【感想・ネタバレ】君の顔では泣けないのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

私はあらすじを知っていて読んだため、何も知らない状態で読んでみたかった…!あらすじを知っているのと知らないとでは、最初の部分の感じ方が違うかもしれない。

入れ替わったことで、性別や家庭内の環境など普段だと気にならない部分に違和感を覚える。その違和感が詳細に表現されていたと感じた。

0
2024年03月13日

Posted by ブクログ

男女の身体が入れ替わるという使い古された設定にも関わらず、面白いと思った。
入れ替わり系の物語だと、たいていは元に戻るために四苦八苦するプロセスを描くものだが、本作の主人公は違った。異常な状況を何となく受け入れてしまう。もちろん葛藤はある。ただ、原因を探るとか、元に戻るために苦悩するとか、そういう展開ではなく、まずは新しい環境に適応する努力をするのだ。そこが新しい。

他の気づきもある。
この物語に大きなイベントは起きない。ただただ入れ替わった男女の日常が続く。年齢とともに一般的なライフイベントは起きるが、ドラマチックな事件は無い。
それでも読者としての自分は主人公の行く末をハラハラしながら見守ってしまう。
どうやらドラマというものは、主人公の葛藤さえあれば成立するものらしいと気づいた。主人公の目の前にはありふれた日常しかないのだが、「この人生は自分のものではない」という葛藤が物語のエンジンとなっているのだ。身近な愛すべき人々に嘘をついている罪悪感。他人の人生を生きる居心地の悪さ。それが葛藤となる。

なるほど、「葛藤」さえあればドラマになるのだな。

個人的には大林宣彦監督で映像化してほしい作品。


<アンダーライン>
・「無償の愛を注げる相手がいるって、なんつーかすげえなって思うときあるよ。足枷になるときがないって言ったら嘘になるけど、やっぱ原動力になるし。死んでる場合じゃなねえってなるよね」

・誰かとの約束には、人を生かす力がある

0
2024年02月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第十二回野性時代新人賞ということだが、なぜ読もうとしたのか分かない、何かのSNS等で勧めていたのか知れない、装丁は少女漫画のようでラノベかと思ってしまうだろう。しかし内容は男女の入れ替わり、余りにも使い古された題材だ、大林宣彦監督の「転校生」が余りにも素晴らしかったので完全にフォーマットとなってしまったようだ、しかし本作は違っていた、戻らないのだ主人公の陸とまなみは男女入れ代わりのまま人生を進めていく、そこには人生の機微があり人生の素晴らしさが綴られて行く、選考委員も素晴らしく卓越した小説を選考した。

0
2024年02月08日

Posted by ブクログ

何かが変わってしまうことが昔からずっと苦手だ。中学や高校に上がった時も初めて会社勤めをし始めた時も不安でいっぱいだった。その不安は今でもまだ付いて回っている。いずれここまで積み上げてきたもの全てが崩れ去って、何もかもが変わってしまうんじゃないかと恐れている。でも、その方がいいんじゃないのかとも思っている。(P.7)
空は子供が画用紙に塗りたくるような嘘っぽすぎる青で、雲はその中をちらちら泳ぐ。真ん中には自己主張の強い太陽が一つ光っている。確かに、晴れた空を眺めるのは久し振りだった。どうしてだようと考えて、雨が降りそうな曇りの空の時にしか、天気なんて確かめたりしないからだと気付く。(P.66)
たぶんいつまでも幼さを武器にしているわけにはいかない。大人になることを強いられるときがやがて来る。制服でラーメンを食べることができなくなる。そう考えると、やり残したことばかりのような気がする。水村も、そして田崎も、同じような不安を抱いていてくれていたらなと思う。もう少し先の未来がどうなるか分からなくても、今日までの過去をいつまでも美しいと思っていたいと、ラーメンの中のコーンをすくいながら考えていた。(P.85)
自分の本当の親でなくても、そういった姿を見ると感傷的な気分になってしまう。そうやって周りの人は変わっていく。普段は何とも思わないくせに、突然突きつけられるその変化にたじろぐ。(P.118)
水村の両親が坂平陸という男に見せる愛想や歓迎は、他人に対してだからこそできることだ。本当の子供にだけ見せるぞんざいさやいい加減さはそこには存在しない。水村が本当に欲しているのはそちらなのに。聞こえの良い言葉で溢れた丁寧な愛情なんて、欲しいわけがない。(P.174)
埃が電化製品を緩やかに破壊していくように、細かなひびが少しずつ入っていって、そして割れた。(P.177)
好きだったところが嫌いになり、許せていたことが許せなくなり、気になってもいなかった部分が鼻につき始める。きっとそう思っていたのは田崎だって同じだっただろう。最後まで俺たちは本音をぶつけ合うことをしなかった。真剣になることを嫌って、不満を奥歯で嚙み潰して飲み込んだ。胃の腑に溜まっていく負の感情は二人をうんざりさせるには充分な重さだったように思う。(P.178-179)
ああ、また一つ失ってしまった、と思った。糸を紡ぐのにはあんなに苦心するのに、ぷつんと切れるときはあっという間だ。(P.179)

