【感想・ネタバレ】走りながら考えるのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

読めば読むほど、考え方が自分に近かった。
自分が共感できる方向で、世界で戦って来た人(自分の上位互換?)の言葉だから、受け入れやすいし役に立つ。
とりあえず、何点か引用して覚えておこう。

0
2015年08月04日

Posted by ブクログ

自分にとってとても大切な、
宝物のような言葉がちりばめられている本。
普段の生活の中で、
自分がとかく忘れがちな美しい理念に出会える本。
同じ為末大さんの「諦める力」を推される方も多いけど、
自分にとってはこちらの著作のほうが
自分の心に響いてくる。
間違いなく、この本は
自分にとって大切な本になると思う。

0
2015年01月14日

Posted by ブクログ

著者は2001年エドモントン世界選手権で、男子400mハードル日本人初となる銅メダルを獲得。さらに、2005年ヘルシンキ世界選手権でも銅メダルと、トラック種目で初めて日本人が世界大会で二度メダルを獲得するという快挙を達成。侍ハードラーの異名を持つトップアスリート。

著書に「走る哲学」「決断という技術」等多数。

もがき苦しむ中で、見えてきたものもある。
競技人生には「限界」がある。限界があるからこそ、今日という瞬間を駆け抜けることができた。夢は叶わないこともある。
だからこそ、夢を追い続けることの尊さや喜びを知り得た。
何かが終わるということは、何かが始まるということでもある。

本書は著者が走ることを通じて、人生と向き合い、弱さも含め自分詩人と向き合い、試行錯誤を繰り返してきた。その中で感じたこと、つかんだ感覚、考えたことを競技人生に区切りをつけた今、あらためて以下の6章に収められている。
①心のハードルを乗り越えろ
②限界が人を強くする
③それでもなお、一番を目指す
④心と体の声を聞け
⑤誰もが死に向かって走っている
⑥自分にイノベーションを起こそう

深い。深~い。
勉強家であり読書家であり、スポーツという舞台で自分の力で一定の成功をつかみとった著者。

本書に記されていることはスポーツのみならず人生において有用な教えが著者の実体験を基に彼自身の言葉で紹介されている。机上の論理に終わらない。事実から実証されたその知恵は非常に深くそして重い。

読み終わればドッグイヤーの跡でぷっくりとその本の厚みは1.2倍ほどにもなっていた。

何度も読み返したくなる素晴らしい一冊。

0
2013年12月31日

Posted by ブクログ

トラック種目の世界大会で日本人としては初めて
2度のメダリストとなった著者の思想書。

どこまで行っても競技スポーツは、急こう配のピラミッドの頂を
目指すことを強いられる。
地区大会で勝てば市大会、県大会、エリア大会、全国大会、
アジア大会、ユーラシア大陸、世界大会・・・。
甲子園が分かりやすいだろうか。

そして、プレイヤーはどこかのタイミングで、圧倒的に負ける。
その敗北に、「惜しい」とか「もう少しで」とかいうものは介在しない。
もはや住む領域の違う完敗だけが待つ。

理解や形象化が不可能な完敗や圧倒的挫折を経た時にだけ得られる
「精神」と「身体」の行き来の原体験を
日常生活や仕事、更には死生観、哲学に発展させたものが本書と思う。

