【感想・ネタバレ】日中海上決戦 尖閣・沖縄侵攻を阻止せよのレビュー

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Posted by ブクログ

アジアでの有事をテーマに描かれる小説は、意外に多い。例えば、夏見正隆氏は、東シナ海有事に、取り組んだ日本人作家として佳作を残している。本作では、中国を完全に敵性国家として描いており、正邪が明確なアメリカンノベルのような読み物となっている。これを日本で出版したことが驚きである。さて、物語は東シナ海で領海問題で日中間に緊張が漂う中、中国海軍に5万排水トンの新鋭空母が進水。中国版イージス艦を従えた空母群を形成して東シナ海を遊弋している最中、空母から発進した偵察ドローンが奄美諸島に墜落、回収を企図したキロ級潜水艦から中国軍水兵が無断で日本の国土へ上陸、その後潜水艦からのミサイル攻撃により破壊に至る。日本はその一部始終を撮影していたが、時の政権が中国との関係を気にする余り、国民への情報公開が遅れてしまう。この、潜水艦の浮上時にインドネシア、ベトナム、日本の友好海洋プロジェクトの古代船が転覆し、死傷者が出る事故となったにも関わらず中国船からは救助がなされず、国際的な反中国のウネリが起こりつつあった。一方、中国では軍の効率化による縮小に伴い、退役軍人が禄に恩給ももらえず、政府に対して抗議が拡がっていた。まさに内憂外患の状態である。中国政府がこのようなガス抜きに歴史的に日本バッシングを行ってきたことは、周知の通りである。近年、軍備を拡充して自信を深めた中国は、先島諸島から琉球列島は、琉球王朝のものであり、日本から解放するという現実社会でも最近よく聞く、沖縄は中国領土というテーマであった。対する日本は、外交オンチの民主いや民衆党から民自党へスイッチして若干、超法規の解釈を加えながら事にあたる。戦闘の場面では、BMD用の新兵器も飛び出してややティル・ブラウンの作風になっているが、ギリギリ小説としての品格を保っていて、やや今日が覚めてしまう向きもあるかもしれないが、これも小説としてのご愛嬌である。日本の知識層がこの物語をあり得るケースとして受け止めることが大切のように思う。習近平の政権になって、中国は自らを大国としてアメリカとさえ渡りをつければ、何をしてもよいと奢り高ぶっているように思える。太平洋の半分まで自らの覇権が及ぶという考えまで飛び出しているやに聞く。このような中国の振る舞いに現政権は、よく対応していると思える。中国が南シナ海や東シナ海でさらなる攻撃的な行動に出ないとも限らない。頭の中の訓練にはなかなかよくできている。

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2017年06月18日

Posted by ブクログ

ずっと積んであって登録もしてなかった、買ったのは2011年3月で地震の前

尖閣や沖縄をめぐる日中の限定戦争。時期的に漁船衝突ビデオ流出事件の時に書かれたお話

やっぱりこういうストーリーは直後に読まないとイマイチに感じるかな

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2012年08月25日

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