男と女が入れ替わるだけの物語ではなく、個々の登場人物の「人間」を見ている感じがした。家族、友達との関係。恋愛。その人だけにしか築けない関係が渦巻いていた。その人だから、愛される、慕われる。許される。日常の中で、誰かと会話をしていても「人間」と話しているのだ、とまじまじと意識していることはほとんどないが、この本を読むと、私が関係を築いてきた、またはいる相手も一人一人がオリジナルの人間で、その人自身の人生を歩んできたのだと感じさせられる。
今は素直になれなくてもいずれ消えてなくなってしまう友達との時間、家族との時間、恋人との時間。目に見えないものにその人の全てが詰まっている感じがして、なんだか胸が苦しくなるようなザワザワするような、感情的になるような。不思議な気持ちになった。
私がもし、入れ替わって他の誰かとして生きることとなったら上手く生きていけるだろうか。今の自分より楽しい人生を送れるだろうか。それか、今の自分の人生の方が充実しているのだろうか。
簡単に繋がりなんて切れてしまう時代に生きている私は日常が単調になりすぎているような気がしている。そんな日常の中で親とした会話、友達とした会話、誰かと話した時間こそが今の私になっているのかな。なんて思った。今の自分が好きかと問われると素直に頷くことはできないが、たまには自分を客観的に観て、褒めてあげるなり、叱るなり、許すなりしてあげても良いんじゃないかな。とも思った。
久しぶりに時間も忘れて没頭できた1冊。お気に入りになった(*ˊ˘ˋ*)。

0
2023年10月22日

Posted by ブクログ

高校生男女の「入れ替わり」という題材は、映画『君の名は』でも取り上げられた題材ですが、より緻密に書かれているように思います(といっても、映画の方は見ていないので正確な批評はできないのですが…)。

「入れ替わり」とはいえ、男子視点(すなわち女子の体に入った男子生徒の視点)から物語が語られており、男子が読みやすい作品だと思います。
自分の体に入った女子にいつも支えられている事や、彼女に頼り続けているということにたいする引け目や弱い自分への自己嫌悪、家族とのつきあい方や、周囲に求められている「もともとの体が築き上げてきた人間関係の中で過ごす事」のストレス、そして「自分自身の人生を生きること」とはどういうことか、というテーマや、男としての人生では気づくことのできない女性ならではの「生きづらさ」も丁寧に描かれています。
物語冒頭で、いきなり生理に苦しむことになる、というのもこの作品が「生きる」ということを丁寧に見つめようとしている表れであるようにも思います。

翻って考えてみれば、私たちも誰かと入れ替わったりはしていませんが、「他人が望む(そうであることが望ましいという)人間像」と「自分自身の理想像」との間で悩むことが多々あります。他人との価値観の相違や、自分の行動が引き起こした思いもよらない事態に振り回されることもあります。それでも、誰か一人でも自分を必要としてくれる、わかろうとしてくれる、愛してくれるということがわかれば、生きていくことの不安もなくなりますし、人生を楽しみたいという気持ちにもなります。

「第十二回小説野生時代新人賞」を受賞した、著者のデビュー作ですが、この後の作品もぜひ手に取りたいと思わせてくれる、魅力のある小説でした。
YA小説として、強く推薦できる一冊です。

0
2023年04月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

他人と身体が入れ替わったまま、その身体で自分の人生が進んでいく展開が衝撃的だった。非現実的な設定だけど中身はすごく現実的で、切実で、他人事ではなかった。どんな人生だとしても、結局は自分を軸にして生きていくことの途方の無さと、その中にある希望に胸を打たれた。

0
2022年10月14日

Posted by ブクログ

凄く面白い!っていうよりは興味深い話ってかんじだった。男女の入れ替わりからの15年をリアルに描いていて入れ替わりという特殊な関係で結びついた男女のそれぞれの道が交差し離れてそしてまた交差する。

一気読みしたい物語

0
2024年04月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

入れ替わりもの、という情報を得て購入。
お、面白かったー!!!!読めてよかった!