特に印象的だったのは、「欠点には存在理由がある」の章。

100メートルで圧倒的記録をもつウサイン・ボルトは
生まれつき脊柱側弯症という、背骨がS字に湾曲する障害を持つ。

これが原因で何度も腰や腿を痛めているのだそうで、
手術すればこれらの痛みが減ったり、
スタートがあと0コンマ何秒か早くなるいう理屈がある。

が、ボルトは現役中は決して手術しないことを公言しており、
為末も手術すると、遅くなると考えている。

欠点や短所、失敗の克服に力を注ぐのは悪いことではないが、
その結果、長所や特徴が削れてしまうこともある。

でこぼこがあっての人間なのだから、欠点も悪い癖も飲み込んで、
その中で伸びる箇所を見つけ、そこに時間や労力を投下する方法が
効果が高いと解く。

とかいうのが、身体と精神の行き来。
陸上をしていなくても、スポーツで高みを目指したことのある人なら
あの茫漠とした何かを言語化してくれる、良書に仕上がっている。

0
2013年03月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

名前は知っていたが、とりわけ注目したこともないし、おそらく競技をしているところも見たことがない。
普通に書店で見たら間違いなく買わなかった本の一つ。
何かのレビューに乗っていたのだと思うが、予想をいい意味で裏切ってくれた。
成功しているスポーツ選手には、単に圧倒的な運動能力でやってきた人と、プラス頭を使っている人、運動能力はそこそこでアタマを使っている人の3種類がいると思うが、その3番目にあたる。
そういう人の話は素人にもわかる具体性があり、言語化しながらやってきていたと窺え、読んでいて面白い。
変に熱く、「あきらめなければ何でもできる」とか「夢を持って老い続けるのだ」とか言うのではなく、一見、無理なものは無理、人間には限界がある、と悲観論を述べているように見えるが、決してそこで立ち止まれと言っているのではない。
きっとすごく現実的なのだと思う。だから受け入れやすい。机上の空論でも超人の理想物語でもないから。
コーチを付けずにセルフプロデュースしてきたところも興味深い。

0
2013年03月11日

Posted by ブクログ

漠然とした不安や焦りというネガティブな思考をどうコントロールするのか。自分の身体や思考と闘ってきたアスリートの感覚を、とてもわかりやすく言葉にしてくれている。自分の身体や思考ともっと真剣に向き合わないといけないと考えさせられた一冊。

0
2013年03月10日

Posted by ブクログ

考え方に共感できる部分が多い。
多分、大部分の人が感じているけど面と向かって言ってはくれないコトを言ってくれている本だと思う。
大切なメッセージが沢山詰まった作品、多くの人にオススメしたい。
自分は身近な大事な人にプレゼントしました(4冊)

0
2013年03月18日

Posted by ブクログ

良書。
人生や無常な現実に対する為末さんの考え方を記した本。
一流のアスリートの思慮深く老成した価値観からは学べる事が多いと思う。

0
2020年05月21日

Posted by ブクログ

為末さんはたまにツイートがタイムラインに流れているのを見たことがあるけど、どういう人なのかこの本を通して知れてよかった。アスリートの人生観だとか、プライドやメンツ、勝ち負けについて、そういったものに対する考え方。

0
2019年06月13日

Posted by ブクログ

本文より

?夢はその今を輝かせっるためにあると思う。
 そしてその輝き自体は、その夢がかなう、かなわないなんて関係ない

?批判は攻撃だから反撃しやすいけれど、期待は応援だから無視しにくい

?起こった出来事は同じでも、自分がする解釈、自分が付ける意味によって物事の見え方やありさまが
 変わることはとても多い。

0
2018年10月28日

Posted by ブクログ

・恥ずかしいという気持ちが成長を止める
・立ち上がった瞬間が自信になる
・自分で選んだものは、失敗は反省も含め濃い
・残念ながらほとんどの人生は負けで終わる
・勝ちやすい場を探すのも手だ
・一番を目指している。そのこと自体が幸せなのだ
・自分の限界を感じることは、清々しいことでもある
・とにかく物理的に変えてしまおう

0
2018年10月09日

Posted by ブクログ

陸上という個人競技で、現役生活をタイトル通り「走りながら考え抜いた」からこそ編まれる言葉と思考は至極深遠。ご自分の言葉で綴られているからこそ飾り気がなく、端々に思考の跡が滲む。彼の思考を読んでいるだけで、質の高い内省に触れることが出来、そこのみにおいても有益だと思う。

また、世界の一流選手と比較すると決して身体的な才能に恵まれているわけではなかったからこそ、「努力と限界」との関係性の論にも重みがあるし、その限界を知った上でも尚思考し、努力し、戦い続けるそのプロセスは、ビジネスとフィールドは違えど学びが多い。

以下、特に印象に残った記述を。先日読んだ「エッセンシャル思考」とも相まって、刺さりました。


「あきらめたものが多いほうが、ひとつのことに集中投下できる。それゆえ成功しやすい。」

「有限の中で何に努力と時間を割り振るのか。有限の概念がないところに選択はなく、選択がないところに集中もない。」

「レベルが上がれば上がるほど、目標が高ければ高いほど、人は一人になっていく。どんどん孤独になっていく。そして、たくさんのものを、ひとつずつそいでいくと、目指すものがより明確に見えてくる。」

