感情タグBEST3
Posted by ブクログ
2012年1作目に読んだ本。
THANATOSシリーズ5作目。
誘拐された美樹を助けるために犯した真樹の情報漏洩、それと少年犯射殺の責任をとって左遷された湊が、人生を取り戻すために死神と悪夢の双子に魂
を売った・・・・お話。
一番ミステリっぽかったのでは。これ好きです。
今までただのキモイおっさっんだと思っていたけど、今回はそのキモイところがよかった~!
高槻さんもさらにハマってていい!
あの作品は若い子よりおっさんのほうが好きですね。
Posted by ブクログ
双子ミステリ、『THANATOS』シリーズの第5作目。今回は双子と関わったばかりに“レース”から脱落し、しなくてもいい苦労をしている悲運の?警察官僚、湊俊介が主人公。
受験戦争や役人の出世競争を、進化論における『赤の女王仮説』になぞらえた作者氏の目の付け所が非常にいいと感じました。「その場にとどまり続けるためには、全力で走り続けなければいけない」。相対評価で脱落者のみがふるい落とされてゆく様は、正に生物界の捕食者と被捕食者における『進化のレース』そのものです。
お堅い警察組織の人間でありながら文学作品(幻想文学、詩)を愛し、今作では真樹にはおちょくられ、高槻に説教され続ける湊のキャラも最高。特に何度も真樹に『素人童貞』よばわりされてその度にムキになって否定する様は、30代半ばのオッサンなのに可愛らしくすらありますw
ミステリとしても申し分無い完成度。個人的にはシリーズ中一番の作品だと思います。面白かったです。
Posted by ブクログ
THANATOSシリーズ第5作。
今回はミステリ部分はそれほど(重要)でもない。
物語の展開が面白すぎる。
前4作よりもさらにサブカルネタ寄りな会話によって、これまでちょっと面白いけど嫌なやつだと(少なくとも私には)思われていた湊俊介が、ちょっと嫌なやつだけど凄く面白いやつに変貌を遂げた。部下である高槻に気を遣って仲良くなろうとするし、女性関係が明らかになってくるし。
相変わらずの作者独特のミステリ倫理が冴え渡る佳作。
Posted by ブクログ
本好きなら、そしてミステリ好きなら是非読むべき。
本に関する語りの部分で笑いすぎて息ができなくなりそうでした。
シリーズ中、意外なエピソードも満載です。
Posted by ブクログ
ああ、とうとう湊サンまでそっち側に…(汗)。
「本格ミステリを打ち倒そうとする生意気な新人」とは汀氏のデビュー時に有栖川有栖氏が贈った言葉ですが、この殺し文句を久々に思い出しました。あ、以下ネタバレ気味かも。
深窓のお嬢様が密室で惨殺、というコレでもかと言わんばかりの舞台装置を用意しておきながら、登場人物ほぼ全員が謎解きを華麗にスルー。皆、素人童貞ネタにかかりっきりのダメ展開。つーか湊、ドクロちゃんなんか読んでるのか。日本の明日はどっちだ。
毎度おなじみ魚ウンチクはちょっと控えめですが(だって語る人が居な…どうなんだろ)、その分登場人物の病みっぷりが際立ったかも。読み進めながら、「ダメだこれ…」と何度一人呟いたことか。ええ、滅茶苦茶でした。
という訳で、極めて読み手を選ぶ本作ですが、振い落とされる読者はとっくに振い落とされている次第でして、要するに今回も大層面白かったです(笑)。
Posted by ブクログ
ただの性格悪い糞上司かと思ってたら…、
湊さんかっこいい!素敵!気持ち悪い!うん、ごめん、キモい!
登場人物が、最初のイメージからどんどん遠ざかっていく。
いったいどこへむかうんですか。
そしてあの子は、誰だ?
