【感想・ネタバレ】夏を喪くすのレビュー

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Posted by ブクログ 2023年12月07日

マルタ島旅行中に読んだ。ひとり海外旅にぴったりの本だった。バリバリ働いて、お金、パートナー等手にした女性がふと岐路に立って人生を振り返る。短編ほどではない中篇がいいなーと思った。

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Posted by ブクログ 2023年10月16日

2023.8

9月に読み終えたのだけど、感想を書くのを忘れていた。泣いてしまうので途中まで読んでから暫くの間眠らせていたけど、夏が終わるまでに読み終えたかったので良かった。今の年齢に合う本だった。泣きながら読んだ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年06月04日

40代の日本女性の今を掬い取った、紛れもない文学作品。原田マハが単なるエンタテイナーではなく、人間を探求した文学者であることを示した意欲作を集めた中編集です。解説にフェミニストの斎藤美奈子を据えたのは編集の妙手です。

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Posted by ブクログ 2023年05月07日

全ての話が最後にどんでん返し。意外な結末と行く末を想像させられる終わり方が良かった。
女性が主人公だからこそ、共感できるわがままな心があり読みやすかった。

4つの話の中では天国の蠅が一番好きでした。

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Posted by ブクログ 2024年04月21日

「夏を喪くす」はこの短篇集に収録されているうちの1篇のタイトル。
意図があるかどうかは分からないけど、収録されている4篇すべてに「喪う(失う)」要素があったように感じた。あらゆる意味での、「喪う」ストーリーたち。

その中でも表題作の「夏を喪くす」は一番分かりやすい。実年齢より若く美しいことをアイデ...続きを読むンティティとして生きてきたアラフォーの主人公・咲子が、乳がんになり、乳房を全摘出しなければならなくなる。夫との関係はもうとっくに破綻していて、歳の離れたステディな不倫相手はいるものの…という物語。
女性にとっての象徴を喪うということ。とくに美しさをアイデンティティとしてきた咲子にとっては、女性であること自体を喪くすことと同義で、彼女は事態を理解したときにとある決断を心の中で下す。

自分自身の身体に物理的に存在していた何かを喪う。それはきっと精神にも大いに影響を及ぼす出来事。
そんな中でもバリバリ働く女性の咲子はいつも通りの日々を過ごすが、その途中で、仕事のパートナーである青柳にも、「喪う」につながるとある重大な出来事が起きていることを知る。

他、事故で意識不明のまま目を覚まさない夫が隠し持っていた秘密を探る「ごめん」(これも夫婦関係が破綻しているのがミソ)、娘が雑誌の詩の投稿で佳作に選ばれたことからひっそり詩作していたどうしようもない父のことを回想する「天国の蝿」、9.11以降行方不明のままの親友クロと自らの裏切りを追想するニューヨークが舞台のお話「最後の晩餐」。
全員、女性が主人公の物語群。

形あるもの、形のないもの、色んなものを人は喪う。自分の意思ではどうしようもない出来事もあれば、自分の選択によってそうなってしまう場合もある。
喪ったのか、手放したのか、その時は分かりかねることもあるけれど、自分から手放したことが後になって大きな傷になることもある。

原田マハさんのあまり感情が絡まない美術ミステリがとても好きで何冊か読んできたけれど、人のどうしようもなさを描いた作品もやはりいいな、と思った。
知識や経験という下地があるって強い。そして、人の感情がよく解るということも、同じく強い。

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Posted by ブクログ 2023年12月15日

大人の女性のお話。心を揺さぶられる。
私だったらどうするだろう。

夫になにかあったら。私になにかあったら。、

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Posted by ブクログ 2023年11月20日

どれも結構重めでシビアな作品。夏を喪くすとは人生の夏を謳歌してきた主人公が人生の秋を迎える決意を表しているように思えるという解説を読んですごくしっくりきた。特製カバーが可愛くて買ったけど当たりだった

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Posted by ブクログ 2023年10月17日

いや、まいった。短編集で、こんなに心を揺さぶられるなんて。初めてだ。自分でびっくりしてる。

「天国の蝿」、「ごめん」、「夏を喪くす」、「最後の晩餐」の四編が収録されています。

「天国の蝿」
北陸の地で、夫と娘の3人で暮らす岡崎範子。娘の投稿した詩が載ったという雑誌を見ていたら、「天国の蝿」という...続きを読む詩にふと目が止まる。

「ごめん」
夫の杉本純一が、仕事中の事故で植物状態に。陽菜子はあるとき、夫の預金通帳を見つける。そこには、毎月同じ金額の振り込み記録があった。

「夏を喪くす」
同志の青柳透と共同で小さな建築会社を立ち上げて3年、野中咲子は順調に仕事をしている。夫がいる一方で恋人もいるが、体に異変が。

「最後の晩餐」
上海に住みアートビジネスをしている麻理子は、7年ぶりにニューヨークのマンハッタンを訪れる。親友のクロが行方不明になってからもずっと、アパートの家賃が支払われ続けているという。

