【感想・ネタバレ】円安恐慌のレビュー

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Posted by ブクログ

 著者の菊池さん、あなたは予言者ですか?と言うくらいこれまでの変化と現状を正確に予測している。その予測シナリオは極めて論理的だ。アベノミクス以前に書かれたものとは思えない。
 アベノミクスが一段落した現在(2014/10)は円安進行中期に該当する。安部首相と黒田総裁のおかげで円安シナリオの進行が著者の予測より加速している。ここ数カ月間に円安でも輸出が増えないことと、物価上昇のマイナス面が急に強調されてきた。ちょうどQE3のテーパリングが意識されてきたところだ。
 これから著者の予測する恐ろしい事態が間違いなく進行すると思われる。IMF管理も絵空事ではない。
大した資産もない一個人にはなすすべもないが、これから起こる大変革に対して覚悟をする準備ができた点で良かった。

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2014年10月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

日本は歳出が歳入を大きく上回っている。
足りない分は国債の収入で賄っている。要するに借金してなんとか国が回っている状態。
例えば、友達のAさんとBさんにお金を貸す。1年後、ちゃんと返してくれるか、くれないか。Aさんが返してくれないリスクがあるとする。そのリスクは貸した自分が持つので、リスクを持つ分だけリターン(金利)を大きくする。一方で、ちゃんと返してくれるBさんは貸して踏み倒されるリスクが少ないので、リターン(金利)は小さくする。
こういうことを考えたときに、日本国債の金利って小さいからまだ信用はあるんだろうなって思う。
でもそのうち借金まみれで、信用が無くなって、そうすると金利が上がる。また、日本国債の金利が上がるってことは、価値が低くなるってこと。そうすると、大量に日本国債を保有する銀行が一定の自己資本比率を保たにゃならんのに、やばいやばいって。
銀行が潰れるなんて、世界的な金融恐慌になってしまうから、世界から日本に圧力がかかる。
・公務員を削減せよ
・公務員の給与・退職金・ボーナスを削減せよ
・消費税を上げよ
・銀行が潰れたときにペイオフせよ
・国債の利払い停止せよ(←これはなさそう)
こういったことをやって、歳入≧歳出というバランスを取りなさいって。
はい。もっともです。
世界から命令されれば、国の政治家も動くでしょ。しかも、政治家が悪者にならずに、世界が言ったからって非難される対象をすり替えられるし。

あくまで私の意見だけど、給料は上がらないけど税は増え国民が耐え忍ぶ構造になるんだとう。将来的には、筆者の言うとおり円安ドル高となりそうなので、外貨建て保険とか早めに払い終えたいなあ。日本が潰れるのが早いか、アメリカが景気回復して強くなるのが早いか。でも日本はオリンピックがあるからあと7年はアメリカが強くなりすぎるってことはないか。

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2014年03月19日

Posted by ブクログ

2012年11月の出版なので最近の円安傾向が始まる前、円安は日本経済を復活させるという案に疑問を投げかける本。
「円安進行初期-株価は大幅上昇、国債流通流通利回りは小幅上昇」(p.116)では1ドル90円程度、日経平均15000円くらいまで上昇、10年物国債は1%程度に上昇→その後「円安進行中期-懐疑的ムードが徐々に台頭」(p.118)では1ドル110円程度、円安からくるコストプッシュ・インフレのリスクを市場が意識し始め、株価がまだ上昇する銘柄とピークアウトして下落に転じるものに分かれる、長期国債は2~3%→「露呈する『不都合な真実』-そして『トリプル安』がやってくる」(p.120)では世界通貨の中で円だけが独歩安で日本国債が下がり日本の金融機関の含み損が増え経営不安が出て、短期資金調達や決済業務に支障が出るとのこと。外国人投資家がリスクを感じさらに円売りに入り、日本株、日本国債も下がるとしている。
本の中では、「円安時代の日本の復活シナリオ」(第7章)として「輸出競争力の向上」(p.155)、「地方での積極的移民の受け入れ」(p.156)、「勤労女性の子育て支援」(p.158)、「観光客を増やす」(p.160)などが挙げられた上で「激変を乗り切る資産運用」(第8章)が提示されている。

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2013年05月19日

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