感情タグBEST3
Posted by ブクログ
これは……ミステリなの?人間ドラマなの?
はたまたロードムービー的成長譚なの?
読んでる最中どうしても決めたがってる自分に
気づいてハッとさせられましたね。
終盤、これまでの浅倉さん作品を考えると、
伏線回収に物足りなさを感じるかもしれないな…
と思ったのも束の間。
最後の「いえ」を読んで、
直前の「この物語の中に、しっかりと、存在していた」で
あ……………………………
気づいてしまってから鳥肌ものでした。
もう一度読まねばならない使命感。
評価が低い方、このトリック気づいていないのでは………?
めちゃくちゃ作り込まれた一冊ですよ。
浅倉秋成さん、読めば読むほど好きになる。
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「本当にこの家族、こんな形で終わっていいと思う?」
大好きな浅倉先生の最新作!
家族解散まであと3日に迫った喜佐家の物語。
文体も分量も読みやすく、3時間ほどで読破。
読んでるときの違和感がする〜っと回収されるあの感覚、たまらんよね。
そして、なかなかに面白いテーマ。
肝心の事件終わっちゃった?と思ったらまだ半分。むしろそこからが本題だった。
家族っていいよね、で終わるかと思いきや、家族って何なんだろう?と深く考えさせられました。
家族の誰がご神体を盗んだのか?と、「嘘」をめぐるエンターテインメントを楽しみ、「家族」さについて考えを巡らせる。
この本でしか味わえない体験でした。
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2024年6作目
タイトルに惹かれて読んだら面白くて一気読みした
家族観を考えたことってあまりなかったけれど、家族の在り方をフラットに考えれるのがとても良かった
ミステリーなのか人間ドラマなのか読み終わった今もわからないけど、もう一度初めから読みたいと思っているのは確かだ
Posted by ブクログ
『家族とは何か』を考えさせられるミステリーでした。
どうなるんだ、どうなるんだ、とハラハラドキドキで読み切りました。
家族とは…人によって価値観も違うし、今と昔とでも違うし考えると難しい問題だと思います。
私自身、結婚するまでは複雑な家庭環境でとても悩んだ経験あります。
何よりできるだけ無理せず、思いを打ち明けられるような家庭や、思いやりが大切だと思いますね。
最後の○×どっちを選んだのかすごい気になる!!
Posted by ブクログ
プツと吹き出すユーモア溢れる会話にスピード感は伊坂幸太郎か?家族愛は山本幸久?と引き込まれたが、終盤はなんだか、意味不明。わかったようで、わからない…家族解散はあるとしても…意欲的な作品だけど、浅倉さん、コネ過ぎ。
Posted by ブクログ
実家を解体する事になったバラバラな家族。ところが庭の倉庫に十和田の神社御神体の仏像を見つけてしまう。と同時にニュースでは盗まれた仏像を今日中に返せば不問にすると神主が言った事から、バラバラ家族が仏像を山梨県都留市から十和田まで返しに行くロードムービー的な話。
かと思えば、盗まれた仏像は、実は…。
バラバラ家族がそれぞれに盗まれた仏像に関与していたと告白を始め、いつの間にか家族がそれぞれに嘘をついていた事が判明する。集団嘘つき話の得意な作者らしい迷宮的な展開に先が読めない楽しみ満開。
が、話は父親、母親、息子、娘の存在や関係性や、それぞれの抱く家族という姿に言及してゆく。
コミカルなテイストから真摯な家族愛の結末に満足した一冊だった。
Posted by ブクログ
中盤まではロードムービー的なミステリー。誰が犯人何だと楽しめた。神社に着いて、ああ丸く収まった、良かったね。となるのが普通なのだが、残りページの多さにまだ終わんないよねと邪推してしまう。浅倉さんの話がこんな簡単で気持ちよく終わるわけあるかー。
終盤は家族のあり方、定義なんかを考えさせられる。これが当たり前、普通、昔からだから。常識から外れた奴は変。下に見られる。多数派が決めつけた考え方。みんな無意識に刷り込まれているのかも。
多様性がどうとかと理解があるようにいう人もいるけどそんな人も所詮は上から目線。
意地の悪い気持ち良さを感じてしまうなあ。
周と咲穂はどんな選択をしたのか、二人が異なる答えを出した時、その先の想像を掻き立てられる。
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奇想天外な展開だが、最後は家族とは何かを考えさせられる。
この小説を映画化すると、もっと面白いものになると思う。個人的には、お父さんの家族への想いをもっと全面的に出すようにして、ハッピーエンドとしてもらいたかった。
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あなたは何人家族?
