感情タグBEST3
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良著だった〜泣いちゃった。過酷な環境から生まれた才能を賞賛はしても、過酷な環境を意図的に作っちゃなんねえよな。
これをそっと渡してあげたい目下母親と格闘中の女子はいるけどその子の親にバレたら喧嘩売ってるみたいになるから渡せねえぜ!下手したら首が飛ぶからな!だから自分で見つけてくれェ…!!頼む…ッ!!目につくところには置いておくから…!!見つけてくれェ…!!
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良かった。魚住さんの作品は、どれも小学校高学年くらいから読めそうなやさしい文体。でもこの本の内容は、大人の女性になってこそ分かるのではないかと思った。
特に、主人公の母親の気持ち。
主人公は中学受験のための塾が嫌になってきている。理由は友だちと遊べないから。また、女である自分だけ家事の手伝いがあるのに、中学生の兄はほとんど何も言われないこと。
それについてを母親に文句を言うと、きまって
「お母さんの子供のときはもっとたくさんの家事をやって、勉強もやってた。」と言われてしまう。
でもこのお母さんも、成績がよく一流の会社に入ったのに、夫の転勤についていくために泣く泣く退職した過去があった。
子供といる時間を優先するのか、仕事なのか、私も悩んだことがあるから分かる。
また、主人公の理不尽な気持ちも分かる。家事に関しては、最後母親が理解してくれて、兄にもやらせることになったけど。
手帳を開くと出てくるスージーという女の子。彼女に話を聞いてもらううちに、主人公は変わっていく。
塾をさぼったりもしたけど、最終的には自分がどうしたいか考えられるようになった。
よい読後感だった。
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中学生向けの本かなと思いますが、子を持つ親として読んで、なかなかグッと来る話でした。
これが普通の家庭かなぁとも思うし、これを読んで言動を変えた方がいいとも思うし悩ましいですね。
サラッと読めるし子育て世代にオススメです。
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いい本でした。お薦めです。
小学6年生~中学1年生の女子には刺さる物語だと思います。
そして、その親御さんには耳の痛い物語です。
子どものには、そう生きて欲しいのに、それをさせていない自分を無自覚に正しいと思っている親。
いやはや耳が痛い。
(物語の親は普通にいい人です。悪い親が登場する物語ではありません)
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とても読みやすかった。日々母親に不満を持っているひなこがお母さんに反抗しながらお母さんの子供時代の女の子や大切な仲間たちに「言わなければ変わらない」と教えられ、お母さんにきちんと自分の意見を伝えてお母さんに納得してもらうところが感動した
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小5のムスメに薦めつつ読んだ。
自分も子供の頃、「子供の気持ちを忘れない大人になる」と決めたはずなのに、すっかりさっぱり忘れてしまってるなーと、反省。たまに手にとって読み返そう、って感じの一冊。
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2023/2/24-25
半年くらい前に『考えたことなかった』を読んでいて、その前作にあたる本作をようやく読めた。
前巻の記憶がだいぶ薄れているためかもしれないが、こっちのほうが面白かったかな~~。
女性に家事労働を押し付ける差別的なジェンダー規範がメインテーマかと思っていたが、「親(母)の抑圧に対する子ども(娘)の反発」が主題だった。
主人公の陽菜子は小6で、中学受験(のための塾通い)が大きく取り上げられる。いちおう自分も中受経験者ではあるが、塾に通わなかったのもあって、ほぼ他人事として「中学受験を親の意向で強制させられて塾にいやいや行かされる子どもたちはなんて可哀そうなんだ……やはり中受は害悪……」という安直な想いを抱いてしまった。(こんな素人の片手間の感想ではなく、真面目に、中学受験の問題点に関しては専門家によって研究・議論されるべきだと思う)
母親への反発を見事に綴った手帳の持ち主・スージーの正体に関しては、予想通りなのはどうでもよくて、母親の抑圧に対する反感に同意してくれた心強い逃避先までもが「母親(の子ども時代)」というのは、ある意味ではとても絶望的な袋小路であると思う。とはいえ、スージーと陽菜子がふたりで得手勝手舞踊をするくだりなんかはとても好きでした。得手勝手舞踊がもともと好きなので、それにこうして軽やかに名前を与えてくれたことが嬉しい!
