【感想・ネタバレ】饗宴のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年09月10日

プラトンの饗宴、これは愛についての対話だ。

あまりに多忙で感想を書く時間すらなかったこの1週間。
ようやく簡単な感想を書きます。

愛とは異性への愛だけだと思っていただけど、
プラトンのいうエロス(愛)は異性への愛はもちろん、家族愛、自然愛、
博愛などものすごく広義の愛をエロスと言っている。

...続きを読むロスはそもそも神(全能)でもなく、無知な者でもなく、
中間の位置にあるダイモーンだといい、そして美を求めると説いている。

人間も実は、立ち位置としてはエロスと同じなのだ。人間は新しいことを常に欲求するし、
かといってすべてを放棄して何もしないということもしないからだ。

そしてプラトン自身の考える愛とは哲学(philosophy)の語源となったフィロソフィア、
つまり知への愛が愛の最終形だと説いている。

僕はプラトンのいう知への愛まで達していないのだけど、
少なくともまず女性と向き合い、女性を愛することができるのではないかと考えた
(注:今までの僕はかなり否定的でした。
そのうえであの婚活宣言をだした。

一番感動的だったシーンはソクラテスがアガトンの間違いを正していくシーン。
まるで推理探偵のように論理的に相手を論駁していくさまはものすごくかっこいい。

そして愛とは何かを自分が語るのではなく、
ディオティマという巫女が語ったとするところも説得力抜群だ。
自分が話したとするより、○○がこう語ったということを私が学んだということで、
すごく謙虚にもなっている。ソクラテスらしい対話の仕方なのかな。

饗宴は素晴らしい哲学書です。
これを皆さんにもぜひ読んでもらいたいです。

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Posted by ブクログ 2022年01月23日

エロスについて、ソクラテスらが語る饗宴(飲み会)。
この饗宴で主題となるエロス(愛)とは、基本的には少年愛のことですが、語るにつれて男女の愛さらには愛智(フィロソフィア、哲学)に及んでいきます。

エロスについて演説するのは、ファイドロス、パゥサニヤス、エリュキシマコス、アリストファネス、アガトン、...続きを読むそしてソクラテスの6人です。

始めの5人は、言ってしまえばソクラテスの前座なのですが、それでも興味深いものがあります。
中でも特筆すべきなのは、アリストファネスの人間球体説でしょう。
その昔、人間は男女の合一した存在でした。背中合わせの2つの顔、4本の手と4本の脚。しかし、神々を冒涜したために、ゼウスは人間を2つに割ってしまいます。
以来、男女はその半身に憧れて、抱擁し、子を作ろうとするようになりました。
これは、訳者によれば出典不明の譬え話なのですが、荒唐無稽な筋にもかかわらず何か納得させるものがあります。

こうした演説の最後にソクラテスが登場します。
ソクラテスは、エロスの対象の分析から始め、人間の欲求やその対象である不滅、美、智、善そのもの(イデア)へと話を広げ、その中に少年愛から愛智(フィロソフィア)までが位置づけられていきます。
この箇所は語りの展開が見事ですし、主題が一気にソクラテス=プラトン的になるので、私はぐいぐい読ませられてしまいました。

最後のアルキビヤデスの話は何というかアレだし哲学関係ない気もするのですが、愛智者ソクラテスが肉欲に対する自制心に満ちているというのは少し示唆的です。

全体としては、本文は100ページちょっとですし、予備知識もいらない(ギリシャ神話とホメロスの雰囲気を知っているとベターな程度)ので、古典の中では読みやすいと思います。
ギリシャ哲学は、ギリシャ語カタカナ音訳が耳慣れなくて敬遠しがちだったのですが、昨年から古典ギリシャ語を少しずつ勉強したところ、親しみをもって読むことができました。

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Posted by ブクログ 2020年08月02日

ただお酒を飲みながら何かを話し合う日々が欲しい。素敵だなぁ。

難しいところは、NHKの100de名著を見るとわかりやすかった!

