【感想・ネタバレ】長屋王残照記 1巻 あおによしのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

購入済み

何度も読み返したくなる

長屋王の苦悩が鮮明に描かれていて面白い。個人的に女性主役の本の番外編という事で新鮮だと思った。天上の虹でいた人物のその後も興味深かった

2
2020年02月24日

日本史を揺るがせた長屋王の変

この漫画、あの「持統天皇」を主人公にしました「天上の虹」の「続編」や「番外編」と言っても決して過言ではありませんよね。天皇家と藤原氏との立場が逆転する転機になりました「長屋王の変」と言う日本史に残る大事件、平安時代初期に発生しました「藤原薬子の変」同様、「源氏」や「平氏」が誕生するきっかけになったと言っても決して過言ではないでしょう。鎌倉時代初期には後鳥羽天皇がこの「長屋王の変」に類似する結果を招きました「承久の乱」を起こしましたね。実は後鳥羽天皇には「守貞親王」と言う同母兄がいまして、彼はあの「安徳天皇」の皇太弟でした。彼が安徳天皇や平氏と一緒に西国ヘ逃亡している間に源氏の策略によって彼の同母弟が「後鳥羽天皇」として即位してしまい、そして「承久の乱」によって守貞親王の子が「後堀河天皇」として即位し、更にこの後堀河天皇の子があの「四条天皇」として即位しましたね。しかし、その肝心要の「四条天皇」は間もなく12歳と言う幼さで崩御してしまいました。彼の「あまりにも悲劇すぎる家系」や「あまりにも突然すぎてあまりにも幼すぎる崩御」故に、それもあっと言う間に「後鳥羽天皇の祟り」だと言う噂が拡大してしまいました。その間、約2週間に亘って「天皇空位」の状態が続き、結局は後鳥羽天皇の孫があの「後嵯峨天皇」として即位しましたが、今度はその「後嵯峨天皇」自身があの「南北朝対立」の遠因になってしまいました。ですから、四条天皇が長生きして子孫を残していれば「南北朝対立」は絶対に起こっていなかったでしょう。因みにこの漫画の主人公の長屋王の子孫は「高階氏」を名乗って後嵯峨天皇の祖先になったそうです。ですから、この漫画の主人公の長屋王や後鳥羽天皇の執念は並大抵のものではありませんし、「四条天皇の崩御」は本当に「後鳥羽天皇の祟り」だったのかもしれませんよね。

#泣ける #感動する #タメになる

0
2024年04月21日

購入済み

古代史は、遺された資料が少ない分謎が多い。この作品にしても、令和の今でも明かされていないものも存在する。長屋は血筋に恵まれ、皇位に最も近かったのに何故天皇にならなかったのか。何故〇ななければならなかったのか。親王待遇だったのに何故「長屋王」なのか…。枚挙に暇がないが、最後の阿閇から氷高への譲位も謎の一つ。かつて持統天皇が孫の文武天皇に譲位する為に即位し、阿閇がそれに習ったのなら、何故直接孫の首じゃなく、氷高を経由したのか…疑問だったので、この作品を見て「なるほど…あり得る!」と思った。この時代の資料にしてもそうだが、書き残すのはほぼ勝者側か当時の権力者だ。だからどうしても敗者側のは抹消されるし、悪とされる。だから疑って係らないといけないのだが、残らない分は想像するしかないのがもどかしい。本当、真実の歴史ってどこにあるんだろう…と思った。

#感動する #深い #ドロドロ

1
2023年10月02日

「少女マンガ」ランキング