感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2023年12月14日
この本を読んで、なんだかいろいろ身につまされた感じ。何がというよりかは、全体に醸し出される雰囲気に。
こうした高校生・大学生が登場する小説をよく読むのは、灰色の高校生活だったことの代償行為なのかもしれないと常々感じるのだけど、なんとなく中二病的ななにかが働いている気もして、若干の痛々しさもなくはな...続きを読むく。
今回の作品は高校の卒業という、冬から春へ移ろうタイミング。その季節が持つ物悲しさ故だろう、「別れ」の話が多い。高校生の探偵ものという非日常な設定にも関わらず、高校時代の思い出のせいで、妙なリアリティがかぶさってくる。あぁもぞもぞする。
話としては一区切りがつくのか、卒業してしまった彼が今後どうなるのか。連作短編としての構成もかなりよかったので、次の展開が楽しみ。
Posted by ブクログ 2020年03月15日
4話ともにそれぞれ異なるテイストで楽しめる。いったんきれいに終わったかに見える第四話はこのまま終わりでよいのか? 後編で伊神さんの活躍はあるのか?2009年に出版された本なのでストリートビューが目新しいものとして紹介されている。10年以上たった今では逆にストリートビューで見れない道路の方が少なくて「...続きを読む見れなくて残念」なんて思うけれど、その当時は自分の見慣れた風景が(リアルタイムではないながらも)ネットで見れるなんて、と興奮した感覚を思い出した。
Posted by ブクログ 2019年04月16日
どうやら次の「新学期編」と対で前後編らしく、
この一冊では完結していない(^ ^;
連作短編集なので、一つひとつの「ネタ」は
謎解き(ネタばらし?)まで到達している。
が、所々に挟まれる「断章」が、
どうやらサイドストーリーを語っているようで、
それがもの凄く中途半端なまま終わっている。
一冊通...続きを読むして言えることは、探偵役の伊神さんが
どんどん「正体不明」な印象になっていく(^ ^;
段々「人間離れ」していくような...?(^ ^;
反対に、主人公であるはずの葉山君が
どんどん頼りない存在になっていくような...(^ ^;
先に読んだ「家庭用事件」が、時間軸的には
本作の後にあたるはずなので...
順番通りに読むと「葉山君の汚名返上」的な
大きな流れになっているのかも?(^ ^
Posted by ブクログ 2013年07月26日
柳瀬さんの「ほら! カモン!」には、声出して笑った。
この、関わってる人の感情を無条件に動かしてしまう天真爛漫さは魅力的すぎます。
やばい、近年出逢ったキャラクタの中でも、飛び抜けて魅力あるキャラクタに出逢ってしまったのではあるまいか。
Posted by ブクログ 2023年01月30日
前作が望外に良かったのでホクホクと読んだ続編。しかし実はこれは言ったら中編にあたっており、この最後では非常に宙ぶらりんな状態なのであった。急いで後編に進むべし。
Posted by ブクログ 2020年10月19日
市立高校シリーズ第2弾の学園ミステリ。高校生たちの甘酸っぱい青春とミステリがいい感じに融合された作品で、ほんわかしつつも謎はしっかり謎。葉山くんが可愛くて好き。
Posted by ブクログ 2020年06月02日
別の著者の本も読もうと思っていたが・・できなかった。まだまだ忙しくて、肩のこる本は読めない。そして、やはり期待通りの面白さだった。
今回は短編が4つ含まれている。前作の物語より時系列が前のものもあるが、卒業編とあるように、最後は卒業式の日の物語だった。「市立高校シリーズ」はたくさんあるのに、2冊目で...続きを読むメンバーが卒業したり進級したりするのは意外だと感じた。まだ先を読んでいないのでわからないが、卒業した伊神さんはこれからもちゃんと探偵をやってほしい・・お願いします・・
4つの短編のうち、最初のものは、正直なところこれを実際にできるものなのかな?と感じてしまった。2作目の「中村コンプレックス」が一番面白かったし、著者の力の入れようも特に感じた。
前作でも感じたが、自分は葉山くんに性格が似ているような気もする。苦労性で、面倒ごとに巻き込まれやすく、伊神さん的な人の助手的ポジションの立ち回りが多いことなど。だから本シリーズを好きになったのかもしれない。でも、自分には残念ながらミノのような親友はいない。それにしても前作の序盤と比べるとミノはとても頼りになる感じである。
Posted by ブクログ 2019年03月05日
伊神さん、どんな人なのかイマイチわからないまま卒業。優秀な探偵が卒業した後にどう展開していくのか、今後も気になるし、今回謎が全部持ち越しになったので、まずは続きをさっさと読みたい。ところで、こういった類ののもは、大体特定の友人がいつもいて、協力したりして謎を解き明かすものと思うけど、この作品は主人公...続きを読むのひとり感が強いなぁ。
Posted by ブクログ 2016年05月26日
ずーっと葉山君目線の語りだったので、そう思い込んでいたら‥‥これは別人でした。(ヘンだなぁとは思ったんだ、葉山君がこんなことするかなって--自己弁護)参りました。
伊神さんってまだ出演しますよね?それとも葉山探偵大活躍になるのかしらん?