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Posted by ブクログ 2015年04月25日

欲望というものを如何に考えるか、という対話篇で、
いくつかの主張が各論者によってなされる。
ソクラテスのものは美そのものを観取するのだ、というイデア論の先駆け的な主張。

最後に、アルキビアデスの乱入が描かれたのは、
アルキビアデスとソクラテスの関係性を書き換え、ソクラテスの立ち居振る舞いをポジティ...続きを読むヴに描きだそうとした、というようなプラトンの政治的意図があるか。

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Posted by ブクログ 2013年12月07日

ソクラテス先生 飲み会で友人達と愛について語り合うの巻。

ソクラテス四大福音書の一つらしい。
他の三つと違って友人の家で飲み会をし、
愛について語り合うという何とも楽しい内容だが、
大正時代に訳された原稿を50年前に書き直した物なので、
難しい言葉が多く、読むのはなかなかしんどい。

「愛とは不死...続きを読むのための欲求である」
というのがこの本で主張したいことなんだろうけど、
様々な人物に愛についての意見を語らせて、
最後にソクラテスが他者から聞いた話という形で、
結論を持ってくるという構成が見事。流石プラトン。
一つだけ毛色の違うこの本が、
四大福音書に一つに数えられているのも頷ける。

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Posted by ブクログ 2014年03月14日

池田さんの影響。1971版。読めない漢字が多くて大変だった…
こんな風にギリシアのポリス市民は宴会をしていたのだと思うと、こんな素晴らしい宴会はないと思う。
倫理か何かの教科書だったか参考書に、この本について「同性愛か異性愛どちらがすばらしいかについて対話している」みたいなことが書いてあったが、全く...続きを読むのでたらめだ。そんな小さな一手段を書くためにプラトンは言葉にして書き起こしたのではない。
演説として数名の人物が愛(エロス)について述べたところはなんだか難解で小難しく思われたが、ソクラテスの発言(ターン)になると途端にすっとわかってしまった。池田さんが書いていたように、ソクラテスは哲学そのものだから何度でも蘇る。
ソクラテスの発言で終わったかのように思われるが、最後に乱入(?)してきたアルキビヤデスによってソクラテスについて語られる。善く生きる彼の為人があますとこなく語られる。彼は考えたことをきちんとその魂で体現していた。徳孤ならず、必ず隣あり。とても言い当てている。

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Posted by ブクログ 2012年05月27日

 「研究発表会」「討論会」を意味する「シンポジウム」という言葉は、古代ギリシャの「饗宴」に由来し、「一緒に酒を飲む」ことを意味しました。古代ギリシャ人にとって、飲み会が研究集会であり、研究集会が飲み会だったのです。
 ジョージ・スタイナー曰く「劇作家としてのプラトンは、多くの点でシェイクスピアと互角...続きを読むと言ってもよく、さらに倫理的知性の強度ということになれば、ひとりプラトンの(あるいは双璧としてのダンテを加えてもよいが)独壇場である」「その人物としての厚みと存在感は、フォルスタッフやハムレットやアンナ・カレーニナについてわれわれが経験するところに、それを凌駕するとは言えないまでも、およそ匹敵するのである」。「その人物」というのが、プラトンの師にして、キリスト教以前のヨーロッパ世界における最重要人物と目されるソクラテスそのひとのことなのであります。

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Posted by ブクログ 2012年01月06日

いつか読もうと思って古本で買ったまま積んどいたものをなんとなく読み始めたもの。しかし、疲弊していたからだとこころには予想以上に響いた。

多くの参加者が饗宴のなかでエロス讃歌を披露していくわけだが、最終的にはやはりソクラテス(とデュオニソス=プラトン)をして締められる。古代のものとして舐めているとし...続きを読むたらとんでもない。中でもアンドロギュネスの議論とソクラテスの問答がシビれるほど鋭く、本当におもしろい。これを機にプラトンの他の著作にに手を出したくなる名著だった。必読の一冊!