0
2018年01月29日

Posted by ブクログ

ちきりん氏が薦めていた本。どのように自分と向き合って行くかを自己の経験を元に書かれており、共感がもてる。特に最初の恥と失敗に関しての記述は自分の事を言われているようでガツンときた。がんばるという事を否定している訳ではなく、自己の限界や目標を自らが見出し、それに向かっていく生き方もありだと思う。

0
2015年11月19日

Posted by ブクログ

競技レベルも競技(陸上と競泳)も違うが同じ個人種目の選手として共感できる部分が多い。
2001年エドモントンの世界陸上で銅メダルを取ったとき偶然TVで見ていた。
その時は「メダルが期待できる」と言っても日本特有の超贔屓目実況だろうと思っていたが
そこで銅メダルを取ったので、「日本でも世界で実力を発揮できる人が出てきたのか」と
感心していた。

その彼が現役を引退してから書いた本なので、非常に俯瞰的な視点で書かれていて納得度が高い。。

何度も出ているエピソードで初めて出場したオリンピックで彼は転倒してその後流してゴールした。
そのことを非常に後悔していたらしい。そして代表になれなければ引退すると宣言して挑んだオリンピック選考のレースで彼は転倒してしまった。
しかしその時彼は立ち上がり、その後全力で走った。そして結果は最下位だった。
この話を聞いて、ちょっとジーンとした。

本の中に失敗についての考え方や捉え方について何度も書かれている。
・転倒=恥と感じる人、失敗=胸を張れない事と感じる人も多いかもしれないが、胸を張れない事=転倒する事ではない
・失敗を「すべて」ではなく、長い成功への道のりの「一部」として捉えられるかどうか。
・振り返ってみると勝利そのものは自信にならない
・「あきらめているほかの人生」の存在に気が付くことかどうかが、人生を広げるカギだと思う
・純粋に伸びが止まっている選手は思いのほか少なく、多くはどうでもいいことが捨てたれなくて成長が止まる
・残念ながら「やればできる」は幻。しかし「頑張ってもどうせかなわないからやらなくていいよ」という都合のよい逃げ道を提示しているのではなく、叶わなくてもそれは自分の責任ではないことまで責任を負う必要はない。
・挫折は早いうちに味わったほうがいい。勿論誰でも傷つきたくないから失敗や挫折をしないように無茶を避けて生きている。しかし慎重に生きていけば何かを達成することが人生の目的なのか、挫折しないように生きることが目的なのかと混乱し苦しくなる
・結局のところ、幸福は「今」にしかない。
・短距離選手はみなボルトに勝ちたいと思って追従するが、ボルトは「伝説を作る」ために走っている。
・「一番になる」ではなく「一番を目指す」と言う方がしっくりくる。
・努力したらうまくいったという成功体験を持つ人は「努力はうまくいくためのプロセスである」と確信を持っている
・苦労もあるし重圧もある。でも根本のところで「面白い」と思ってやっている人に「大変だけどやるべきだから」と思ってやっている人は長期戦になると絶対に敵わない。
・高みを「目指した」からこそ見える風景がある
・何かを選択したとき、英断なのか逃げなのか、その時は当事者にもわからない。
・世の中は不条理で頑張ってもうまくいかないことがあり、いい人が長生きするわけでもない

0
2015年11月02日

Posted by ブクログ

理屈っぽい気もするけど、正論のような気がする。
走りながらいっぱい考えてたんでしょうね。
自分と対話するというのはアスリートならではでしょうね。
アスリートでない僕もしますがね。
いや、僕もアスリートなのかもしてないね。