家族って何?
どうして浮気をしてはいけないの?
山梨にあるボロボロの住居
かろうじて家族の体裁を保っていた喜佐家
子ども達の結婚を機に、家族は外身も中身も解体・解散する手筈だった。
1月1日に集まった面々が倉庫で見つけたのは、青森にある神社のご神体。数日前の引越見積の時にはなかったこの大きな代物、誰がー?
誰もが前科持ちの父による仕業だと決めつけ、憤り、「日付が変わる前に返却されればお咎めなし」という宮司の言葉を信じて…山梨から青森まで陸路で運ぶことになった周・惣太郎・母・あすな婚約者の賢人。あすなと惣太郎妻の珠理は不在の父を見つけ出して合流する流れに。
しかし道中で周は気づく。かつて倉庫で浮気の現場を家族全員に発見された父は、その後に取り付けられた南京錠の番号を知らない。倉庫を開ける手段がないのにご神体を搬入するのは不可能だ。
ご神体騒動が全体の2/3ページで収束し、この後は何がと思っていたら家族の定義の話に。ちょっとしたミステリー要素もありながら、描きたかったのはここかぁと最後まで一気読みしてしまった。
勿体ない、2日で読んでしまった!でも面白かった!
落ち着いてもう一度読もう。
勢いのまま読んでいても、ちょっとずつ散りばめられた違和感に気づけたり気づけなかったり。浅倉作品やっぱり面白いな。
どなたかあの家の間取り図作ってくださいw
Posted by ブクログ
『六人の嘘つきな大学生』や『俺ではない炎上』で知られる著者の新刊。今作は『六人の〜』に近い。家族の中に容疑者がいるのだが、その真犯人を突き止めるミステリーとタイムリミットのあるサスペンスが同時並行で進む。一気読み必至。しかし本作が真のテーマに到達するのは事件解決後。近年小説に限らず多くの作品で描かれてきた「家族という呪い」に真正面から挑んでいく。正直2024年の作品として何か新しい視点があるかというと微妙だが、単なるミステリーやエンタメで終わらせないという気概は感じた。ミステリーが終わった後にドラマが来る構成なので物語の引力は衰えており退屈に感じる人もいるかも。あと一点、アセクシャルの扱いというか言及はやや中途半端な気はする(「触れるな」とか「出すなら物語上の機能を持たせろ」という意味ではなく、一文だけの説明的な記述の後にすぐ次の文で「でも結局そうではなかった」となるので)
Posted by ブクログ
浅倉さんの他作品と同様に登場人物のキャラは面白く楽しく拝読しました。
少し前作より読み劣りする感が否めず星3ですが、
これからも楽しめる作品の創作期待しています。
Posted by ブクログ
「六人の嘘つきな大学生」や「俺ではない炎上」が好きで、新刊楽しみにしていました。
正直今作よりも、前作の方が好みでした。
他の方の感想を読んで、最後の方で、「父の一人称は『父さん』だった。」という箇所があり、さらに父は家、周は車の絵を描いたというエピソードで、「くるま」の章は周視点、「いえ」の章は実は父視点だったのか!?と思った。
ただ、周の考えに途中から共感できなくて、なんでそれで婚約者と実家に住むことにするんだろう?と思ってしまった。そして一度一緒に住むと決めたのに、また解散することにするのも、あんまりついて行けなかった…。
ラストの結婚式二次会のクイズは、「家族解散まで5メートル」という章だから、きっと周と婚約者も家族解散になってしまうんだろうか…。
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2024年 26冊目
家族をテーマにした一冊。序盤は物語がどう進んでいくかのワクワク感があり、テンポも良かったが、最後はちょっと物足りなかったかなという印象。
Posted by ブクログ
「六人の嘘つきな大学生」や「俺ではない炎上」がめっちゃ面白かったので、作者名で新品の単行本を書店で購入。
本当は違う本を探しに行ったのだけど、お目当ての本が見つからず、手ぶらで帰るのが嫌で購入したのだ。
が、が、
これは一休さんも仰っていましたが、イマイチでしたねぇ。。。(^◇^;)
まことさんも何を言いたいのかわからないとお書きになっていましたが、私にもよくわからず(-。-;
まことさんの評価に私の評価はかなり近い感じでした。
しかし、秋さんの評価自体はそこまででもないはずなのに、レビューが凄い(^^)
ここまでのレビューが書ける秋さんって凄い!秋さんにポップ書いてもらったら、その本は絶対売れるだろうなぁ。
そんなわけで、残念ながら私にはちっとも刺さらない本だった^^;
ミステリ強めと思って買ったら、家族哲学が強めだったからか??
