【感想・ネタバレ】人間標本のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

何と言えばいいのか、少なくとも真剣に読まなければよかった気がする。知らなければ、この表紙をみて胸が苦しむ事もあの純粋すぎる狂気にあてられる事もないのに。

これはイヤミスと言っていいのか、というか湊かなえの作品をほとんど読んでいなかったので、どんな作風かもわからないが、イヤミスの女王という異名は知っていた。だから、この作品もミステリー系なのかと思ったが、これはホラーだ。一種のホラーでしかない。

本当に題名通りの本でした。物凄い怖いけど惹きつけられる、だから余計に内容をしっかり理解できてしまう。本当に蝶々が花の蜜を求めてフラフラとそこへ行くように、自分も文字を追ってしまう純度100%で美しく狂ってる、芸術を求めると最終的に猟奇的になってしまうのかな。

芸術の狂気に留美も取り憑かれている、その仮説は当たっていた。人間標本は留美ちゃんに向けたものだったのか、一種の愛。十字架などは留美ちゃんが使用していたとあるが、まさか人間標本の思想が留美ちゃんにもあった?と読みながら感じていたが、この仮説は半分があたってしまい逆にとても嫌な気持ちになった。これ以上真相をごちゃごちゃさせないでくれ。頼むから勘弁してくれという気持ちにもなりました。

この作品は犯人や真実などは実はどうでもよく、全員が蝶の鱗粉の毒にやられたお話なのではないでしょうか。確かに事実には驚愕します。しかし、個々の感情は僕には全く理解できません。毒に魅せられたと解釈する方がまだ個人的にしっくりきます。擬態という描写も実際ありましたし。

中学生というのは、1番純粋で狂気を纏っている時期なのかもしれないです。本なんて逆に読ませたらいけないような気もします。部活でもして勉強や本をだるいと言ってくれる方が、僕が親だとしたら安心するかもしれません。

作品として凄まじいものはありましたが、面白いとはいいませんし、人に気安く勧める事もできない作品でした。

0
2024年05月09日

Posted by ブクログ

ゾクゾクしたくてパケ買いした、湊かなえの人間標本。物語を久しぶりに読んだ。結末に関しては触れずにおくけど、ものすごい満足感。半分手前で分かった気になってペースダウンしてたけど、流石にちょっと読み進めるかと風呂に持ってったところまさかの一気読みしてしまった。ぬるま湯でお湯溜めといてよかった。読み終わった後だというのにじわじわと頭の中で、幾つもの伏線が回収されていく。最高の体験でした!
その後、たまたま行ったショッピングモールで、普段乗らないエレベーターに乗ったところ、サイン会のポスターを発見。ビビビビ!っときた。1冊目は別の店舗で買ったものだったのでこのままでは参加できない。特別大ファンというほどじゃないので悩んだけど、サイン会なんて誰のも今まで行ったことがないし、まだまだ余韻に浸ってたいと思う作品に出会えたので、1冊目は欲しい人にプレゼントすることにして2冊目を無事購入。

0
2024年05月09日

Posted by ブクログ

イヤミスの真骨頂、黒い湊かなえさん作品だなぁと。人間標本という題名だけでもおぞましすぎるし、内容も芸術の体はとっているものの残酷極まりない。前半は製作過程でこんな路線に変更してしまったのかとがっかり感が否めなかった。それにしてもページがあまりすぎるなぁと。やはりまだまだ私は湊かなえさんのすごさをわかっていなかったんだと痛感することになるのだが。
同じ内容の重複なのにちっとも飽きさせない展開に、そして徐々にあかされる衝撃は、全く想像していなかった。 何とも後味の悪い、主人公の慟哭がきこえてくるかのようなラストだった。
蝶々の見え方が今後変わってきそう。

