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この警察小説が凄い1位
さすが1位になるだけありました。短編集だけど全てが上手く絡んでいて、それぞれの事件・キャラに特徴がある。一編一編が短さを感じることなく、全てが丁度良い感じ。素晴らしい。
Posted by 読むコレ
再読。警察小説の名作です。
一言でいうと、「勿体ない」です。しかし、僕が通常レビューで使う、設定やらキャラクターの無駄遣いという意味ではありません。6篇の短編に、長編にしても充分な結末を惜しげもなく投下してくる恰幅の良さに唖然としてしまっている表現です。これだけの内容で、一冊分の代金しか貰わないなんて、勿体ないでしょ!
中でも、表題にもなっている「第三の時効」は、初読の時には独りで「うぉ!」とか思わず声を出してしまったのを憶えてますね・・。
近いうちに再々読してるかも。それくらいの一冊です。
Posted by ブクログ
F県警強行犯シリーズ第一弾。捜査一課の三班の班長3人のキャラが良い。青鬼と呼ばれる朽木、冷血な元公安の楠見、天才の村瀬が活躍して事件を解決する。短編だからか中弛みもなく、鋭い切れ味と張りつめた緊張感をもったまま読み進めることができた。イタリアや、フランス、ドイツなどの熟成されたワインのようだ。ワイン飲まないけど。警察小説のなかでもベストの一つ。
Posted by ブクログ
約10年ぶりに思い立って再読。「とにかく面白かった」という印象はあっても細かい部分は忘れていたので、十分楽しめました。何年経っても全く色褪せないミステリー。ドラマで活躍するのような派手なヒーローは一人も出てこないのがまたいい。
Posted by ブクログ
初めての横山秀夫作品
F県警強行犯係を舞台とした連作小説で、全6作主人公が切り替わるので、異なる視点で様々な事件の解決に臨むんですけど、とにかくどの作品も展開が鮮烈で、短編集で全作品ここまでの満足度を得られたのは自分史上唯一の作品でした。どの作品も好きでしたが、「ペルソナの微笑」での黙ったら負けと言うゲームに持ち込んだ聴取のシーンの描写がすごい迫力でした。他の横山秀夫作品も読んでみよう。
Posted by ブクログ
警視庁捜査一課の1班から3班までの班長がどれもこれも秀逸過ぎて短編だけど全編を通してきれいにまとまっており読み終えて思わず唸ってしまった。横田さんは天才だなぁとつくづく思う。刑事ものでありながらサスペンスもミステリーも人間ドラマもきっちり押さえて作りこまれているので各章の終末どれもが説得力がありため息が漏れてしまう。
表紙題となった「第三の時効」の章などまさに大どんでん返し(もともとの「どんでん」の意味から考えるとこの表記の見出し帯のかかっている小説はどれも違うんじゃないかって思うんだけどねw)!
