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Posted by ブクログ
波津彬子さんの絵柄が能の雰囲気に合ってます。すごく素敵。
能は一度だけ舞台を観たことがあります。演目はふたつありました。
ひとつは「大般若」という三蔵法師の取経の物語(孫悟空は出てこなかった)。
でももうひとつが思い出せない。
シテが立位から宙返りして側臥位になるところだけ、「凄っ、柔道の受身みたい」と思ったので憶えてるんだけど…
まあ、要するに素養が全然ないまま観に行ったのでした。
あの独特の雰囲気を味わえただけでも充分面白かったんだけど、やっぱり前知識を仕入れておけば良かったなー、と思いました。
この本は雑誌「怪と幽」などに連載されていたシリーズを書籍化したものだそうです。
「葵上」「定家」「小鍛冶」「羽衣」「清経」「通小町」「紅葉狩」「猩々」「道成寺」「隅田川」「海人」の11作品が取り上げられています。
物語としていちばん好きなのは「猩々」、悲劇も説教もな〜んにもないカラッと楽しい話なので大好き。(←基本的に文芸に向いてない人間)
次点は「定家」と「羽衣」かな。
ちなみに一番イラッときたのは「清経」。解説がおもしろかったからいいけど。
ただ、あらすじだけでなく実際に生身の人が演じるのを間近で観たら、また違う感想が生まれるのでしょうね。
もし今後お能を観る機会があれば、この本をガイドブックにしようと思います。