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Posted by ブクログ 2023年12月10日

昔々、人間には男男、女女、男女、の3種類の性があった。人間は球体の体をしていて、二つの性が背中合わせになっていた。二つが合体して倍の能力を持っていた人間は、慢心して神さえ恐れない振る舞いをした。神は罰として人間を2つに分離した。こうして(半身の)男と女が生まれた。人間はかつて合体していた半身を求めて...続きを読むやまない。それが愛である。▼肉体的な愛よりも精神的な愛の方が優れている。肉体的な愛はなく精神的な愛のみの同性間の愛など。プラトン『饗宴』

※男女おとこおんな(アンドロギュノス)。

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Posted by ブクログ 2020年02月26日

イデアに対する理解が足りなかったので、愛に導く神エロースに関する議論はイメージし易く、その理解を深めてくれる。

ディオティマとソクラテスの対話には引き込まれたが、その他のエロース賛美はダラダラ進んでいく。このダラダラの中にこそプラトンのソフィストや喜劇・悲劇作家等を描く巧みな表現がふんだんに詰まっ...続きを読むているわけだが。

我々は不死を得るために愛によって子どもを作るし、創作するし、教育する。つまり我々は自分という存在を後世に残したいと強く望んでいるのだろう。このレビューも一種のそれに該当すると言ってもいいかも知れない。

「美そのもの」を求めて人生を歩む必要性を強く感じる。この美の段階の議論は現代にも当てはめられるもので面白いので非常に読み応えがある。

ただ、岩波の訳は少し読みにくい...

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Posted by ブクログ 2017年01月28日

フィックションだが、登場人物がリアルすぎて、しかも紀元前。本当の話のように…

この中で出てくる、ソクラテスの雄弁さと説得力ある講釈、その弟子プラトンも侮れない…

エロースとはをテーマに書かれる愛=人間⇨智慧。

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Posted by ブクログ 2016年09月21日

愛について
恋について

最近読むのは
何か、
かたちを探しているからで
自分の中で答えを定義したいから


ヘドウィッグに涙して
思い出して読んだプラトンさんは

やっぱりプラトン

お酒の席での
こういう話は昔から
あるのね

と親近感。

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Posted by ブクログ 2015年01月08日

説明 原題の「シンポシオン」とは「一緒に飲 む」というほどの意味。一堂に会した人々 がワインの杯を重ねつつ次々にエロス(愛)讃 美の演説を試みる。最後に立ったソクラテ スが、エロスは肉体の美から精神の美、さ らには美そのものへの渇望すなわちフィロ ソフィア(知恵の愛)にまで高まると説く。さ ながら1...続きを読む篇の戯曲を思わせるプラトン対話篇 中の白眉。

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Posted by ブクログ 2014年10月15日

ギリシアの哲学者ソクラテスの弟子プラトンによる、愛と知をめぐる対話。学生時代に熱心に読んでいたが、ひさびさに通読。

少年愛という習慣があったギリシアで、対話のしめくくりは、ソクラテスに横恋慕する弟子の登場でしめくくられる。文学性が高いとされるが、そのあたりはよくわからない。

ただ、ディオティマと...続きを読むの対話を引き出して、ソクラテスが「エロスとは美や善そのもの」と信奉する若者を論破していく下りは、知の遊びとしておもしろい展開。AはB
である。しかし、AはBとは反対のCでもある。という矛盾した対立項をおさめるために、親の話に例えるとは。

愛情とはなにかについて、あらためて考えさせる一冊。もちろん抽象的にすぎないきらいはあるが。愛情があったればこそ、ソクラテスは悪法にも暴君にも従ったのであろう。しかし、それは悲しき諦念でもある。

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Posted by ブクログ 2013年05月30日

再読。愛=エロスの本質を求めて男達が語り合い、愛の絶頂即ちイデアを求めて昇り詰めていく対話のエクスタシー。エロス、それは賢者と愚者の狭間であり神と人間の中間にいる神霊(ダイモーン)的存在。善きものの永久の所有を欲求するそれは肉体的不死/生殖へ向かい、それを心霊的生産へと向けることで徳へと至る精神を形...続きを読む成する。初読時には同性愛讃歌と思っていたが完全な誤読。とはいえ相変わらず恋愛体質で愛されボーイなソクラテスの口説き文句は絶好調。「こんなにオシャレをしたのは、美しい人の所へは美しくなって行こうと思ったからだよ」

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Posted by ブクログ 2013年04月03日

良いこと書いてあるんだけど、なんだかんだで、少年愛がらみの記述に目がいってしまう、ついつい。普遍的な価値について語ろうとするギリシア人たちが、こと「その話題」のときだけは、特殊な文化的背景にもとづく性癖を擁護しまくりというのがね。それが、苦笑をとおりこして、可愛くみえてきた。

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Posted by ブクログ 2013年02月23日

平易で楽しい哲学書。ただの読み物としても面白い。
内容は酒をのみながらみんなでエロスの素晴らしさを語るものだ。性の問題で悩む若者、BL好き、セックスレスカップルはまずこれを読め!