自分には優しかった快活なお祖母ちゃんが、実は小さい頃のお母さん(=娘)に対しては厳しく抑圧的だった……というような単純な二面性による人物造形は正直呆れた。しかし、陽菜子を遊びに誘ってくれる学校の友だちが、実は地元の中学へ進学する知り合いを増やすための「塾辞めさせキャンペーン」で動いていた……という展開は、単純な二面性であるとは簡単に割り切れないもので、良かった。
本作への最大の不満点は、「父親」の存在が希薄であったこと。学業優秀で大企業に入ってバリバリ働いていた「お母さん」が、妊娠出産育児と夫の転勤のためにキャリアを諦めて専業主婦になり、娘に抑圧的な言動を取るようになった……という一連の流れで、もっとも責任があるのはまず、「育児=母親の仕事」という規範を滅ぼせておらず、キャリアを続けながら出産育児をするための制度が不十分な社会そのものである。そして次に責任があるのが夫=父親だろう。母親当人の責任はあくまでその次の筈なのに、母親の自己反省のみに終始してしまうきらいがあったのは非常に残念だった。 母親への文句を愚痴って相談するために陽菜子が初めて父親に電話をするシーンがあるが、そのとき父は会社の飲み会/カラオケの最中で酔っぱらっていて、全然まともに取り合ってくれなかったトホホ……という描写で「夫=父親=男性の至らなさ」をコメディ的に描くに留まってしまったのは明確な瑕疵だろう。むろん、本作のメインは母娘関係であり、社会構造とか父親/男性にまで話を広げるのは難しく、「有害な男性性」は次巻の主題であるからある程度は仕方ないのかもしれないが、もう少し求めたい。(次作『考えたことなかった』でも、父親はたしかほとんど登場せず、糾弾されるのはお祖父ちゃんであった。)
批判が多くなってしまったが、この作品をわたしが楽しめたのは、思想/テーマ面というよりは、ストーリーである。とくに終盤、模試をサボって、神奈川・三浦半島の海辺の町にある、亡くなったお祖母ちゃんの家(お母さんの実家)へと忍び込むところなんかは、ファンタジックではない冒険モノとしてのスリルがあって良い。そもそも、母親の口調を騙って塾に電話をして塾をサボって友だちと遊んだり、塾用に母が作ってくれたお弁当を自分の部屋で食べて味を感じられなかったり、サボりがバレて怒られたりと、親・大人によって敷設された〈日常〉から一歩〈非日常〉へと自分の意志で踏み出していくさまが生き生きと描かれているのが本書のいちばんの読みどころだと思う。小学時代から、「塾をサボって好きなことをして過ごしてバレて怒られる」という経験ができる点で(のみ)、やっぱり中学受験にも価値があるのかもしれない・・・。(いや、そんなもん中高に上がってからでええんやで。小学生は何も気にせんと遊び回ればええんよ……)
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親になった今すごく考えさせられた。
親にされて嫌だったこと 親の考え方が絶対だと逆らえなかったこと。
でも大人になったら全然間違ってたんじゃんと思ったこと。
だからって自分があの頃の親とそう変わらない風になってしまってること。
大人は時に間違えるし絶対正しいこともない
それでも子どもには出来るだけ平和に穏やかな道を進んでいってもらいたい。
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「なんで私ばっかり」「親なんて」そう思っている子供たちだけじゃなく、子供が思い通りにならなくてもどかしい親たちにも勧めたい本です。
いわゆる思春期。私自身は、概ねうまくやり過ごしたと思う。しかし、親に真正面から反抗しても勝ち目がないから取り繕っていただけで、別に納得していたわけじゃなかった。
この本は、その「納得できないけどはっきり言語化できない感情」に、少し形を与えてくれた。ああ、あの頃の気持ちはこういう言葉にしたらよかったんだな、と。
子供は親の気持ちはわからないし、親だって子供の気持ちはわからない。だけど、自分の思いは分かってほしい。そりゃそうだ。
だったら、この本を読んで親子で「お母さんもこういうこと言ってる!」「え~!?」なんて言い合ってみるのもいいんじゃないかな。
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小6の陽菜子は、お母さんから家事も勉強もやるように言われていた。
洗濯物をキレイにたたんだり、食器洗いや料理の手伝い。
勉強して、塾に行って中学受験も予定していること。
だけどお兄ちゃんだけは家事をやらないでいいことになっている。
自分だけ家事手伝いをやらなくちゃいけない疑問と
友達と遊びたいけど塾に行くから時間もないという不満。
お母さんに伝えようとしても、言い返されてうまく自分の気持ちを言うことができずにいた陽菜子の前に現れた
不思議な女の子のスージーと古い手帳。
わたしは、親に支配されたくない。
わたしは、わたしの道を行きたい。
お母さんが子供の時に手帳に書き込んでいた言葉。
子供の頃感じた気持ちは
忘れないって思っていても大人になると薄れていくわけで。
忘れたくない気持ちを思い出させてくれたなあ。
中学生の頃に読んだ非バランスとか超ハーモニー、好きだった。
大人になって読んだ魚住さんのこの話、じわじわ迫ってくるものに夜に読んで泣いた。
母と娘の関係。
私には息子しかいないけど、子供をコントロールしようだなんて思っちゃいけない。肝に銘じる。
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中学受験は親のため?自分のため?
