感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
話も登場人物も暗くて暗くて…陰気で…
最後、全てが繋がるのは気持ち良かったけど
結局、悪人たちは長生きして納得できない。
確かに辛く苦しい生い立ちだったけど
やっていいこと悪いことの判断ができずにずっと言い訳や人のせいばかりしていて
私は二人の主人公に感情移入は出来なかった。
だけど、航空機事故はずっとクローズアップされるのに炭鉱事故はみんなが忘れ去っていて
それに対する憤りはわかるような気がした。
Posted by ブクログ
宇佐美まこと6冊め。
3章構成で、第1章の武蔵野編がとっても素晴らしい。
先生の雰囲気がすごくいい。ちょっと「博士の愛した数式」っぽい感じ。
1章のラスト、カラスがしゃべるところとか涙出てくる。すごく切ない。
ガラッと変わる第2章の筑豊編。
ここはもう悲惨とした書きようがない。
そこで生活するしかない子どもは、とにかく可哀想。
運命共同体の二人。なんとなく「白夜行」と重なる。
そして、第3章は、答え合わせの章。
ご丁寧に解説付きで解答を教えてくれるような、そんな内容。
宇佐美まことさん、6冊めなんだけれど、
最初や途中の勢いが、最後に強引にまとめちゃうところが、
もったいない気がするなぁ・・・
あとものすごく残念なのが、表紙の絵。
なんだかなぁ。内容知らなかったら、絶対に手に取らないと思う。
Posted by ブクログ
っちゅうわけで、みんみん&おびーの腐女子え女子?コンビおすすめの『愚者の毒』です(また余計なこと言う)
毎回言ってますが、相変わらず驚愕の抽斗の多さですね
しかも開け方が的確
今野敏さんなんかもめちゃくちゃ抽斗多いですけど「そこ開けなくていいのに」(また余計なこと言う)
よっけいな〜ものなど〜なっいっよね〜♪
(遂に余計こと歌い出す)
えー、どうしよ
方言について語るかタイトル『愚者の毒』について語るか
うーん、ここは飛鳥に敬意を表して愚者の方で!(はい余計)
いろんな説明すっ飛ばして先生が達也に言ったセリフね
「『命を奪う毒と命を救う薬との違いはほんのわずかである』ってね。人が普段気にとめもしない両性類、バクテリア、昆虫、植物、爬虫類なんかが護身用に身に付けた毒素が、人間を救う夢の薬に生まれ変わるんですよ。素晴らしいでしょう?小さいから役に立たないなんて思ってはいけません。この世に存在するすべてのものは意味を持って生まれてきてるんですからね」
「身の内に毒をお持ちなさい。中途半端な賢者にならないで。自分の考えに従って生きる愚者こそ、その毒を有用なものに転じることができるのです。まさに愚者の毒ですよ」
で、ラストです
達也が持っている知識や技術(毒)を、先生の言いつけを守って有用なもの(薬)に転じたわけですよね
だから彼は最後に「愚者の毒」と言ったわけです
誰にとって有用だったのか?もちろん薬を飲む人にとってです、普通の人にとっては毒だけどその人にとっては薬(救い)だったのではないでしようか
そしてもっと言えばその毒は達也の手から渡されなければ薬になり得なかったのではないか
だから最後に彼は現れたのではないか
そして物語はこんなことを問うているんではないでしょうか
果たして勇次と希美は中途半端な賢者だったのか、それとも身の内に毒を持った愚者だったのか
そしてあなたは?
Posted by ブクログ
過去と現在を行き来する密度の濃い重い中身。人物の正体や成り行きはうっすら予想できたものの、着地点が分からないおもしろさにハマってゆく。
ノンとユウの場合、悲惨な生活から抜け出すために過ちを犯すが、それすらも生きる手段の一つだったように思えて何が正解だったのか読み終わっても答えが出なかった。大人が大人の責任を果たしていない以上子どもに正論を求めるのは無理だろう。二人を責める気になれず、どこまでも罪を引きずっていく生き方がひたすらやるせない。
「愚者の毒」という題名に込められた意味が読後深く深く胸に沈む。
Posted by ブクログ
入れ代わりに気がつき、それが確信となってからが面白かった。
竹丈や希美の父、加藤のおぞましさ、邪悪さが物語を加速させていた。
品よく笑い返してあげた。
この人は、本当の貧しさがどんなものか知らないだろう。(略)生き抜くために恐ろしい決断をすること、心の底から絶望することがどんなことか―。
このくだりが、素晴らしいと思った。