感情タグBEST3
Posted by ブクログ
渡辺志保さんが帯でコメント、社会の底辺に散り積もったビートとリリック、というのを読んで、本屋で偶然見つけた本作品即購入。
ビートとリリックによくなりうるなというくらいのどん底が、ひしひしと、涙目と薄ら笑いを繰り返す主人公雪人の表情から伝わりそれは目を背けたくなるくらいのどん底で、今の大阪でこんなん、、、、?!て思うけどそれが現実なんだろう。
部屋、ライブハウス、街、細かい描写がとてもリアルでそこからもひしひしとなんか電気ショックのようなビリビリ感がある。
アメリカのシアトルで撮影された子供たちをよろしくという映画でも思ったが、ストリートチルドレンやそれに近い子らは、誰と一緒にいるかが命に関わる大事なこと。雪人はかなりやばいところに足突っ込んでるが同居人のドレッドロックスのおっさんと、ビートメーカーのメイジaka nervous rat が一緒にいるから、辛い物語を読み進んでいけそうだ。
ヒップホップ、ラップを消費していく自分らと根源的な魂の唄であるそれとの狭間でいつも立ち止まってしまうから、この雪人とメイジと、まだ全貌見えないが魅力的な故人である桜子の物語を追いかけながらいろんな答えやいろんな模索を発見できたらと思う。力作、というかなんかすごい迫力。
ガチの大阪弁なんで、ゆっくり読まないとわからんとこもある。
2冊目期待。
Posted by ブクログ
終わり方がカッコよすぎる。
どれだけ著名人じゃなくたって、
その人のスーパースターになれる事は本当に凄い事だし、それを伝えたり残したりするのも本当に凄い。
詩や歌は、誰かが誰かを想うの伝記なのかも
Posted by ブクログ
絶対に読んで欲しいからネタバレに近い野暮な事は書かない。
これはヒップホップを題材にした漫画である。ここだけ聞くと普段ヒップホップに馴染みのない人は取っ付きにくく感じるかもしれないが、たとえヒップホップを聞いたことがなかろうとそれはさして問題ではない。なぜならばこれはヒップホップ漫画ではないからだ。ヒップホップはあくまでも表現方法、これは主人公「大路雪人」の物語なのだ。生きにくい令和の世を生きる若者たちの人間賛歌だ。
作者の薄場圭先生にとって、デビュー作となる?今作。1巻のラスト1話から感じるとんでもない胆力たるや。すごい、すごい構成だ!
鳥嶋 和彦a.k.a.ドクターマシリトが連載漫画における第一話の重要性を説いているが、今作の1話は痺れる完成度だ。品のないただ泣かせにくるような演出 では無く、自然と涙が流れた。
すごい、すごい。本当に知り合い全員読んで欲しい。