【感想・ネタバレ】未来のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

児童虐待、性加害、貧しさ、、、
現代日本が抱える社会問題の渦の中にいる人々の心情を通して、人間関係や社会的なものさしについて考えることができた。
とくに主人公章子の手紙では、章子が成長過程の中で、自分のこと母親のこと友達のこと周囲のこと、そして父のことなどの受け止め方が的確に文章にされていて、気付かされる点が多かった(以下に抜粋)。
物語自体はそこまで意外な展開が続く訳では無いのに、湊かなえさんの文章が、読む手を止めなくて、どんどん読み進めてしまった。中学生の時から読んでいるけど、精神年齢に関わらず、どの年代でも面白いと思える(感じ方はそれぞれ違うだろうけど)物語を書かれるのはすごいなあって素直に感動。

_______________

「同じ人でも、過去と今を比べるのは良くないのかもしれません。今のママのいい所を探していかなないとね。」
→友達や家族が変わってしまった時、「昔はこうだったのに」とかつい思ってしまうけど、大事なのは過去のその人じゃなくて、今目の前にいるその人

「幸せかと問われると不幸だと答えるくせに、その不幸は他者と足並みを揃えた幸せだということに気付こうともせずに。」
→幸福度や裕福度に関わらず、人は(日本人が特に?)自分が半分より少し上に位置していると思っている、っていうのをどこかで見たことがある。でも態度しては、平均より少し下に位置しているように振る舞う。そして、世間にある幸福度の物差しで見て幸福度の低い人たちを無意識に蔑み、自分の自信の糧にしているんだと思う。

0
2024年05月20日

Posted by ブクログ

登場人物全員壮絶過ぎる人生。
そりゃ人間だけじゃなく動物にだって辛い事は少なからずあるけど、ここまで辛い救いようのない人生の登場人物ばっかり出てくるタイトルに『未来』って、、凄い!!湊かなえさん凄い!!
普通に考えたら『未来』=『明るい』ってイメージやのに、、この内容にこのタイトルつけた湊かなえさん凄い!!

0
2024年04月24日

Posted by ブクログ

いやー重い内容ではあったが、このようなことが日本で起こっていると思うと、とても悲しい気持ちになると同時にどうしようもないことなのかとも考えた。他人の子供を見なくなった時代。公園で遊べなくなった時代。子供がいると迷惑だと店に入れなくなっている時代。子供が減っている時代。
子供は国の宝だという言葉があるが、我々は誰しも子供時代があり、周りの大人に支えられて生きていた。ゆとりがなくなってきた現代だからこそ、もう一度身の回りの子供を大事にしていくべきなのではないか。彼らがいつか我々の本当の宝になるかもしれないんだから。

0
2024年04月23日

Posted by ブクログ

暗く、重い話しなので、苦手な人は苦手でしょうね。ただ、私は最後に希望を持ちました!未来というタイトルにも。
主人公である章子は、私の小学校時代の親友と同じ名前です。彼女も母親の虐待から逃げて祖母と暮らしていました。私も貧困では無いですが、暗い過去があります。この子達の様な子どもが、目に見えていないだけで、周りには沢山いるんだという事を知ってもらいたいという湊さんのメッセージを強く感じました。そして、この子達の様な子の助けてという叫びに応えてあげられる大人でありたいと…。
最近、今だけ、金だけ、自分だけの大人があまりにも多いので、そういう方にこそ読んで頂きたいです。

0
2024年01月15日

購入済み

闇と未来

それぞれ人の抱えてる闇が深くて重くて、どうしようもなく、せつない。
でも一人一人が懸命に生きているさまが言葉の端々に感じられ、とまらず一気に読みました。
所々 思いが溢れだしそうになりながらも。
ファンタジーと闇は常に共存しているのだろうかと怖さも覚えながら。
また湊かなえさんの魅力にひきつけられました。

0
2021年08月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

全ての人物に過酷な体験や闇があり、読みながら心が苦しかった。明るい方向に向かいつつあると思うと、また突き落とされるといった展開だった。なんとか明るい方向に向かって欲しいと願いながら読んだ。

