感情タグBEST3
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僕のなかには、あいつがいる。あいつのいうことは、危険だけど、とても魅力的で情動的だ。それを行えば、僕はいつも官能的な興奮を覚える。
そんな中、自分の過去と関係のある女性が現れ、彼女への償いを始める。償いの気持ちしかなかったが、次第に彼女との生活を大切だと思うようになる。しかし、究極の思いつきをしてしまう。僕はそれを実行してしまうのか。
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誰の心にも居るはずの『あいつ』。私の心にも、絶対に存在する『あいつ』。その囁きに耳を傾けて、その邪な囁きに魅了され、抗えず、実行に移すのか移さないのか、紙一重。愛する人が出来たとき、『あいつ』は私の、この邪悪な心から消えるのかな?
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きっと誰もが、「今、こんなことしたらどうなっちゃうんだろう…」という想像をしたことがあると思う。
それを悪意増し増しにして、実際に行動に移してしまったら…そんな話。
後味の悪い、何とも言えない読後感を味わいたい方はぜひ読んでほしい。
そして相変わらず、作者のあとがきが気持ち悪くて(褒め言葉)、いつも楽しく読んでいます。
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現実にこういう人居たら怖いなと思いゾッとしました。いわゆるサイコパスみたいな感じですかね?
さすがに主人公がこんなに犯罪してるのにバレないのは少し現実味が無かったですが…この話の中の警察は無能なんですかね?
最後のシーンが少しあっさりしてましたが読みやすくて面白かったです。
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読みながら自分の中の「邪な囁き」を何度も考えていた。
昔、駅のホームで電車を待っている時、液体を積んだタンンクのみの重厚な列車が轟音で通り過ぎるのを眺めながら、ホームから一歩踏み出せばそこには明確な死が待っており、生と死がとても身近にあるものだと一種の恍惚感のようなものをよく感じていたものである。その感情は他人に向けたものではなかったが。
あとがきにもあるように、子供の風船を割って回るような小さなものであれ、他人の不幸を喜ぶような邪な気持ちを持っている事は自分自身否定できない。それが実際に行動に移され表に出てくることは非常に稀であるが。
あの感情はなんだろうかと本を読みながら考えていたが、一種の全能感への憧れのようなものではないかと思う。
パイロットという特殊な職業、イケメンで高収入、高層マンションに住み好きな酒はウィスキーのオン・ザ・ロックという中二的な大人の男像にやれやれと思ったり、正田が引き起こす数々の事件に「そんな何回もバレずに事が運ぶ訳ねーだろ」と思いつつも、墜落のシーンで死の恐怖と愛に目覚める、邪悪さと人間らしさの対比には戦慄を持って読む事ができた。
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大石圭さんは「呪怨」の作家さんとして知られているかな。
「呪怨」も発売禁止寸前までいったんだけど…。
この「邪な囁き」もよくR指定にならなかったなと思ったくらいに…底暗い。
まぁ、R指定っていうのは映倫が指定するものなわけで、書物に対してどうなのかは分かんないけど、あの「スワロウ・テイル」ですらR指定になってるのに…。
この本はあまりにも刺激が強すぎる。
非現実的ならそうは思わなかったかも。
どこか現実に近くて、危険すぎる。
けど、人間の真理を問うような類は結構好きで、思わず読み進めちゃった。
誰しも心の中に闇の部分を持っていて、それは些細なことを発端にすることが多いんだけど、たとえば運転してて渋滞にはまった時に、『今アクセルを全力で踏んだらどうなるんだろ」みたいな。
その一線を踏み越えるか留まるか。その一線が犯罪に至るところなのかな。
明るくオススメ!
とは言えないけど、この手の話を書かせたら大石さんは一級品。
★★★★★
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新年早々泣かされたました。
最後の方の飛行機事故は結構悲惨だろうけど、あっさりした描写。
「死にたくない。もう一度、彼女に会いたい」
「あの人が地獄にいるのだとしたら…そこでもう一度、あの人に会いたい。あの人がどれほど邪悪な人だったとしてもかまわない」
穢れた純愛って言葉が浮かんだ。
『あいつ』ってそういうオチか…
少し肩すかしだった。
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大石さんの作品の中では割と好きな部類です。誰しも「もう一人の自分」みたいな悪意の塊を腹の中に抱え込んでいると思います。他の作品に比べて毒が少ない。笑。最後のほうもいい感じでしたが、最後の最後、終わりの部分はなんともいえません。
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悪魔に抗えない人が悪事を重ねてその先に・・・。
うーん。「コレやっちゃったらどうなるかな」みたいなのはありありと伝わってきて面白かったです。
ラスト。大石さんは何か考えが変わったのかな。意外でした。
でもこういうのもいいかな、と思います。
Posted by ブクログ
心の中に聞こえる邪悪な声。その声に導かれてさまざまな悪事を重ねる・・・。
相変わらずの大石ワールドと言えばそうなんだけど、ちょっと毒が少なくなった気がしますね〜。
ラストでの主人公は・・・う〜ん??ちょっと意外。というか残念。