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Posted by ブクログ
「絵札」のステージが始まった時点で、この作品をディープな所まで味わい尽すべく、少年サンデーS増刊をリアルタイムで読むのを止め、なおかつ、単行本も開かずに熟成させていたので、「すうとり」の開始から過程、そして、決着までを一気に読んで、毛穴が衝撃でブチ開いた
肉体的、精神的、どちらのエグい描写にも耐性が備わっているつもりだったが、この『今際の国のアリス』を読むと、自信が根幹から揺らがされてしょうがない
『カイジ』シリーズが好きな人には合う可能性は高いが、『ACMA:GAME』のテイストが好きな人は読まない方が賢明
ぶっちゃけ、救いがない
友情を犠牲にして得てしまった、この勝利は、今まで苦難を強いられ、悲しい別れを経験してきても、その都度、復活してきたアリスの頑強な心ですら耐えられない程、辛く、悲しく、何より、残酷だ
しかし、アリスもまた、死に肉薄する事でしか生を得られない異常性の保有者であり、同時に、他の者とは異なる特別で異質な性質を持っている
彼は必ず、再起するだろう。いつものように、自分を生かしてくれた者の為に、生者・死者の区別せず、前を見るだろう
彼を苦しめる弱さの裏面は、紛う事ない強さなのだから
キャラの心も、読み手の心も、踏み躙ってくる漫画、続巻もアニメも楽しみ