【感想・ネタバレ】DXとは何か 意識改革からニューノーマルへのレビュー

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Posted by ブクログ

「DX」日経新聞には毎日のようにこの言葉が載っているといっても過言ではないほど頻繁に目にするようになった。「デジタルトランスフォーメンション」の略だが、「え?じゃ、どうして”DT”じゃないの?」という素朴な疑問をもった私に、本書は回答を提示してくれた。スッキリ。さらに、DXは手段ではあり、目的ではないこと。やり方を変えるのは技術力ではなく、我々の意識改革であり、変える「勇気」であること。第1章から「勇気」が沸いてくる構成だ。
印象に残ったのは第5章のオープンの哲学。100%の安全を大前提としてしまう日本人気質に警鐘を鳴らしている。高品質を得意とする日本の技術力に対し、プロセス認証に基づく機能安全を主流とする欧米が”反撃”という構造。なるほど。安全に対する認識も大きく変わった。

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2022年06月30日

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バランス感覚に長けており、事なかれ主義の打破を目指している印象を受け、ロジックレトリックのある文章だなと感じた。
内容面でいくと、統計に関する教養が全くないときついかもしれない部分も一部あるが、DXをテーマの中心に据え置き、幅広い分野をカバーしていて読み応えがあった。

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2022年01月15日

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DX デジタルトランスフォーメーション ITを社会のプラットフォームとしてDXによる新しい民主主義社会を築こうと坂村先生は提唱している。非常にバランス感覚のあるウィングの広い見識を持った先生だ。文科系の知識も兼ね備えた先生が執筆した、非常に奥深い内容ある本だった。
 今までの役所の仕事のあり方セットアップして、新しい仕組みを作ろうと言っている。僕はフェーストーフェースも大事だと思うけど、DXはコロナによって必然の社会になるのだろう。

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2021年11月25日

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単に淡々と説明しているだけかなと思ったら、有用な情報が多かった。
参照できるようなサイトや仕組みの紹介や、歴史まで。オープン化の考え方にも非常に納得感がある。

全数PCRが有用なのでは?と思ってた人なので、それがあまり良くない理由を読んで納得した。

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2021年08月20日

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「TORON」の開発者の人のDX論
単に企業の組織論に終始せず、「新しいものを恐れる」日本の抱える足枷についても掘り下げてあって読み応えがあった
1番最初にRPAはDXではなく制度改革こそが本質と言い切るところに小気味のよさを感じる
オープンデータ、アジャイルといったエンジニアにはお馴染みの話題から、「正しさ」とはデジタルではなくアナログな指標といった哲学的な話題まで隙なく揃えている印象

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2021年07月19日

Posted by ブクログ

DXを基本的に理解するに最適な内容。
このような本を多くの人が読んでおくことが今の日本に必要でしょう。
(DXの技術的な面での解説は少ない。仕事でDXを担当する人はこの本では不足でしょう。)
現今の大きな問題点を取りあえげて根源的な問題解決への道を説いている。

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2021年05月15日

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コロナ禍によって、日本のデジタル化が世界から遅れていることが明らかになったタイミングで、DX(デジタルトランスフォーメーション)について書かれている本書を読めてよかった。
取り上げられている話題は、AIやPCR検査から行政手続きまで幅広いが、著者が強調しているのは、社会それも日本社会が変わること。いつまで従来のやり方の日本に強烈な危機感を持っているのが分かる。
時に過激な言質も混じるが、コロナ禍を契機に日本が変われるかどうかの瀬戸際に立っているとの認識故だろう。

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2021年05月08日

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機会があり著者・坂村健先生のお話を聞くことがあった。
工学博士としては勿論、とても引き込まれるお話で是非とも著作を手に取ってみたいと思いあまり馴染みのない世界に足を踏み入れてみました。
なかなか聞きなれない単語もありながらも、解りやすい解説でボンヤリながら情報の世界の入り口が見えたような気がする。
DXが進まないのは、日本人の国民性も大きいのだということは根本的な所での躓きでこの国では世代交代が進まない限り抵抗が大きいのでは・・・。だいたい、国会があんなに密で行われているようではこの議論は国主体では絶対に進まないだろう。折角のデジタル庁が上手く進められることをきたいしよう。

