【感想・ネタバレ】碆霊の如き祀るもののレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ー もっとも刀城言耶にはもう一つ、いつしか別の呼称がついて回るようになった。「探偵作家」がそれである。彼は訪れた地で、なぜか奇っ怪な事件に巻き込まれることが多い。それも土地に伝わる恐ろしい怪異譚などが絡む殺人事件がほとんどで、気がつけば成り行きで素人探偵を務めている。しかも、どうにかこうにか事件を解決に導いていた。

刀城言耶を無理にでも一言で説明すると、「放浪の怪異譚蒐集家にして探偵作家」ということになるだろうか。 ー

今回は異常に怖い怪談だった。
いつもはこの怪談の真相も含めて謎が解けるんだけど、今回は…。

まぁ、謎を回収しきらないところもこのシリーズの面白いところなんだよな。

1
2019年08月10日

Posted by ブクログ

刀城言耶シリーズ。
相変わらずのホラ-調だけど、ストンとはいってくる推理&どんでん返し。
楽しませていただきました。

0
2018年09月05日

Posted by ブクログ

どの考察も楽しめた。船については人身御供のほうの解釈のがゾッとしたししっくりきたかな。
あれだけ色々な考察、トリックを次々出し惜しみなく披露されると圧巻。

0
2018年08月16日

Posted by ブクログ

刀城言耶シリーズ。恐ろしい四つの怪談と、それになぞらえたようなあまりに不可解な事件の数々。そこはかとなく漂う怪異の気配と、地域に隠された古くて恐ろしい真相。言耶と偲の掛け合いが楽しいのでさくさく読めるのだけれど、重厚で読み応えたっぷりのホラーミステリです。
とにかく謎が魅力的。竹林の謎が一番印象的だなあ。そして恐ろしい方法でもあるし(こんな殺され方はしたくない)。ラストの怒涛の解決篇には振り回されっぱなしで(どれもこれもが真相のように思えるじゃないの!)、村の秘密にも愕然。いや、なんとなく見当はついたものの、そこまでのこととはっ。
とまあ事件は綺麗に片付いたかのように思えたのですが。やっぱり最後の最後でこういうのが来るかっ! 読み終えた後も、不気味な雰囲気がずっと尾を引く一冊です。

0
2018年07月21日

Posted by ブクログ

2018年83冊目。冒頭の4つの怪談。その怪談になぞらえたかのように起きる連続殺人。終盤突きつけられる70もの謎。推理のスクラップ&ビルド。最後の圧倒的カタルシス。シリーズの魅力が存分に詰まった大作でした。個人的には最初の事件のトリックがかなりお気に入り。

0
2018年07月20日

Posted by ブクログ

刀城言耶シリーズ。

ホラーが苦手なので、最初の4つの怪談話はいつもながら気合を入れて読む。とは言いつつ、三津田さんのホラーは怖いけれどいつも惹き込まれて読んじゃう。江戸~戦後直後といった時代性と地域性が限定されているので、怖さよりも民俗学的要素の興味のほうが強くなっちゃうのかも。
そして漸く刀城言耶が登場するや、一安心。怪異のような事件は起こり続けるけれど、彼の登場からは推理モノとして十分に楽しめた。最後、完全解決にはならないところがこのシリーズの特徴というか、醍醐味というか。弩級のミステリが投げかけられていて痺れましたワ。

0
2022年02月12日

Posted by ブクログ

刀城シリーズは推理の内容が真実とは限らず、犯人の確保に至らないケースが多くどこか煮え切らない部分が残るのだが、新刊が出るとどんな怪異に見舞われてどんな推理をするのかが気になり読んでしまう。今回は事件のトリックはキッチリ暴かれ、碆霊の正体などはある程度考察で判明するため未解決の謎は少ない。女性編集者であるしのとの掛け合いや食通とのやり取りなど息抜きになるシーンもあるのでシリーズの中でも初心者に読みやすいと思われる

0
2021年05月24日

Posted by ブクログ

相変わらずの膨大な伏線、迷走推理に心躍る。怖さはシリーズ中でも控えめだけど、また別種の「怖さ」が楽しめる。

0
2020年06月06日

Posted by ブクログ

これも多重解決なのかな。タイトルの字、初めて見た。いずれ滅び行く運命の村だったのだと思う。貧しさが全ての元凶と言える。年頃の女の子が消えるというのは貧しさの象徴だもの。哀しい祭り。刀城言哉はそういう伝説や祭りに引き寄せられる体質なのかな。寿ぐ系の祭りにはあまり出会わないよね。