0
2014年11月16日

Posted by ブクログ

犬の1年は人の7年に相当するドッグイヤー 老成 人生の予行演習 行司は軍配を間違えたときに切腹するために刀を持っている 重厚な仮面で隠しても、現実の自分は変わらない 男子的な発想 胸を張るって何なのさ 真髄に触れてみたい 自己肯定感 自分が自分を諦めた瞬間 できるできないという臨界点の領域が明確であればあるほど、ピンとくる感覚も鋭くなる そもそも正解というものもない、そこにあるのは、後から振り返って自分がつけた意味にすぎない 仮説状態で即決即断し、素早く修正しながら前に進むというスタイル=走りながら考える 諦めている他の人生の存在に気がつくかどうか その中でも今の人生を選び続けているのは何故なのかというといを、僕は自身に浴びせ続けている。それは、いい選択とか悪い選択という基準ではなく、禅問答のように、選び続ける理由をただ問い続けているのだ。 人は時に、目的を達成することよりも、自分のこだわりを優先する。 がっかりの予防線を張っておく 小さい自分を隠して大きな自分だと偽って生きていても、やっぱりその中にいるのは小さい自分でしかない。 こんなものでしかない自分というのは卑下ひげしているわけではなく、ただこれだけの自分という意味であり、飾りを取っ払った等身大の自分 他人軸に入ったギアをニュートラルに戻す。それが認識することだ。すぐに自分軸へギアを入れることができなくてもいい。いったんニュートラルに戻すこと。 他人が自分を肯定してくれるから自分は素晴らしいと思っている間は、残念ながら満たされない。 チャレンジの奨励に大事なのは、結果をその人の責任にしないこと。 流されて生きれば何も達成できないまま人生は終わる。 若者が完璧を信じ、完璧を追い求めるのは、人生はまだまだ先が長いと思えるからだ。 間に合わなかったという感覚だ ようやく麓に
辿り着いたものの、そこで終わったなというのが正直な感想だ。 人生は時間との勝負。いつか終わる時間との勝負。自分の限界とのせめぎ合いだ。 本当の意味での成長とは、未知の領域を認めること。そして自分の無知を認めることで成長はうなが促される。 有限の中で何に努力と時間を割り振るのか。有限の概念のないところに選択はなく、選択がないところに集中もない。能力と努力が不足しているのではなくて、むしろ決断しないことが問題。 小さいところで戦っていたら挫折はない 人生は、緩やかな挫折を受け入れることであり、人生、最後は負けで終わる。 何かを達成することが人生の目的なのか、挫折しないように生きることが目的なのか 今の自分を否定し傷つけることが、成長することや結果を生むことにつながるのだろうか? 人間には本来かたよりがあって、でこぼこしていて、それが魅力になったり、個性になったりする。だったら欠点も短所も悪い癖も飲み込んで、その中の伸びる部分を見つけ、そこに時間や労力を投下するという方法が効果的なのだと思う。 短所を直すというよりも、むしろ長所を伸ばすこと、そして短所を使うことに留意した 数字が示す明白な結果、自分の負けと直面し続ける精神、そして葛藤。感じざるをえない、下り際のむなしさ。自分の限界を知ることは、悲しさが伴うものだと思う。寂しさもある。それまでの現実が乱暴に打ち砕かれる。それでもなお。自分の持てる力を全て出してやった後は、悲しさや寂しさを超えて、ダメなものはダメだったよねという清々しさがある。 価値観を練るには幸福感を突き詰めないといけなくて、そういうものから逃げたときに、極端な現実主義や理想主義が現れる 努力は夢を叶えるためにあると思ってきたけど、30歳を過ぎたいつの頃からか、もしかしたら自分は努力するために勝ちを目指しているのかもしれないと思うようになった。 夢は今を輝かせるためにあると僕は思う。そしてその輝き自体は、その夢が叶う、叶わないなんて関係がない。夢は持ったほうがいい。たぶん叶わないけれど。 無我夢中を目指すことが、一番を目指すこと、そのもののように思う。 誰もがシンデレラが結婚した後のことを語らない 人が何か目指すものがあるとき、それが手に入る入らないは関係なく、目指している、その状態自体が幸せなんじゃないかと思う。 映画のクライマックスも、起承転結の承や転があるから、結が腑に落ちるのだ。もっと言えば、人間はどのみち死ぬけど、生きていること自体に意味があるのと同じだ。 何もない日々の虚しさを思うと、何かがある日々、向かうもののある毎日がいかに恵まれているか。 一番になったことを知っているのは自分だけで、誰も褒めてくれなくても目指せるのか?そこに付随する意味をよくよく自分に問いかけたときに、自分にとっての一番の意義や、人からの称賛を得るとはどういうことなのかが、初めてわかる。 結果重視ではないけど、過程重視でもない。そんなことを耳にすると、違うんだよな、それじゃないんだよなと思う。 理屈ではなくて体感としてわかっている 磨くべきは目標設定のセンス 人には可能性があり、そして限界がある。人生で進むべき方向はひとつではなくて無数にある。そして、何かに限界を感じるのは次の世界の可能性を広げることだったりする。 心身相関の原則 幽体離脱 自問できる強さがないと、人は強がるしかない。観察と自問を繰り返すことで、自分の中の何かが整理され、言葉が洗練されていく。答えの出ない問いの中、葛藤の中に成長があり、そこを楽しみながら悶々として過ごしてほしい。そして僕もまた大いに葛藤していきたいなと思う。考えること、問うこと。それが自分と世界にイノベーションを引き起こす。 子供の頃に描いたもののうち、殆どは手に入らないだろう。それを悟っていくと段々と思いが絞られていく。そして絞られた思いは、もっと高次元におかれていった