0
2024年05月03日

Posted by ブクログ

著者の流石の文章力でどんどん引き込まれて読んでしまう本だけど、読んだ後ぐったりしてしまうような、だいぶ重い内容。
時系列が前後しながら出てくる若き登場人物の殆どが虐待や貧困などに喘いでいて、とても悲惨で残酷で辛かった。
どこかで救いがあるかと思って読み進めていたけど、救いはほぼ無い。そんな状況下でも出会えた友人などが強いて言えば救いかな…

だけどあとがきを読んで、これはフィクションだけの話ではないと頭を揺さぶられた気分。これからは頭の片隅に置いて周りをもっと見回してみよう。

0
2024年04月08日

Posted by ブクログ

虐げられた子供たちのお話だが、ラストは未来に希望を持たせるもので、読後感は悪くない。
時系列を整理すると「あのシーンがここにつながってくるのか」と納得できる。

0
2024年04月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

友達に勧められて読むことに
誠一郎、、、、、好き
こうつながるのか!なるほどこの人はここに繋がって,,,と考えさせられる本でした。
読みやすく何時間も読み入ってしまいました
もう一度読みたい
もう一度読むとさらに感動しそう
最終まで文乃がON OFFをしている理由が何故なのかわからなかった。

0
2024年04月03日

Posted by ブクログ

重いエピソードの連続で、人の脆さ、弱さ、醜悪さをこれでもかと見せられる。少し上向いてもそれが悪いことの前兆にしか思えず、案の定‥の繰り返し。正直前半はゲンナリ。

だからこそ、後半垣間見えてくる人の強さ、美しさが尊く感じられる。最後、取り返しのつかない状況でも、未来に僅かでも希望が感じられる終わり方で良かった。

0
2024年03月29日

Posted by ブクログ

読むのが辛い場面も多かったが、普段自分とは関係ないと思ってた問題にもちゃんと考えなければいけないと思った

0
2024年03月27日

Posted by ブクログ

途中で読むのをやめてしまい、2年越しくらいで読み終わることができた。
目を背けたいような現実を見せてくる文章は、物語として楽しむだけでなく、「社会問題」をどうにかしたい!と思わせてくれた。
あとがきには、湊かなえさんのその思いが綴られており、一読者としての責任も感じた。
湊かなえさんがただのイヤミス作家でないことは承知の上で、何度読んでも消化し切れないだろうと感じた。

0
2024年03月23日

Posted by ブクログ

久々の湊かなえさん。
10周年の記念本ということで
読みたかった一冊にようやく手がかかりました。
…想像以上にヘビーでした。
でも湊さんが初めて書かれたというあとがきを読み
受け止めなければならないと感じました。

4人の視点から描かれた物語。
貧困、虐待、いじめ、性暴力。
目を背けたいシーンがたくさん。
でも、
これを本の中だけの話と思わないでほしい
というのが
湊さんからのメッセージ。

自分はこの登場人物たちとどう関われただろう。
子どもはまずは家庭で学ぶ。親から学ぶ。
それがうまくできずに
学校に通うようになる子どもがいるということを
しっかり理解しておかなければと
つくづく感じる話だった。

0
2024年03月16日

Posted by ブクログ

自分も子供がいるので胸が痛い
幸せって当たり前じゃない

こんな世界があるのか
実感はないけど、重く受け止めなければいけない

0
2024年03月12日

Posted by ブクログ

「豆の上で眠る」ではまり、2冊目の湊かなえさんの作品。中盤、誰も幸せにならない状況がきつくてリタイアしそうだったけど、全部読んでよかった。イヤミスを今回も楽しめた。

0
2024年03月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

子供の貧困問題や家族の問題を扱った話。フィクションのように感じてしまい、自分が恵まれた環境で育ったことを実感したり、無知を恥ずかしく思ったりもした。表面上は幸せそうな家庭でもその内側には色んな問題があり、そのほとんどの最終地点として放火・殺人・自殺が描かれていた。これが現実なのか、もっと前向きな未来の可能性もあるのか。

0
2024年02月25日

Posted by ブクログ

一言で言えばすごくしんどかった。全てのエピソードが辛くて辛くて、でも読むのを止めようとは思えなかった。それでもまだ湊かなえ作品にしては救いのある終わり方な気がする。しんどかったけど読んでよかった。