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2021年05月02日

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この本から14年くらい前に書かれた「変われる国、日本へ」という、坂村健の本を読んだ時にも感じたことだが、なぜ日本は自ら変われないのだろう?大切なことを先送りし、無駄なことをいつまでも続けている。ウチの会社もそんな感じだし、一部の優秀な会社を除いて恐らく殆どの会社がこの国と同じような閉塞感の中から抜け出せない状況なのだろう。とても勉強になる。自分が変わらないと。
■RPAはDXではない
■オープンという考え方
■程度の問題
■インターネットはユーザーも含め、関係者間で問題が
 ないように最大限の努力をすることで成り立っている。
 →諦観をベースとするベストエフォート型

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2024年01月28日

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DXは手段であり、目的ではない。
目的は効率化。
オープンとクローズ。
クラウドとオンプレミス。
対極の考え方は時代と共に行きつ戻りつつの感じを受けた。

0/1で答えが出るものが少ない時にどのように考えるか。が大切なのだと考えた。

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2022年05月15日

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DXの解説から掘り下げ、新型コロナ渦における事例も引きながら、何故、DXが進まないかまで考察する。技術ではなく、考え方や制度の問題だと。例えば、台湾はオードリータンが仕組みを作り、マスクの転売を防ぎ、必要な数を国民に配分した。しかし、同じ仕組みを適用しようとも、日本は国民がマイナンバーカードなどのデジタルツールの活用が普及していない。これは国民の意識の問題だと言う。また、DX化の人減らしの側面は、労働組合とも衝突しかねない。この本では、綺麗事ではないDX化における「リアル」が語られている。

だからこそ、破壊を伴う革命、革新の精神で臨まなければならないという事。必要なのは意識、覚悟か。

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2022年03月01日

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例えば、紙でやっていたことをITで代行するのは、カイゼン。ITを利用して、考え方を根本から変えていくのがDX。
必要なのは、オープンとクラウド。その為には、全か無かの割り切りではなく、リスクと確率の考え方。そこからベイズ推定、感度、特異度の話にも展開する。
思ってたより全然面白かった。
TRONで有名な坂村先生で、昔の職場の仲間から、かなり強烈な方だと聞いていたののだが、極めて理論的で読み易い論を展開。
良かったわ。

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2022年02月26日

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DXを進めるにあたってのマインド、心の持ち様を示してくれています。オープン、アジャイル、程度の比較、ベストエフォートなど、DXを進めていく上で必ず突き当たる課題と考え方、変えていく勇気が大事であることを理解できました。

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2022年01月31日

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企業のDX推進の勘所を知りたくて読み出したが、内容は社会全般の意識に関することだった、が、非常に面白かった。
技術や知見やインフラはオープンにすることで威力を発揮する(道路交通網もインターネットもGitHubも)こと、行政も企業も個人もクレンジングされた良質なデータを適切に提供し利用し合うことで社会がより便利になること、そのためには「絶対安全」の思い込み(100%の安全が本来あるべき姿で、リスクがあるのは誰かのミスであるという思想)から安全度もスペックの一つであるとする「機能安全」の思想への転換とセキュリティと利便性の適切なバランス感覚を社会全体で持つことが重要であること、「正しさ」もまた確率的なものでありディープラーニングによってコンピュータの世界でもベイズ理論に基づく判断ができるようになったことでAIが発展したこと、など、非常に勉強になった。
筆が走りまくって、コロナ禍に関する国民やマスコミの無理解ヘの批判が展開される章も、読み物として楽しめた。

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2022年01月05日

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個人的には第5章「オープンの哲学」から第6章「程度の問題の科学」が面白った。例えば「絶対安全」と「機能安全」の違い、「機能安全」を確保するための「プロセス認証」のアプローチ。「機能安全」はサイバーセキュリティでは「任務保障(mission assurance)」とも語られるコンセプトだと思う。この話からAIの話へと流れていくのがとても自然でわかりやすかった。

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2021年11月02日

Posted by ブクログ

猫も杓子もDXで、そろそろ真面目に勉強しなければ…と大先生の新刊を手に取った。

『DXとは何か』が分かった!というほどでもないにしても、基本的な考え方は理解できた(ように思う)。学生時代にプログラミング(BASICとか)もかじっていて、最近の言語でプログラミングを始めようかと思っていたのだが、当時とは基本的な考え方が変わっているようだ(昔より、葉ハードルは低そうだ)。