0
2014年10月29日

Posted by ブクログ

為末さん2冊め。個人的にはツイッターをまとめた「走る哲学」の方が主張がコンパクトで好きでした。人生のハードルを超えるには結局「勇気」なんだね。プチ勇気を持ってプチハードルを越えて行くと、生きている事自体が楽しくなるよっていうようなことをメッセージとして受け取りました。生きていることのゴールを何かを達成することに置いてしまうと苦しい、過程を楽しむというのは逃げではなく本質なんだ、というようなこととか。自分で自分の枠や限界を決めないでいこう、とか。読む人によってどこに惹かれるかはそれぞれなのも面白い。

0
2013年07月12日

Posted by ブクログ

澤さんも書いていたが、為末さんも、欠点よりも良いところを伸ばすことをすすめていた。この考えは好きだ。
恥ずかしいと思う気持ちが成長を止める。ハッとした。人にどう思われるかを常に気にしている自分も、本当に恥なのはなんなのかに視点をかえれば、生き方は大きく変わるだろう。
プライドも同じ。人から賢く見られるために演じているせいで、私も多くの学びの機会を失ってきていると思った。自分が大事だと思っているこだわりをどれだけ手放せるか・・・。これはツチケンさんとつながった。すべては大したことではない、この視点の切り替えが柔らかい人になりたいと改めて思った。常にニュートラルでありたい。
挫折と努力はセットであって、納得感を得るまでやっても越えられなかったときに味わうのが挫折だという。私は今まで生きてきた中で挫折の経験はない。たいして努力もしないでのほほんとただ生きてきた。そのことを頭の片隅で気にしているのだが、これを読んでこのことがまた引き出されてきた。短い人生、なにかに挑戦して達成感を得たい。そして自分の弱さを知り、深く生きていきたいのだ。人生を楽しむために何か1番になりたいと思う。そして一生モノの自信を得たい。
これまでを振り返ってフタしてきたことはたくさんあるが、考えたくなくて頭がすんなり動かない。・・・が、これらをスッキリできたら、とても健康的になると思う。心と体は一体だし、自分の健康状態は心の健康が特に重要であると最近わかったから。
人に八方美人といわれてそんな自分が嫌で、自分の態度をすごく考え悩み、自分がわからなくなった時期がある。だから、自分らしいのものさしはとても大切だ。そもそも自分らしいとは何かを考えることから始まるが、すべてにおいて、それは自分らしいのかを問い、納得して行うことが、その行動に責任を持てるし、そんな自分をますます好きになるから、結果がどうであれ健康的でハッピーで生きる術だと思う。
この本を読んで、とことん自分と向き合い、そして動こうと思った。タイトル通りだ。著書の思惑通りに私の思考は動いたかもしれないなあ。

0
2013年06月03日

Posted by ブクログ

スポーツ選手の自伝として、及第点の内容だと思います。
また、ビジネス書として読まれている点にも納得しました。

一流の選手というのは、目標の立て方、それに向かう努力の仕方が優れていますね。
しかも、この著者の場合には、選手としてのピークを越えた後も、目標の立て方、それに向かう努力の仕方が素晴らしいと思います。
世界陸上で2回もメダルをとっただけのことはあります。