まず「天国の蝿」でこんなに泣くとは思わなかった。読み終えたとき、ボロッボロ泣いてた。苦しみの涙です。心が、もう痛すぎて。

そして「ごめん」で呆然。こ、こんなんアリか。こんなに優しい、いい話になるとは。戸惑いながらもじーんと感動している自分がいる。

「夏を喪くす」では、ちょっとトーンダウン。物語としてはおもしろかったけど、あんまり私の好みではないかな。

ラスト、「最後の晩餐」でまたじーんと来た。これは、切ない。2時間ドラマをじっくり見たような、充実した余韻が残りました。

それぞれが濃密で心動かされた短編集でした。

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Posted by ブクログ 2023年08月20日

毎話すごい、ちゃんと痺れる。マハさんを忘れそうになるけど舞台となってる土地とかアートとか、やっぱりマハさんだった。タイトル通り夏っぽい物語かと思って夏まで温めていたけどその必要はなかった。

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Posted by ブクログ 2023年08月05日

これって 原田マハさん2008年作 「ごめん」の文庫本版ですね。
今から15年位前だけど 古さを全然感じない。

今の原田マハさんとは ずいぶん違う感じがして 逆に新鮮でした。
どの短編も 読み応えありました。

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Posted by ブクログ 2023年08月01日

何かを乗り越えたその先の人生の話。大抵のことは何とかなるし、大抵のことが普通になる。大変なことをわざわざ大変って思わないように。

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Posted by ブクログ 2023年07月27日

これまでの原田マハさんとテイストが違って驚いた。不倫やだらしない親など出て大人なかんじ。私はこちらのほうのテイスト好きだな

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Posted by ブクログ 2023年07月04日

「ごめん」とい名の本でしたが、
内容は同じものみたい。

天国の蝿

ごめん

夏を喪くす

最後の晩餐


の4つの短編小説集。

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Posted by ブクログ 2023年06月18日

短編4つ。
大人の女性の物語であるけど、それぞれ不完全なただの人で、悩みや後悔と選んできた人生が描かれている。

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Posted by ブクログ 2023年04月01日

小説を久しぶりに読んだ、それがこの作品で良かった。言葉ひとつひとつに色が見えるというか、情景が繊細に見えた。「最後の晩餐」の話だけ、文章からあまり絵が見えてこなかった。でもそれは夢と同じように、自分自身がニューヨークのような外国で過ごした経験がないから色が見えてこない。他の物語は鮮明に見えたのに。本...続きを読むが読めるということは、今まで見てきた色(景色)をパズルのように組み合わせ、頭の中で描ける力だと思った。だからこそ、人生経験が深まるにつれて色が見えてきたりするのかな。

内容に関しては、女性の生きていく強さが見えた。というか、女性って本当に逞しいなと思った。タイトルが「夏を喪くす」ということで、人生の華を無くすような感じの印象を受けた。夏から秋に移ろうことでまた夏が散った後の美しさ、華を無くした後の生き方にこそ味が出るというか、また新しい美しさを知るんだろうな。

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Posted by ブクログ 2022年12月16日

いつもの原田マハとは違い、ダークな感じ。苦難、挫折から乗り越える人々。再生の物語かな。不倫、浮気、癌、レイプ、W不倫、9.11、色んな描写にドキドキした(^^;;

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Posted by ブクログ 2022年08月21日

女性が主人公の短編集。人生の全てがうまく進む訳でもないし、想定していなかった事が起きることもある。その時に何を選択しどう行動するのか正解はないけど決意を描いたような本。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年08月07日

昔読んだと思うのだけど記憶からなくなっていたので再読。
起こっていることは主人公にとってとても大きなことばかりなはずなのに、感情の起伏や乱れや葛藤のようなものがそこまで深くは描写されていないからか、どっぷり感情移入するということはなかった。
最も、起こっていることが重い出来事ばかりなので、これで感情...続きを読むまで事細かに書かれていたら読み手も受け止めるのに相当なエネルギーを使っただろう。
どの作品も苦しいけれど、一作目「天国の蠅」は明るい未来を感じられる分まだ救いがあったかもしれない。
18歳の娘に対し、父のことをどのように、どこまで話すのかは気になった。
そのまま話せば少なからずショックを与えるだろう、でも良いことばかりで語れるのだろうか、とか。
ともあれ、作家としての格のようなものを感じる本だった。

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Posted by ブクログ 2022年07月31日

「天国の蝿」と「最後の晩餐」が好きだった。
「ごめん」と「夏を喪くす」も面白かったけど共感はまったくできず、、10年後くらいにまた読み直してみたい。結婚しても、40過ぎても、恋したり愛に溺れたり誰かに会いたくなったりするのだろうか…

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Posted by ブクログ 2022年07月05日

原田マハさんの描く女性の心理というかなんというか、ほんとそういうの凄いなと思う。
(あなたは誰かの~とこれしかまだ読んでないけど。)

最後の晩餐が何とも言えない後味で、好きな作品でした。
彼女がひょっこり現れてくれることを期待していました。

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Posted by ブクログ 2024年04月07日

4編からなる中編集。
残念ながら、イマイチでした。
女性の生き様を語る物語ですが、あまり共感できませんでした。

■天国の蠅
ある詩から、子供の頃の悲惨な生活を思い出す物語。ありがちなダメ親父だったが、最後にはそれらしいことをする。
これ、いい話なのかな?