せめて最後何か大どんでん返しとか起きないかなぁと、僅かばかりの希望を持って読み進めたのだがダメたったのかな(-。-;
でもこの作者さんは好きなので、また新刊が出たら絶対読むのだろうな(*^▽^*)
Posted by ブクログ
チームワーク最弱家族、トラブルに巻き込まれつつ家族の在り方を再考し… #家族解散まで千キロメートル
■あらすじ
元日、喜佐一家の面々が集っている。新年を祝うのではなく、実家仕舞いのために集まっていたのだ。母、長男、次男、長女とその夫が片付けに着手すると、倉庫の中から見知らぬ巨大な木箱を発見する。訝し気に思いながらも作業を進めていると、テレビから御神体が盗まれたという衝撃のニュースが報道されて…
■きっと読みたくなるレビュー
おもろい設定で爆笑、ドタバタ家族コメディですね。読者に疑問と興味を持たせるのが上手、どうなるのか気になってどんどん読んじゃいます。スピード感が抜群だし、画になるシーンもいっぱいあるので、映画でみてみたくなりますね。
本作は日本中のどこにでもいそう家族がテーマ、なかなかどうして油断なりません。なぜなら悪い人たちではないんですが、ひとりひとりが腹にイチモツを抱えているのが怪しすぎるんです。そして恐ろしいほどにまとまりがない、チームとして弱すぎて爆笑です。
そんな彼らの大混乱劇場ですが、物語が進むとともに家族ひとりひとりのバックボーンが語られてゆく。当初は受け入れられなかったのに、いつの間にか親近感がわいてしまって、終盤ではすっかり家族の一員になってしまいました。
こんな家族の物語ですが、道中は様々な謎が提示される。さっぱり理解できないことばかりなんですが、真相はかなり鋭角な答え。先生のチャレンジ精神と発想力に感服しました。
■ぜっさん推しポイント
バラバラだった家族、全員でトラブルに挑むことで、家族の在り方について各々が思いを巡らしてゆく物語です。本作で色々な家族のカタチや価値観が語れることになりますが、これを読んで皆さんは何を思うのか。
私の父は人付き合いが苦手で、再就職をしなければいけなかったときに仕事が見つけられませんでした。母も入院、姉は海外で仕事赴任、ひとり残された私は当時フリーターという… しかしなんとか頼りない人脈で、私は父と一緒に働ける仕事を見つけることができました。いま思えばいい思い出ですが、当時は辛かったし、正直恥ずかしかったです。
人間ひとりひとりって、弱い生き物だと思うんです。
誰でも得意なことも苦手なこともあるし、体が弱い人も、お金を稼ぐが不得意な人もいる。家族の問題は迷惑なことも多いですが、苦しいときこそチームで助け合い、励ましあいながら生きていけると信じたい。色々な価値観が変わりつつある時代、様々な生き方があっていい。しかし支え合うことの大切さは忘れずにいたいです。
Posted by ブクログ
家族とはなんだ。解散とはなんだ。就職して家を出ること、結婚して家を出ることは別に珍しくともなんともない。仲良くはないが大喧嘩して縁を切っているわけでもない。何をもって「解散」と仰々しくしているのか。ここのところ鼻炎で頭がボーっとしているせいもあってか作者のメッセージがスッと入ってこないのが残念であった。とはいえ凝った構成や細部への伏線回収は流石といったところ。『嘘つきな大学生』や『俺ではない炎上』のような面白さや感嘆は味わえなかったが次作も期待したい。
Posted by ブクログ
途中までドタバタのロードムービーのようで、しかも真相は?誰がご神体を盗んだの?とハラハラドキドキしながら読めて面白かった。
宮司さんの言動にしっくりこないなとは思いつつ、真相にたどり着いたのかもと思ったら、ここからまだ転回するのかー!
家族の間でも全てさらけ出せる訳じゃなく隠したいこともあるだろう。
家族とはこういうもの、夫婦とはこういうものという固定観念は結構強力だと思う。ここから抜け出すのは、そんなに簡単じゃない。
それに気付かせるための一手としては、なかなかに強引な手だなあ。
周と咲穂の結婚式の最後、モヤモヤした。
どちらかは読者に任せるやり方?