0
2013年05月28日

Posted by ブクログ

「走りながら考える」なんて、駄目な経営者の言い訳じゃないか、と思うかもしれないけど、本当に走っていた人の話、なので、それでいい。
失敗のやり方であり、そして右肩下がりの人生を、どう生きるか。なんていうと、とても暗い後ろ向きな本に見えるかもしれないけど、でも人生はそういうもんだろう。ずっと一番だった若かりし競技生活から、敗北と恥を知って、そのあとも失敗をしながらの、ハードルの越え方。
そして人生は必ず時間切れになる。そんな予習と復習が入り混じった本。

0
2013年03月26日

Posted by ブクログ

為末さんは読書家だというが、この本を読んでいるとそれが分かる。本を読んでいることが分かるというより、考えていることが良くわかる。

誰かを説得したり議論したり、人の心を動かしたりすることは以外にも自分自身を問い詰めることで磨かれる。「自問力」がない人の言葉は、どうしても奥行きが無く深みがない。何かに対して感情を抱いても、その感情の背景にあるものを説明できなければ周りからは共感は得られない。自問できる強さがないと、人は強がるしかない。だが、強がっているだけでは自己満足だ。

たとえば、「嫌い」からスタートしても、自問した結果、最後は自分の内側のコンプレックスに行き着くことはよくある。さらにコンプレックスから派生していることを、周りの人は以前から知っていたりする。知らないのは自分だけで、周りからは見抜かれているのに、自分だけは隠せていると思っていることは往々にしてある。

考えること、問うこと。それが自分の世界にイノベーションを引き起こす。
この人のいうことは、的を得ているなぁ。

そういえば、こんな言葉もあった。「努力は夢中に勝てず、義務は無邪気には勝てない」。だから、ときには「いい人」をやめて、子供の自分を思う存分解放させてあげるといいという。次のステージに引き上げて、新しい道を開き、モチベーションを保つためには不可欠だと。

この人の話しを、一度、直接聞いてみたいなと思った。

0
2013年03月17日

Posted by ブクログ

たぶん夢はかなわないだろうけど、その中でどうやっていくか

余命半年なら、やりのこしたことをやりきりにいく

いい本です

0
2013年02月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

置かれた状況に関係なく、自分の全力を出しきっておくこと、そのことが後悔を整理することや、物事をきっぱり終わらせるためにもすごく重要な気がしている。

結果がうまくいったかどうかは別として、大事なのは切り開こうという意志。例えば誰かに殴られて、顔が横を向いてもその顔をフット正面に戻した瞬間、その記憶が保存されて、それが自分の自信の鍵になると僕は思っている。

若者が完璧を信じ、完璧を追い求めるのは、人生はまだまだ先が長いと思えるからだ。

挫折を早くに味わうことは、自分の「弱さ」を早く知るという利点もある。
自分は弱い。そのことを知らなければ本当の意味で強くはなれず、そのことから逃げれば、弱さを隠し、言い訳をして生きるしかなくなる。自分の弱さを受け入れるには、気力も体力も必要だ。若いうちに、早いうちに挫折を経験すれば、立ち直りも早くなる。
恐れずたじろがず、1日も早く挫折を味わってほしい。

長所も短所も相互関係。「この欠点さえなければ」とか、「自分のこんなところさえなければ」と、人はいろいろ思う。けれど、そこをなんとかなくそうと考え過ぎてしまうと、長所さえも削れてしまう。人間は本来「かたより」があって、でこぼこしていて、それが魅力になったり、個性になったりする。

自分の持てる力をすべて出してやった後は、悲しさや寂しさを超えて、「ダメなものはダメだったよね」といい清々しさがある。
「どうやったってダメだったよね」「でも、やれるだけやったよね」という感覚。
自分自身を思い残すことなく卒業させてあげるためにも、万全の準備とそのときの全力を尽くす。そこに、おおいに意味があるのだと思う。

夢を持つのは叶えるためじゃなく、一度どこかで破れるため。破れることがわかっていてもなお夢を持つこと、自分はこれになってみるんだという野心を持つこと、何かを乗り越えようと挑むことこそが大事なのだ。

