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面白かったです。
作者先生に完敗、乾杯。
読み進めやすく、イメージも沸きやすい文章だと思います。
でも、真相には全くたどり着けませんでした苦笑
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違和感は所々感じてたけど読み進めれば忘れてしまうくらいの小さなもので、想像した結末通りなら嫌だなとか思ってた浅はかな自分を殴りたい。普段あんなところまで真剣に見ないので、なるほど!と感心した。叙述トリックがやめられないw
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落ち目の作家、柳生から持ち込まれた犯人当てリレー小説。問題編だけが編集者の花積明日子に渡され、解決編を書く作家まで指定したのにそれを書かないまま柳生は失踪する。問題編に既視感を覚えた花積が調べた所、過去の未解決事件そのままで登場人物も皆実在。この小説の意図は?花積は独自に調べ始め犯人にも当たりがつくが新たに事件が起きる。思った展開が次々打ち消されこれしかないよね、という所まで来てからの騙しっぷりが見事。ちゃんと始めから提示してたよ!と前作同様読み流してしまい悔しい。解説でまた感心するけど思い切りネタバレなので絶対先に読んではいけない。
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「中町信」の長篇ミステリ小説『天啓の殺意(英題:The Apocalyptic Fugue)』を読みました。
『模倣の殺意』、『追憶の殺意』に続き、「中町信」の作品です。
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「柳生照彦」から持ち込まれた犯人当てリレー小説――「柳生」の問題編に対し、タレント作家の「尾道由起子」に解決編を書いてもらい、その後に自分の解決編を載せる――要するに作家同士の知恵比べをしよう、という企画は順調に進行するかに見えたが……。
問題編を渡したまま、「柳生」は逗留先から姿を消し、しかもその小説は半年前の実在事件を赤裸々に綴ったものだった。
『散歩する死者』の全面改稿決定版!
著者あとがき=「中町信」/解説=「亜駆良人」
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1982年(昭和57年)に刊行された『散歩する死者』を、2005年(平成17年)に『天啓の殺意』に改題した作品、、、
「中町信」の作品って、改題されている作品が多いようですが、本作品は2つしかタイトルがなので少ない方ですね。
■プロローグ
■事件
■追及
■捜査
■真相
■エピローグ
■あとがき
■解説 亜駆良人
2年ほど前まで売れっ子推理作家だった「柳生照彦」から『小説世界』の編集部員「花積明日子」に持ち込み原稿の電話があった… それも自分が書いた“問題篇”を他の作家に読んでもらい、その作家に“解決篇”を書いてもらうという趣向だった、、、
「花積」は問題篇を読み進むうち、未解決の殺人事件・猪苗代湖畔での「神永朝江」殺しの事件が実名のまま書かれていることに気付く… そして数日後、遺書らしきものを残して「柳生」は消息を絶った。
「花積」は、「神永朝江」殺しの事件に興味を持ち、独自に捜査を進めるが、事件の容疑者や関係者が次々と謎の死を遂げる… そして、「柳生」から解決篇を書いてほしいと熱望され、「花積」が真犯人と睨んだタレント兼作家の「尾道由起子」が不審死を遂げる……。
疑わしい人物や、証人になりそうな人物が次々と殺害され、どうなるんだ!? と思っていたのですが、まさか、ミステリ作品の中にミステリ作品が包含されるという入れ子式ミステリだったとはねー 作中作により、巧くミスリードさせられる展開を愉しめました、、、
こんな展開大好きです… これまでに読んだ「中町信」の作品の中でイチバン面白かったですね。
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ミステリーの問題編と解答編とを別々の作家が描く。 推理作家・柳生照彦から提案された企画は順調に進んでいくかと思われたが提出された問題編は半年前の事件をそのまま告発したものだった。 そして失踪する柳生照彦と殺されてゆく事件関係者。 問題編から犯人は「あの人物」しか成しえないと結論づけられるが・・・。
作中作の終わりを誤認させる壮大なプロットトリックである。 一章の「事件」が作中作で二章の「追及」から明日子による捜査が始まってるように見えるが実際は「追及」も柳生氏による原稿で作中作である。 これにより明日子を探偵役として偽装する強烈なトリックである。
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推理小説作家が問題編を書いたあと、リレー形式での連載を提案。解答編を別の作家にという趣向だったが、問題編が実在の事件を前提としたものであることがわかり、また、関係者が次々と殺されていく。
ヒントがちりばめられており、これだと思って読み進めるが、どんでん返しの連続。このスタイル好きですが、振り回されている感じがなんとも言えない。
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犯人当てリレー小説を残して消えた作家。そしてその内容の謎を探る編集者明日子。
もしや犯人は…?と真相の直前で気づき、真相編を読んで、叙述トリックなるほどーと思わされた。途中で気になってたところもちゃんと伏線回収されてたし、面白かった!