家族解散して、それぞれすっきり幸せな方向に向かったのかと思わせといて…。
周のトラウマは、隠したまま結婚したら必ず波乱があるよね。咲穂が気の毒。
Posted by ブクログ
ここ数作読んでいる浅倉秋成さんの作品。評価としてはとにかく難しい。ミステリーとしてはどうか?家族とは何かを問う小説としては?要素が混在してるものの、ごった煮状態かといえばそうでもなく、きれいにまとまっていると思う。
ミステリーから、一歩踏み込む挑戦的な姿勢はとても評価できるが、果たしてこれで良かったかと言えば、繰り返しになるが難しいところ。自分だけかもしれないが、小川哲さんの「君のクイズ」の読後感に近いものを感じた。
低評価をつける気持ちも分かるので、かなり好き嫌いは分かれそう。
Posted by ブクログ
浅倉秋成さんなので、ミステリーかと思って読んでいたら、家族小説らしいと途中でわかりましたが、何を言いたいのか私にはよくわかりませんでした。
「作家の読書道」でちょうどこの作品が解説されていてわかりやすいと思いますので引用させていただきます。
ネタバレはないと思いますので、このストーリーを読まれて面白そうと思われる方はどうぞ。
手抜きレビューですいません。
「作家の読書道」より
家族の解体が決まり家族がばらばらになる予定の喜佐家で倉庫から仏像が見つかる。
どうやら厄介者の父が青森県の神社から盗んだご神体らしいと気づいた一家は山梨県から青森県まで車でご神体を返しにいこうとする。
解散寸前の家族が一致団結してトラブルを乗り切る話かと思いきや意外なことが起こります。
物語は車で仏像を返しに行く「くるま」のパートと、実家に残った姉たちが意外なものを見つける「いえ」のパートが交互に進行していきます。
ここに仕掛けがあるんですよね。
物語の中で明確に真相は明かされます。
読み終えたあとも仕掛けに気づいていない人もいるようですが。
でもまさに、これがどういう物語なのか気づかせてくれる仕掛けです。
痺れました。
※私はたぶんこの仕掛けというのに気づけなかったのだろうと思います。
Posted by ブクログ
『六人の嘘つきな大学生』でハマった浅倉さん。
今回のテーマはズバリ家族。
事件の発端は引っ越し準備中に倉庫で発見された謎の御神体。
どうやらこの御神体、青森の神社から盗まれたものらしい。
家族解散する予定が一転、一致団結し御神体を返却する為の長距離家族ドライブが始まる。
途中まではロードムービーのような味わいだが、事件の真相が見えて来ると家族の物語だと分かる。
家族とはこうあるべき、そんな伝統的な価値観に縛られていた事に気付かされる。
エンタメミステリーを期待していたので終盤の哲学的な展開は残念。
一風変わった家族小説。
Posted by ブクログ
何だかくすっと笑えるところもあったりしておもしろく読んだ。
終盤の展開にはびっくりしたけど、最後なんだか切なかったなあ。
清々しく解散したけど、お父さんがなんだか不憫に感じた。
Posted by ブクログ
とある事情で青森県十和田市まで行くことになった「家族」。私にとってその道程は、ワクワクして、ハラハラするものであった。本の中盤には目的地に着きそうだったので、後半はどんな話になるのか楽しみにしていた。が、「家族」とは何か、という哲学的話題に推移してしまったのが残念である。
Posted by ブクログ
古い実家を取り壊して、家族ばらばらに暮らすことになったのは、兄も結婚して別に家を構え姉も婚約者がいて、末の弟である周も結婚が決まったからである。
家族解体の三日前の元旦に家族総出の片づけ中、倉庫にあった見慣れない箱。
それが今、世間で騒がせている青森の神社から盗まれた仏像⁉︎
ここには居ない、いつも居ることがない親父の仕業かと思われたが、とにかく返さねば…という思いで家族全員が慌ただしく青森へと車を走らせるのだが…道中何度か一悶着あり、ただならぬ気配あり、でスムーズにはいかない。
これはどういう終着点なのか…という思いで読み進める。
なんだかんだとあってもこんな家族もいるかもしれないと思う。
世の中には、信じられない⁈という家族もいるし、家族のない人に比べたら歪であっても羨ましいと思うかもしれない。
「じょーないじょーない」という家族だけがわかる言葉を使っているのだから仲が悪いとは思えない。
ただ、みんな本音を隠しているから纏まらなくて、親父の本音もわからずじまいで、姉が考えたことなんだろう。
普通とはどんな家族かなんて考えなくてもいいのではないか。
何を基準に普通というのかさえ疑問なんだが、ただ家族はずっと一緒にいるもの…とする考え方も違うのだということ。