息子が警察官やっているのでこういう小説を読んでいるとつくづく警察という会社組織は大変だなぁと思いながら読んでしまう。警察が犯人を検挙する手柄っていったい誰のものなんだろうね。それでも評価制度が昇給であったり昇任であったりするのでそれぞれに点数をつけなければならない組織の一員っていやだなぁと思う。
Posted by ブクログ
ミステリであり、捜査一課の強行犯捜査係の面々を描いた人間ドラマも見どころの警察小説。メインのキャラも濃く、操作一課の一班から三班までの班長がそれぞれ理詰め型、謀略型、閃き型という異なるタイプの探偵役でそれぞれのキャラがとにかく魅力的。登場人物の名前覚えるの苦手な自分ですら、脇役も含め一瞬で覚えられたから、それぐらい印象に残るキャラだったのだと思う。
キャラだけじゃなく、ミステリとしても、しっかり本格ミステリの要素もあり、どんでん返しもあり、と全ての話がクオリティ高かった。
横山秀夫の作品はコレが初読だったのけれど、他の本も読んでみたいと思わせられるぐらい面白かった。
またこの本は警察小説の金字塔なんて言われてるらしいですが、それも納得。(警察小説殆ど読んだ事無いのは内緒)
Posted by ブクログ
横山先生三作目
キャラが強い三人の刑事を抱える捜査一課
毎回主人公とトリックが異なる短編集
刑事物のドラマシリーズ
刑事の個性に合わせた解決手法になっているので、毎回ワクワク感が薄まらないし、キャラが舞台を作っていく感じも秀逸
村瀬の性格は嫌いじゃないが、朽木の冷血感が好みの
楠見はキャラの設定通り嫌な感じがしっかり出てて上手い
キャラ作りの大切さが現れている
Posted by ブクログ
テレビドラマを見たので。
小説と映像は別物だと考えている。
だから、ドラマを小説にしたものを読んだり、
逆に小説をドラマや映画にしたものを見たりはしない。
だが、風間俊介が主演を務めた「ペルソナの微笑」のドラマが面白かったので、
思わずこの短編集を読んでみた。
すごく面白かった。
ドラマを見た「ペルソナの微笑」はもちろんストーリーがわかっていたが、
脚本との違いを探したり、
キャスティングを品定めしたり、
紙の中から主人公の刑事を立ち上がらせた風間俊介の演技を評価したりと、
いつもと違う楽しさがあった。
他の短編も、濃かった。
癖が強すぎるF県警強行犯の刑事たち、班長たち、
上役の言うことなど聞かずに
自らの人生や命を削って犯人逮捕に臨む生き様が強烈だ。
そんな個性的な刑事たちをまとめる立場のはずの
捜査一課長の視点で書かれた「囚人のジレンマ」は、
班どうしの争いの中にも、退職する刑事にたいする皆の気持ちが織り込まれていて、
面白かった。
同じ著者の本はいくつか読んでいるが、この短編集が一番面白かったと思う。
Posted by ブクログ
たまたまテレビスペシャルをやっているのを目にして再読
やっぱりかっこいい!
ハードボイルド系の小説もっと読みたい!
■班長
班長全員能力高過ぎ、キャラ濃い
特に楠見やばい
朽木、村瀬もめちゃくちゃかっこいいけど楠見の底の見えなさがたまらない
でもベテラン刑事に花を持たせてやる朽木とか、真木の言葉だけで意図を汲み取る村瀬とか、っていうか新聞屋なのにそれに協力してる真木とか…
とにかくキャラがよすぎてまた読んでしまった
(数少ない手持ちの電子書籍だからどこでもよみやすいってのもあるけど…)
■刑事物
ミステリー多めで読んでるから癖のある探偵とかが多いけど、ハードボイルドな渋いデカの小説もっと読みて~ってなった
やっぱキャラって大事だなぁ
いいキャラいるだけでワクワクが止まらない
やっぱ『第三の時効』が良かったなぁ
どんでん返しもあったし
Posted by ブクログ
どの登場人物も個性が強くて面白い
一班と三班が犬猿の仲すぎて、自分の班が犯人逮捕できるようにと捜査報告もしないところは小説だからの内容だとは思うけど、ちょっと……いがみ合ってないで協力して早く犯人逮捕に繋げてよ!って思ってしまった
この班同士のライバル意識が強すぎるところはF県警シリーズの面白いところではあるのだけどね
一番気に入ったのは班長が主役の話ではなく、一班の矢代刑事が主役の「ペルソナの微笑」
Posted by ブクログ
F県警強行犯捜査係の活躍を描く六篇の短編集。
一班から三班で構成される彼らの事件検挙率はほぼ十割で、内外からF県警史上最強の布陣と呼ばれる。