身の丈を把握することと、モチベーションを保ち続けて挑戦し続けること、そして継続できることは実はすごく関係がある。

負けたり失敗したりしながら、そこには慣れず、うまくつき合いながら一番を目指して全力で生きていく人生は、決して悪くないと思う。

「自分はなぜ一番を目指すのか」を考えることは意外と奥深い。
がむしゃらに一番を目指す人もいるけれど、「一番になる」ことにちょっとした楽しさを見出している人も多い。苦行の末の一番というのもそれでありだけれど、クリエイティビティを保つために毎日「自分なりの面白さ」を追っていくのは、大事な気がする。

ここが限界というところには、どんどん動いてぶつかってみるのがいいけれど、「感覚」を磨くには観察しかない。観察することで、「感覚」はやがて実感となる。

人は毎日老いる。だったら、今日という日を一生懸命に生きることしかない。

大人になることと、自分の中の子どもの部分を殺すことは違うと思っている。
自分の中の子どもというのは、夢中とか無邪気のこと。子どもの無邪気さが発するエネルギーとひらめきには、ものすごいパワーが存在する。

残酷な現実は、「努力」は「夢中」に勝てず、「義務」は「無邪気」に勝てないということ。

どんな世界に生きている人でも、イノベーションのきっかけとなるような揺さぶりや小さな変化は、日々、必要だ。その機会を意識的に作り出している人は、次につながる大きな一歩を踏み出せる。

0
2013年02月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

努力があるから挫折がある。
挫折は人生に起伏をもたらすもの。
人生は、穏やかな挫折を受け入れること。最後は負けで終わる。しかし負けと幸福感は別である。

ウサイン・ボルトは生まれつき脊柱側弯症である。

夢は持つべき。叶わなくても。できなくてもやる。挑むことが大事。
幸福は今しかない。夢は今を輝かせるために持つもの。

夢の実現を目指すと、我慢しなければならないことがある。他の選択肢をあきらめるという決断。

苦しさ、一生懸命、必死、でやっている人は、無我夢中、リラックスした集中、に勝てない。

負けや失敗は思っているよりも悪くない。勝ちには負けがつきもの。勝ち負けがあっても、それはすべてではない。

結果に依存しすぎると、人生は意味がなくなる。プロセスの中に喜びを見出すことが知恵。

毎日夢を求め、目を輝かせて生きていれば、叶っていなくてもすでに努力は報われている。

イメージできるものは実現できる。やってやるぞ、よりできてしまいそうだ、という感覚。

人は毎日老いる。だから今日という日を一生懸命生きることしかない。

0
2022年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

為末さんの著書を読むのは2冊目。
前作同様、努力してもし尽くしても叶わない夢にどのように向き合うのか、気持ちをどのように整理するのか、それでもモチベーション高く持ち続けるにはどうすればよいか?など、人生を生きていくうえで、また子どもと接する上で大切なことがたくさん散りばめられていてとても勉強になった

諦めること、冷静に、客観的に判断することも大切だけど、同時に諦めないことも大切。
自分が本当に諦めたくないとこは何か?と自分に向き合うことが大切。

特に印象に残ったのは「欠点」には存在理由がある、ということ。
すごくなるほどな、と感じた。
欠点を無くそうと、克服しようとすると実は良い部分を殺してしまうこともあるんだな、と。
そういう理由で短所を補おうとするよりも長所を伸ばすほうが理にかなってるんだな、と。