Posted by ブクログ
湊さんにスポットライトが当たっているせいか、双子の影が薄いけどこれはこれで良かった。アラフォー官僚が駆け抜けた感じ。
彼の受験戦争云々の辺りは自分の人生と(時期的にも)重なってて「うおー、判るー判るよ―」と違ったところで共感がw
コレ読んで、湊さんの好感度上がった。そして高槻くんの適応っぷりは流石です。
Posted by ブクログ
メフィスト賞に応募したというラストの1作。
いきなり4作申し込んだのか。すごいなぁ……。
変だ変だと思っていた湊さんが想像以上におかしい人だったという作品。本格ミステリというか、喜劇的なミステリだ。ハイテンションで面白かった。
Posted by ブクログ
ネタバレあります
○感想
ヘブライ語自動筆記はさすがに…(笑)
視力に関しては共感しました。読書中毒者にとって一番恐ろしいのは視力低下です。
そして例の早口言葉を今日聞き、青ざめました。
あれを13秒フラットで言えるとかありえないと思います。
あと、人類みんな叙述トリックはちょっと納得。汀さんの「生きていたら」が火の鳥レベルなのには愕然としました。
Posted by ブクログ
今回の視点は、探偵でも警察でもバイトさんでも死神でもなく
ちらちらと出てくる警視正。
ひたすらに灰汁の強い、強すぎる面々において
ちらっと出てくるにもかなり個性の強い人でしたが
さてどうなるのやら…と思ってみれば、すごかった。
最初の頃は、それでも『ちょっと変な人』程度の認識でしたが
段々と…恐ろしく『大人』だな、と。
最後の方の女性に対する怒りはよく分かるのですが
この人大人としてどうよ?! と言いたくなります(笑)
しかしいつもながら、吐く内容は分かりやすく正論です。
人に自分を委ねてはいけませんし、軸を動かしてもいけません。
それをした時点で、それは『自分』ではなくなり、ただの生き物と化します。
とはいえ、反論できない時点で、相手の言い分を認めている事になりますが。
今回の謎としては、結局本人なのか違うのか、入れ替わったのか。
そして鞄の中身?
女子高生並ですね…w
Posted by ブクログ
前回の責任を問われ閑職に回された警察官僚・湊俊介が、トイレ全身ブリーチ死体の謎に迫ったり目を背けたりっていうお話。
いつもの2人が引くほどのキャラ湊俊介にツボったw
中身の半分以上がウンチクや戯言や掛け合いっていうキャラ物小説になっていて、それはそれで面白かったからいいんだけど、本筋の内容があまり濃くなかったのがちょっと残念かな
Posted by ブクログ
5作目も面白かったです。今回は湊俊介オン・ステージでした。かなり良い性格してるな彼。
最後まで真樹か美樹か分からなかったですが。隠蔽捜査凄い…遺族も湊も保身に走る。
でも湊も悩み事はあったんだな……かなり重度の睡眠障害のようで気持ち分かります。中身寝てる時の湊かなり面白キャラみたいで気になる、及川光博。。エントリープラグ入ってる?と思われたりとかボクはここにいていいんだおめでとうありがとうとかの方向のポジティブシンキング怖いけど。
“赤の女王のレース”…気になる考え方です。利己的遺伝子と共に_φ(・_・
Posted by ブクログ
ミステリ。THANATOSシリーズ5作目。3、4作目は未読。
今作の主人公は湊俊介さん。
このシリーズを読むのは、かなり久しぶりだったけど、こんな厨二っぽさ強かったっけ?
ミステリ的にはわりとボリューム薄め。
生物学的な薀蓄が非常に多いのが特徴的。ここを楽しめた自分には悪くない作品。
Posted by ブクログ
湊炎上編のタナトスシリーズ五作目。
湊キャラ完全崩壊。
トロイを炎上させて、それでも赤の女王レースを走り続ける。
童貞童貞言い過ぎな。
一応、今回館モノだったはずなのにミステリ色はどこへやら。
ケーブカラシンの写真はすごいインパクトありますね…
Posted by 読むコレ
前作ではとんだ役回りをさせられた警察官僚の「湊」警視正による、
湊の物語。シリーズ中、一番カオスな印象です。屋敷においての
連続殺人事件なんぞミステリらしく起きるのですが、その真相や
解決や探偵役など...全てがもう定石無視の暴走ミステリ。
とにかくこの湊のイカれっぷりと立花オトートの「真樹」くん
の悪魔っぷりと、むしろこっちが本編とも思える小ネタが
大爆発。お魚ネタは今回はやや控えめな分、書物オタクが
狂喜しそうなネタ増量。ドイツの「こち亀」っていい表現w。
今作でシリーズが終わるとも思えないのでまだこの
妙な楽しみは継続出来そうでニンマリです。
しかし、湊はバリバリの素人童貞であって欲しかったなーw。
チッ(舌打ち)w。
Posted by ブクログ
THANATOSシリーズ5作目。まさかの湊参事官が主役の話。ただの人でなしエリートかと思ってたら、まさかこんなに振り切れてしまう人だとは(笑)面白すぎ!