水村さん視点読めるかな、とわくわくしていたけど無かった…始終坂平くん視点なのが、ますますこのお話にのめりこめる理由になってる気がする。
そして、終わりかた…どうなるの…どうなるのよ…読ませてくれー!!!

性格と性別がイコールなんじゃなくて、性別が性格に影響を与えていたのが面白いところだと思った。入れ替わりって本人の特性を持ったまま体だけ変わるのかと思ったけど、水村さんの体に入った坂平くんは情緒不安定になっていたり、坂平くんの体に入った水村さんは勉強に苦労したりして、面白いと思った。実際に入れ替わったらどうなるんだろうね?

0
2024年03月10日

Posted by ブクログ

男女入れ替わり者の結末は、お互い身体を取り戻して大団円、というのが相場でしょう。けれどこのお話ではもう15年も元の体に戻れず、きっとこれからも戻れないのだろうということを予感させる物語です。自分とは違う性別の他人の体に入り、恋人を作ったり初体験を済ませたり子供まで産んだり……それでもどこかこの体は自分のモノではないから、という客観性のある人生。他人のものだからこそ大切にしなくてはという2人の優しさが沢山垣間見えました。これまでの人生、大切に丁寧に生きて来れたかな、と自分の時間を振り返りたくなる作品です。

0
2024年03月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高校1年生の夏に入れ替わった男女。
突然女になった男の視点でのお話し。
入れ替わって戻れないまま、15年が過ぎていく。
女として生きてく大変さ。本当の家族との関係。
ラストは曖昧じゃない方が好みだけど、今回ばかりはあの後どうなるのかわからないままなのも良かった。
出会えて良かった1冊。

0
2023年12月02日

Posted by ブクログ

同級生の男女の魂が入れ替わってしまうお話。主に女の子の体になってしまった男の子側の視点で描かれています。もしも自分がそうなったら…と想像しながら読み進めました。

0
2023年09月13日

Posted by ブクログ

男女入れ替わりのお話。
ありがちだけれど、中身は今までみた入れ替わり物とは違っていて、ちょっと苦しかったな。

自分の人生だったら、決めるのも辞めるのも後悔するのも自分の責任だから、ある意味しょうがないって思えるけど、いつか元に戻るかもって思ったらね。。。最後心の内を話せて良かった。

0
2023年05月01日

Posted by ブクログ

デビュー作なら面白いのかと。
どこかで聞いたことがある設定で物語が進んでいき、どこかで聞いたことがある話でした。

0
2023年03月12日

Posted by ブクログ

体が入れ替わった高校生の男女が、相手の人生を生きていく話。途中何回も混乱したけどおもしろかった。自分とは、家族とは、女として生きることとは。戸惑いながら葛藤する主人公の心情がリアルだった。
これデビュー作ってすごい。今後の作品にも期待。

0
2023年02月28日

Posted by ブクログ

デビュー作とは思えないリーダビリティとクオリティの高さで最後まで楽しめた。

男女入れ替わりの物語は決して珍しい題材とは言えないが、今までにない視点で捉えたストーリーに惹きつけられる。

主人公は同級生の坂平陸と水村まなみ。
高校1年生の時に、ふとした弾みで入れ替わってしまう。

入れ替わり物の良くあるパターンは時間を経過して元通りが定番だがそうは問屋が卸さない。

入れ替わった事で男女の性差が浮き彫りになり、そのまま年齢を重ね戸惑う二人の姿はリアリティ抜群。

性的搾取やジェンダー問題を絡めながらも瑞々しさを損なわない秀作。

0
2023年02月17日

Posted by ブクログ

「君の顔では泣けない」の意味を、アイデンティティやプライドの問題かと考えていたが、読後「なんて優しいんだ」と感心してしまった。

0
2023年01月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

男女が入れ替わるベタな設定だが、ラブストーリーでもコメディでもなく、しかも元に戻らないで相手の人生を生きていくらしいと知り、それはさぞしんどいだろうし葛藤もあるだろう、と興味を持って読んだ。
このあらすじを知らずに読んだら、16ページまではきっと違った印象を持って読んだだろうな。そこまで読んでもう一度読み返したかもしれない。知らずに読んでみたかった。