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Posted by ブクログ 2013年01月01日

『いけない、いけない、あの人は放っておいた方がいい、それがあの人の癖なんだから。所かまわずどこかへ、人通りを避けて立ち続けることがよくあるのだ。が、いずれまもなく来るだろうと思う。だから邪魔をせずに、放っておいてくれたまえ。』(アリストデモス)

『実際人は次のようなことを熟思するべきである。明らさ...続きを読むまに愛するのはひそかに愛するものよりも美しく、しかももっとも高貴にもっとも優秀なものを―たとい彼が他のものよりは面貌が醜いにせよ―愛するのは特に美しいといわれていることを、さらにまた、万人が恋する者に与うる異常なる―しかも何か醜悪な行いのあった者にはけっして与えられぬごとき―鼓舞を、かつ恋愛における成功は誉とせられるが、その不成功は恥辱とせられる、慣習はさらにまたその勝利者となるためならば異常事を行うあらゆる自由を愛者に与え、しかもそれに対して賞讃を受けることすら許している。』(パゥサニヤス)

「お前達の願うのは多分こんなことではないのか、でき得る限り最大限度に一体となって活き、夜も昼も互いに離れずいたいというような。それが本当にお前達の念願なら、俺は喜んでお前たちを一緒に鎔かし、一体に鍛接してやろうと思う、そうすればお前たちは二人が一人となって、生きている限りは、ただ一人の人間として生を共にし、死んだら、後世の冥府でも二人でなしに一人として生き、死においてもなお結びついていることができるだろう。さあ考えて御覧、これがお前達の希望なのか、またこうなればお前達は満足するのか、」と。(ヘファイストス)

『ソクラテス(と彼は答える)、僕は貴方に反対することができません。あなたの仰っしゃる通りでしょう。』
『いや、むしろ真理に対しては(とソクラテスはいう)、親愛なるアガトンよ、君は反対するができないのだよ。ソクラテスに反対するのは何もむずかしいことではないのだから。』

「さてもし愛が常にそういうものへ向かっているとすれば(と彼女は続けた)、これを追求するに当って愛の名に値するほどの熱心と熾烈な努力をする示す人はどういう途を進みまたどういう行動を採るのでしょうか。それはいったいどういう風な活動なんでしょう?答えられますか。」(ディオティマ)

「生がここまで到達してこそ、親愛なるソクラテスよ(とマンティネィヤの女友達はいった)、美そのものを観るに至ってこそ、人生は生甲斐があるのです、いやしくもどこかで生甲斐があるものならば。」(ディオティマ)

「そんなに自若として彼は味方と敵とに目を配っていた、それでいやしくもこの男に手を触れる者があったら、彼はきわめて手強く防戦するだろうということは、誰にでも―非常に遠方からでも―明らかに看取されるほどであった。」(アルキビヤデス)

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Posted by ブクログ 2012年01月26日

 ・・・ソクラテスは、最後に立って、そのまえになされた演説者の華麗なエロス讃歌とは対照的に、いつもの対話の方法によって、まずエロスの本質そのものを想定し、そのうえで、巫女ディオティマから聞いたという「廉価井修業の奥義」を物語る。肉体的愛から精神愛へ、さらに美のイデアの感得へと究極してゆく、このソクラ...続きを読むテスの話は、深い哲学的真実をひときわ美しく表現している・・・(扉紹介)



 ディオティマによれば、『エロス(恋)とは、善きものが永遠に自分のものであることを目ざすもの』であるという。不死への欲求から人は肉体的に身ごもるが、それより上位に精神的に身ごもることがあると説いている。法律を産み出す、流麗な音楽を産み出す、荘厳な建築物を産み出す。これらは美徳を産み出している。つまりより偉大なエロスの結果である。