0
2024年05月07日

Posted by ブクログ

タイトルどおり、人間(美少年)を標本にする話。設定に抵抗がなければミステリ要素もシンプルで読みやすい。

0
2024年05月06日

Posted by ブクログ

細切れで読んでいて、最後のページまで辿り着いたのが読み始めてからは随分経ってからだった。
最初の章で、不完全燃焼を感じていたのが、最後にはしっかり紐解かれて、さすが湊かなえ!イヤミスをたっぷり感じ、臓器を抉られる読後感。

0
2024年05月05日

Posted by ブクログ

やってはいけないことであると分かっていても、自分の今後の穏やかな、一般的に幸せと呼ぶであろう日常を投げ出してでもやりたいと思える事なら、いざやり出した時、その瞬間はとても美しく、貴重な事として自分自身に焼き付けられる。そう思った。私は皆に伝えたい。
人は、生物は、自分の本当にやりたい事を自由に出来るわけじゃない。この世界の誰もが、今日も1つ何かを失ったのだろう。その何かは、砂のように小さいかもしれない。宇宙のように大きいのかもしれない。けれど、この経験があるからこそ、みなは今日も綺麗でいられる。何かを学び、何かに感情をぶつけ、何かに怯える。誰かに貶されようと、刃を向けられようと、今日まであなたが歩いた道は、とても綺麗で貴重なものであると、私は思う。

0
2024年05月03日

購入済み

衝撃的な結末

最終章で衝撃的な結末を迎えます。さらにその先の顛末は想像するしかない。作中の人間標本作品も想像するしかありませんが。芸術とは?と考えさせられてしまう。

#切ない #怖い #ダーク

0
2024年04月15日

購入済み

最初、湊かなえ先生の本にしては、なんだか読みにくいなと思っていましたが、
読み進めていくとどんどんいつもの調子に。
単なる異常な人間の話で終わらせないところが、さすがだなと思うと同時に
ぞわっとさせられました。

0
2024年03月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

蝶に魅了された男が標本作成に人生を費やした。その過程で人間を標本することに取り憑かれた人がいた。最後は二転三転し、人間標本が出来た過程には驚かされた。誰かの為にした行為があの結末になるとは

0
2024年05月16日

Posted by ブクログ

不気味な手記から始まって、章が進むたび新たな事実が明らかになって途中から読む手が止まらなくなりました。それでも最後までやりきれない思いは拭えませんでしたが。蝶の生態や色覚異常、絵画や倒錯した芸術感やらよくもまあこのような描写を文章にできるなあと不思議な世界観に浸った読書でした。

0
2024年05月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

しっかり騙されながら最後まで読んだ。犯行自体は人間のすることじゃない卑劣なものだけど、そこに関わる人は大事な人のための行動をしていた。

0
2024年05月09日

Posted by ブクログ

本の帯 から漂う狂気感
『人間も一番美しいときに標本にできればいいのにな』

レテノールモルフォ
ヒューイットソンミイロタテハ
アカネシロチョウ
モンシロチョウ
オオゴマダラ
マエモンジャコアアゲハ
クロアゲハ

描写の美しさと人間を蝶のように標本にしたいという感情
これを読んだらちょっとだけ蝶に詳しくなる、かも。

なんとなく湊かなえさんの今までの作品
Nのために、と 白ゆき姫殺人事件をこれを読んで思い出した感じ。

結果的には誰も救われない、救いのない話ですが
湊かなえさん独特のイヤミス感漂っててとても良かった。

そして表紙はレテノールモルフォ、かな

0
2024年05月06日

Posted by ブクログ

本当に裁かれるべき人が、裁かれておわってほしかった。罪の連鎖。根底には、愛してほしいという叫びが聞こえた気がした。蝶になった男の子たちの、一人一人の物語が悲しい。

0
2024年05月05日

Posted by ブクログ

人間を蝶に例えるというなら理解できるが標本にしようなんて考え方には賛成できない
人として、やってはいけない事だ
神様からのギフトとして私にはどんな物が与えられたのだろうか
至との最後に過ごした山の家での一日を親としてどんな気持ちだったのだろうか
息子の罪を被ったつもりが面会室での杏奈との会話は耳を疑った

