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Posted by ブクログ
第18回MF文庫Jライトノベル新人賞 優秀賞受賞作です。
腐習のある学校でそれに立ち向かい、革命を起こしていく主人公とヒロインのお話です。
面白かったですね。
内容がリアルというか、学校に限らず「こういうのある」と思える展開があります。
それを2人が崩していき、理不尽に立ち向かっていく。
それが面白いんですよね。
それでいてヒロインが可愛い。
彼女にも抱えるものがあり、そこには信念があります。
それが主人公の抱くものと共鳴し、世直しならぬ学校直しをします。
つい応援したくなりますね。
彼らの成功と学校を変えていく様子がとても面白いところです。
Posted by ブクログ
懐かしい青臭さを思い出させてくれる作品。
中学生の時『ぼくらシリーズ』にハマっていた。抑圧された少年少女が、学校や社会の理不尽に正面から反抗する、そんな話。不満があってもなにもできない、自分のもやもやを吹き飛ばしてくれた。
本作も同種だと思う。絶対的制度に対する反逆という夢のような話だ。
大人になり、社会人になった今、昔のようなもやもやはない。自分が変わったのか、はたまた社会が変わったのか。多分どちらもだと思う。
社会は、マイノリティが主張しやすく、また個人の意見が尊重されやすくなった。
ただそれだけではなく、自分の中で折り合いが付けられるようになったのだと思う。多少理不尽でも、「これは仕方が無いことだ」「これは自分がやりたいことだ」と自分を納得させる。そして本当にやりたくないことを上手く回避する力も身につけた。だから今、もやもやは無いのかもしれない。
『《大人》になるとは、妥協を知ることである』というような言葉をどこかで見かけた。良くも悪くも社会に折り合いを付けられるようになった私は、きっとちゃんと《大人》になれたのだろう。
でもこういう作品に触れると、世に反抗するんだという気概に満ち溢れた、あの青臭く懐かしい感覚が蘇ってきて、なんだか無性に、寂しくなるのだ。