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Posted by ブクログ 2021年03月31日

難しい…と思いながら読み終わってしまい、投稿まで時間が空いてしまった!
難しいと感じる最大の理由は、「エロス」という神が一つの人物像(人ではないけど)なのか、それとも恋や愛という概念として語られるものなのかがなかなか掴めなかったことでした
ネットに上がっている要約に助けられながら振り返ります。笑...続きを読む


物語はソクラテス含む6人が、ギリシア神話のエロス神を称えるという形式で進んでいく。
エロス=恋(少年愛)に関して、6人が様々な意見を戦わせる。

・古さゆえにエロス神は「善さ」の源泉であり、徳と幸福をえるために最も強い力となる
・エロスには2種類あるが、世俗的な恋ではなく、理性的な男性に対してのみ向かう恋が称賛に値する
・少年の美だけではなく、徳も同時に目指し徳を通じて善さの実現へと向かうエロスこそが称えられるべき
・完全なものへの欲望と追及が恋
・エロスは最も美しく高貴で幸福な神であり、正義の徳、慎みの徳、勇気の徳、知恵の徳を備えている

5人の意見に対してソクラテスは、
・恋とは善きものと幸福を手に入れようとめがける欲望である
・愛には段階があり、肉体の美も恋の入り口として必要
エロスは美への追及の道だという論を展開する。

…

自分の持っていないものや自分に欠けているものを相手に求める、というのは納得する。自分の知らない世界を知っている人や、自分が思い付かないような考え方をする人って素敵だなと思う。
一方で、自分と似ているところや同じ感じ方をする人に惹かれるということもあるけど、ある程度の同質性の中にあっても結局はその中の違いに惹かれているということなのかしら

そもそもこの饗宴の中では、恋と愛との区別があるのかな?世俗的な恋(男女の恋)を貶し、少年愛を貴ぶ意見もあったけど、ここではどちらも恋は恋なのでしょうか


どんなにどのような恋が善いものであるかを考えても、心はなかなかコントロールできないものだけど、恋が自身の美への追求だという着地点は面白いなと思った。
個人的には、歴史的にも現代でも「恋」はどちらかというと破滅として描かれるイメージがあるんだけど、それはわたしの中での恋っていうのは一時的な感情だからであって、ここで語られる恋とはまた違うのかなあ〜
果てしない笑


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Posted by ブクログ 2021年02月17日

愛についての本。運命の人ってフレーズは、元々2人がくっついていたけど、切り離されて、片割れを探しているって話が由来らしいよ。
純粋な愛は男性同士の愛ってのは面白いね。性的な何かも含めてなんだろうけど、それより人として好きって感覚なのかな。人まで見て好きになれるのが一番いいよね。
ソクラテスとアガトン...続きを読むの一説で、エロースは美を求める美しい神という主張に対して、美を求めるってことは、美を持たない。→対象に対して欲求する愛を持っているなら、それは、欲求する段階ではそれを持っていないことになる。
なぜなら、持っていないものを求めることだから。かけている物を欲求する感じ。

人間もエロースも、知恵と無知の間にあるから、知恵を求めて行かなければならない。ここら辺からイデアに話が近くなるね。真を見つけにいく感じ。愛の話かと思いきやこれは人としての生き方の話なのか?

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Posted by ブクログ 2021年02月13日

プラトンが飲みの場で愛について様々な人々と語った本。
愛とはなにか。
エロスとはなにか。
愛とは、美しいものを希求し出産すること。

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Posted by ブクログ 2020年12月12日

男女の恋愛ではなく、少年愛が主なテーマ。
ギリシャ時代、少年愛こそが崇高なもので、女性に興味を持ってるような男はまだまだ人間としてレベル低いやつ、というような考えだったよう。
フェミニストとしては、この時代で既に女性は男性に都合の良いように定義づけられてきたのか、、と悲しく思った。

ただ、愛という...続きを読むものは、最終的には1つの対象に対するものではなく、広い後世の世代に対しての教育意欲を掻き立てる=社会全体への貢献欲に繋がる、という点は、
自分自身の感覚や、アドラー心理学とも共通していて、やはり、人の欲求は最終的にそこに至るのだなと再確認できた。