以外、読書メモ。

・失敗を「すべて」ではなく、成功への長い道のりの「一部」ととらえる
・立ち上がれたことが自信になる(勝利そのものは自信にならない)
・自分で選んだものは、失敗や反省も含めて、濃い(自分で選んだものは最初から最後まで自分の責任)
・自分自身の「臨界点」を知る(本気でやることで限界が見える)
・「他人軸」から「自分軸」へシフトする(他者評価でなく自分評価へ)
・残念ながら「やればできる」は幻
・残念ながらほとんどの人生は「負け」で終わる(「一番」は瞬間的な事実)
・挫折は早いうちに味わったほうがいい(自分の「弱さ」を早く知る)
・欠点には存在理由がある(全体のバランスで見始めると、欠点が欠点だけで存在しているのではなく、長所とセットになっていることがほとんど。必要な副作用。欠点も短所も悪い癖も飲み込んで、その中の伸びる部分を見つけ、そこに時間や労力を投下するという方法が効率的)
・夢を持ちなさい、たぶん叶わないけれど(輝きは、夢が叶う、叶わないに関係ない)
・長期で追いかける大目標があると、短期であきらめるものが出てくる
・人の真似をしている限りは、ずっと2番のままだ
・勝ちやすい「場」を探すのも手だ(どこなら勝てるか、その中でいかに勝てるか、を考える能力も必要)
・本当に強いのは、気づいたら努力していたという人(「苦しさ」や「一生懸命」「必死」でやっている人は、「無我夢中」「リラックスした集中」でやっている人にはどうしたって勝てない)
・「一番を目指す」を、モチベーションに使う(自分を鼓舞するためのツール)
・結果に依存し過ぎると、敗北感が強くなる(結果に依存しすぎていると、人生なんてほとんど意味がなくなってしまう。結果とは関係なくプロセスの中にいかに喜びを見出すかは大きな知恵だと思う。)
・一番を目指している。そのこと自体が幸せなのだ(すでに努力は報われている。)
・「考えた」ではなく「感じた」「思った」トークをしよう(判断、理屈、理論は脇へ置く)
・体感の先にあるものが、イメージ
・老いていくから毎日を一生懸命生きるしかない。「今自己ベスト」を突き詰める
・テンションが上がる原体験を思い出してみる(好きなものリスト。人生はワクワクしたものに変化する)

0
2020年02月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

競技生活は人生の一つを生きているようなもの。そこを濃くもがきながら生きた為末氏の言葉は老成していて重い。

※失敗を「一部」として捉えられるか
※自分で選ぶ事は人生を濃くする
※悪い拘りは人生において学ぶ機会を減らす。
※他軸から自軸にシフトするのは難しい。何故なら時として「気にする事」を気にしない事も他軸で生きているという事だから。固定せずにいつでもフィードバック調整できる「柔らかさ」が必要。
→個人的に自分を客観視するのは勇気がいるし、為末氏の「柔らかさ」というのもピッタリくる。昔スポーツの自分の動画を見るのは生々しくて嫌いだったが「硬かった」なと思う。他人にも強制しない「柔らかさ」を持っていたい。
※結果に依存すると人生は意味がない。
※鬱になる人は「体感」が欠如している。根拠のない自信つまり何が自分に出来て出来ないのかをイメージ出来ない。
→昔自分は出来ない物については1発逆転を夢見る傾向があったが、ある時期からそれは危険な考えと悟った。あの時の自分はきっと「体感」が欠如していたのだろうと思う。
※終了ではなく完了。フィニッシュでなくコンプリート
※視野を広げるとは自分の動く範囲を広げる、もちろんそれも大事だが自分や自分の観点が小さく思えるような体験をする事。それにより一種の達観や良い意味での開き直りも出てくる

0
2018年01月28日

Posted by ブクログ

頭の中で凄く色々考え、自分と向き合ってきながら走ってきた人なんだなぁと思った。

しかしこの淡々とした語り口はズッシリとした想いというものがあまり伝わってこなかった。
それは為末さんが読者に伝えると言う意識がそこまで強くなかったからなのか。

常に考え続けてきたトップアスリートだからこそ納得する部分はあったけど、全体的に見たら5割くらいの満足だった。

0
2016年01月16日

Posted by ブクログ

為末選手のビジネスマン向けの啓発本。
ビジネスマン向けやけど、その根本にはやっぱり陸上選手としての経験が元になったある。
陸上をしたある人にはさらに楽しめて、ためになる本です。

0
2014年01月15日

Posted by ブクログ

選手生活を振り返りながら自身の体験や哲学を書きつらねている本です。ただ、もうちょっと突き抜け感というか、葛藤といった部分が表現されていればよかったかな。
著者が有名な方であるが故に期待をして読んだのですが、期待通りとはいきませんでした。

0
2014年01月05日

Posted by ブクログ

時間は有限。限られた時間の中で何をするかしっかりと考え一日一日を大事にしていきたい。失敗の中から得られる経験に価値を見出していこう。

0
2013年02月12日

「ビジネス・経済」ランキング