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模倣の殺意に続き作者もので読んだのは2冊目となりましたが、本作はリレー小説という作者と編者者との会話からスタートし、なんとなくは感じていた本ならではの展開というか、これはリアルな展開なのか?それとも本に書かれている内容の話なのか?というところがトリックになっていて、それが分かってしまうと自然と犯人も特定できてしまうということにもなりますが、なかなか楽しめた作品でした!
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本屋で偶然見かけた本。本格ミステリ、どんでん返しものはまず犯人が当てられない私はまんまと騙され、意外性に驚いた。ただ、推理小説を読み慣れていない人や昔ながらの時系列推理小説に頭が慣れていないと良く整理できず、
結果トリックの隠れ蓑になってしまうのかな、と。リズムが良くページをめくる手が止まらないことは保証する。
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故・中町信氏は、多数の著作を残したものの、現在ほとんどが絶版である。一部作品が、改題の上創元推理文庫に収録されている。
1982年に『散歩する死者』という題で刊行された本作も、そんな数少ない作品の1つ。書店で平積みされていたのを見つけて、手に取った。自分が中町氏の作品を読むのは初めてではないし、それほど高く買っていない。過大な期待は最初から抱いていなかった。
本作を含め、数作品を読んだのみであるが、お世辞にも文章がうまい作家ではない。それでもカルト的に支持されるのは、「騙し」の部分だろう。人物が多すぎる上に、次々と死んでしまい、おいおいどう収拾させるんだこれと思いながら読んでいたが…。
デビュー作に当たる『模倣の殺意』もそうだったが、ミステリ慣れした読者ほど、真相に驚かないだろう。ではどこに価値があるのか。『模倣の殺意』の刊行は1973年。本作は1982年。当時としてはあまりに斬新すぎた手法。中町氏は、時代のはるか先を走っていたのだ。
ところが、現在では類似の手法は珍しくない。特に『模倣の殺意』の手法は。本作の手法も、例がないことはない。ミステリ慣れしているはずの自分の迂闊さに、ただ苦笑するしかない。お世辞にも文章がうまくないなどと書いておいて、この体たらくである。
本格ミステリの作品ではあるが、歴史的資料として読めば、意味合いが変わってくるかもしれない。このジャンルは、先人の模倣をいかに作家なりにアレンジするかで発展してきた。模倣は悪ではない。それだけオリジナルのアイデアが優れている証しなのだから。
本作の語り部が、編集者という設定であるのは興味深い。彼女は、苦労して書き上げたであろう原稿を、容赦なく斬り捨てる。あとがきを読むと、中町氏もまた、編集者と丁々発止のやりとりがあったようだ。いや、どちらかといえば、一方的にやられているか。
東京創元社による復刊と、書店発のブームをきっかけに、没後に再評価の声が高まった作家、中町信。今後も知る人ぞ知る作家であり続けるだろう。中町氏が本作ミステリの歴史を作った1人であることは、胸に刻んでおきたい。
Posted by ブクログ
表紙や中表紙に読者への警告があり、なかなか挑戦的だなと思いつつ、それならトリックを暴いてやろうと意気揚々と読み始める。
流れるような展開で犯人候補者も次々と変わり、ページを捲る手が止まらない。ちょっと古風な言い回しも味があっていい。
結局、3/4くらい進んだところでやっと全体のトリックに気付き、犯人にいたってはかなりの終盤で気付くという始末…。
やや一風変わったトリックを読んでみたい方にはオススメです。
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うーん、フェアじゃないような気がするなぁ。
「あーあのパターンじゃないのね」と読んでたらそのパターンでした、みたいな。
もう一度読み返してみたい。それがいつになるかわからないけど。
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やられた!こういう仕掛け小説、久しぶり!
