【感想・ネタバレ】東福門院和子の涙のレビュー

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日本史が大の苦手で、歴史小説を完読できたためしがないにもかかわらず、この本は頁をめくる手が止まらない勢いで読みすすむことができた。その意味で記念すべき☆5つ。

今まさに大河で上野樹里ちゃんが演じているお江の娘であり、徳川家から皇室に嫁いだ和子(まさこ)の生涯を、侍女であるゆきの語りとして描かれている。江戸と京都、武家と皇族という全く異なる文化の中で、時代に翻弄されながらも凛と生き抜く和子のすがすがしさ、そしてもちろんついてくるのは大奥系女性のドロドロ人間関係。先述したように、歴史が全く苦手でこの時代に関する知識が皆無に等しかったのだけれど、ゆきという個人の目から見た私小説の形をとっているとはいえ、当時の文化や風習、女性の生きざまなどがリアルに伝わってきてとっても興味深い、おもしろい。この時代の人たちは、歳幼くして自らのさだめを負い、責任感を持ってそれを果たそうとするのだなぁと感心してしまう。なかなかわからない言葉も時折あり、検索しながらも一気読みしてしまいました。歴史は苦手、歴史小説はちょっとね・・・という方にもぜひ手に取っていただきたい一冊。

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2011年06月11日

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史上初、武家から朝廷に入内した徳川家の和子姫の物語。和子姫はお市の方の孫にあたる。生涯姫に仕えた侍女の回顧して語る口調になっていて、ちょっと読みにくく感じたが、読み始めると面白くてどんどん入っていけた。姫は才能豊かで美しいにもかかわらず、帝付きの女房達には、女御扱いされず、侮られているところなど、むかっ腹が立つ。でも、徳川家の圧力も相当なものだったようなので、無理も無いかも・・。皇族側から見た話も読んでみたい。

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2009年10月04日

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解説にあるように、「天璋院篤姫」が江戸瓦解時の女性の生き方を描いたもので、これは江戸初期のそれを描いたもの。女性の生き方を通してその時代全体を捉える。

男社会で、女性が裏から活躍して動かした、みたいな本もあるけど、道具として強制的に参加させられ、その中で誇りや矜持をもってよく生きたというふうに思える。教科書にある男性だけの歴史とは角度を変えて、歴史をみられると思う。

東福門院作の押し絵を検索して、見た。花を付けた桃の枝。きれい。

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2021年10月31日

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東福門院に興味をもったのは2年前サントリー美術館の「寛永の雅」を観に行ったから。小堀遠州、狩野探幽、野々村仁清が活躍した時代。宮廷文化の中心となった後水尾天皇と東福門院和子。
前半は和子の母お江与の方の説明や、家康の天下取りについて長々語られている。この頃の歴史をざっと振り返るにはよいが、和子さんがなかなか出てこない。主題は孤立無援の宮中で和子さんが、どれだけ苦労し、涙を流し、それでも気高く生きたか、という事が江戸城から女中として一生奉公したゆきさんから語られる。宮尾さんだから仕方ないが「女」を前面に出した作品だった。和子さんの文化的貢献についてももう少し記述があるとよかった。出てくるのは雁金屋くらい?

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2020年04月07日

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やっぱり宮尾さんはスゴイ!ぜひ大奥みたいにどろどろしたドラマとして観てみたいなと思いました。歴史の一部を覗かせてもらったようで、とても読み応えのある物語でした。女とは悲しくも強きもの、流れに身を任せながら人生を歩んでいくその端々で感じたものとは人それぞれに違うけれども、流した涙は同じようなものだったのかもしれません。

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2012年04月04日

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徳川幕府で唯一朝廷に嫁いだ和子。
その人生をえがいたものであるが、
感想。。。女って悲しいなあ、というのが一番。

篤姫でもそうだったけど、貴族と武士、というのは相容れないのかな、
と思った。

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2009年10月07日

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最初が全然進まず、入内からやっと面白くなる。
お江与の娘なので勝気かと思っていたらしおらしく柔和な方で、全然イメージが違っていた。
我慢の人でもあり、徳川からみた和子だけど、御所の人からみた和子はどんな人か知りたくなった。

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2020年12月08日

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二代将軍、徳川秀忠と江姫との間に産まれた「徳川和子」の一生を侍女の視点から描く。

