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Posted by ブクログ
東京ヤクルトスワローズの投手で今季現役最年長選手となる石川雅規投手の2021年と2022年の自身の選手生活を本人のインタビューも交えながら振り返った一冊。
チームが2年連続のリーグ連覇を果たした中、150キロ代の速球中心となった球界において小さい体で130キロ代のボールを巧みに操り打者を翻弄するピッチングと歳を重ねても飽くなき探究心を持ち続けている姿は読んでいて凄いなと感心しました。
そして、自身初となる開幕2軍スタートや投げ抹消を経験する中で苦難の始まりとなったシーズンで20年連続勝利記録や500試合登板、日本シリーズ初勝利を飾った21年シーズン、そしてシリーズ連覇を狙った翌年は3000イニング登板や交流戦最多となる27勝を上げる一方でコロナ感染による離脱など紆余曲折の中での石川選手の心境や本音を本書で知ることができる貴重な機会だと感じました。
20もの時の違う奥川投手や同年代の嶋選手とのバッテリーなど年齢差なく誰とでも気軽に接する姿勢には感心しました。
同年代の雄平選手の引退試合での連続先発記録が途切れる中での登板になったことや石山選手や中村選手が調子が上がらない中での薫陶などは石川選手の器の大きさも感じることができました。
今季球界最年長選手となり、通算200勝にも現段階であと16勝と迫った石川選手の選手としての魅力や飽くなき探究心を本書で存分に感じることができました。
そして、これからどのようなピッチングで私たちを魅了してくれるのかという期待がますます高まった一冊でした。