【感想・ネタバレ】ドラゴンランス レイストリン戦記1 魂の剣〈上〉のレビュー

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Posted by ブクログ

新刊だよ!おっかさん!(ふっる〜)

いや間違えた新刊だよ!たださん!
といっても発行は去年だし、物語自体は1998年に書かれたものなんだけど、とにもかくにも今更ながらに初邦訳です!!

やりました!
我々の勝利です!
今こそ勝ち鬨の声をあげましょう!
せーの

パー!サリ!アーン!!(そんな掛け声打ち合わせにないよ!)

それにしてもなんでこんなに面白い物語が20年以上未訳だったのか!まぁ恐らく版権のごたごたがあったんだろうけどw

とにかく死ぬ前に読めて良かった!
でかしたKADOKAWA!
許す!オリンピックのあれやこれやはもう許す!

ブラボー!KADOKAWAブラボー!(流行りに乗っかっていくスタイル、そして肝心の中身には一切触れないスタイル)

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2022年12月04日

Posted by ブクログ

ドラゴンランスの最新刊。最も魅力的であるレイストリンの前半生を描いた作品。これで、ドラゴンランス戦記以前のレイストリンの話は一応書かれたことになる(本書/ウェイレスの大魔術師/双子の大審問ーレイストリンと兄)。
今まで仄めかされた、レイストリンの恋話や、火炙りに合いそうになったエピソードを、修正する形で記されているし、他のメンバーの話も記されている(ドラゴンランス序曲の方向であるのはとても良い。セカンドジェネレーションでノームとルニタリの話を否定すべきではなかった)

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2022年02月10日

Posted by ブクログ

『ドラゴンランス戦記』では、既に赤ローブの魔術師として登場していた、双子の弟「レイストリン」の、それ以前の若かりし頃の物語。

もう文体から漂ってくる彼の雰囲気が、これまで読んだランスものと一緒で、やはり、レイストはレイストかといった、哀愁めいた思いもあったけれど、実は違っていた点もあったのが、まずは一つ目の読み所だと思う。

例えば、魔法について、彼の場合、それ自体に魅せられていた印象が強かったが、実はそれが彼の全てである程の思い入れがあったことが分かり、それは、魔法学校での同級生からのイジメを物ともしなかったのが、他に何一つ能がないから、やらされているだけの彼らとは違い、レイストにとっては、それが生きる為の全てだったからであるし、家族からも浮いてしまいがちな彼にとっては、おそらく、母「ロザマン」の為でもあったのだと思うし、更には、副題となっている『魂の剣』という言葉にも、彼の生きていこうとする燃える思いが垣間見えるようで印象深い。

また、双子の兄「キャラモン」に対する劣等感について、相変わらずな点もあったが、ここでははっきりと、彼への愛情があることが証明されているのが、おそらくファンには嬉しいものがある反面、致命的に分かり合えない一面も実感し、それは、ある日、楽しく会話をしていた二人が、キャラモンのある発言をきっかけに、突然レイストが機嫌を損ねてしまう場面があり、その理由がキャラモンには分からなかったようだが、私が予想するに、それは二人が、神によって別れて生まれてきた悲劇を共有したかったのではないかということで、何を馬鹿なことをと思う人もいるかもしれないが、彼は本気で、双子の片割れには、まともな体のない頭脳だけを、もう片方には、頭脳のない体だけを与えたと思い込んでいるのである。もちろん、そんなことはないということは、後々の物語で証明されるのだが。

しかし、今回は青春時代のレイストということもあって、彼の良さを実感できる一面も多く、それは、将来を夢見て、外の世界を知ろうとする純粋な好奇心や、力を欲してはいても善のために使うと思っていたことに加え、父のことで助けてもらった、フリントにお礼を言う等、いろんな場面で見られた謙虚さと、戦記で見られた、どこか斜に構えた印象は薄く、却って素直なところは素直なのが、私にはとても新鮮に感じられた。

そして、二つ目の読み所は、なんといっても、戦記ファンなら思わず歓喜の声をあげたくなる、ランスの冒険者たちの出会いのエピソードであり、これがまた、映画の一場面になりそうなくらい印象的で、特に、レイストの芸の場面で出くわした嫌な教師に対しての、双子と彼の出会いのシーンは、キャラモンと彼によるキャッチボールも痛快でありながら、その後にそれを阻む、騎士道精神の彼の介入も、また粋な演出で、なんかいいなあと思ってしまう。

他にも挙げるときりが無いのだが、フリントの家に何故か住み着くことになったタッスルホッフのエピソードに、タニスとフリントの出会い、タニスを連れたキティアラが、3人プラス1人に紹介する場面に、スタームとキャラモンの取っ組み合いの喧嘩、そして、その二人の剣の師匠になったのが・・・と、ファンにはもう夢のような展開で、ここ読んでいるときは幸せでした。もっと聞かせてーって。

それから本書は、レイストリンに特別な拘りを持つ、「マーガレット・ワイス」のみの執筆であるが、それでも、「トレイシー・ヒックマン」と共著しているのと何ら変わらぬ雰囲気には、さすがと思いつつも、彼女ならではの残酷さとして、一つ私が言いたいのが、ミランダのあのシーンであり、私感を入れさせていただくと、あれは酷いと思い、はっきり言って、《大審問》を前にして要求される、自制心を確認させるためだけに入れたのではないかと思ってしまうくらい、彼にとって、ただの屈辱以外、何物でもない後味の悪さしか私には残らなかった。

しかし、そうは書いたけれども、結局、彼は本気ではなかったと思っているし、更には、自分の感情の粗暴さに唖然としたって、それこそ、その若さにしては良い人過ぎるよと思ってしまい、こんなところが彼の良いところなんだろうなと、もっとこうした一面に気付いてもらえないのが、彼にとっての、ひとつの悲劇だと思うと、何ともやるせなくなる。

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2023年07月31日

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