感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ショートショート、一言でいうと「シュールで先読みの天才(予言者?)」。無機質的な作風なのでスッキリ読める。以前読んだ、余命3000文字とは異なる雰囲気。この差は何だろう?おそらく、登場人物の人間関係やパーソナリティを気にしないで読めるところが、逆にリアリティを助長したのだと思う。先読みの天才というところは「大転換」というタイトル。お隣の某国がミサイルをぶっ放してくるというお話し。これは勿論リアル~。ショートショートへの苦手意識が払拭された。シュールな星さんの本はもっと読みたい。次は「ボッコちゃん」かな。⑤
Posted by ブクログ
しばらく本を読んでいない状態から読書脳にスイッチングするのに、最適なのが星新一。表題作と通底するテーマを扱った「虚像の姫」、ブラックな結末が秀逸な「厳粛な儀式」あたりが気に入った。
Posted by ブクログ
ほかの単行本のあいまあいまに少しずつ読むには、星新一さんの薄い文庫はまことにもってこいです。電車内で単行本を読み終えたその時間のすきまにピッタリはまります。
この文庫も??な作品がたくさんでしたが、中でも、「質問と指示」という妖精のお話が秀逸でした。なんどもエヘヘと笑いをもらしてしまいました。
解説に星新一さんのショートショートが1000本を越えたとの記載がありました。まだまだいっぱい面白い作品があることでしょう。大安心です。
Posted by ブクログ
いちばん初めに読んだ星新一の本
小学校の学級文庫にあったぼろぼろのを先生に頼んでもらったのでした
それからの私は星新一のショートショートをかたはしから集めはじめて新潮文庫は多分コンプリートしたはずだ
Posted by ブクログ
現実離れしているようで、現実の影に存在するような短編集。特に好きなのは「高度な文明」と「かぼちゃの馬車」。
スマホや家電のある便利な世界に生まれ、調べれば何でも出来る一方で、身一つでは料理の一つさえも不安になる自分、そして”思い込み“で意地悪に気づかなかった幼少期の自分に重なった。
Posted by ブクログ
再読。
著者のショートショートは本当に
面白い。
いつ読んでも、しっかり驚かされる。
またタイトルが、秀逸。
「常識」とか「疑念」とかそんなタイトルが
読み終わった後は、このタイトルが
1番しっくりくるって思わせてくれるのがすごい。
Posted by ブクログ
ショート・ショート。短編集。
ファンタジー・SF要素のある作品もあるが、現代社会を鋭く風刺した作品が多い。
ラスト二行のセリフが印象的な「新しい遊び」が好き。
表題作も完成度が高い。というか、全作品が十分に面白い。さすが星さん。
Posted by ブクログ
28の短編集。
軽くて読みやすく、それでいて、一つ一つが丁寧でわかりやすい作品。現実でありそうな人間のあり方が面白かった。すべてにオチがきちんとついているのも好きです。
Posted by ブクログ
これを40年も前に書いた星新一は本当にすごい。
寓話めいていて、いろいろと考えさせられた。
しかしこれだけの設定を短編で終わらせてしまうのはもったいないなあ、などと思ってしまった。
Posted by ブクログ
結末がひっくり返るような、さまざまな事柄が裏に裏にいく。今あることが全てではないなと思わされるショートストーリーの連続だった。
特に印象深かったものは、ご要望に振り回されてしまう一寸法師の話「ご要望」、ドッペルゲンガーばかりになってしまう「常識」、共通の話題を簡単に見つけられる倶楽部の話「ナンバー・クラブ」と、取り上げれば切りがない。
「ご要望」では、人の意見を取り入れることは大切だが、そればかりになってしまえば、自分を失ってしまうということを改めて感じた。
「常識」では、今ある“常識”が永遠ではないこと、そして、常識ということで片付けられる惨さを感じた。
「ナンバー・クラブ」は、現在のfacebookのようで、便利で楽しい“だけ”の怖さを感じた。人といいも悪いも実際に関わる深さを無くしてしまうような。とても現代的な話で、この小説が40年も前に書かれたものなのがすごい。
また、短編の本筋とは違うかもしれないが、「虚像の姫」で印象的な文章が。『美人でなくても、心がけがよければそれでいい。また、気位が高くても、美人であればそれでいい。しかし、美人でなく気位だけ高いとなると、これはよろしくない。』という文面。美人というのはもはや才能のようなもので、美人か美人ではないかということが、世の中、想像以上に重視されているんだろうという事実。そして、自分自身がどのような容貌なのか認識した上で、行動しなければいけないという残酷さを感じた。
Posted by ブクログ
「かぼちゃの馬車」4
著者 星新一
出版 新潮社
p223より引用
“あなたがたは、生地で世論を操作している。
ご同業とまではいかないが、似ていますね。」”
ショートショートの代名詞とも言える著者による、
短編寓話集。
一寸法師のその後から吸血鬼の売り込みの話まで、
とんちが効いていてピリリと辛い短編が盛り沢山です。
上記の引用は、
吸血鬼が新聞社に現れる話での吸血鬼の一言。
血を吸って人を操る吸血鬼に似ているとは、
なんとも手厳しい例えだと思います。
思いはしますが、
今も昔も相変わらず同じような事をしている所もあるのだから、
こう言われても仕方ないのかも知れません。
p187に書かれている事を読むと、
この様な状態に近づきつつある気がして少々心配になります。
なんでもかんでも機械に任せてしまわないように、
多少は気を付けたいものです。
ーーーーー
Posted by ブクログ
星新一は初めて読んだ。
短編だけどちゃんと物語の背景が分かる。
表題作のかぼちゃの馬車は結構好きだったな。
あとラストの墓標もあっけなくて好き…笑
七人の犯罪者、悪魔の椅子あたりも好きだった。
ナンバー・クラブもかなり面白い、実際にそれの代替案のような方法で近年はマッチングアプリなんかあるぐらいだし…記憶じゃなくて好みや趣味、性格をAIに覚えさせて合う人を探すとかね。
現代社会の風刺として、こういう見方もできるということに気付けるのが面白い。
Posted by ブクログ
「ナンバー・クラブ」
個人の行動を逐一記録する装置(現代のSNSにも通じる)。他人との共通点を示してくれるその装置なしでは、もはや会話も弾まなくなるという話。
Posted by ブクログ
「交代制」
体が入れ替わったり、若返ったり(逆に年をとったり)という設定は多々見られますが、こちらのように、自分の中身が2つに分裂し、それが1日交代で現れるというのは、私にとっては初めての設定だったので、非常に新鮮でした。
Posted by ブクログ
再読です(といっても星新一の文庫本を買い集めていたのは学生時代までだったのでかれこれ30年ぐらい間が空いてますが)。改めて驚かされるのはその普遍性。時代や国・地域を限定しない設定・ストーリィは初めて読んだ時にも感じましたが今後何年経っても新鮮な面白さを与えてくれるでしょう。ちょっと大げさかと思いましたが言い過ぎではないですよね。