感情タグBEST3
Posted by ブクログ
すごく良かった!
ヒリヒリするくらいリアルに繊細な感情が描かれていて、共感できる部分が多かった。
はじめて読んだ作家さんなので、ほかも読んでみたいと思う。
Posted by ブクログ
妹がビルから落ちた。
妹からの相談メールに応えてあげなかった姉は、罪悪感とともに、しばらく会っていなかった妹の足どりを追う。事故か、自殺か。
妹の背中を押した犯人を探すミステリーかと思いきや、姉妹の関係、母との関係、いびつな家族、姉の息苦しさなど内面を見つめる内容。
一気読みしたのは姉の苦しさや、職場である書店で働く女性たちの怒りや絶望が妙に自分と重なってしまったから。
結局ここに行き着くのかと思って、読みながらつらくもあり、惹き付けられもした。
性別や年齢に関係なく、ただ正当に評価されたいだけなのに、なんでこんなに難しくなってるんだろう。
Posted by ブクログ
結婚を機に家族から距離をおいていた姉のもとに妹がビルから転落したと連絡がはいる。
慌てて駆けつけるも、母親にうんざりです。
呪いの言葉「お姉ちゃんなんだから、、」連発で、苦しい。
転落する日の朝に、妹から相談したい事があると連絡がきていたが蔑ろにした事もあり、転落は事故なのか、自殺なのか、姉なりにいろいろな人に会って真実を知ろうとします。
ネガティブに捉えていたタイトルが、ポジティブに変換していく。
Posted by ブクログ
「妹がビルから飛び降りた」という一報を受ける姉。ここから物語は始まる。
その日に妹から「相談したいことがある」とメールを受けていた姉だったが、そっけない返事で対応してしまう。
そのことを後悔しながらも、妹の身に何があったのか、妹を追い詰めたものは何だったのか。
姉としてのコンプレックス、心の傷、家族内の問題を抱えながらも、姉妹の絆を取り戻そうと進む。
次々と湧いてくる謎を追いかけながら真相へ辿り着くところは、読み応えあり!
ジャンルは、、、一応ミステリ?なのかな?
内容は少し重めなので、ライトなイヤミスという感じでしょうか。
Posted by ブクログ
残酷なシーンがあるわけでもないのに途中心が重くなった。
契約社員の愚痴もわかるが、自分より経験も年齢も上の契約社員をまとめる立場の社員も辛そう。
Posted by ブクログ
苦しくて苦しくてたまらない。
ビルから飛び降りた妹は事故か自殺か、真相を知りたい一心で頁を捲り続けた。
物語には辛辣な言葉が多く登場する。
『勉強しなさい、あなたは顔が良くないんだから』
『あんた、マジで使えないね』
家族や同僚からの容赦ない言葉の暴力。
皆が要領良く出来る人間ばかりじゃない。
如才ない振る舞いが出来る人にも出来なかった時があるはずだ。
人が人を追いこんでいくさまに怒りより恐怖を覚える。
書店での人間関係を通し浮き彫りになる社会の問題点。
生き辛さを極限まで描きながら、人として在るべき姿を教えてくれる一冊。
Posted by ブクログ
ありきたりの自分探しものかと思いきや
思わぬミステリー展開にやられた。
妹が引きこもっていることに対する
主人公の心の動き。
見たくない、認めたくないところを
もう一度敢えて見つめなおしていく作業が
誰しも思い当たる部分もあり
読んでいてしんどいけれど良く描けていて秀逸だった。
Posted by ブクログ
実家に暮らしていた妹のあずさが、ビルから落ちて、意識不明の重体となった。半年前に結婚して、実家から逃げるように東京に移り住んでいた梢子は、急いで実家に帰ったが、あずさの意識は戻らないまま、事故なのか自殺なのかも分からない。梢子は何故、実家から逃げたかったのか、妹との間に、母親との間に、どんなことがあったのか。周囲が腫れ物を触るように接していたあずさは、自殺を図ったのか。だとしたら、それは何故なのか。これは、謎解きミステリにして、家族の再生の物語? 各章冒頭の、独白の意味が分かる時、大きな驚きが待っている。
Posted by ブクログ
書店に勤めていた妹が、ビルから飛び降りたと連絡があり、結婚して東京に住んでいた姉は、実家に戻る。
その日の朝、妹からメールがあったのに忙しいから後で…と言ったことが気になり、書店の同僚や妹の交友関係を調べる。
父の無関心や母の過剰な期待だったのか。