0
2024年05月04日

Posted by ブクログ

いろいろな人間のコンプレックスや欲望が混ざり合っており、事件の真相が判明していく過程が読んでいて面白かった。
しかし、よくよく考えればおかしいと気づける部分がいくつかあったにもかかわらず、それに気づけなかったことには自分の推察力不足を感じた。それと同時に、改めて著者に対する尊敬の念も抱いた。

★印象に残ったフレーズ
一つの嘘を隠すために必要なのは、他の嘘ではなく、膨大な真実だ。

0
2024年05月01日

Posted by ブクログ

・読むことになったきっかけ
 ちすけちゃんが貸してくれました!

・感想
 どんでん返し くるぞ くるぞ
 こないわけないぞ って思うから
 丁寧に 時間かけて 読んだよ
 ちゃんと どんでん返しされても
 ワケがわかっていられるように
 ・・・
 5つの標本の描写とか
 蝶博士の書いてる事とか
 至(イタル)の自由研究とか
 よーく インプットしながら
 読み進めたの だが
 いざ 面会室にて やはり
 予期せぬ方向から ブーメランが
 猛スピードで飛んできただよ
 私のデコに
 バチコーン ひゅんひゅんひゅん って
 やられたぁ〜 と思ったあと
 すぐ Uターンして
 後頭部に再度 バッチコーン!!
 えええっ? 何が起こったの!?

・いちばん理解できない人
 留美ちゃん

・印象的な科白 黒岩大(クロイワダイ)
 僕は、絵だけの新聞を作りたいんです
 いじめとか、いじりとか、
 いたずらとか、からかいとか、
 人の命を奪うことに繋がる行為なのに、
 文字になると深刻さがまるで伝わらない
 悪気はなかったって・・・中略・・・
 いかに悪いことをやったかが
 一目でわかる、そんな作品を描きたい

・湊かなえさんは
 ハズレなし いや〜 こえ〜
 
 
 
 

0
2024年04月29日

Posted by ブクログ

これは読むに堪えない作品と思ってしまいましたが物語は最後まで読まないと分からないですね…
面会室に杏奈が来た時点で物語はひっくり返る予感はしたけど…
最後はやっぱり嫌ミス女王炸裂してました
読後モヤモヤ感でいっぱいです

0
2024年04月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2重3重、それ以上に読み手を嘲笑するように欺いてくる
小さな違和感を残しながら、信実は…いやいや本当の信実は…と次々に裏切ってくる

ギフトと呼ばれる才能を持った者同士だけがわかり合える苦しみが痛い
芸術家の脳内とはなんと恐ろしいものなのかと、おののきながら読み進めていたけれど、本当に恐ろしいのは湊かなえさんの脳内だった

0
2024年04月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『イヤミスの女王』湊かなえの作品。
タイトル通り、人間を標本にするという作品。
家族を想う気持ちが連続殺人を引き起こす。

読んだ後というか、序盤の描写から心が苦しくなってしまった。作品のための殺人なんて…と。
その序盤を乗り越えると、どんでん返しの連続。
史郎はなんのために至を手にかけたのか。

蝶を見るたびにこの話を思い出しそう…

0
2024年04月21日

Posted by ブクログ

★こんな人におすすめ★
イヤミスが好き
湊かなえさんの小説が好き

★あらすじ★
蝶が恋しい。蝶のことだけを考えながら生きていきたい。蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。(HMV&BOOKSより引用)