読む前から、入れ替わりは比喩だと思っていた。
入れ替わりなんてなくても、人間誰しも外と中のギャップを大なり小なり持っているし、人生における決断に悩んだり、他人との関わり方に悩んだり、ジェンダーに悩んだり、家族との関係性が変わったり、そういうことってあると思う。
入れ替わりという題材を使って、それらを大きく取り扱って表現したんだと思った。
それが予想以上に引き込まれたし、共感もできた。

水村と坂平の関係性が羨ましいとも思った。
それこそ入れ替わりみたいなことが起きないと、こんな友達はできないんじゃないかと思う。
でも私にも定期的に合って近況を報告し合う友達はいる。
得難いものだな、大事にしたいな、と思った。

自分のことを大切にすることと、相手のことを大切にすることは、同じことの時がある。
水村と坂平は入れ替わっているから当然そうなんだけど、入れ替わりがなくてもそうなのではないか。
私が泣くと、それを自分のことのように辛く感じる人がいる。
そういうことも著者は表現しているのだと思った。

0
2023年01月19日

Posted by ブクログ

新鮮だった。
入れ替わりで、戻ろうとするんじゃなくて
そのまま生きていくことを決めて
自分の人生として生きていくんだけど、
葛藤もあって。
それがとてもよく表現されていると思った。

0
2022年12月31日

Posted by ブクログ

 何か最近の全然知らない小説読みたいなと思っていたころに、タイムラインで見かけて気になっていた。「男女入れ替わりものだが、ラブコメではなく、しかも元に戻らない」という内容らしい。特にその中のどの要素がツボとかいうことではないが、ここまでネタバレな概要を読んでなお、一体どんな小説なのだろうと興味がそそられた。
 読んでみると、確かにもう、なぜ入れ替わったとか元に戻るためにはどうしたらとかいったことに関しては彼らは何もできることがなく、ただ受け入れて日々何とか生きていくしかないという状態で、もしかしてこういうのが不条理小説なのかなと思った。そして考えようによっては私たちの人生も不条理ばかりであり、異性のクラスメイトと入れ替わるという「あり得ない」事態に置き換えてとらえることのできるような出来事が、自分の身にも起こる(起こったことがある)かもしれないと思ってからは、ある意味リアルな小説として読めるようになった。でもそれは、私が不条理に関して何か気付いたからというよりは、この小説で描かれる、ジェンダー/セックス/ともかく性差にまつわるあれこれや、人生の決断に際してなにか理由や言い訳を探して責任を逃れたくなってしまう心理や、東京と地方の心理的な距離感や、家族や友人などとの思うようにいかない人間関係などの面のリアリティが真に迫っていたからで、じわっと泣いてしまうことは一度ではなかった。素っ頓狂な「仕掛け」を用意してそれを当然フル活用しておきながらも、その仕掛けに頼りきらずに書いている、これってたぶんすごいことなのではないかと思う(って私は小説書くわけではないのでなんとなく思うだけですが)。
 登場人物の誰が特に好きになるということもなく、ここがなんといってもワタシ的クライマックスだみたいなシーンもなかったが、それでも妙に心に残る、不思議な読み応えの小説だった。

0
2022年12月25日

Posted by ブクログ

うわ〜、これは表紙に裏切られた〜!
もっと若い子向けの軽めの話かと思ってたら、なんかズシッときてしまった〜
これ切なすぎる〜

何かのきっかけで男女の身体が入れ替わってしまう。
このての話って、コミカルに描かれてる事が多いけど、これはなかなかに辛かった

いつ戻れるのか、もうずっとこのままなのかも分からない。
誰かの人生をどんな気持ちで生きていけばいいんだろう。

元々は「水平線は回転する」というタイトルだったのを「君の顔では泣けない」に改題されたそうです。
このタイトルが秀逸すぎる!