推理作家が編集者にもちかけたリレー小説の企画。しかし編集者に渡された原稿は、半年前に起きた事件をそのまま書いたものだった…!ってのが大筋なんだけど。小説の構成の大半を占めていたのは、実はその作家の原稿で、真実はその後明らかにされるという巧みさ!
そして多分、それを2割増しで良くしてるのが、内表紙の最初に書いてある鮎川哲也氏の「希わくは、作者が仕掛けたワナにはまらぬことを」という一言!「見抜くぞ~!」って気にさせられるけど、ズルズルやられた。
ホント推理小説の王道的心地よさを味わわせてくれる作品。
Posted by ブクログ
叙述ミステリーと言うことだが、思っている叙述ミステリー出ないような気がする。
トリックを知って もう一度読み返してみたい気がする本。
ストーリーは作家から原稿を預かった編集者がその内容が実際にあった事件と酷似していることに気づき、その事件を調べていくというもの。
その原稿に書かれている内容、人物は全て実在するもので、作品での犯人、現実のでの犯人は両方とも同一人物であろうことが分かる。
この編集者の女性が探偵役となり事件解決に奔走する。
そして推理小説のラストである犯人が指摘されるという王道のストーリーであるが、そこに叙述ミステリーとして一ひねりが加わる。
最初に書いたように自分としてはこれ叙述ミステリー?みたいな気がするのだが、普通の推理小説ではないのは分かったが、叙述ミステリーと言われてもなるほどとはならなかった。
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叙述トリックは叙述トリックだと明言することがネタバレだったりするが、さすがにこれはもういいかな、と。帯とかでも散々煽ってるし。さすがに古い作品なので、今の読者の多くは仕掛けに気づくんじゃないかと思いますけどね。それより気になるのは謎のリーダビリティ。普通、この手の(見の蓋もなく言えば)トリックだけの作品って、けっこう退屈だったりするのだけれど、それがてんでない。なんだろう。
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作家の柳生は推理小説の問題編を自分が、その解決編を指定した別の作家が執筆するという犯人当てリレー小説を提案した。
柳生自身も解決編を執筆するため逗留するが突如失踪する。
しかもその小説は実在の未解決事件を綴ったものだった。
まず設定が面白いし、あのモヤッとする結末も悪くない。
アガサ・クリスティの作品で使われそうなトリックだなと思った。
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正統派の推理小説。
どんでん返しの小説が流行っているから、そういうジャンルに入れられているのかもしれないが、そういうのを求めてこの本を読んではいけないと思う。
そもそも推理小説は犯人が意外であることが当然で、もし当たり前の人が犯人だったら、読者は逆にビックリしてしまうから、そんな小説が出たらどんでん返しになるのかな。
リレー小説を書くことによって復讐するっていう発想が面白い。
肉付きがよい、とか
こまたのきれあがった、とか
レトロな言い回しも楽しい。
思い切り気持ちよく騙されてしまった。
犯人は途中から、もしかして。。。と思い、結局当たってはいたが、動機と犯行方法が分からなかった。答えが合ってても、途中の式がなければ証明の問題はマルがもらえないからダメだ。
でも、冒頭でお弓さんが週刊誌の部署から異動になったっていうことに違和感があって、何度も何度も戻って確認したのに、そして「あれ?」って思ってたのに、途中で柳生が書いた小説を読まされていることに気がつけなかった。
んー、やられた!