ちょっと本題とはズレるが、「『選択と集中』が、こと科学技術の分野では望ましくない」「現在のデフレ傾向も、中間層の圧縮により、そこにかかっていたコストが消えたことが根底にある」とか、PCR検査に関する考察とか、さまざまな社会事象を分析したくだりに納得感があって、面白く読んだ。

「危機感のない日本のマインドセットの転換として、特に重要なのが『やめる勇気』だ」とは、今まさに多くの会社が直面している状況だろう。昔のカンバン事業にこだわっている会社の上層部にぜひ読んでほしい一冊。

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2021年09月16日

Posted by ブクログ

DXについて、そもそものところから議論した本。

そもそもというのは、テクノロジー、コンピュータサイエンス、統計学の哲学レベルともいえるところでありつつ、それは人間とか、社会とはそもそもというところからの議論。

結局のところ、すべては「程度の問題」。

世の中、白か、黒かで切り分けることはできない。といって、すべては相対的であるというのも、それまた極端で変な話し。「程度の問題」なのだ。そして、「程度」とは、統計の問題である。「ベイズ統計」ですね。。。。

すっきり「分かりたい」人は、気持ちわるいが、まあ、そんなもんだという一種の諦念のもとに、ベスト・エフォートするということ。

という「ベイズ統計」哲学とでもいう話しに深まっているのが、すごいな〜。

その辺の哲学レベルの話しが、抽象的なものではなくて、とても具体的な事例とからませて説明してくれるので、DXについてかなり頭がスッキリした。

なんだかんだ言って、やっぱテクノロジーの問題というより、マインドの問題なんだな〜。そして、そのマインドは、文化としっかり関連している。

日本社会は課題山積なんだけど、それをなんとか少しでもいい方向でソフトランディングさせようとすると、DXしか、今のところないのだろうと思う。

が、そこがちょっと致命的に遅れてしまっている。

そのことは、今のCovid-19、そしてオリンピックを巡る迷走と完全に同根の問題。

そういう意味では、読むのは結構つらいかな?でも、内容的にはとても本質的で、知的な好奇心もかなり満たされる。

DX関係を数冊読んだあとに読むといいと思う。

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2021年07月30日

Posted by ブクログ

DXが単なる情報化と違うのは「構造改革」という意味を本質的に持っている点、と。
また、「変わることへのモチベージョン」が大事という指摘もなるほどと思った。
エストニアのように、先進国を追い越すために、多くの国民が納得してこそ、行政手続き含めて「国のやり方を変える」ことこそDX、
―そうだとすれば、社会インフラも経済も成熟した先進国よりもカエル跳び(Leapfrogging)が起こり易い途上国のほうが有利なんだよな、本質的に。

フランス北部のスーパーで、自作のセルフスキャンレジを備えたという事例も、「やり方を変える」ことの説得力がある。クレジットカードやメアドのない客や、不正入力や間違いは、せいぜい1%前後だとして気にしないという姿勢が本質なのだろう。
北欧のトラムでも感じたように、「客を信用する」ことで、「ほめられた気になり裏切らない」ということになるのだな。
それにひきかえ、確かに本書のいうとおり日本のスーパーのセルフレジの精密さたるや。。
こういう、いわば「性善説」的な受け止め・仕組みがないと社会は変容しないよな。マイナンバーへの食わず嫌い(?)な、厳しい反応や拒否感も然り。

「考え方を考える」ためには、旧来から染まっている価値観を相対化して改める努力が必要、、、
そういうことなのだとすれば、海外(とくに感度高い途上国)の施策に学ぶことも不可欠なのだろう。

※但し、序盤とラスト以外は本論から外れていてDXの理解とは程遠く、内容が薄い本であった。
言いたいこと→(関係ない話)→言いたいこと(再掲)、という文章構造。。

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2022年02月20日

Posted by ブクログ

@Bunkyodo
DXそのものではなく、
DX以前のコンピュータの進展、データ活用などを、坂村教授の視点で述べている感じ。

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2021年07月21日

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