Posted by ブクログ 2015年07月26日
にわか高校生探偵団シリーズ第2弾です。
コミカル学園ミステリです。
本作は卒業編(上巻)新学期編(下巻)の続き物です。
伊神さんが卒業するのが寂しいですね。
それにしても葉山くんはかわいいです(笑)
主人公に愛着がもてるのは良いですね。
新学期編(下巻)に続きます。
Posted by ブクログ 2015年05月17日
シリーズとしての醍醐味をここで持ってきたか、ニヤリ。
短編かと思いきやこれは長編で、しかも卒業式編と新学期編は実質上下巻なのでご注意を!
初恋の人にときめいてる葉山くんだけど、柳瀬さんいいの?余裕だなぁ!
そしてあっという間に伊神さん卒業で、なんだかさみしい。
Posted by ブクログ 2013年08月29日
短編集なんだけど前篇らしい。
今のところ後編とどう繋がるのかまだ分かりません。
いくつか気になった点が残ってるので、
それがどう回収されるか楽しみです。
Posted by ブクログ 2013年06月06日
『あの日の蜘蛛男』
小学生の葉山君の閃きと行動力凄いな。
『中村コンプレックス』
頭も足も精一杯使って頑張ったのに、良いトコ全部伊神さんに持ってかれちゃうなんて…。
『猫に与えるべからず』
何か違和感があるなぁ、と思ったらそういうことか。
こういうの新鮮だなぁ。
『卒業したらもういない』
伊神...続きを読むさんって、本っ当ーーに読めない。
久美子さん相変わらず良いキャラしてて、格好良い。百目鬼先生にも出てきてほしかった。
葉山君、伊神さんの両親にも気に入られたな。伊神さん、葉山君の事家で話してたんだ。ちょっと意外。
Posted by ブクログ 2013年04月04日
前作からの続きからはじまる。
今回は前編後編で形成されて、この本は前編
伊神さんの卒業やら葉山くんの初恋やら、そして、意味がわからないまま終わる次回の付箋のような文書。
Posted by 読むコレ 2013年02月16日
前作よりも、より会話をはじめコミカルで
テンポよく学園の謎解をメインにした短編連載集。
今作はその探偵役が学校を卒業するという、
読物的には意外な展開(笑)。
嫌が追うにも続編を読まなきゃいけないじゃないかー!
演劇部部長との微妙な関係の進展も超気になるー。
このホワっとしたユルーい...続きを読むスタイルながら、
ややキュン度高めな感じはクセになる!いいです!
Posted by ブクログ 2013年02月15日
学園もののミステリーの中ではかなり内容がしっかりしていると思う。
最近よくあるような極端なキャラクター(特に美少女)に頼ることなく、また謎解きの部分も奇想天外というよりロジカルなシンプルさがあって好ましい。
ただ、似鳥氏の作品は冒頭がいつも読みにくく、物語に入り込むのに時間が掛かるのが少し欠点かな。...続きを読む文字数が多いせいだろうか?
Posted by ブクログ 2013年01月18日
「第一話 あの日の蜘蛛男」
「第二話 中村コンプレックス」
「第三話 猫に与えるべからず」
「第四話 卒業したらもういない」
日常の謎で、こういう正統派物理トリックを扱った作品は珍しくて記憶に残る「あの日の蜘蛛男」。
葉山くんのがんばる姿にとても好感が持て、丁寧に犯人候補を徐々にせばめながら目から...続きを読む鱗の推理で締める「中村コンプレックス」。
野良猫を殺した犯人を指摘する少年の心情が印象深い「猫に与えるべからず」。
不安感から一転すがすがしい終わりの「卒業したらもういない」。
「卒業式編」では、第二話が飛び抜けている。
大好きなのが、葉山くんの捜査シーン。
写真の場所を特定するために、高校生なりの出来得る方法で頭をめぐらし、精一杯がんばる姿。
何気ない、ときおり信号を飛ばしながら自転車でかけめぐるという描写からは、その地域の交通事情や「彼女」のために早く真相を見つけようという気持ちが垣間見えてくるかのよう。
そして特定した結果、「等身大」のその努力が犯人特定に寄与する。
いい。
Posted by ブクログ 2012年08月26日
細かい話が後編でまとまります。
猫の話も、なんでここにいれたかなーって思ったけれど、まぁ、なるほど。と。
ラブレター編の話だけはちとないかなぁ^^;って。
小学生だからね。。
Posted by ブクログ 2023年09月27日
「市立高校シリーズ」学園ミステリ第2弾。今回は短編集。
基本的に葉山くんが主人公なんだけれど、伊神さんにだまされて思い込んで読んでいた物語もあった。
最後の話は、伊神さんらしい。途中で、本当に、伊神さんっていなかったのかもしれない、と思ってしまった。
Posted by ブクログ 2023年09月24日
前後編の前編、なのだけれど連作短編形式なのに視点人物が……だし、探偵役の伊神さんもさっさと卒業してしまうし、いったいどうなるの?というもやもやの中で、後編へ。
