【感想・ネタバレ】迷いと決断―ソニーと格闘した10年の記録―のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

全世界16万人を率いるプレッシャーは数え切れないほどの夜を過ごしたという。タイトル通りの迷いと決断の連続、手探りで進んでいく様子は、人間として生きていく面白さと勇気を与えてくれる。

0
2010年06月09日

Posted by ブクログ

前CEOの出井伸之氏が自らが務めた10年間の任期を振り返り、どん底に落ちたSonyが出井氏の指揮の元どの様に復活してきたのか、そしてそのときに出井氏は何を考えて決断を下したのかを記した本。

特に自慢するわけでもなく良い面悪い面両方を冷静に書き記している。出井氏の経営手腕を客観的に批評したものは多くあるが、出井氏本人の口から各々の決断の背景を語っているところに本書の価値はあると思う。 非技術屋でありたたき上げの出井氏は、最終的には辞任してしまったが、経営センスのある先見性を持った人間であることが本書で分かる。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

ソニー前CEO出井氏による著。役員になってからの出来事の回顧録。弱小株主としてソニーを注目していたので、決断の背景になに があったのかは興味深かった。前半は取締役になるまで、後半は社長になってからの経験が述べられている。今の自分に参考になったのは前半部分。
 ▼仕事には表の仕事(日々のオペレーション)と裏の仕事(大局的にものをみる。社内の人脈作り)
 ▼社内で好きな先輩を作る(代官山の小川軒でよくごちそうになった)
・コンスーマービジネスでは、新しい技術ができた時に潜在的なニーズを先取りして、コンスーマーの心をキャッチする商品開発に結びつけるセンスが必要
 ▼アメリカの様に水平産業にも携わるべき(日本はいまだに垂直産業がおおい)
 ▼悪知恵を上司に提言して誘導する
 ▼裏の仕事として独自にレポートをまとめ、自分の行動指針の理念とする。会社の弱点を客観的に整理する。
 ▼人脈をビジネスに生かす
社長就任以降のエピソードとして印象的だったのは、AppleとDisneyの買収を真剣に考えていたこと。AV機器はSony、IT機器はApple、コンテンツはDisneyブランドとすることを考えていたようだった。また、会長としてやり残したことが克明に述べられていること。
自伝は「私の履歴書」など多々あるが、引退して1年ほどのプロフェッショナル経営者の回顧録はとても参考になった。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

前ソニーCEOである出井さんの著書です。ソニーという世界規模の企業のトップとして下してきた様々な決断。その決断に至るまでの迷いや考えが飾ることなく延べられています。15万人の社員を抱えた大企業のトップとしての決断の重さと責任は余人には想像し難いものです。多くの示唆を得ることができる一冊です。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

出井さんがソニーを率いてきた10年間の迷いと、決断。

周りからの反対に押されて企業売却の決断を覆してしまったり、夜も眠れずに睡眠薬に頼ったりと、出井さんの「迷い」の部分が非常によく描かれていて、ついつい引き込まれてしまいます。

時間を無駄にしない。本質を追求する。やるべき以上のことをやる。
やっぱりそういうのって、大事ですよね。

サイバーエージェントの藤田社長が、この本を「島耕作みたい」ってブログで紹介していたのですが、期待を裏切らず、まさにそのとおり!

tabyは経営者ではないけれど、日々の仕事にも経営センスをもって取り組みたいと
思いました。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

ブロードバンドといえば高速インターネット。いまや常識だが、ソニーがこの言葉を使い始めたのは­とても早くて、学生のころ、99年くらいに、ソニーの資料で初めて目にした。­

コンテンツやPCやカメラが「Broad­ Band」と書かれた円盤の上に乗った図で、意味が分からず。­「太いおび?」でプロダクトを結びつけて価値を高める概念?みたいなものかと。­

まあ、それはソニーのインターンプログラムに参加した時の話で、その時の経験が、インターネット­による革新が間近であることを実感して、大学院ではなく就職を選択するきっかけになった。­


あれからちょうど10年経ち、ブロードバンドもワイヤレス化しちゃったりして、­とにかく、あの時のソニーのビジョンは非常に正しかったと、今でも思う。­

出井さんは、広報宣伝の役員だった93年、有志の社員と一緒に「今後の10年に向けて」という­レポートに、このビジョンをまとめたというから、たいした眼だ。­


ブロードバンド、プレイステーション、バイオ、サイバーショット。コーポレートガバナンス。­
あの頃のソニーの出してくる言葉は、どれもなんだか新しく、輝いて見えた。­
その後のソニーショックの戦犯と言われたりしていても、自分の世代にとってのソニーブランドは、­あの時代の、出井色の経験であり、やっぱりかっこいいと思うのである。­