私ならこんな風に生きられないだろうな。
きっと恋人も結婚も出来ないと思う。
もし結婚するなら、安易かもだけど、私は私と結婚して2人で一心同体みたいに生きていこうとするんじゃないかな。
でもその前に、まず黙ってられないだろうな!






0
2022年10月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一言で言えば「なかなか重たい」

テーマとしてはよくある入れ替わりもの。
代表作といえば君の名は。かな?

でもそれらのようなキラキラした作品ではなく、
入れ替わりによる苦悩、不都合、諦観。
それらを前面に押し出した作品。
主人公の苦悩に共感するととてもつらくなる。

それでも話は綺麗にまとまっている。
ラストはある程度の諦観と希望を
混ぜ合わせた流れになっていてあと引く感じでした。

0
2022年10月01日

Posted by ブクログ

数多くの小説、映画、アニメなどに使い回されたテーマ「他人との入れ替わり」、
本書もある日突然 同級生の男女が入れ替わってしまうという
まぁよくある題材ねー、と読み進める。

が、私が想像していたものとは少し違っていた。
後書きにも書かれていたが
自分の人生への葛藤、違和感や生きにくさが
とても繊細に書かれている本だった。
私もひっそりと戦う人でありたい。

0
2022年09月26日

Posted by ブクログ

男女入れ替わり物はあまり好みではなく今まで読んでこなかったが、今作は入れ替わり後の描写がリアルで凄く入り込んで読めた。
他人の人生を歩んでいくとはどういう事なのか。
各々の生きづらさも、入れ替わりでなくとも分かるところが多々あり。

0
2022年09月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

カドカワの新人賞。

普通の入れ替わりの話かと思ったらちょっと違う。

冒頭から
子供を置いて旦那さんとは違う男の子に会いに行く。

入れ替わってから15年、戻っていないと。

リアルな描写で入れ替わった頃を振り返っていく。

0
2023年11月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

男女の入れ替わりというありきたりな題材ではあるが、その原因ではなく結果がどうなるのかという部分に焦点を当てたところに目新しさを感じた。
代わってすぐの生理の描写や男性に迫られる嫌悪感などよく描かれていたと思った。
女性視点もあるとより面白かったかな、とも思った。
エンターテイメントというよりは読者に価値観を問うような純文学のようにも感じられた。

0
2023年04月04日

Posted by ブクログ

よくある男女の入れ替わり物語。だけれど、入れ替わったきっかけも理由もなく、元に戻ることもなく15年たってしまった日常が描かれている。
性暴力シーンがあるので注意。

0
2023年03月19日

Posted by ブクログ

男女入れ替わりの物語。
テンポ良く読みやすかった。
元の体に戻らないまま15年も経ってしまい
その間に結婚して母になってしまったんだもんなぁ。もう戻るのもビミョーだよね・・・
違った体で生きていくことにも慣れ
それぞれ大切な人ができたり
生活基盤を持ってしまったのだから。
二人とももうそこまで戻りたい気持ちも強くないというのも、リアルな感情だろうと思う。
どうしようもない、どうしたらいいか分からない、そんなときはもうその最悪な状況を時間をかけて受け入れて、前を向いて歩いていく。
意外と誰もが経験してることなのかも。

0
2023年01月24日

Posted by ブクログ

主人公の戸惑いや、起きている出来事を受け入れようとする姿を通して、自分自身の身体と心の在り方について考えることができた。
"自分とは何か"、自分が感じている考えや感情について上手く表現できなかったものが、本書ではそれらが言語化されており、共感と共に、その様な捉え方もあるのか、といった第三者の思考を覗きみることができ、更に深く考えることができる機会となった。

0
2022年10月30日

Posted by ブクログ

かつて男性だった主人公が、同級生の女子と入れ替わり、女性になってから、かつて自分の性別だった男性をどんな風に感じ、見るのかが、興味深かった。

0
2022年10月22日

Posted by ブクログ

男女が入れ替わる話。
君の名はと比べるとリアルな描写が多く、そして二度と戻れない。

自分のその後の人生を丸ごと他人に奪われるさまは読んでいて辛かった。
☆3.2

0
2022年09月04日

「小説」ランキング