【感想・ネタバレ】明治開化 安吾捕物帖のレビュー

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NHKでドラマ化されたものを見て、坂口安吾が書いたという所にも興味を持ち読んでみました。
お約束のシンプルな構成の話が一話完結で記されていて読みやすい。もともとドラマにしやすい作りだなと思いました。
主要登場人物の語られない部分になんとなく興味を惹かれてるのと、現代人からすると昔の風俗というものが出てきて、興味深く読めると思う。

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2022年10月18日

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短編集。
テイストがバラエティーに富んでいて、複数の本を読んでいるような異なる読みごたえ。
時代背景が明治ということもあるだろうが、国や法制が固まりきっていない時代だからこその事件が多く監視社会に生きる現代人が読めば「こんな抜け道あるはずないじゃん!」っておもわれるこどが沢山。
でも、よく考えればそうなんだ。スマホに情報を吸い上げられることもなく、監視カメラに姿が映ってしまうこともなく、完璧な戸籍とマイナンバーで身元が証明されている時代じゃないんだから。たかが100年。されど100年。
あと100年たったらなにがどう変わってるんだろう?

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2020年05月06日

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ネタバレ

アニメから入った。歴史に詳しくないので言葉の節々やニュアンスはよくわからないけど、それでも面白い。どうしてかわからないけど引きつけられる文章だった。

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2013年08月01日

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ネタバレ

 角川ではなく、富士見書房なんだけどこちらで登録。
話の空気は横溝っぽいのに、探偵は小五郎のよう、と読んでいたけど、やはり金田一に似てるダメな感じ。
犯人を自殺させちゃったり、逃がしちゃったり。
「ぼくがもっと早く気がついていれば!」(映画の金田一だけど)と言うかと思った。
勝海舟はなんで出てくるんだろう?(それを言ったら虎ノ介も花廼屋も)と思っていたけど、読者代表なのかな。勝先生が犯人を口にすると「あ、やっぱりそれじゃないんだ」と思う。
そして、犯人は外しても勝先生の一言はピリリっとくる。

「完璧なるものといえども敢えて恐るるには当たらないということは、兵法、経済等のことに於いても真相だよ」
「運命というものは、在るような、また、ないような、あまり当てにはならないものだ。」
「律儀や忠義をやるにしても、実役にたつことをやるがいいや。こういう役にも立たぬ律儀が万事につけて無役な悲劇をい生むものだ。私もそれをやります、と虎の顔にも書いてあるぜ。血相変えてシクジリをやらかして、忠君愛国と称し、仁義孝行と号して、地獄へ落ちると書いてある。」

勝海舟が出て来ない最後は締まらないなあ。

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2013年02月08日

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因果と虎のやり取りといい、海舟先生に心酔しすぎな虎のおかしみといい、安吾の書く人間は小気味よい。
個人的には、ちょっと物足りなさを感じた話もあったのだけれど、それは無論「未完成」ではなく、「もっと読みたかった」という意味。
アニメから入ったのだが、また別物として楽しめた。

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2012年10月11日

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文明開化の明治の世において次々と起こる奇っ怪な事件。それを推理するのは幕末の英傑、勝海舟。事件を解決するのは洋行帰りの紳士探偵、結城新十郎。さらには勝手に首を突っ込んでくる個性豊かな仲間たち。坂口安吾の傑作エンターテイメント。
( 以上紹介文)

各章事に8割が事件のあらましで残り2割で推理やその他のことを述べて。場合によっては探偵達が3ページほどしか出てこない事もある。
それでも面白いし話は進む。
これまで安吾は「白痴」や「堕落論」なんかを読んできたがそれらとは方向性の違うエンターテイメント小説です。

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2012年10月03日

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坂口安吾というと「白痴」から入ったので、暗くじめじめとした小説を書く人とばかり思っていた。ら、なかなかどうして面白い!
むろん殺人事件を取り扱っているので、殺人にいたるまでの人間関係にどろどろした部分はあるのだけれども。
文明開化の時代の裏にある、格差社会の闇や、やりきれない人々の思いを描いていて興味深い。

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2013年01月02日

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ネタバレ

明治維新後と戦後の日本を対比している、的なことを解説されてた気がするけどそんなん考えなくても普通に面白かった^^
堕落論の人だから正直そんな期待してなかったんだけど新十郎かっこいいです流石紳士探偵・・・
アニメもあるけどあれはどんな解釈で作られたのか気になる
たぶん海舟が麟六で虎があの女検事で・・・って事なんだろうけど因果のあの能力とか弁天王とか・・・アニメとは別物って事で考えたほうがいいのかな???