Posted by ブクログ 2019年10月05日
前作の「理由あって冬に出る」に続く前後編のうちの前編。今のところ後編にどんな話が待ち受けているのかさっぱりわからないが不穏な空気はびしびしと感じられた。前編に収録されている話はどれもあまり繋がりはないように感じられるが果たして後編でどうなるか、楽しみである。
Posted by ブクログ 2019年01月08日
シリーズ第2弾。
前作より登場人物像が丁寧に表現されているように感じ動きがイメージしやすかった。
先輩である伊神君の卒業に合わせたミステリー。
Posted by ブクログ 2017年09月11日
正直,一回目読んでいたときは飛ばし飛ばしで,さらに途中で伊神さん退場?なんだかなあと読む気が失せていました。あらためて再読して,これがなかなか面白い。後に<新学期編>につづいている設定に驚く。
Posted by ブクログ 2017年02月19日
「東雅彦は嘘つきで女たらしです」愛心学園吹奏楽部の部室に貼られた怪文書部員たちが中傷の犯人は誰だと騒ぐ中、オーボエ主席奏者の渡会千尋が「わたしがやりました」と名乗り出た。初恋の人の無実を証明すべく、葉山くんが賢明に犯人探しに取り組む「中村コンプレックス」など。連作短編集全編。
葉山くん一生懸命なと...続きを読むころがとてもよろしい。全体的にキャラがふわふわしていて(キャラが定まっていないという意味ではなくて)設定も謎もあんまり現実感がないんだけど、それが持ち味なのかも?後編まで読んで楽しい話。
Posted by ブクログ 2016年09月03日
1巻目が無くてこの巻から読んだ。そのせいでキャラをつかむのに時間がかかったけど中々面白かった。主人公の葉山くんはワトソンポジだけど、探偵役にギリギリまで頼らず自分で努力をしてて好感。まぁそのおかげで探偵役の伊神先輩はほとんど安楽椅子探偵だけど。
とりあえず続きと1巻目を読みたい。
Posted by ブクログ 2014年07月15日
市立高校美術部の葉山と文芸部の変人・伊神の活躍を描いた学園ミステリ連作集。
葉山君の小学校時代に起こった謎を描く「あの日の蜘蛛男」、初恋の人の無実を証明すべく葉山君が懸命に犯人捜しに取り組む「中村コンプレックス」、伊神さんの卒業式の日の出来事を描いた「卒業したらもういない」など、4編が収録されてい...続きを読むます。
ライトな語り口で謎も小粒なのでちょっと物足りないですが、気軽に読めるのでシリーズ化されてて嬉しいです。
伊神の家庭や過去の一端が明かされる「卒業したらもういない」が面白くて、読みごたえがありました。
葉山君の、この報われなさがいい!
章のあいだに挟まれた3つの断章や、たくさんの伏線が後篇(卒業編)でうまく回収されてるといいな。期待。
Posted by ブクログ 2014年02月11日
「理由あって冬に~」ほどのキレがなくて残念なのですが、これ、続くんですね? 暗号らしき英文の存在も気になることですし、後半で盛り返すことに期待です。
Posted by ブクログ 2013年09月03日
なんか露骨な複線をはりまくってるので後編に期待でした。
あまり推理させる気はないミステリだと思います。
そして、男性人はとことん振られ続けます笑
Posted by ブクログ 2013年09月25日
“なんだかよく分からないが、僕は「いいのさ」と言って、ふっ、と笑う。
「彼女がいい顔で笑った。見返りとしたゃ、充分だ」
ミノは僕を見て沈黙した。しばらく沈黙して、それから爆笑した。「はははははははははは。似合わねえ。ほんと似合わねえお前。面白え」
「笑うな。くそう」
ミノは「ひゃひゃひゃひゃひゃひゃ...続きを読む」とひとしきり笑って、それから、ふっと真面目な顔になって呟いた。「……まあ、お前らしいわ」
ミノが僕の肩を勢いよく叩く。「泣くな友よ!お前にはまだ演劇部<ウチの部長がいる!」
「いるのか?」どうも信じ難い。”[P.158]
第三話は見事に騙された。
葉山くんがそんなことするか……?
とは思っていたけどまさか、ね。
視点が変わっても一人称が同じだとなかなか気付けない。
断章は後編が出る前にもう一度読んでおこうかなぁとかなんとか。
“伊神さんはもう用件は済ませたという顔で時計を見た。「そろそろ出発だ。じゃ、よろしく」それだけ言ってさっさと背中を向け、ゲートに並んでしまう。
ちょっと待った。ゲートを抜けようとする伊神さんに、僕は急いで言った。「伊神さん」
伊神さんが振り向く。列の後が詰まっている。僕は焦る。言うべきは何か。
「……お土産を」
伊神さんは露骨に面倒臭そうな顔をした。違う。そうではなくて。
「……卒業、おめでとうございます。ええと、それと……卒業しても遊びに来てください」
やっと言えた。
伊神さんは、すっと手を上げて、ゲートのむこうに消える。ずっしりと重くて暖かいコートを両手で抱えたまま、僕はその背中を見送った。”[P.251]
2013 03 04 再読