■ごめん
これまたすごい女性です。
不倫...続きを読む旅行中に夫が事故に遭って、意識が戻らない状態に。
その夫の通帳に毎月、見知らぬ先に振り込みが。
たったそれだけの手がかりでそこまで辿り着けますか?笑
そして、その金額がなぜ10,210円なの?

■夏を喪くす
これはちょっと重い話。
さらにW不倫!
夫とは冷えた関係にあった女に乳癌発覚。そして恋人とも疎遠な関係に。そんな中、夫にも女の影が。
順風満帆の仕事では仕事仲間が緑内障に..
そして彼女はふっきって覚悟を決める。

この女の人はどちらかと言うと嫌いなひとですが、このストーリーは好きです。

■最後の晩餐
これもよくわからなかった!
結局、ニューヨークのアパートの家賃を払っていたのは自分?
911と絡んでいるストーリー展開です。

解説読むと、大人の女性の物語とのこと。
四人の女性たちは決意が感じられる物語でした!

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Posted by ブクログ 2023年11月19日

短編集。なんでしょう?どれも大人な女性のお話なのですが、十分過ぎるほど大人な私ですが、人生の歩んできた道が違い過ぎていて共感する部分がほとんどありませんでした(汗)こういう生き方の人や考え方の人達は強くて立派だなぁ、といった感じで、、、
原田マハさん自身が濃厚な(?)人生を歩んでおられるんだろうな。...続きを読む羨ましい気持ちがあります。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年09月22日

4人の女性の4つのお話。
「天国の蝿」は、初っ端から心にじんと沁みるいい話だった。正直、借金まみれの父親になぜそこまで優しい感情を持てるのかわからないが、子供は親を憎めないことと同じで範子も心奥底では父親を愛していたのだろう。

「ごめん」は1番好きな話だ。世の中には様々な夫婦関係があって、奇妙だと...続きを読む思えることも普通に罷り通っていて不思議な気持ちになった。植物状態になった夫の秘密を知った陽菜子は、後悔するだろうと思った。死ぬことよりも脳死や植物状態に陥ることのほうがよっぽど怖い。

表題作の「夏を喪くす」はタイトル通りの話だと思った。生まれて死ぬまで共に過ごす予定だった、自分の乳房。それをなくすということは、女の機能を一部失うと言うことだ。もうこれから、夏にビキニを着ることも無くなるし、人に見せることも無くなるだろう。

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Posted by ブクログ 2023年07月28日

アラフォー女性の4人の人生。
天国の蝿 すごく歯痒い
     父親としてカッコいいのか悪いのか。
ごめん  ミステリー要素が強かったから、先が気にな
     る。ひとそれぞれの秘密。
表題よりこの2作が好み。

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Posted by ブクログ 2023年07月06日

今まで読んだ原田マハさんの作品とは全然違うイメージ。

それぞれの登場人物同様、共感できたり出来なかったり、
読んでるこちら側の感情も多様。
登場人物たちの感情も含め、捉え方は人それぞれと、
物事には無数に視点があると再認識。

短編なので読みやすい。
長編で読みたいと思った作品もあった。

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Posted by ブクログ 2023年03月25日

表題作の「夏を喪くす」。強そうに見える人でも、ひょうひょうとしている人でも、完璧に振る舞っている人でも、何かしら一つ弱みがあって、それを隠しながら隣にいるのかもしれない。自分がパニック障害になってからそんなこと何度も考えてきたのに、こういった物語に出会うと忘れてしまっていたなと思い出す。

1番好き...続きを読むなのは最後の晩餐。足長おじさんを探すマリ。見つけた時は少し震えた。クロがどこにいるのか生きているのか分からないけど、パストラミ・サンドイッチを美味しく食べ終えていますように。

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Posted by ブクログ 2022年12月17日

生活のリアル
上手くいくようでどこか帳尻を合わせるように上手くいかない、上手くいかせないもどかしさが人生。ぐっと苦しくなるけど、往々にして理解できる範疇のお話たち。

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Posted by ブクログ 2022年10月18日

なーんか読みにくいなって思っちゃった
この本だけなのか、作家と相性が良くないのか
ごめん、と夏を喪くすは比較的よかったけど

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Posted by ブクログ 2022年06月04日

全て女性が主人公。それぞれが何かを抱えつつ、それぞれの人生を生きている。その中で転機になる出来事を絡めた四篇。原田さん、こういうのも書くんだな。

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Posted by ブクログ 2022年04月03日

うーん、可もなく不可もなく、、。
それぞれのお話が、充分一冊の本として成り立ちそうな雰囲気はあったので、もう少し掘り下げてあったほうがおもしろかったのかな、と。

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