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Posted by ブクログ 2020年06月07日

エロスとは何か、
エロスを讃美するとはどういうことか、
次々にいろんな人が語る饗宴。

エロスを語るのに、
一緒に飲みながらという場面は、適切なのかもしれませんね。

愛と美に魅せられ、
酔い、
熱くなり、
ほめたたえる。

愛に溺れるのでもなく、
酒に溺れるのでもなく、
美そのものへと到る道を行く...続きを読むがごとく。

ソクラテスは、
自分がいかにエロスを知らなかったかを説き、
そしてさらにはエロスのなんたるかを語る。

この世界で、いま、エロスの神は賛美されているだろうか。

”なぜといって独力でもしくは他の誘導によって愛の奥義に到る正しい道とは次のようなものであるからです。それはすなわち地上の個々の美しきものから出発して、かの最高美を目指して絶えずいよいよ高く昇り行くこと、ちょうど梯子の階段を昇るようにし、一つの美しき肉体から二つのへ、二つのからあらゆる美しき肉体へ、美しき肉体から美しき職業活動へ、次には美しき職業活動から美しき学問へと進み、さらにそれらの学問から出発してついにはかの美そのものの学問に外ならぬ学問に到達して、結局美の本質を認識するまでになることを意味する。(p.134)”

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Posted by ブクログ 2020年01月10日

副題の通り、エロスについて語られている本。
エロス=神聖なものなのか、戯れなのか。
エロスを突き詰めると知恵を愛することになる。

哲学の語源となったフィロソフィアはここから生まれたのではないか。

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Posted by ブクログ 2015年09月17日

学生時代に読んだっきりの本書を再読。
さっと読むと普通に「ふむふむ」だったところも、今読むと「え、それは飛躍だろう」と思うことがちらほら。

二千数百年前の本を今読んでなんやかや考えることができるなんてすげえなあ、と、内容に関係ないところで感動する。やるなプラトン。

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Posted by ブクログ 2012年08月13日

半分くらいからもうついていけなくなった。はじめから2、3人くらいまでの演説者の言っていることはまずまず理解できた

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Posted by ブクログ 2012年06月03日

プラトン読破マラソン2冊目。

古本で買ったため漢字が難しすぎてそこで障害あり。


内容としては宴の場に格式者がエロスの神を誰がどれだけ上手く賛美できるか競争をするという設定。

今風に言えば「マジでいい人」とか「美しさそのもの」とか「偉大なる将軍様」とか口当たりのいい言葉が飛び交う中、最後の発表...続きを読む者のソクラテスが「美しさなんて主観的なものだよねwww」と論理的にばっさばっさ切り倒す、そんなエキセントリックな本。だと思う。違うかな?

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Posted by ブクログ 2011年05月28日

新書購入

 対話篇。哲学、神学。
 宴の席で、神エロスを賛美しようということになり、何人もの有識者たちが演説する。
 プラトンの師、ソクラテスも参加。
 少年愛に対する、男に課せられたハードルの高さはボーイズ・ラブに汚れた頭を清めてくれること請け合い(笑)
 どーも、これって、愛なのだろうけれど、...続きを読む肉を絡めた「子供」で「後輩」、そして常に自分を見つめ、保護しなければならない存在を手に入れた男は、それに見合う者でなければならない、ということのようです。
 それこそ、美少年を手に入れるためには、奴隷のようにひれ伏して、手に入れたあとは、王侯貴族か伝説の英雄か名僧侶のごとくに、「清く正しく、勇敢に、そしてさらなる徳を積んで」その美少年に相応しい、男子たるものの御手本でいろと。
……えー、うーん。めんどうだから、無夜は美少年、いらないや(笑)

 弟子(美少年時代の)に誘われたソクラテスは、けれど彼に手を出さなかったという逸話が出てきます。でも、会話のあちらこちらには、その弟子を慈しんでいることが、わかるよーな気がするので、すごいなぁ、普通のボーイズならここでやっちまって…下品ですね、すいません。まあともかく、そんな話です。

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Posted by ブクログ 2011年02月21日

酒を飲みながらソクラテスたちが愛とエロス(キューピッド)を賛美する演説をする。
昔の人間は丸い円形で両性具有だったがゼウスの怒りをかって二つに裂かれた。かつての半身が恋しくて恋をするという話はこれが元だったらしい。
ギリシアについての知識が不足しているのと哲学に慣れていないため難解だった。

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