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真実
人の記録が見れるようになった裁判官のジキル。
被告人の嘘や、事件についての真相が分かってしまった故に正しい処罰を与えようと素人の裁判員を巧みに操ります。
読者もジキルと同じく事実を知っているからこそもどかしく続きが気になる作品です。
Posted by ブクログ
独善的なキャラクタを描かせたら、多分藤田先生(からくりサーカスとかうしおととらとか月光条例の作者様)の次くらいに最高の作家さんが
多分、この芸風をその身に降ろし、それを掴んだ切っ掛けじゃなかろうかとか勝手に思っている最高の漫画。
主人公ジキル君は心の優しい真摯に被害者加害者の事を考えて働く裁判官。
そんな彼に「過去の記録を見る力」を持つハイドが宿る。
裁判長に逆らいつつ
裁判員達の心証操作をする様な言動を繰り返す彼に苦言を云う先輩に詫びつつ
彼は”正しい裁き”を行っていった。
加害者とされている母親は夫から子と共にDVを受けていた。
そして彼女は夫への恐怖心から子への虐待を容認するかの様な行動を取り始めてしまい、ある寒い雨の日少女はベランダから転落___
それを涙ながらに語り、懺悔する母親。
女児虐待ベランダ転落死事件。
その裁判が彼を変える。
独善的で何が悪い。
やらない善より
やる偽善
そもそも偽善とかいう奴で一体誰が困るんかね?
多分、何もしなかったお前等だけじゃね。
ならば独善に身を染め、熱されたコールタールの様に熱く真っ黒に輝き
自己満足と自己の偏見(常識、正義、道徳、倫理とも云う)の下
全身全霊をもって行動しよう!
”ついで”に誰かも助けられるんだ!
こんなに楽しい事はないぞ!!
Posted by ブクログ
真実を知る能力を手に入れた裁判官ジキル。
罪の重さに値する判決に導くため、裁判員の心理を操る。
裁く者の正義とは何か。
普通の人間には完全な真実を見極めることなどできません。
だから迷うし、流される。情にも弱い。
心理操作に長けた裁判官もしくは弁護士の話術やメディアの報道によって判断を歪められる危険性が常にあります。でも法と証拠が絶対だとも言い切れません。
裁くということを考えさせられました。
設定を頑張った感じのある漫画で、ある意味新しいタイプのミステリーとも言えそうです。主人公の頭が少しとろいのが時々イラッとしますが、相棒が人間離れしてるからいい…のか?笑
Posted by ブクログ
裁判員制度にいち早く取り入った作品……とでもいいましょうか。
時を止め、相手の本音がわかるようになったハイドくんが裁判を有罪にしたり無罪にしたりするお話。
そのくらいひとがひとを裁くということはむつかしいことなのに、それをあっさりと取り入れた日本はこの先どうなっていくのでしょうか。
裁判員でなくても間違いを犯し、冤罪も生まれ、感情に動かされる。