その裏で、ヒーローである創業家との決別や、求心力の獲得、傾いた財務体質の改善、­ネット時代への戦略、複数業態を抱えるグローバルカンパニーの最適なガバナンスの確立。。­
初の非創業家経営者としてソニーを率いた出井さんには、睡眠薬片手に、­色々な迷いと決断があったようだ。­

0
2015年12月27日

Posted by ブクログ

出井さんがソニーの社長として行ったことの説明。
それまでの創業社長と違って、安定期に入った巨大企業を立て直さなければならない。
たいへんな決断力とともに鈍感力が求められるのが巨大企業の社長だということがわかった。
細かいことは気にしていられない。
自分とは別世界の話だが、読んで勉強になった。

0
2013年06月28日

Posted by ブクログ

巨大企業のCEOが時代を振り返った本。CEOには大きな責任があり、その立場にならないと重責からのプレッシャーというのは分からないものだなと思える本。私の全く想像できない世界について書かれた本だったのでとても刺激的だった。

0
2011年09月11日

Posted by ブクログ

[ 内容 ]
前CEOが自ら語った「出井改革」の真実。
決断するまでは、誰しも迷う。
ましてや従業員16万人、売り上げ総額7.5兆円の企業の運命がかかっているのならば……。
一社員から、ソニー初の「プロフェッショナル経営者」として社長に就任した著者は、瀕死の状態だったソニーの立て直しに成功する。
して、コーポレート・ガバナンス改革を実践し、精緻な企業戦略を練り上げ、さらなる改革へと突き進むが……。
前CEOが、初めて語ったソニー経営の内幕。

[ 目次 ]
第1章 「CEO出井伸之」のできるまで
第2章 「生存率50%以下」の会社
第3章 手探りのコーポレート・ガバナンス
第4章 AV/IT路線とコンバージェンス戦略
第5章 CEOの孤独
第6章 やり残したこと
第7章 新しい夢と出発

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

0
2011年05月22日

Posted by ブクログ

・経営
 バランスシート重視の経営
 それまでは意欲だけで投資

 IT化への舵取り
 コンバージェンス(融合)
  エレクトロニクスとエンタメをくっつける

・ソニーの柱
 エレクトロニクス、エンターテイメント、サービス

・クォンタムリープ
 CEO引退後設立した会社名
 掛け算の発想
 量子力学 連続線上にないジャンプのこと

0
2011年03月09日

Posted by ブクログ

グローバルで変化の早い業界のCEOが判断に悩んだ様子がリアルにわかる。すばらしい経営学のケースブックとして活用できる。再読要。

0
2018年10月14日

Posted by ブクログ

元ソニーCEOの出井さんの近著。

出井さんの人間としてのすばらしさと(←僭越ながら・・・)
経営者としてのすばらしさを感じる本でした。

16万人の従業員のトップとしての迷いと決断は、
いちサラリーマンの自分が想像するには余りありますが、
自分の失敗も悩みも、率直にまるで隣で語りかけていただけているよう。

出井さんとは2回、近くでお会いしたことがある。
(というか、控え室に入れてもらった程度、というのが正しい。
1回目はJSkyBの設立発表会のとき、2回目は99年のコムデックス。
2つとも話題として本著に出てきている)

非常にスマートで、信頼感のオーラと厳しさのオーラを放っている人
という印象でしたが、読みながら、お姿拝見したときのことを思い出しました。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

walkmanのSONYが、iPodのAppleに負けた理由は、大企業だからと。電子機器以外にもいろんな産業を抱えていることが、SONYの強みであり、弱みである。

0
2009年10月07日

Posted by ブクログ

サラリーマンは、上からやれと言われてやる「表の仕事」だけやっていたのでは面白くない
「裏の仕事」をやっておかないと発展がない

結果が出なければ失敗と見なされるから、
失敗とならないために、自分を信じて、成功するまで続ける

稲森和夫の「働き方」にも同じフレーズがあり、
実績を残された方は、簡単には諦めない

0
2023年08月02日

Posted by ブクログ

創業社員以外から初めての社長となった著者が10年間を振り返る。ホールディングス制、M&A、インターネットなど、今では当たり前のことに対して、ソニーは先進的に取り組んでいたことがわかる。
また、アップルを買収しようとしていたくだりには興味がわいた。買収していたら、今頃どうなっていたのだろう。
それにしても、ソニーの革新性に陰りが見えてきたことが寂しい。大企業になってしまったことの代償なのだろうか。