思いのままにいかなかった過去の恋愛なのか。
仕事がうまくいかずに同僚から言われた言葉だったのか。
妹のことを辿るうちに自分の気持ちに向き合うことになっていく。
そして、自分のことを普通じゃないと話す母。
母は、これまでどれだけ他人からその言葉を投げかけられてきたのだろう。
良い意味で使われなかった言葉。
人より劣っている、と知らしめるために使われた言葉。
母の極端な教育は、娘たちの自立を願ってだと言われれば責めることなどできないだろう。
何を基準に普通というのか…
完璧な人などいないのに。
だが、人は誰かのことばで傷つき、傷つけて、人と関わることが怖くなるのだろう。
しかし、決してひとりではない。
必ず、誰かが話を聞いてくれる。
妹の転落の真相がわかったとき。
姉自身も変わることができたのだろう。
Posted by ブクログ
元書店員の主人公目線で進む物語。
思い込みからの積み重なる負の感情によって
他者の本質が見えていない怖さと
それに気づいた時にそこからでも立て直すことの大切さを
知るストーリー展開でした。
Posted by ブクログ
妹がビルから転落したということで、姉が東京から駆けつけた。妹は脳に損害がないものの、以前意識不明だった。
事故?自殺?姉は、真相を探るため、妹の仕事先であり、かつて姉も働いていた本屋へ行く。従業員の声から浮かび上がってくる妹の知らない一面。果たして、妹はなぜ転落したのか?
メインとなる話は、妹の転落の謎ではなく、妹の知らなかった一面を姉が探っていく話かなと思いました。
なので、転落というとミステリー色が濃くなるのですが、そこを期待しすぎると、「なーんだ」という結果になってしまいますので、ご注意ください。
妹もそうですが、背景にあるハラスメントや労働環境などといった問題も印象的でした。
本屋のみならず、色んな業界でもありえそうな非正規雇用や女性ならではの悩みといった事にも触れられていて、「それあるよね」とか「そうだよね」といった共感する部分多くありました。それにしても、上司の態度にはムカつくばかりでした。もう少し、理解していただきたいなと思いました。
書店員も大変だと思いますが、どこの業界も実態は似ているなと思ってしまいました。
仕事面だけでなく、姉妹の家族にも色々事情を抱えています。引きこもりや教育ママといった家庭内での問題に大変さを感じました。その環境で育つ姉の精神状態に胸が痛かったです。
様々な証言から浮かび上がる妹の知らなかった一面。新たな事実が出てくるたびに明と暗が繰り返し裏返しになっていくので、妹の印象が変わっていくばかりでした。
そんなこんなで、到達した先の真相は、胸が温かくなりました。
段々とステップを踏んでいく妹の姿にホッともしました。
今まで目を背けてしまった事実も、もしかしたら向き合うことで別の印象を持つかもしれません。
良いも悪いも自分を見つめ直そうと感じました。
Posted by ブクログ
前半ミステリー仕立てでしたが、後半は仕事の愚痴の会話が多く、最後は肩すかしのまとめ方が残念でした。ビルから落ちて意識不明だったのにダメージ無さすぎです。不消化部分が多いけれど、姉妹が前向きに生きていけそうで良かったね、と思います。
Posted by ブクログ
なんかいろいろ話を詰め込み過ぎて取っ散らかった印象。
姉妹だけじゃなくて父やら母やら夫やら仕事やら・・・
問題多すぎ。
そして妹の人物像が最後まで入ってこなかったなぁ。
Posted by ブクログ
妹が自殺?
お母さんが、めんどくさい。毒親?
いちいちつっかかる性格?
いつもイライラしていて、一緒にいるのは不快。
母の言葉。
職場の社員からの女性軽視。
職場のお局様からの言葉。
職場の同僚の顔色。
姉に相談できないタイミング。
色々なものが重なっていたのでは?
書店の大変さを知る。
女性が辞める時に涙を流すくらい、絶望するくらい大変な職場。
でも違った。妹は絶望していたわけではない。
妹はなぜこうなったのか?
探っていく姉。
前半までは登場人物みんな疲れていてマイナスイメージだったが、
後半でやっと明るい人が出てくる。
菅原寿美子さんは神。キラキラしていた。
そこからは希望を持って読めて良かった。
光のさす終わり方。
伏線回収もお見事。