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三十代にも見え、しかし落ち着いた所作から五十代とも窺える濱地先生。
中年の探偵と若き女性の助手のユリエちゃん。さらにその助手はスケッチブックを用いて探偵を支えている…この二人…もはや脳内配役は『岸辺露伴』のあのお二人さんが浮かぶじゃないの!
泉京香の中の人、飯豊まりえは別ドラマ『オクトー』でオカルト&スケッチブックという合わせ技を使ってたしね。
濱地健三郎は高橋一生、志麻ユリエは飯豊まりえ。
もう、がっつりピッタリはまり過ぎて他では無理!!
さて。
経験豊富な探偵 濱地先生が、ときに穏やかに、ときに体力気力をぎりぎりまで使って幽霊や化物を退治、いや、と対峙します。
毎回おもむきが異なる対象と多過ぎず少な過ぎない程よいページ数が心地好く、できるなら細〜く長〜く続いて欲しい作品。
というのも、
幽霊も化物も、そんなにたくさん居て欲しくは無いけども、でも、きっと数えられないくらい沢山のケースと種類がありそうで、この二人を通して、ずっと見ていたい世界がここにあるから。
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心霊探偵シリーズの第三弾。
コロナ禍で舞い込んできた心霊関連のお仕事に立ち向かう濱地とユリエ。「どこから」のキャンプ場の霊みたいな事象ってあるのかも…と思ってしまった。
視えないことの方が幸せなこともあるんだろうけど、「囚われて」の残間さんのような憑かれやすい体質も嫌だなぁ。
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ホラーは苦手だけど、この夏はちょっと怖いものが読みたい。さらに装丁が素敵で手に取ってみたらすごく面白かった!!心霊探偵シリーズの第三弾だけど、単体で読んでも問題なく楽しめる。年齢不詳の濱地先生は外見も中身もかっこいいし
ユリエのキャラクターも一生懸命で良い。
最終的にハッキリと「これが犯人で結果はこうなりました!」と明かされないものもあるのだけど、生きている人ではない何かの存在が描かれているこの作品ならではの面白さだなぁ。
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この作品もコロナ禍になっててちょっとびっくり。
何かあっさりしてるのは、怪異の動機?みたいなのがはっきりしてないからかなあ。怪異の退け方が地味なせいでもあるかも。
その後どうなったのかもうちょっと教えて…と思うものも多かった。
いちばんすっきりしたのは「呪わしい波」。怪異の「使い方」も謎解きもおもしろかった。
濱地のパーソナルな部分が分かるとふふってなるので、もっと下さい。
お気に入りのランプスタンドが、リモート会議のとき画面に映るようにしてるのがとてもいい。
事務所の電話番号がなぜか必要なひとの手に渡ること、そのせいで自分は仕事から解放されないかもしれないことを怖れている、なんて。そういうのがもっと知りたいけど、たまに垣間見えるくらいがいいのかな。
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ちょっとしたホラーとちょっとしたミステリの中間くらいの濱地健三郎シリーズ第三弾。
今回はコロナ禍でのお話っていうのがちょっと面白かったです。コロナ禍でステイホームで家にいる機会が多いので怪異に気づいたりする機会も増える、というのは「なるほどなあ」と。
ノリとしてはこれまでと同じ。実はこうだった!みたいなのがしっかりと明かされるわけでもなくふんわりと解決するのが好き嫌いありそう。先日読んだ小野不由美さんのかるかやシリーズに近いようなものを感じました。
ところで江神火村に続く新たなる探偵みたいな感じで宣伝が書かれてるのを何度か目にしましたが、空閑純シリーズはもう書かないんでしょうかね・・・
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心霊現象の探偵、濱地健三郎シリーズ3作目の短編集。
コロナ禍の世界でも心霊現象は待ったなしだが、無償労働の事件もあって事務所の経営状態がちょっと心配。助手のユリエさんが成長して頼もしくなってきた。
内容的にぞっとする話もあるが、語り口がマイルドなので夜に一人でも読めるのはよい。
「リモート怪異」は実際に起こったらかなり怖いと思った。
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〈濱地健三郎〉シリーズ第三作。
あとがきで作家さんが触れられているように、どれもコロナ禍を舞台にした話になっている。
私も助手のユリエのようにコロナウイルスが目に見えれば良いのにと思ったことがあるので共感できた。
全体的にはシリーズ初期よりもホラー寄りの話が多かった。
濱地とユリエのコンビネーションはますます冴え、濱地にとってユリエは無くてはならない助手になっているようだ。だが一方でユリエの私生活にも気を配る良い上司でもある。
一方スーパー霊能者のようにあっという間に怪異を収めるものの、それが何なのか、なぜ起きたのかなど何もかもを解明できるわけでもない。これもまたあとがきにあるように、怪談とミステリーとの『あわい』を味わえる話となっているからだろう。
「リモート怪異」
タイトルはダジャレのようだが怖い。真面目な会議に子供やペットが入り込んでほのぼの笑える動画は時々見るが、こんなものまで入って来られたら堪らない。
「戸口で招くもの」
しばらく立ち寄らなかった小屋に妖しいものが。戸口でおいでおいでをするモノは何か。一目見てここまで推理できる濱地はやはり凄腕探偵。同じものを見ているユリエ(=読者)には思いつかない。
「囚われて」
こちらも想像と違う展開。実はこの人こそ最強では?
