感情タグBEST3
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「とにかくおもしろい芥川龍之介、こんな文章を書けたらすごい志賀直哉、目を見張る設定の中島敦。子どものとき落語全集と銭形平捕物控で短篇のとりこになった著者は、好きな小説を読み漁っていく。自らの体験を通じ、また短篇の作り手の視点から、ぜひ触れてほしい作品をすすめる。脳にしみこむ若い時の読書は大切だ。」
落語『千早振る(ちはやぶる)』
・・落語全集は、行ってみればユーモア短篇小説集のようなものですね。横丁の長屋に住むは八っつぁんが長屋の百科事典のようなご隠居さんに質問する。でもその長屋さんの知識には少しあやしいところも含まれています・・。インチキな解釈がみごとに成立した、そのおもしろさを感じた。大自然の美しさを称えた和歌が、五殷峡さんの解釈で実際にありそうな人生談に変わっているところも、おもしろい対比である。
「でもこれがおもしろくないという人がいてもけっこう、けっこう毛だらけ猫灰だらけ、次を当たってみてください。すぐにつぎに当たれるのが短い作品の長所です」
という感じで紹介が続きます。読みやすぅーい!
「私自身の体験から若いみなさんにぜひとも伝えたいのは、-知らないことだから、めんどうだな-
と嫌わないことです。」小倉百人一首も、江戸の捕物帳もギリシャ神話も、その直前まで阿刀田さんは何もしらない世界だった。短いつきあいで読んでみて、おもしろいと感じてた。「若いうちなんか知らないことだらけです。知らないことに怯んでいてはつまらない。ー知らないから、のぞいてみようかーこのほうが豊かな人生に通鶴でしょう。ちょっとのぞくには短篇小説がよいのです。」p26
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春休みの課題図書になっていたので、手に入れて読んだが、もしかしたら今は絶版になっているかもしれない。書店では扱っていなかったので、古本で手に入れた。
読書初心者には強くお勧めできる本である。短編の紹介をテーマごとにしてくれているのだが、引用部分もかなりあり、興味を持てる作品に出会える確率は高そうだ。とても読んでみたくなる紹介ばかり。
もし本当に絶版だとしたら、これはかなりもったいないのではないだろうか。
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自身も一級の短編小説家である著者の「短編愛」をつづったもの。芥川から始まり、コナンドイル、志賀直哉、中島敦など、高校生のときにむさぼるように読んだ懐かしい小説がたくさん登場して、小説の読みどころを余すところなく伝えている。改めてそれらを読み返したくなった。
小説を読む楽しみを再認識させてくれる珠玉の一品。おすすめ。
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短編小説の名手による短編小説ブックガイド。ジュニア向け新書だけどジュニアだけが読むんじゃもったいない充実度だと思いました。紹介されてるものがみんな面白そう。
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「短編小説と心中してもいい」と言ったほど、短編小説を愛してやまない著者の短編小説案内。芥川龍之介や志賀直哉、太宰治、松本清張、外国文学などの著者が気に入っている短編小説を挙げ、そのおもしろさを紹介している。僕は、文章の合間合間に入る、―~なんだよなぁ―とか、―うん、おもしろい―といった、阿刀田さんご本人の「思い」が入る部分が好き。それが意外と読者の思いでもあったりするから「うんうん、そうなんだよね」と首肯して読み進められる。ジュニア新書というくらいだから、年少の読者、またはこれから短編小説を読み始めようと思っている方々に、オススメします。
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[ 内容 ]
とにかくおもしろい芥川龍之介、こんな文章を書けたらすごい志賀直哉、目を見張る設定の中島敦。
子どものとき落語全集と銭形平次捕物控で短編のとりこになった著者は、好きな小説を読みあさっていく。
自らの体験を通じ、また短編の作り手の視点から、ぜひ触れてほしい作品をすすめる。
[ 目次 ]
第1章 短編小説は礼儀正しい
第2章 とにかく芥川龍之介
第3章 ミステリーはいかが?
第4章 不思議な頭のアラン・ポー
第5章 美しい自己中心
第6章 ユニークな短編たち
第7章 週末は松本清張を
第8章 エロスでドキドキ
第9章 ショートショートを短く
第10章 乱れうち一五作品
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
わたしの好物、本の本です。短編小説にあまり思い入れが無いだけに、どうかなって感じだったけど、それなりに読みたくなる本は見つかりました。ただ個人的には、文章の引用がやたら多いのが気になって仕方なく、その殆どを要約だけで済ませてくれていいから、より多くの作品を紹介して欲しい、と思ってしまいました。文章の美しさ・素晴らしさが短編小説だけの専売特許って訳じゃなく、長編でも素晴らしい文章は当然見られる訳で、文章の宣伝が、短編の宣伝に繋がるとはあまり思えないから。文章そのもののみならず、お勧めの仕方にも個性があって当たり前で、本作の個性が、あまり自分と合わないってだけなんですが。