしまうパターンが多いって聞いていて、確かに「孤高の人」の加藤文太郎は妻と幼い子どもを残して山で死んでしまいます。
なので、竹井岳彦がそのようなことにならないか、下巻を読み始めてから物語の最後の山行から無事に生還するか気になって先に結末を確認してしまいましたw

はたして結末は・・・是非読んで確認してくださいw

山岳小説を何冊も読んで、山には行きたくて仕方がありませんか、小説の主人公のように厳冬期の山には恐ろしくて到底行きたいという気持ちにならないですね~。もう小説の中だけで十分です。

いずれは夏山でいいので八ヶ岳あたりの山とか登ってみたいです。
まずは故障が直ったら、いつも走って登ってた猿投山を歩いて登ってみるかな・・・。

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2011年11月18日

Posted by ブクログ

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詐欺にひっかかり続ける人を見るのは辛い、というのが読後の率直な感想。でも、これまで読んだ新田次郎作品の中で一番山の臨場感があって夢中になって読めた。

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2011年05月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この小説のモデルとなったのは芳野満彦さんだ。高校の頃の登山で凍傷により両足の指を失いながらも、山を目指した人であり、小説の中では、逆説的に両足の指がなくなったからこそ、山を登り続けたのだとも評している。
そのことを考えると、主人公が凍傷を負い、その逆境から立ち上がることができたのは、小林医師という軍医上がりの人からいわれた次の言葉だと思う。
この小説においては、この言葉からはじまっているともいえる。
「寝ていたのでは一生かかってもそのままだ。まず立つことの練習を始めねばならない。靴下を幾枚も重ねて履き、大きな靴を履いて、天井からつりおろしたロープにすがって立つ練習からはじめるのだ。足に重みがかかると足が痛む。出血する。出血してもなんでも、それをやるのだ、そのうち出血も少なくなり、重心の取り方も自然に覚えてくる。新しい足が、君のその足の中から出てくるのだ」
そして、主人公は、マッターホルンと言う山の北壁の日本人初登攀を成し遂げる。
全2巻

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2017年03月08日

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