感情タグBEST3
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どの章に出てくる遅番くんたちも、冒頭では「こいつ嫌いかも……」と思わされて、章が読み終わる頃には「いやでも悪いやつじゃないんだよな……」って気分にさせられた。庄野さんは最初から最後までずっと好き笑
登場人物の生っぽさはそのままに、デビュー作よりも読みやすくなってた。
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書店アルバイト視点のお仕事寄り物語。
一つの章に一人の店員の立場にスポットをあてたお話しで構成されている。
遅番と呼ばれている夕方からの店員の仕事は
多くの書店でこうだろうと思う。
店員あるあるネタもあるけれど、
どちらかというとお客様あるあるが多数。わかる。
お客や仕事に対するアルバイト店員の考え方もさまざまで
出来事含め生々しい。
読みやすく、明るさシビアさのバランスが程よくて
読み手の感情が片寄りすぎないのではないかと思う。
一気に読んでも疲労感はなく楽しめました。
ただ少し不思議を含めたところは
物語ならではかもしれませんが他がリアルなだけに
最初のうちは理解できませんでした。
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最後の最後でいきなり面白くなって、それまでダラダラと読んでいたのが一気読み。ドラマチックな展開で引き込むのではなく、一つの本屋で働く登場人物それぞれの内面を少しずつ知っていくことでどんどん深くなっていく、今まで読んだことのない種類の面白さだった。静かに染み込むような読後感は満点だが途中まではやや辛抱がいるので☆4に。
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男子たちの本屋の遅番組のそれぞれの物語。
みんな自分の人生精いっぱい頑張ってる。
そんな中のバイト先の本屋でも、頑張ってる。
謎のバイトリーダー庄野さんの存在、いったい何者。
店長とその亡くなった娘さんとの関係、気になります。
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単なる書店バイトの早番、遅番バトル的な本かと思ったら、なかなかに一人一人の心の内側まで描かれていて、なんなら切ない場面もあり、生きること、死ぬこと、生死感までも考えさせてくれる。
なおかつ重過ぎないさらりとしたよい本だった。
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東京三軒茶屋の爽快堂書店が舞台の群像劇。5話からなる連作短編集で、遅番担当のアルバイト5人が各話の主人公として描かれている。
* * * * *
コミカルで軽い、ラノベ風のお仕事小説かと思って読んだのですが、違っていました。
4話目までの主人公である学生バイト4人は、仕事や人生に対する甘さがあるものの、現代っ子らしい苦悩や未熟さにはリアリティがあり、青春小説としての体を成さしめていました。
そして何より、学生バイトたちの前に立ちはだかる庄野という中年バイト男の存在がいい。
テンション低めで意思疎通も難しそうなのだけれど、さり気なく学生バイトたちをフォローし、それを誇ることもなく淡々と業務をこなす地味なスーパーマンのような存在です。
その庄野の正体が明かされる第5話。庄野と遅番バイトたちの融和シーンが微笑ましい。
庄野と言えどスーパーマンではなく、苦悩する1人の人間だったというラストシーンが好もしかった。
欲を言えば庄野と自殺した娘との因縁をもう少し詳らかにしてほしかったし、庄野のプライベートの描写も多少は見たかったと思いました。( 書店での庄野の振る舞いが宮沢賢治の『雨ニモ負ケズ』に繋がるところは秀逸でした。)
でもドロドロした部分に敢えて踏み込まない作風も悪くないと思えた作品でもありました。
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本屋の遅番として働くゆるーい大学生たちとベテランバイトの庄野たちが織りなす物語。なんだかんだみんな庄野を小馬鹿にしつつも、庄野に諭されてちょっとずつ成長していく。推し活に本気を出させた話が一番良かったな。あれぞまさに本屋って感じで。
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朝番vs遅番!みたいな話かと思って読み始めたけれど、そんな話ではなく、遅番くんたちの生き方模様。
最後はもちろん、庄野がもっていくだろうと思ったけれど、思っていたよりも、ずっと伏線が張り巡らされていて、回収も見事。
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爽快堂書店で働く書店員を主人公とした5話の短編
ドタバタした日常の中にホッコリしたりグッときたり…様々様子が描かれる。
不意打ちで刺さる台詞があったので引用。
「とくにアイデアもないのに他人の考えを否定するのは思考停止のバカだ」
心当たりがありすぎる。
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書店の遅番バイトのお仕事小説。本好きでもなく、棚作りとかPOP作成といったことは任されないのに、シフトに入ってない日でも事務室に入り浸る若いバイト君たち。書店バイトって本好きだと思ってたから意外で面白かった。
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第一印象は、もっとポップでアホな話だと思って手に取った。
印象こそ裏切られてしまったが、これはこれで良かったかな。
ある本屋で働く遅番たちの、各登場人物達の視点で描かれる物語。
同じ時間、場所で働いて、まあそれとなく仲もよく、どんな人物かを分かっていたとしても、抱えてる事情や過去は様々で。
共感したり、他人のふり見てわがふり直せだったり、ちょっと思う作品だった。
面白いなって思ったのは「個性の差とは、姿形でなく、どう見ているか」どういう一節。
その人はどんな人?と聞いた時の答えは、背が高いとかではなく、どんな思いを持っているかとか、何を大切にしてるかとか、そんなことだと思う。それは世界をどう見ているかに通じている気がする。
最後、とある人物のほんの少しの変化があるのだが、それが自分にとってはホッコリするものだった。
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三軒茶屋の爽快堂書店。遅番勤務のアルバイト達の物語。
何気にいい事書いてあったし、ダラダラしていた大学生達が少しずつ真剣に目の前の事に取り組む様子に読み進めていくほどハマった。謎のベテランバイトの庄野祐樹はなぜか岡崎体育が当てはまった。