感情タグBEST3
Posted by ブクログ
まだこの本刊行当時は オラフ・ステープルトンなんてこれで紹介される奴はあまり出てなかったし、『指輪』関係もまぁマイナーと言ってよかったし はー。
魔界としてのロンドンとパリは、こっちの方が面白い。
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荒俣さんが、楽しそうにファンタジーを語っています。こういうの書かすと、本当にうれしそうだな。
今みたいに、ファンタジーが知られている時代ではなかったので、よけいに、力がはいっているのかもしれません。
新井素子、江戸川乱歩、荒俣宏と、好きな物語のことを語らせたら、いつまでも、語っていそうな感じです。
わたしは、「ウロボロス」もまだ読んでない。
読むべきファンタジーは、いっぱいあります。
Posted by ブクログ
主に19世紀以降のヨーロッパにおける幻想小説を紹介するとともに、それらの作品を生んだ想像力についての著者自身の考察が展開されているエッセイがまとめられています。なお巻末には、幻想小説のブック・リストがあります。
本書の「序」において著者は、「月が人びとの想像力を掻きたてなくなってから、もうどれほどの歳月が流れただろう?」と読者に問いかけます。そして、「月を取りもどそうとした文学と科学に関する小さなカタログ」として、本書における幻想文学の紹介が開始されます。
著者は、幻想文学を立ちあげる想像力の働きを「準世界創造」と呼び、その諸形態について考察をおこないます。かつては、神話や伝説へと結晶化した、こうした想像力の働きは、科学的な知見をも取り込むことで、いっそう奔放な文学的創造を果たすことになりました。そうした想像力の飛翔は、一見したところ現実からの逃避のように見えるかもしれませんが、むしろそれは著者が「世界意識拡大」と呼んでいるように、現実を延長・拡張する意義をもっていたと論じられます。こうして著者は、幻想小説における異端性をことさらに強調するのではなく、「幻想文学もまた世界創造の秘密を解きあかすヴィジョンとして、自然科学と同じ積極的な「現世」の役割を担ったとしても不思議はない」と主張しています。