一応ミステリーの王道、洋館での密室殺人という要素はあるけど、もはやオマケのように感じてしまう。湊万歳‼w
Posted by ブクログ
THANATOSシリーズ5作目。
前作の事件のせいで閑職に回された湊警視正が主人公。コネを作りに出かけた財閥の館で殺人事件に遭遇する。
いちおう事件は起こるもののミステリ部分はかなり薄味で、キャラ小説全開という感じ。単発でこの本だけ読んでもわけがわからないだろうが、個人的にはこれくらいはじけた方が好きかも。高槻の”こんなこともあろうかと”装備には笑った。
進化論に関しては、私は利己的遺伝子あたりで知識の更新が止まっていたので、リドレーの『赤の女王』というのは知らなかった。
Posted by ブクログ
前作ではとんだ役回りをさせられた警察官僚の「湊」警視正による、
湊の物語。シリーズ中、一番カオスな印象です。屋敷においての
連続殺人事件なんぞミステリらしく起きるのですが、その真相や
解決や探偵役など...全てがもう定石無視の暴走ミステリ。
とにかくこの湊のイカれっぷりと立花オトートの「真樹」くん
の悪魔っぷりと、むしろこっちが本編とも思える小ネタが
大爆発。お魚ネタは今回はやや控えめな分、書物オタクが
狂喜しそうなネタ増量。ドイツの「こち亀」っていい表現w。
今作でシリーズが終わるとも思えないのでまだこの
妙な楽しみは継続出来そうでニンマリです。
しかし、湊はバリバリの素人童貞であって欲しかったなーw。
チッ(舌打ち)w。
Posted by ブクログ
・・・一応断っておくけれど(誰にだよ)、私はこの作者の作風が好きじゃないです。読んでて非常に胸クソ悪くなります。
でも今のところ、出てる本は全部読んでいるというこの矛盾したハマりようはなんなんだろうな本当に、と毎度思わされます。
この巻は湊がメイン。
エリート復帰を目指して真樹のツテで金持ち一家の婿選びパーティに行くものの、そこで事件発生。
でも正直事件なんかどうでもよくなるくらい、湊の過去や女性遍歴(?)や奇抜すぎる言動のインパクトのほうが強いです。
もはやミステリーというよりギャグに近い感覚で読みました。そういう意味ではシリーズの中で一番読みやすかったかも・・・。
意外と人間味あふれる湊に一瞬親しみを感じたものの、最後の最後で語られる事実に一気に冷めました。ヒューペルボリアの巫女戦士さん、かなりいい人ですね・・・。
Posted by ブクログ
___貴方の存在において、貴方の魂と精神は必要なんですか?
貴方は」
からかうように美樹は笑った。
「本当にこの世界に適合しているんですか?」
その瞬間。
死神の呪詛が、湊の魂を刈り取った。
前作で真樹の暴挙によって、降格された湊が主人公。
彼の過去などから、現在の人格や価値観が形成された背景や
また双子・高槻との接触により新たな一面が見えた。
だれか心の友になってあげて…!笑
怖い・普通じゃないと疎外されていた湊が、少しながら
やはり普通じゃない立花家と高槻に近づけたのではないかと思う。
双子の入れ替わりで最後に結局あれは誰なのか?という疑問が
浮上しているが、個人的には二人が好きなときに入れ替わって
いるのではないかと思った。
そして事件については死体を見つける前から、犯人が分かるって
相変わらず反則だと思った(笑)
死とは外なる理由による淘汰、そして内なる自己愛の欠如。
自らを愛せないものはこの世を生き抜くことはできない。