【感想・ネタバレ】《魔法使い》にお願い? 運命のタロット(1) 【復☆電書】のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年08月29日

ジャンルは「時間モノ」になるのでしょうか。
中盤から 目次の各章のタイトルに 日付と時間が付記しています。
女性ファンは「恋愛モノ」として楽しんでいるようです。
  僕は難しい事は抜きにしても、凄いワクワクしながら読んでいました。
面白さの基準が、何回読み返せたか?という事ならば、このシリー...続きを読むズがダントツで一番でしょう!

 人は何故生まれてきて、何の為に生きているのでしょうか?
誰しも一度は考えた事のある、この人類普遍の問いかけに対して、この作品は「幸せになる為!」と 胸を張って言い切っています。

 主人公の「水元頼子」は 私立円海学園に通う高校二年生で アニメ好きな女の子。
新聞部の彼女は 取材中に《魔法使い》のタロットカードに宿る精霊の『協力者』になってしまいます。
 そして時間を行き来しながら、正しい歴史の流れを守る精霊達と、より良い歴史に変えようとする精霊達に別れた争いに巻き込まれていく。
 ある時は ツングースに落ちる隕石を食い止めようとして、上空何万キロメートルの 長く尾を引く流れ星の上で闘い、
ある時は 香港の高層ビル群の上で、両の手に放電光を纏わせながら 夜の摩天楼で闘う。
 壮大なドラマではありますが、シーンの一つ一つが濃いのと、心理描写が巧みなので、遠くから眺めている感じではなく、その場に居合わせている臨場感があります。
後、主人公がアニメオタクなので、同人誌即売会とか出てきて、そこで闘ったりもします。コスプレもしますよ。

 この作品に出てくる人達は 皆 自分の信念を貫く為に闘っているので、結末はいつもハッピーエンドという訳にはいきません。
 中には悲惨な結果に、幸せになった人なんて誰もいない未来を迎える闘いになったかもしれません。
 歴史を変える為に闘っている『プロメテウス』に属す《神の家》は言います。
「一度でも歴史を変えることに成功すれば、何度でも[改変]は可能になる。 全てを、罪の無い者達が虐げられる歴史に塗り替えようという訳ではない。私は世を覆う悲惨さに涙するかもしれない。しかし、それは拭いえぬ涙ではないのだ」
 一方、歴史を守る為に闘う『ティターンズ』に属する水元頼子は、正しいと信じた歴史に裏切られて苦しみます。
そんな頼子に、敵の筈の《女帝》が言います。
「運命に負けないくらいに幸せになりなさい。この運命が決まっていたと言われて、嫌だと思うなら、絶対に負けないように幸せになるのよ。例え、他人から運命だと言われても、これは自分で選んだものだと言えるくらいに、絶対に幸せになるという意志を持って生きるのよ」

 第一部と第二部合わせて24巻。時間の流れを次々と移動しながら、戦って闘ってたたかい抜き、敵・味方共次々と倒されていく未来に、果たしてみんなが幸せになれる結末が待っているのでしょうか?
そして長い争いの間に育っていった 恋や夢や憎悪は 何処に行き着くのでしょうか?
答えはまだ出ていません。

 

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