その有能さゆえ、上司である捜査一課長や刑事部長は彼らをグリップできず、嫉妬と羨望、自負、保身が複雑に入り混じった思いを抱えている。課長いわく、一般的な刑事の特性を「執念」「職人」「プロ根性」とするなら、彼らに共通するのは「情念」「呪詛」「怨嗟」といった禍々しい単語で表される。事件で食うのではなく、事件を食うのだと。
一班の朽木は理詰め型で、過去のトラウマから笑わない。二班の楠見は冷血で元公安、女性を人間扱いしない。三班の村瀬は閃き型で、事件の第一印象で大筋を的確に把握する天才肌……と各班長の個性も際立っている。個人的に冷血の楠見が好きだ。
筋読みが生き死にに関わってくる特殊な職業には、理屈だけでなくある種の勘や本質的な直感が必要だと思う。刑事などはその最たるもので、その内面は犯罪者と同じような思考をしていないと到底犯人を捕えることはできないのかもしれない。
ただ、内面がいかに犯罪的で黒かろうと、表出した社会的貢献がある限り、それらは本人達以外では問題にならない。自分のトラウマを犯人相手に存分に晴らすカタルシスの前では、パートナーや子供など息抜きにもならぬ。心に闇を抱えた刑事達は、死ぬまで大義名分を隠れ蓑に生きていくしかないのだろうか。犯罪者が、彼らが正常な人間の皮をかぶるためだけに存在する必要悪にも見えてくる。読んでいて切ない所だ。
作者は元新聞記者で、文体は削ぎ落とされて切れ味鋭い。短編にこそ、この作者の魅力が光るのではないだろうか。
また記者と警察の関係もリアル。
自らの不備を書き立てられることを忌み嫌いながらも、手柄は存分に知らしめてもらいたいという警察のダブルスタンダードをどうバランスするか、管理職である個人の内面の範囲であるが、よく描かれている。
ミステリーとしてもおもしろいし、ここまでのレベルの短編集はなかなかないので、濃密で男くさい気分になりたいときはご一読を。
そしてまだ物足りない方は、「名探偵の奇跡」「孤独な交響曲」という複数の作家の短編集に続編が収録されている。こちらもおもしろい。
本当はこのシリーズの長編が読みたいんだけどね。
Posted by ブクログ
私の一押しの作品です。文句なく最高に面白い‼️
犯人が誰なのか、心理描写などの面白さや謎の解明、ハラハラドキドキ、一気に読んでしまう。
同じ警務課の中で、ライバル視する捜査課間、短編集だが話が繋がっていて面白かった。
Posted by ブクログ
上司からオススメされて借り、久しぶりに一気読みをしてしまった。そして自分用に買ってしまった。
短編集ではあるが、どの話にも繋がりがあって面白かった。
まさに警察小説!
ひとつひとつの作品が深く読み応えがありました。人間の内面を深く描いてある作品が多く作品に引き込まれました。私は人の名前を覚えることが極端に苦手なので何回か戻り戻りしながら確認しつつ楽しみました^_^
Posted by ブクログ
⚫︎サクッと読める最良の警察小説
⚫︎よくもまあこんな短い中で起承転結をまとめることができるなって感心するわ
⚫︎刑事もみんな個性があってドラマみたいだ
⚫︎犯人もまあ憎たらしいし、リアル感がある
⚫︎この手の小説を読んでしまうと、ハードルが高くなりすぎて、生半可な警察小説だと面白くなくなってしまうのが辛いね
Posted by ブクログ
F県警刑事課を舞台に数々の事件を解決するオムニバスストーリー。洗練された文章で、飽きることなくすいすいと読めた。警察署内の競争といった視点は初めてで面白かった。各班の班長達も個性的。
すぐにでもドラマなりそうだなと思ったら、すでにドラマ化していましたね。
改めて実写でみてみたいです。
Posted by ブクログ
警察小説なので推理物として見ると物足りないかも
ただそれ以上に三人の個性際立った班長の活躍ぶりに胸躍る
またその三人に振り回される部下や管理しなければいけない上司の苦悩なども描かれており単純に小説として面白い
Posted by ブクログ
短編集で本格警察小説…?と不思議に思いましたが、最高に面白かったです。テンポ感と事件の真相が絶妙で、ペルソナの微笑はかなり記憶に残りそう。続編がないのが本当に残念
Posted by ブクログ
ミステリ要素も楽しめたし、強烈な個性を持つ刑事たちの策略や因縁、流儀のぶつかり合い、覇権争い逮捕への執念の描写が渋くてカッコいい〜。新聞記者との攻防も興味深い。ほんとにこんな感じなんだろうか?キャラについては重い過去を抱えた冷徹な男的な設定に弱いので朽木さんは当然好きになった。矢代さんもいいキャラだったけど、今後出てくるのかな…?