★感想★
 冷酷な程に冷静さを感じる小説。蝶が人間だったら…心を無にして読まないと辛い場面も。でもそこが良かった。

0
2024年05月14日

Posted by ブクログ

3.4
久々に湊かなえ作品を読んだ。
不気味なテーマや繰り返されるどんでん返しが湊かなえワールド全開で、これこれ!と感じながら一気に読み進めてしまった。

0
2024年05月12日

Posted by ブクログ

最初に犯人の自分の気持ちが書かれていて 
推理っぽく無いけど 良いのかなーー
と 読んで行ったら
二転三転となって ビックリでした。

いっきに読んじゃいました

0
2024年05月10日

Posted by ブクログ

半分くらいまでは正直少し退屈に読んでいたが、後半部分の巻き返すようにコロコロと変わる展開はおもしろかった。

とにかくサクサク読める。
読みやすい文章かつ若者に想像しやすいSNSの様子なども出てきて良かった。

0
2024年05月07日

Posted by ブクログ

何の予備知識なく読み始めたところ、いきなり口絵には、標本状に十字架に磔られたり、胴体を切断されたり、頭が前後逆に付けられたりした上に蝶の標本がコラージュされた様な6人の少年と思しきイラストがあり、タイトルからしてそのものズバリの猟奇的、耽美的世界かと、やや身構えましたが、異常で極端な世界にのめり込んだ話ではなく、芸術的才能(ギフト)、蝶の視覚による色彩世界、親子間の嫉妬や愛情や、少年達を標本にした、つまり殺したのは誰か、といったテーマで、2段階?のドンデン返しあり、で、楽しめました。

読後感は、さすがイヤミスの女王、でしょうか。

0
2024年05月06日

Posted by ブクログ

人気の作品とのことで、読んでみました。 内容は面白かったのですが、私の中ではイマイチ盛り上がりに欠けてしまうのは、専門用語が多かったからなのか、蝶の名前が多すぎて理解ができなかったということもあります。 次の作品に期待してみよう!

0
2024年05月03日

Posted by ブクログ

ちょっと「気持ち悪く作ってやるぞ」の意図が見えて、読むのが面倒な部分があったのですが、
「きっとこうなるよね...」と思いつつも最後までの持っていき方が上手で、飽きずに読めました。

0
2024年05月01日

Posted by ブクログ

 湊先生の作品を手にするのは久しぶりで、文章や描写に変化を感じた。自分的には、読みやすくなったところが好印象である。
 昆虫標本が題材になっているが、遠い昔に経験した昆虫に腐敗防止の注射をすることや標本にするために体に針を刺すことへの、恐怖と嫌悪感が蘇ってきた。題材としては面白いが、それがサイコパスへと繋がるところはありきたりかな、、、

0
2024年04月28日

Posted by ブクログ

2024.4.27

前半は狂ってて怖かった!!!
最初の数ページのイラストで読むのをやめようかと思ったけど、進めてみるとだんだんやるせない気持ちになった。悲しい。
それにしてもこういう猟奇的殺人者の思考を書けるのすごい…
ダークな世界に誘う湊かなえさん、流石でした。

0
2024年04月27日

Posted by ブクログ

すごく残虐で、最初の頃は面白みがなかったが、後半になり、どんでん返しのストーリー。作者はどんなことからこの発想やるのだろうと考えてしまった。

0
2024年04月27日

Posted by ブクログ

挿画が美しい。
父である教授は共感できる。
うーん。なんとも感想が書きにくいというのが正直なところ。
色々と感じるところも思うところもあるが、うまく表せない。

0
2024年04月26日

Posted by ブクログ

捲って数ページの挿画がもう不穏でしかなく、絵と照らし合わせて読み進めていくと常軌を逸していて、更に途中でん?となり最後はもう見事に騙されました。
親子の愛情、芸術への陶酔。
いろんな想いが交差してこんな結末を招いてしまうとは。
あまりにも救いが無く、読んだ後は気持ちが落ち込みました。
こんな気持ちにさせる湊かなえさんは改めてすごいなと思いました。

0
2024年04月21日

Posted by ブクログ

タイトルの通りの猟奇殺人。
アーティストだからこその常人には理解できないような犯行動機。
かなりぶっ飛んだ内容でした。
僕は蝶の種類でいえば何になるんだろうか気になります笑

0
2024年04月21日

「小説」ランキング