【感想・ネタバレ】異世界転移したけど、王立学院で事務員やってます 平穏な日常、時々腹黒教授【電子特典付き】のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

平穏な日常とはこれ如何に。
転移した忍(フルネームが「たえしのぶ」なのがまた涙を誘う)の日常は、教授にビシバシ扱かれ、中盤からはイケメンに告白されてしまったのと教授の婚約者の侍女の反感を買ってしまったせいで嫌がらせも受ける羽目に。
だから、平穏な日常とはこれ如何に。
ポイントは、婚約者の反感ではなく、婚約者の侍女という点。
婚約者の彼女自体は凄くいい子なので。
後に忍の友人になるほどである。

就活に失敗しまくっていた忍が異世界でお仕事と魔法の勉強を頑張りつつ、周囲に振り回されていくお話。
異世界から来た「旅人」は何か成果を残さなくてはならないらしく、忍は王立学園で初めての学園祭を一から企画、本番まで色々奔走することに。
途中、前述通りイケメンに告白され、自分の立ち位置やこれからのことに悩む一面も。
まあ、彼は当て馬ポジションなのですが……ギレス様、どんまい。

腹黒教授とタイトルに書かれてしまったエメリヒだが、性格が腹黒というより、実力があるゆえに正論でぶった斬るタイプ。
でも決して間違ったことは言わないし、案外面倒見はいい人なので、腹黒と称されるのは少し違う気がした。
過去にやらかした件で人と上手く付き合えず、不器用さを感じる、後半になると可愛さすら見えてくるキャラだった。
そんなエメリヒに真っ向からビシバシ言い合う忍の日常はやはり平穏になりようがない。
でも彼のおかげで彼女は間違いなく成長できてし、異世界での土台固めもできた。
いいコンビである。

結局エメリヒは婚約者と破断にはなるが、婚約者側の都合であり、これまた前述通り婚約者の彼女自体がいいキャラなので、思っていたよりは後腐れのない破断劇だった。
彼女は婚約解除後の方がいきいき活動できていて喜ばしい限り。
そもそも忍とエメリヒが無自覚に拗らせていてので、婚約破棄は既定路線だったと思うが、ざまあの必要のない優しい展開だったので(断罪するべき人がいないので……まあ彼女の両親や侍女はさておき)読んでいて清々しく思えた。

二人の関係性は、最終的に今後の成り行きをニマニマ見守っていきたいなあというところで終わる。
この先どうなるのか色々想像できる終わり方だったので、それもよかった。
巻末短編の金平糖話もほのぼのしていてよきよきでした。

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2022年11月20日

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