0
2019年07月17日

Posted by ブクログ

ソニーの前CEOである出井伸之氏が、ソニーの経営者としての10年を振り返って自著した本。
(悪い言い方をすれば、出井氏自身による自慢&言い訳本。)

本書を読んで、やはり出井氏は先進的なプロの経営者としての資質を持っていたのだと思った。と同時に出井氏に欠けていたものも見えて来た感じがした。

ソニーが迷走してしまった理由は、出井氏に欠けている部分を補う人・チームが存在しなかったことなのかも…
(出井氏はチーム経営を標榜していたのに…)

ほぼ同時期のソニーについて別の視点から書かれた「ソニーとSONY」と合わせて読むと面白い。

0
2019年01月03日

Posted by ブクログ

経営者の仕事を整理できた。魅力あるビジョンを掲げる。ビジョン達成のためのオペレーション、企業統治、適切な後継者選択、これらの仕組みを整備し機能させる。言うは易し、行うは難し。

0
2015年04月04日

Posted by ブクログ

イヤー。生々しくて おもしろい。
2006年の時点での語りで・・・なんともいえないなぁ。
今の時点で書くと もっと 浮き彫りになるのではないか
出井伸之の失敗と成果が・・・。

7兆円と16万人の職員という巨大なソニーを
どう舵を取るのか?
そのことにおける 迷いと決断 がその中にあるが
社長になる前史と社長が終わった後史 が 味わいがあった。

トラブルを処理する立場に いつも立ち会ったこと。
時間軸における錯誤が さまざまな影響を及ぼしたこと。
非連続な融合と飛躍・・・に期待すること。

エレクトロニクスとエンターテイメントとファイナンシャル
という3つの柱を持った ソニーが どのような方向へ向かうのか?
創業経営者と継続経営者の違いが 明確になって
そのうえでの 継続経営者の 経営を技術にしようとするところに
面白みがあるんですね。

創業者の好きなことをしたいという考えと
好きなことをしていては キャッシュフローが追いついていない・・・
それを切り替えるべき視点。
コーポレートガバナンス・・・・英語の言葉が多くて 難解でした。
でも 何をしようとしているのかが よく見えて面白かったが
なぜ ハワード だったのか?
やはり よくわからなかったね。
しがらみを抜けるために極端に走りすぎたのだろう。

広告収入をえながら放送するというテレビ局は
古い型のモデルと言い切っているが、
なぜペイテレビが根付かなかったのか?

日本のメーカーの携帯電話が 世界の5%しか握れなかったのは
なぜなのか?
ノキア モトローラ サムスン。
そして 今で言えば なぜ アップルがここまでの快進撃を。

ソニーが アップルとディズニーを買いたかったというのは
いいなぁ。もしそうなったら 世界は変わっていた。
でも ジョブスが 復帰したので それははかない夢となった。
ジョブス亡き後 ソニーが アップルを買うことができるのかな? 

0
2012年10月25日

Posted by ブクログ

 おととし企画で呼ぼうとアイディアが出た(結局は別の人になったが…)際に、筆者の勉強として読んだ本を、あらためて読んでみた。

 第1章にて、筆者がCEOになる経緯を述べる。続いて、就任当時のソニーの状態分析を、そして3〜4章では自らが行った経営を述べている。そして5〜7章でその時感じたこと・失敗したこと・今後やりたいことを記述している。特に5章以降から、自分が思う経営とは?や、グローバル経営に必要な視点、カリスマ的な商品が生まれるには?、経営の最大なる誤算を生む物は「時間軸の誤差」である、など自らの経営での哲学が非常に面白い。

 これを読んで考えた経営に必要な事は、
?明確化   ?最適配分
?切り捨て  ?共通化
となろう。明確化とは、誤解なきように説明する責任があるという事。最適配分・切り捨てとは、経営資源をいかに適切に配置するのか?そのためには事業を切り捨てることをいとわないようにするという事。共通化とは、例えば、異なる財務体制の事業を複数抱えているときに一つの事業でしか使えない会計ではなく、共通して使えるものを使うように、組織内で共通した評価軸を作っておくべきであるという事。
普通にためになります。

0
2009年10月07日

Posted by ブクログ

07年5月読 ソニー元CEO出井さんの話。うーん、正直「すごく」は面白くなかった。ソニーがどんな企業なのかはよく分かる。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

SONY製品が大好きな俺としては気になる本なので読書。
出井さんがSONYで何を考え何を決断し、そして何に苦悩したかをつづった本。
管理職は部下が増えるほど苦悩も増えると思うが、ソニー16万人の頂点になるとすさまじい苦悩だったみたい…。

0
2009年10月07日

「ビジネス・経済」ランキング