当時は当たり前だったであろうお家の為の結婚、京都と江戸の価値観の違い、江戸期の朝廷の様子など、物語と合わせて時代背景を読み取るのも面白い。

武家から朝廷へ嫁ぐという前代未聞の結婚を静かに受け入れる和子姫。その強さ、健気さに涙が止まらない。

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2015年10月14日

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85
武家の子として禁中へ嫁ぐことは、男子以上に並々ならぬ覚悟が必要だった時代
和子姫はそれでも徳川のため、国のために、帝に尽くし、己の本分と重責を果たすべく、過酷な定めを生きるのである

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2014年11月24日

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ネタバレ

公武合体といえば幕末の「和宮」しか知らなかった。
これは江戸幕府始まりのころの公武合体のために幼くして徳川家から禁裏へ輿入れした「和子(まさこ)」の物語をお付きの今大路ゆきが想いで話として語る形をとった作品。

現人神と称される上様に自由にお目通りもかなわずひたすらに「待つ」当時の女の気持ちを描いているが歴史を正しく表したものではなくあくまでも「ゆき」の心情の元に語るお話。

「姫様一番」という思いが少々ウザったくもあるけれど、当時も女子はこのようなものだったのかと切なくもなる。

和子姫の花嫁行列のあたりは読んでても凄く華やかで大そうなものであったのが感じ取れて映像が浮かぶようだった。

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2014年06月21日

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 「篤姫」を読んで俄然面白くなってきた江戸時代。幕末を生きた篤姫に対し、徳川幕府が開かれた頃は・・と選んだのが、この本。二代秀忠と江の間に生まれ、天皇家へと嫁いだ娘 和子の一生を、おつきの女性からの視点で語るというもの。
 当時の文化、風習がよくわかり、読み応えがありました。自分の思いとは別のところで決められた定め。それに身を任せることしかできなかった時代。それでも、凛として歩んでいった和子のことを思うと、小さなことでイライラしてたらいかんぜよ!と思うのです。やっぱり好きだな~この時代。

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2012年12月14日

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大河ドラマのお江さんの末娘の和子さんの物語。大河ドラマ「江」には最終回に登場しましたね。女帝 明正天皇のお母さん。途中読むの挫折したけどなんとか読みきる。系譜図は前にもってきてほしかったな。

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2011年12月08日

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東福門院は徳川家光の末妹で、天皇家に嫁し、中宮になった人だ。天皇には回りにお世話する女性が沢山いて、男子が他の女性からも産まれるのだが、将軍家が次の天皇の親戚にならないと意味が無いので、こっそり殺される。恐ろしい話だ。東福門院は6人子供を産むが2人だけが男子だが成長するまで亡くなったので、女性が天皇になる。
平成天皇のお孫さんも皇太子には愛子様しかいないので、次の天皇が誰になるか、秋篠宮様の長男がなるか、これから話題になると思う。

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2011年01月21日

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苦しかった

歴史小説って こうなのかなぁ

男と女って何?

...子が生める女に生まれたことを 幸せに思えばいいのかなぁ...
うん
そうだ‼そうしよう!

でも 私 もう そんな歳じゃないなぁ...

ならば、どう生かすか...うぅ〜む...

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2011年01月12日

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和子姫のお側付きの女性の語り、という形式をとって
書かれた作品。
なので 和子姫の心情は 「ゆき」という女性が察したものと
なっているが それが 思いのほか ラストまで読んでいて
もどかしく思えた。
しかも お輿入れのあたりまでのストーリーが冗漫で
宮家へ入ったあとの和子姫の人生が 割と軽く流されている感じで
物足りなさも覚えた。
コレ・・大河ドラマになったら 脚本家は苦労するんだろぅな。(笑)

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2010年11月19日

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武家の生まれながら禁裏に嫁いで行く女性の話

血筋を守るために他の女性の腹を借りなければならないことを
認めなければならない

表向きには涙を流すことを自分に許していない女性が
どのように 涙を流していたのか・・・

あまりに切なく悲しいお話でした

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2009年10月04日

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片や武家から天皇の皇后になり、自らが生んだ娘が
女帝となった和子さま。

もう一人は、民間から皇太子妃となられた雅子さま。

この二人のまさこさまを見ていると、娘にしか恵まれず、

別世界ともいえる皇室の世界で苦悩されている点が

共通していると思うのはわたしだけでしょうか?

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2009年10月04日

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