短編集だから仕方ないけど、ここで終わるの!?綺麗に終わってほしい〜とムズムズする部分はあった。あとは出てくる女の人がみんな揃いも揃って美人かつ酷い目に遭ってて、描写が雑ってわけじゃないけど、個性あふれる刑事たちと比べてかなり画一的な描かれ方をしている点はちょっとモヤった。まあホモソがっつりな世界観だからしょうがないね…世界観はしっかりしていて入り込めた。
警察小説、リアルさと非日常性のバランスが好みだなと思ったので他の作品も読んでみたい。とても面白かったです。
Posted by ブクログ
読みやすく面白かった。
こういう人情系は台詞や振る舞いがわざとらしく、読んでいて少し照れくさい。見たことはないが、こういう作品がドラマにしやすいのだろうな、と思った。
表題作の第三の時効は、オチの予想はつきつつも、短編特有の切れ味があって面白かった。
Posted by ブクログ
短編集だけど、長編に劣らず内容も濃厚で、登場人物の描写が巧妙で、とても読み応えがあった。話に入り込みすぎて、通勤の電車の中で読んでたけど、一瞬時間や場所の感覚がわからなくなってしまったくらい。さすが横山秀夫!
Posted by ブクログ
捜査一課3班のそれぞれの班長が個性的でカッコいい。
同じ捜査一課なのに班が違うだけで全く協力しない所とか笑える、ちゃんと解決するから許されるんだけど。面白い。
Posted by ブクログ
緻密にリアリティ溢れる筆致で警察を描き出し、全ての話でどんでん返しとも言える、意外な結末が待っている。
今まで読んだ警察小説の中でも、トップを争う面白さ。
Posted by ブクログ
全六篇の連作短篇集。最初の一篇を読んで深く、深く「う~~む」と唸ってしまった。
警察内部のことを詳細に分かりやすく描いている。共感できる人間模様がある。そして最後のオチが予想できないほど凝っているのに納得できる。つまり完璧なストーリーなのだ。
だから「最初に最高傑作を持って来たんでしょ?」と読み進めた。ところが最後の六篇目まで同等のハイクオリティを維持。脱帽です。文句のつけようがなくおもしろい。
でも何か引っかかる。しかしいくら考えてもそれが何だか分からない。だが翌日に「ポンっ!」と閃いた。
「このレベルをぜひ長編で読みたい」
なので期待を込めて星4つ。
Posted by ブクログ
再読。米澤穂信さんのお勧めにもなっていたのでまた読むことに。やっぱこのシリーズというか、続編は2篇出てるだけで本になってないそうなので残念だけど、この個性的な3人の班長の話は本当に印象的。こんな優秀な人間がいるのか。でもそうでなければ刑事なんて務まらないのか。やっぱ横山秀夫は面白い。全部読み返したい。まだ読んでないのもたくさんあるし。ほんと時間がいくらあっても足りないくらいだ。
Posted by ブクログ
5に近い4点。
刑事ものの短編集であるが、小気味よいテンポで話が進むため、飽きがこない。
話の切り方も、くどくならない頃合いを見計らっており、好感がもてる。
Posted by ブクログ
短編集だが、舞台と登場人物が同じで、主人公がそれぞれ変わる。
F県警、捜査一課、強行犯捜査捜査一係通称1~3班のそれぞれ特徴のあるメンバーが、各ストーリーで入れ替わり焦点があてられる。
話に深みが出て、とても面白かった。