0
2020年04月18日

Posted by ブクログ

今までの刀城言耶シリーズはミステリのスパイスに怪異譚を使っていたが、本作は軸となる怪異譚から現実の事件が産まれる感じ。ラストの投げっぱなし感といい、白魔の塔にも近く、近年の三津田先生が好む作風が分かる。

0
2019年09月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

4つめの怪談話がとにかく怖くて「黒いひょろ長い胴体がグネグネしてた」ってのが、実際は 爺さんが3人肩車してバランス崩してグラグラしていただけと思うとかなり笑える。

0
2019年07月06日

Posted by ブクログ

険しい山と海で隔離された5つの村に伝わる時代の違う怪談。それに興味を持って村を訪ねる刀城言耶と編集者一行が巻き込まれる怪談の語りを彷彿させる不審死。竹藪の中での餓死とか目撃者のいる中での物見櫓からの失踪とか設定にわくわくする。謎の解明が二転三転するのはいつもだけど今回は慣れたせいなのか始めの方はそうか!と関心したけど後の方はどうも取ってつけた感が。でも事件の謎を追っていくと明らかになる怪談の裏に隠れた真相が物悲しくて良いし最後の締めの不条理感は健在。

0
2019年04月17日

Posted by ブクログ

序盤に綴られる4つの怪談はじわじわと恐怖を醸し出し読者を圧倒します。
その後事件が発生するまでが長くやや退屈ではありますが、70にもなる謎の列挙から試行錯誤を繰り返し矛盾無く解決する刀城言耶の推理は圧巻。竹林の密室殺人のトリックやエンディングの強烈さも印象的で、高い完成度を誇る作品だと思います。

0
2019年02月02日

Posted by ブクログ

刀城言耶モノとしては久しぶりの作品。
前作は肩透かしの一作だったが、今回はまさしく三津田ワールド全開。
怪異な話が4本続き、そこから連続殺人事件が繰り広げられる。しかも密室条件付き!

が、何故か満足感は今一つ。こちらの期待が高くハードルが上がったのは仕方ないとしても、話が走らない。
殺人事件が起きるまですでに200ページ、そこからはテンポは良いが捜査側も全く精彩がないし、動機も犯人もさほど意外性もなく、次々に解き明かされる謎もあまり深さを感じなかった。

読みにくいキャラ名や地名は毎度のことながら、不要なモノが多すぎた。

0
2019年01月14日

購入済み

スッキリ

怪談部分と謎解き部分がキレイに別れていて、結果的に読み易かったと思います。

0
2018年11月02日

Posted by ブクログ

刀城言耶シリーズ第9弾。
海と断崖に閉ざされた寒村で、怪談をなぞるように次々と不可解な殺人事件が起こり、居合わせた刀城言耶が古くから伝わる怪談と殺人事件の謎に挑む。
やはり三津田信三ではこのシリーズが一番好き。じっとりと重厚なホラーテイストで、特に怪談はゾクゾクと怖い。
殺人事件の解決はそれに比べるといまいち盛り上がりに欠けるが、ラストでまたスーッと背筋が寒くなるのがこのシリーズの醍醐味。

0
2018年10月17日

Posted by ブクログ

刀城言耶シリーズ最新作。
冒頭に語られる四つの怪談。それになぞらえるかのような連続殺人事件。
いずれも密室状態という、刀城でなくても堪らなく興味を惹かれる…というかと言えば、むしろどんどん陰鬱になっていくような雰囲気。
閉塞的な寒村、歴史を遡ればおぞましくも悲しいほどに貧しいことが印象的で、多分こうしたことは日本だけでなく世界中どこにでもあったのではないかとも思える。
結局刀城が解き明かした真実は明るみにはならない。そうしても意味のない、誰も救われないことが分かっている。
その結末もまた同様。
それでも刀城は全国を訪ね歩くのだろう。
事件の構図としてはなかなか面白い。シリーズ作品はここ最近下降気味かなと個人的には思えていただけに、久しぶりにのめり込んで読めた。

0
2018年09月30日

Posted by ブクログ

刀城言耶シリーズ久しぶりの新作。
いつもの「土着風俗」を背景にした殺人事件が・・という流れ。
まあぶっちゃけたこと言うと、トリックというか真相は幾分予想できた流れだったり「え?マジでそれだけ?」な肩透かし感もなくはなかったですが、なんともおどろおどろしい雰囲気だったりするいつもの世界観を堪能できただけでも非常に満足。もっというと新作が読めただけで満足だったりもしますw

0
2018年09月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いくつもの仮説が出され、そのたびにウンウンと思うが実はそうではないというのが続いて、一体真実はどうなのともどかしい。
それにしても怪談は怖いし、後味ももやもやしたものが残る。とりあえず夏の間に読んでしまえてよかった。