0
2024年02月20日

Posted by ブクログ

娘から貸してもらった。登場人物それぞれにあまりに悲しいエピソードが続き、読み進むのが苦しくなるが、それでもぐいぐい読まされる。著者が初めて書いたというあとがきを読んで、作者が身を削りこの物語を世に送りだした未来への願いのような熱い思いに気づかされる。

0
2024年02月18日

Posted by ブクログ

重たかった、凄く。
辛い話が多かった。
でも読んで良かったと思う。
短い物差しを振り回すという表現が心に残った。
湊かなえの他の作品も読んでいきたいと思う。

0
2024年02月10日

Posted by ブクログ

再読
久しぶりに湊かなえさんを読んだが、やはり入り込んでしまう
一度読んでいるにも関わらず、特に後半は続きが気になって、読み進めた
発刊から数年たっているが、現在もトー横キッズやODなど、子どもを取りまく環境は危うくて、話しのわかる大人がいることに気づいてほしい、声をあげてほしい
未来が明るいものでありますように

0
2024年01月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

イヤミスの女王とあり、物語が進むたびに心が疲弊した。

章子の章では、親は選べないことへの絶望を感じた。親によって子どもの世界は形成されていくし、たとえ親に違和感を持ったとしても、子どもが親から自立するには年月がかかる。ましてや血が繋がっている親への愛や情が少しでもあるようものなら、完璧な離別は難しいし、価値観だって親譲りだ。仮に周りが手を差し伸べようとも、いとも簡単に突き放してしまう。そりゃ人生の内容はちがえど同じ道を辿りやすいのかもしれないとも感じる。作中の章子は、父母を愛し、1番の理解者でありたいと自ら思い、それが幸せであることに疑いがない様子だった。章子が母を想うまっすぐな気持ちで起こした行動が、どんどんと破滅に向かう様子も心苦しかった。

後半のエピソード部分は、もう胸が裂ける思いだった。章子の母の性的虐待描写は、聴いているだけで胸糞悪い時間だった。

章子の母(真珠)は、人形と人を行き来していた。章子はそれを、誰にも理解されないであろうことだと受け入れていた。だから、信じる娘を利用して、母が都合よく使い分けているようにうつった。しかし、真珠が父から性的虐待を受けていた過去が明らかとなる。母は、自分でスイッチをオンオフにしていることの発言もあった。きっと、父からの虐待をやりすごすための、防衛反応だったのではないかと思う。子どもなりに、自分を守る精一杯が、人形になることだったのだとしたら、親が選べないことで受ける理不尽さの連鎖に、ここでもやるせない気持ちが湧く。

読者の立場というものは、周りから見て取れる事実、知っている人だけの事実、どちらも見えてしまって、心のやりどころがない。

ただ、全体的に重苦しい内容ではあるものの、レビューなど細かい心理描写を考察している記事を見ると、登場人物の過去が、未来に向けたささやかな希望をもたらしていることもわかる。

ヤングケアラー、虐待、ネグレクトなど、子どもの貧困が絶えずある中に一石を投じた作品だと思う。

0
2024年01月13日

Posted by ブクログ

子供の貧困が題材で途中は胸をえぐられる気持ちで辛かった。
でも読後、未来と湊かなえさんの世界観を感じて満足できたのは後書きあってだと思った。

0
2024年05月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いじめ、虐待、貧困、毒親、大人のエゴ、子どもの中の醜悪さの影に見え隠れする悲しみ…
出てくる話はみんな重くて、そうそう無いでしょと思う話。
いや、そうじゃない。あえて見なかったふりをしているだけ。
自分の過去を思い出してみただけで、あちらこちらにチラチラと見え隠れしていたはず。
クサイ、汚い、バカ?イジられているその子自身が抱えている問題は1つではない。「簡単に他人の家のことに口を出せない」という大きな壁に体を隠しながらなんとなく心配して見ているだけの自分自身。
実際、当の本人ですら助けをもとめようとはしていないし、助けてもらえることだと想像すらできていない…でも。
もし大声で助けを求めることができたら!
大きな壁の裏から心配して覗いている人が、誰か行動してくれるはず。助かる糸口を見つけて繋いでくれるはず!