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書店に天啓・模倣・空白の殺意が並べられており、ミステリーに明るくない私は、「お!聞かない作家だけど、3冊同時発売か?有望新人かも」などと無知にして無礼な動機により読むこととなった。そうですか、著者はすでに逝去なさり、この初版刊行から37年も経っておるのね。どおりでご婦人の物言いが古典的で、それがまた艶っぽく感じる。「~ですわ」だもの。肝心の展開と謎解きについては、もちろん犯人を解きあてるに及ばず「そうきたか」てなもんです。さすがに柳生氏の自殺は、まやかしと見抜いた。明日子の事故が偶発であるのは読めず、これいかがなものかと思うのですわ。
Posted by ブクログ
びっくりな構図で面白かった!
書店で平積みになっておすすめされていたので読んでみました。
初っ端から「著者のひっかけに騙されるな」という内容の注意書きがあるので、だいぶ気を付けて読んだつもりなのですが、気負いすぎたからか、ど頭の方で仕掛けられた細かいひっかけに気づかず、見事に最後のネタばらしまで騙され続けました。
このタイプの小説は私は初めてだったので、新しい視点も手に入れられましたし、カラクリが楽しかったです。
★を低めにしたのは、殺意の理由が弱かったため。加筆したそうですが、それでも弱かったと感じるので、そこはちょっと残念でした。
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スランプ中の推理作家が持ち込んできた犯人当てリレー小説。その問題篇だけを残して推理作家は失踪してしまう。また、その内容が作者の創作ではなく実際の事件を描いていることが判明し――。
推理作家が書いた『問題篇』をまるごと取り込んだ作中作モノで、単調になるかと思いきや、細かいヒネリで話の内容が二転三転していくので、飽きずにすいすい読めました。
Posted by ブクログ
叙述トリックのために叙述トリックを書きました、といった感じ。不自然さはぬぐえないが、物語そのものはなかなかデコボコと出来事が起きるので飽きない。根っからのミステリー好きなんだろうなあという印象を受ける。そして少しひねくれている。
Posted by ブクログ
文芸雑誌編集者は推理作家から他の作家との犯人当てのリレー小説を提案される。その原稿の問題編を読んだ編集者はある事に気付き…
中町さんの作品は始めて読むのですが叙述トリックを得意としているとの事で騙されないぞと慎重に読んでいたあの時は既に騙されていたのね。
まだ理解できていない所もありそう。
Posted by ブクログ
2017年60冊目。
最後まで分からなかった叙述トリックモノ。中町信作品は2作目、前回も叙述トリックモノだった気がする。
ちょっともう一度整理して最初から読み直したい。
まだ完全に理解出来てない気がする。
Posted by ブクログ
落ち目の推理作家が犯人当てリレー小説の原稿を推理雑誌の編集者に持ち込んだ直後に失踪。編集者は、その原稿が過去に起こった事件そのままであることに気づき、その真相解明のために調査に乗り出す。
作中にその原稿を取り込んだプロットが面白い。事件関係者相互の関係性の構築が巧妙。旅情性もあって、とても読みやすい作品だ。
『捜査』の章の最後まで読むと犯人がわかってしまうが、「この人物に本当に犯行可能なのか?」と不思議に思い、ページを繰りなおしてみた。確かに非常に意外性のある真相ではあるが、インチキすれすれというよりも、インチキそのものとしか思えない記述には、評価を下げざるをえない。
(ネタバレ)
犯人は、亀岡、片桐、尾道の3人にニセの顔を見られている。それなのに、この3人に真相解明のために聞き取り調査を行っているのはやりすぎだろう。特に、亀岡は客の顔を1度見たら忘れない優れた記憶力の持ち主なので、すぐに気づかれてしまう危険性が高いはずだが。
また、犯人が柳生の原稿を読んだ際に、「この小説のストーリーによく似た作品を、なにかで読んだことがあるような気がしたのだ」と感じ、過去の新聞記事を調べる記述があるが、いくらなんでもこれはひどすぎる(自分が実際にやった犯罪なのだから、すぐに気づくはずのこと)。