0
2018年08月30日

Posted by ブクログ

タイトルで一目瞭然の刀城言耶シリーズ。
冒頭の4つの怪談から凄く面白い。そして怪談になぞられる様に起こる4つの不可能事件。怪談の方はウヤムヤな結末でも構わないが、事件は論理的に解決しなければならない。刀城はいつもの如く仮説の推理を組み立てては壊しを繰り返して、やがて真相に辿り着く。
トリック的に一番良かったのは最初の事件で、残りの3つはちょっと苦しい。それでも、ホラーとミステリの融合は今回も成功していたし、このジャンルで著者の右に出る者は当分現れないだろう。

0
2018年07月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今回も500ページ超えで、読み応えがあった。
連鎖殺人事件ってのは初めてのパターンや!

最後の犢幽村の人たちが忽然と消えたのがゾクゾクとして良い!!

0
2021年04月17日

Posted by ブクログ

最初に4つの怪談があり、その後怪談になぞらえた殺人事件が起きるという構成。
ページ数が多く割と飛ばし読み。主人公たちが村まで行くシーンの会話がけっこう苦痛。関西弁の助手の女の子が割と邪魔。むしろいらないまである。この子に主人公の探偵が心の中で突っ込むという場面が多々あるが、それがなければもっとスッキリ読めたと思う。さらに言えば本編よりも怪談の方がはるかに面白かった。主人公御一行全員不要説。

0
2021年02月25日

Posted by ブクログ

強羅地方に伝わる4つの怪談と、それに関連する連続殺人事件。いつもの如くかなりのページ数だけど、物語に引き込まれてあっという間に読める。
最後の、事件と怪談の謎をまとめるところから、犯人を考えていくあたりの流れは毎回さすがだなぁと思ってしまう。

0
2020年09月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 海沿いの村に伝わる4つの怪談と、それになぞらえたかのような4つの殺人事件に刀城言耶が挑む長編ミステリー。
 怪談の語り口の怖さと、後味の悪さが良い。
 謎解きを編集者の前だけで行い、犯人を公にしないというのは珍しい探偵。
 刀城言耶シリーズは「刀城言耶による小説」ということを利用した叙述トリックや、前提を大きく覆すトリックが使われる事が多いが、今回は叙述トリックはなし。また、価値観が崩れるような大きな真実はあったが、今回は殺人事件についてではなく「唐食船」の謎についてであった。

0
2020年05月24日

Posted by ブクログ

久々に読んだ刀城言耶シリーズ。
小さな漁村で起こる、怪談になぞらえた連続殺人事件…
事件の真相は衝撃だったけど何となく入り込めない感じだったのは被害者達の一部の人となりをあまり知らなかったからからかな…死体が初対面だったり少し話しただけの人だったり
事件が終わった後の薄気味悪い結末は大好き。

0
2020年03月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

事件が始まる前までの、四つの怪談の描写に力を入れている感じで、事件は何も解決しておらず消化不良。
御堂島警部が理解のありそうな人物なのに、もう少し事件の解決についての詳細を出して欲しかった。
祭や村の様々なことばかりがメインで、ミステリー色が薄く、密室のトリックの証明がなかった。
また、勝手についてきて勝手に文句を言って、他人の恋愛事情に首を突っ込む祖父江がウザかった。
新作なので少し楽しみだったが、結の部分が甘すぎてガッカリした。
ミステリーよりもホラー的要素がとにかく多いので、そっちの方が描写が強かった。

0
2019年06月20日

Posted by ブクログ

民俗学系のホラーが相変わらず素敵。
推理部分はそこまでインパクトなかった。
序盤地名とか名前の漢字読めなくて前ページとだいぶパラパラした。

0
2018年12月10日

Posted by ブクログ

刀城言耶シリーズ長編。なんだか久しぶりのような気が。しかし安定の怪異っぷりでした。最初の怪談部分はいささか読んでいて長い気もしましたが、怪異に追われる姿を書かせれば右に出るものなし、といつも思うこの恐怖感。その後の展開はあっという間でとんとん拍子に読み進められます。でも今回は久々だったせいか、祖父江さんのわがままっぷりに若干イラつきました。

0
2018年10月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

刀城言耶シリーズ最新刊。
久しぶりのシリーズで楽しく読めたが、以前に比べて気味悪さが少し薄い気が。
相変わらずの色々な考察は面白かったが、真相のトリックは無理はないのだろうか。
蓬莱さんの存在も結局はっきりしないし。
ただ面白かったのは確か。
次作に期待。

0
2018年09月10日

「小説」ランキング