感情タグBEST3
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1985年と未来を繋ぐラジオ番組「ラジオがはねたら」のDJトッシーと4人の未来のリスナーを結ぶじんわりと心温めてくれるストーリー。
各章の主人公皆の、そしてトッシーの心の叫びが聴こえてくるよう。
何より第4章の「今、この時。」はかなり気持ち持っていかれた。
俊夫とビギが互いを心の拠り所とし、見守り支え合う関係性がとても美しい。
人の強さと儚さを感じる。
このお話には鎌倉がとても良く似合う!
元々鎌倉を舞台にした物語を書いてみせんか?と担当さんからの一言で生まれたお話(「あとがき」より)だから当たり前なんだけど、舞台が鎌倉だっからこんな素敵な世界観を味わう事が出来た気がする。
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不思議なラジオ番組、「ラジオがはねたら」。過去からの放送は、未来の孤独な心の人々に寄り添ってくれる…。 とても素敵なストーリーでした。 「ラジオがはねたら」DJトッシーのあたたかい言葉は時代を超えて尚、未来の人達を前向きにさせてくれて…。言葉に嘘がないんですよね。真っ直ぐだから胸を打つ。 受け取る側も真っ直ぐな心だから、素直に受け止められる力がある。 懐かしいあたたかさに包まれる一冊です。
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1985年から、人生に煮詰まり苦悩している現代を生きる4人にラジオが繋がります。DJである主人公もくすぶった人生に未来の人との交流から自分を見つけていきます。本当にこんなラジオがあれば良いなと思いました。
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こんなにも楽しく読めた作品はありませんでした。過去未来をつなぐFM放送1985年から2020年代なんてファンタジーなんでしょう。洋画で似たような設定で感動作の「オーロラの彼方」と言う作品を思い浮かべました。私の好きな「男はつらいよ」を引用したところは興味津々でした。DJトッシーの過去と未来のやりとりも面白くとても清々しい気持ちになれ、あなたも読んでこの大傑作を読んで感動して下さい。
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成田名璃子さんの本は7冊目。
フォローさせていただいている方々の評価が高くて
読んでみたいと思っていた一冊。
1985年のDJトッシーが
令和を生きる”ひとり”のためにおくる深夜ラジオ放送。
まるで優しい波音を聴きながら読んでいるような本だった。
とっても懐かしくて、そしてあたたかな気持ちになれた。
昭和の深夜ラジオってよかったなぁ…
あの頃はみんなラジオを聞いていた。
翌日、学校で話題になるのはテレビよりもラジオだった。
私もセッセとハガキを書いていた。
読んでもらえるように色々工夫してね。
そのハガキが読まれたた時には
深夜にもかかわらず叫んだり、踊ったり、走り回ったり(笑)
そうそう、高校生の時。
友人が「通学沿線 気になるあの子」に「あの子」の方で出演した。
通学途中に見かけた、名前も知らないあの子を探し出して
番組中に電話して「友だちになって下さい」という
「ヤンタン(ヤングタウン)」のあのコーナー。
あぁ~、懐かしい!
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時をかけるラジオ笑
小説もラジオ(FM)も好きなので楽しく読めた。
ただ何気なく話すだけでどんどん救われるってことあるのかも。
ラジオDJ尊敬します。
いつかラジオにお便り出さなきゃ。
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1985年のラジオが、2020年ごろの少しトラブルを抱えた人に繋がる話。決してハートフルな話ではないですが、言葉を通じて、みんな少しずつ救われていく感じがラジオっぽい感じがします。
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1985年と令和がラジオで繋がる。悩みを抱えるリスナーにだけ通じるラジオ番組。ドラマとか映画にでもなりそうなネタだなと思った。DJトッシーもリスナー4人も収まるところに収まった感じでよかった。
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『 勝手に「ラジオ」特集 #1 』
ー成田名璃子さん『時かけラジオ』ー
浅葉なつさんの『どうかこの声が、あなたに届きますように』が、この勝手な特集開始の発端です。ラジオが鍵になる他作品はあるのかな? と素朴に思いました。鮮やかに過去を思い出し、ラジオのよさを再認識するような作品‥。
勝手ながら、この発端作品を<特集#0>にしちゃいます。ただ、Podcastを扱った青山美智子さんの『月の立つ林で』もとてもよかったのですが、リアルタイム性を鑑み、ラジオと棲み分けしようと考えました。
さて本作は、「しゃべり」に悩む「鎌倉なみおとFM」 のDJトッシーが、缶チューハイ片手に、時間外のでっち上げ番組で、(届くはずのない)リスナーのエピソードを募集すると、時を超えて2020年代の4人の悩めるリスナーに届く‥、という連作短編集になっています。
ただ伝える一方向だけの形ではなく、リスナーと電話で話す双方向のやりとりがあるからこそ、人は変わるヒント・きっかけが得られるのでしょう。
時の隔たりは、文化や流行のギャップを生みますが、人の心の中の根っ子(喜怒哀楽)については、普遍的なんだなと思わされます。
昭和の時代を、楽しくも懐かしく思い出させてくれ、かつ、「聴くこと」「伝えること」の大切さを教えてくれる一冊でした。
Posted by ブクログ
過去に生きるDJが現代に生きる人々とラジオを通じて心を通わせるお話です。
この著者の作品は読み終わった後にすっきりするというより胸にぼんやりと残るようなものがあると個人的には感じるのですが、本作も一章と二章は似たような印象を受けました。
しかし三章以降は読んでいてすっきりする展開になっており、過去作と比べて読みやすい作品になっているのではないかと思います。
章が進むごとに時間が一年遡るのが疑問でしたが、ラストでその意味が分かる部分があって腑に落ちました。