「伝達」
濱地の助けを必要とする人には、必ず濱地の元へ伝わるという奇跡のような話。一つの偶然が起こらないだけで濱地の助けは得られなかった。
それにしても『ふざけた語呂合わせになっている』という濱地探偵事務所の電話番号って何だろう。
そして濱地が怖いものとは。
「呪わしい波」
こんなに手の込んだことをしてまで…という、作り話のような話。まるで特殊詐欺のような犯罪で、わたしならその後に現れて解決してくれた濱地まで仲間じゃないの?と信じられなくなりそうだが、そこを信じさせたのはきっと濱地の人柄なのだろう。
「どこから」
冒頭は濱地とユリエがキャンプ地へ。アウトドアな濱地は想像出来なかったが、どんな場所でも隙のない濱地でちょっと面白くないような。
その後心霊スポット、豪邸へ行くがどこにでも怪しいものはいる。
『怪異はどこからやってくるか想像がつきませんね』
というユリエの言葉通り、キャンプ地だろうが家に籠っていようが、リモート会議をしていようが、どこにでも現れる。
やはり見えない方が幸せかも知れない。
※シリーズ作品(全てレビュー登録済)
①「濱地健三郎の霊(くしび)なる事件簿」
②「濱地健三郎の幽(かくれ)たる事件簿」
③「濱地健三郎の呪(まじな)える事件簿」本作
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「リモート怪異」「戸口で招くもの」「囚われて」「伝達」「呪わしい波」「どこから」
6話収録の連作短編集。
心霊現象が関係する事案だけを専門に扱う私立探偵・濱地健三郎と助手の志摩ユリエが6つの怪奇現象を解き明かし解決に導く。
英国製スーツに身を固め髪はオールバック、年齢不詳の濱地と助手のユリエ、視る能力を携えた二人の掛け合いが自然体で微笑ましい。
本作はコロナ禍を背景にしている事で未知のウィルスと怪異、両方の薄気味悪さが感じられた。
怪異の正体や真相が明確になるわけではないけれど、このフワっとする感じ、嫌いじゃない。
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心霊探偵・濱地健三郎シリーズ三作目。濱地たちの世界もコロナ禍に。コロナ禍での心霊体験とは…がテーマな短編六篇収録。リモート飲み会の背後に現れる幽霊とは。所有する小屋に忍び込んだ不審者の正体は。やたらと霊能力者に声をかけられるライターの別宅に囚われているものは。赤波江が遭遇した被害者が濱地の電話番号を手にしていた理由は。コロナ禍でも賑わうキャンプ場に囁かれる噂は。金縛りに悩まされる古物商の主人は。コロナでもないのに発熱が治らない患者の原因は。
人が家から出られない状況で、あるいは人が街から消えた状況で起きる怪異に立ち向かう濱地とユリエ。リモート怪異が一番ひえっとなった。ユリエもどんどん霊能力者になってきたな…濱地の少し人間らしいところが見られるのも良い。じわじわ書いてほしいシリーズ。
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※
心霊探偵 濱地健三郎シリーズ第三弾
ちょっぴりホラーなミステリー
ミステリアスなボスと若葉の様に
健やかな助手の仕事っぷりが
読んでいて爽快です。