それを信じて声をあげる勇気をもって欲しい。そして、それを受け止めた時に動き出すことができる人間になりたい。

0
2024年04月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あらすじからは想像できないほど重い物語。
登場人物全員が闇を抱えている。
手紙があるからこそ私自身も幸せな未来を想像していたけれど、30歳の章子はわからない。

0
2024年03月18日

Posted by ブクログ

未来の自分からのお手紙。
病気で亡くなった父親、
心の病気にかかっている母親。
裕福ではない暮らし。
いじめ、友だち、両親の秘密。
エピソード部分で明らかになっていく真相。
劣等感、罪悪感。
考えさせられる1冊でした。
湊さんあとがきの、見たいものしか見ていない、
そんなメッセージに心がズシンと重くなる。

0
2024年02月29日

Posted by ブクログ

人形になったり人になったりするママ、二重人格になる先輩。皆避けられない衝撃から身を守る為の変身。なるほど。そのような症状を抱えている人たちが発作的にみせる状況は、そう解釈出来るのか。
そして子どもたち。とても弱い。辛すぎる傷を負っている。その傷を広げようとするいじめ。
その原因がクズのような大人の男たちの所業。
マッチョな力づくでの憂さ晴らし。
みな弱い者にしわ寄せが来る。
強い側にいるはずの先生も脆弱な過去が。
貧困の世界にあえぐ子どもたちの闇をえぐるストーリー。
多層構造、絡み合う人物描写。

0
2024年02月17日

Posted by ブクログ

入院中に自宅から供給してもらっている本が尽き、病院のデイルームにある蔵書から選んだ。本著者の著書は始めてだ。
DVの連鎖と学校の教室でそれぞれの被害者が存在し交錯し接点を持っているというフィクションではあるが現代でのリアリティも映している。一方で学校の教諭やPTAの無力さと傲慢さが決して当事者を救わない様を淡々と描いている。
自分達だけで解決しようとせず社会に救いを求めて欲しいという著者の意思を最後に主人公らによる最後の決断によって強いメッセージとして伝えている。著者の思いの強さを感じる一冊だ。お見事。

0
2024年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんだかんだ、自分はどこか軽快だったり、ハッピーだったりな話が好きなんだなと。
とても面白いし、色々考えさせられて良い本ではあった。
街の中で見かける一見普通に見える小学生にも章子のような境遇の子が居るんだろうなって。
(オーディブル)

0
2024年02月14日

Posted by ブクログ

うーん微妙。
陰湿な場面を、陰湿に描写する。それが延々と続く。
しかも、この本では書簡という形をとっている。
主人公が未来の自分に宛てて手紙を書く。のだけど、書簡形式があまりにもずっと続くのはキツイ。読んでいられない。
以前読んだ「ユートピア」は面白かった。面白かったのだけど、長ったらしい一人語りにはうんざりした。
本書でもその精神は健在。
この筆者って、よく言えばゴーイングマイウェイで、それが持ち味なのかも知れない。自分の好きな味を、じっくりと時間をかけて煮詰めるような感じ。
だけど悪く言えば独りよがり。筆者のことは一切眼中にないような、そんな印象があったのだけど、本書で確定的になった。
本書「未来」は途中で挫折。読んでいられなかった。

0
2024年02月05日

Posted by ブクログ

何度も直面する絶望に暗い気持ちになり、目を背けたくなる。未来に果たして希望が持てるのか考えさせられる。後書きにもある通り、子供たちに現実に起こっていることであり、手を差し伸べることが必要なのだと思う。

0
2024年01月26日

Posted by ブクログ

話全体が暗くて重い。出てくる登場人物それぞれにとても辛い環境があり読んでいて暗い気分になるが何故か読み進めたくなる。
殺人は決してしてはいけない事だと思うけど章子や章子のパパ、亜里沙のような環境の中に居たらそうしてしまっても仕方ないんじゃないかと思ってしまう話だった。

0
2024年01月16日

「小説」ランキング