6年生の主人公が親に反発しながらも、なぞの少女スージーとの出会いをきっかけに自分と向き合い始める。
子を持つ親として、ドキッとさせられた一冊。
親の思いを子どもに上手く伝えるにはどうしたらいいのでしょう。
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子供が読んでもいいけど、これは親が読むととてもよい。主人公の母親のセリフが完全に私が子供に言うのと同じで、私はわるい大人なんだなと。すぐには変われないけど、少し気をつけよう。
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こんなこと、昔思ってたなー。
勉強のことはあまり言われなかったけど、手伝いとかは弟と差をつけられてたから、納得いかなかった。
そんな親にはならないと思ってたけど、どうかなー笑笑
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次女が薦めてくれた本。
大人の理屈と、反抗する娘を描いた作品。
なぜ、塾に行くのが嫌なのか。
家事を兄や父がやらないのに、自分は手伝わないとならないのか。
そんな疑問に、塾を休むことで反抗する娘。
間違ってると知りつつ、素直には母親に謝れず、親子の溝は深まっていく。
優しい気持ちで読めた。母親、娘、息子、父、それぞれの気持ちがすごくよくわかり、共感できた。
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子ども用に借りたけど、読んでみた。
お母さんの状況が自分と重なり、少し苦しくなる。
以下引用
わるい親は、子どもを見ていない。
見ていても、外がわだけだ。心は見ていない。
見ていないくせに、自分がさせたいことを、押しつける。
しかも、それを自分で意識していないから、たちがわるい。
(中略)
わかりあえるのも、相手の気もちを大事にしたときだけだ。それは他人同士のときと同じだ。
わたしは、親に支配されたくない。わたしは、わたしの道を行きたい。
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小6との息子とのぶつかり合いを重ねながら読んだ。親の期待を押しつけていないか、子どもの気持ちを理解しているか、自問自答することも多かったけれど、この本は母が子どもの時に感じた思いを思い出してはっとしたのかもしれない。とても気持ちがわかるし、子ども目線の視点に気づきを感じた。
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母親と娘、歯に絹着せぬ物言いは信頼があってこそ…というのは言いたいこと言う大人の言い訳。配慮のない言葉は肉親であっても、いやだからこそズバズバ子供を切り裂くのだ、というのは全編を通して感じました。
立場が違えば見え方がぐんと変わる互いの主張。男、女、親、子供…この本のタイトルに、歩み寄りの大切さを考えさせられました
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主人公は中学受験を控えた六年生の陽菜子。
お父さんが単身赴任中で家の事も色々手伝っている。
でも兄は忙しいを理由に家事はしなくて良い。
陽菜子の悶々とする気持ちがストレートで解りやすい。
そしてある手帳がきっかけで現れた謎の女の子スージー。
ファンタジー要素を醸し出しながらも家族間の中で生まれる仕事や家事に対して問題提議している。
子供の頃、大人になったら人は一人前だと思っていた。
いざ自分が大人になると不完全な事に気付く。
手帳の中に書かれていた言葉が深い。
小学校高学年向けの児童書だけど子育てに悩むお母さんにもオススメ。
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中学受験を控えた陽菜子が、お母さんに言いたいことがある…という思いがとても伝わった。
子ども時代を経験して大人になり、自分はこういう親になろうと思っていて…だけど結局上手く伝わらない母親の気持ちもわかる。
あなたのためを思っているのに。とか
あなたと話すと悲しくなる。で会話を終わらすのは子どもに負担だろう。
まあ、すべての親がこんなふうに言ってはいないだろうけど。
親は、自分が絶対に正しいと思いこんでいる。
と子どもに思わせたらだめだよなぁ…と。
大人になると自分は間違ってない気がするだけで、けっこう間違っている。
それを誤魔化すのが子どもより上手いだけかもしれない。
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中学一年生の時、読書感想文の自由課題としてこれについて書きました。
作品自体はもう少し年下の子向けかとは思うのですが、ストーリーは、幅広い年齢層に共感してもらえるんじゃないかと思います。
まさかのファンタジー感も相まって、とてもおもしろく、安心できるようなお話になっています。
Posted by ブクログ
小学校6年生、塾に行って受験することになっているが、成績も上がらなくて、そもそも兄が受験したので塾にも同じように行ったが、地元の中学校でもいいかも?そして、なんでお母さんは私には洗濯物を取り入れて畳めとか家事の分担があるのに、兄には日曜日に風呂掃除をするくらいでやらなくて良いのか?色々な事を自分でしっかり出来ない自分が悪いのはわかっているが、凄くモヤモヤして納得がいかない。お父さんは味方してくれるが、単身赴任中でお母さんと言い合いになっても口では必ず負けてしまう。そして、納得がいかない繰り返し…。そんな時、とても不思議なお姉さんに出会う。そして、手帳を拾う。そのことから変わっていく主人公がいい。
文章も読みやすく、高学年のモヤモヤしている女子や、大人のずるさを感じる頃に読むとスッキリするかも?おすすめです。
続巻に兄が主人公の物語、「考えたことなかった」あり。
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家族内での男女の役割の違い、男女でなく同性でも上の子下の子で異なる役割、そこから感じる不公平感、たいていの家庭では多かれ少なかれあることだと思います。
私自身、高校生まで家が嫌だと思ったことをバネに県外国立大学に入って自由を満喫、でも今振り返ると、両親、姉に感謝していることばかりです。
親が子どもを思って言う、というのは本当だと思う。
よその子がどんなに悪いことをしてもなんとも思わないけど、自分の子はやっぱり悲しい。それが親のエゴと言われても。
言いたいことはほとんどすべて言っている今の私には共感できるところよりモヤモヤの方が多かったけど、言いたいことを我慢している子どもには読んでもらってもいいかな。
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朝日小学生新聞「中学入試で取り上げられた本」より。(ちなみに、近畿大学附属中ほか)
あるある...
言ってるこのセリフ...
これ、わが家のドキュメンタリーか??
夏休みということもあり、毎日ムスメにくどくど言ってるセリフが、そのまま書かれてて苦笑い(笑)
「大人ってけっこうまちがうの」
「大人になると自分はまちがってない気がするの」p181
そんな大人に反発しながら、考えるんだ。自分は本当は何をしたいのか。何になりたいのか。アンタはまちがってる、と大人に言うために。
Posted by ブクログ
まあ、スージーの正体は直ぐに察しがつくので、結末も自ずからわかってしまう。
子どもは分からないかな。だとしたら、いいのかもしれない。
同じようなテーマの『そのぬくもりは消えない』(岩瀬成子)の方がずっといいと思うが、これは文章量も少ないし、構成も単純で読みやすい。あまり読書が好きでなくても読める。
これは明るい結末だけど、同じような状況でも実際はもっと複雑な感情が入り組んでいて、そう簡単にはいかないことが多いのだけど。
あえて複雑にしなかったのだろう。スッキリまとまって後味がよくなっている。
西村ツチカの絵は感じいいけど、表紙は和室広すぎ、天井高すぎ。超高級マンションに見えます。