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2012年02月08日

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「読者への口上」として、作者御自ら本作の楽しみ方を指南してくれる、作者の名を冠した捕物帖。トリック云々より、「誰が何故殺したのか?」を推理する推理小説でしょうか?口語風に書かれた文体が魅力。海上の密室を利用した「血を見る真珠」の緊迫感が出色。

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2011年10月28日

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文明開化の時代。

タンテイをするのが好きな剣術使いの虎之介は、不思議な事件に首を突っ込んではそのあらましを、師である海舟に語り、事件の謎解きをしてもらう。その謎解きは、いかにもありえそうな事件の解説ではあるが、実際のところ犯人であれ、事件の真相であれ、推理をはずしている。
警察からタンテイを頼まれた張本人である新十郎(しかも美形!)が、それをあっさりと解き、それを聞いた海舟が「現場をみないとわからない」などと言い訳しながら、事件と絡めて虎之介に説教をするという流れで8つの短編が収録されている。

探偵小説として読むには、少し物足りないかもしれない。
すべての手がかりが示されているというわけではない、というのが一つ。そしてもう一つは、あまりにあっさりと新十郎が解決をしてしまうため、「解決部分」はわずかに数ページ、謎がとかれたときの快感はあまりない。

ただ、この時代の雰囲気や風俗が緻密に描かれている、事件のあらまし部分が非常に面白く、読みがいがある。筆者の筆力を感じさせる部分である。

「捕り物帳」として、基本の「半七」(岡っ引き)をスタンダードなものとすれば、「なめくじ長屋」シリーズが、一般庶民とさらに下層な人びとを中心に描かれており、この「安吾捕り物帖」は、海舟を初め、西洋に遊学した新十郎、戯作家、剣術使いなどそれなりの地位を持った人々が登場するところに特色がある。そんな登場人物たちが、ああだこうだと事件を推理し、(新十郎以外は)推理をすべて外してしまう、というおとぼけ具合もまた楽しみの一つだ。

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2009年10月04日

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ネタバレ

『舞踏会殺人事件』
政商である加納五兵衛が開いた仮装舞踏会。参加者の中には日本の産業復興を望まないZ国と通じる人間・神田正彦もいる。舞踏会の最中に突然倒れた五兵衛。五兵衛の体に刺さったナイフ。遺体を調べた医師が下した診断は毒殺。神田が変装した虚無僧に隠された秘密。名探偵・結城新十郎と剣術使い・泉山虎之介、虎之介の尊敬する勝海舟の推理比べ。

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2012年07月08日

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アニメun-goの原作ということで読んでみました。
以前にも堕落論など安吾作品に触れてきましたが、本作は安吾なりの時代風刺がとても面白く読めました。
また、推理小説としてもおもしろく。とてもフランクに推理を楽しむことができるのも魅力的でした。
ただ、「石の下」に関してはよく理解できなかったのが残念でした…
個人的には「時計館の秘密」が好きな話でした。

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2023年01月23日

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ドラマを見て、原作を読んでみたが、ドラマはあまり原作に忠実ではなかった。1話で一つの事件が解決するので、昔の言葉でも意外と楽しく読めた。最後にお決まりの新十郎さんが解決して完結だが、それほど凝った謎解きではなかったように思う。

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2022年02月22日

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福士蒼汰のドラマを観て、原作も読んでみたくなり購入したのだけれど文章があまり好みではありませんでした。
でも内容は嫌いではなかったのでなんとか最後まで読み上げた感じ。

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2021年02月07日

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ミステリとしてはちょっと肩透かし感があるし、メインキャラも数人いてしかも個性的なメンツなのに活かしきれてない感じがあるので全体的にちょっと勿体無いかなあという感じ。
でも当時にしては斬新だったのかもしれないけど…。
純文学系の作品や、不連続殺人事件が面白かったので期待値があがってたのかもしれない。

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2019年04月11日

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複雑ではないトリック。
でもなんだかわけがわからない感じの終わり方も含まれている。
あきらかに伏線が張られているのに、なんか新十郎の推理が中途半端な感じで終わるものがあり。
特に「石の下」タイトルとその意味が珍しくて頭に残るんだけど、さんざん描写は長くて深いんだけども、謎解きの部分と勝海舟の最後の部分が異常に短い。
ものすごくなんだか消化不良な感じがする。
真珠のやつもちょっとそうかなぁ。。。で?!みたいな。
これ、買ったんだけど、実は青文で読めたのね。。。安吾。。

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2016年05月22日

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一話読み切りの短編集。書かれたのは戦後だが明治開花の雰囲気が味わえる感じ。探偵もので毎回話には関係ないが勝海舟が出てくるのも面白い。

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2015年10月04日

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ミステリとしては、ちとツライ。が、執筆時の昭和25年からみた明治時代の描写と語り口が面白い。水天宮の縁日の賑わいや、四谷の貧民窟の有り様などを興味深く読んだ。

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2015年03月03日

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アニメで気になって手を出した、初安吾。

捕物帖の類もはじめてだけど、軽妙な語り口で気楽に読めます。
冒頭の「読者への口上」も良い。肩の力を抜いて楽しめる。

ただ、「石の下」はどうにも消化不良。モチーフは面白いんだけどなぁ。

そういえば…最近読んだ山田風太郎の明治モノにも勝海舟が出てきたけれど、こちらもあちらもイイ感じにクセモノ感が出ていて中々、なかなか。

アニメキャラの名前を見つけてニヤニヤするのも一興です。

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2016年02月26日

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まぁふつう。前書きで書かれているように暇つぶしくらいになる感じ。推理物としてはだいぶ端折ってるというか、誰でもはんにんになりうるような推理だ。

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2012年11月23日

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ネタバレ

アニメUN-GOの原作というか枠組みというか。
アニメでは原作キャラの面影もないし名前ももじってあるし、原作はほんとに話の土台って感じ。因果も原作で出てくるのね。泉ちゃんは…うん。
アニメをもいっかい見てみようと思った。
当時の独特な言い回しがちょっとよくわからなくて、文章として読めてもニュアンスが伝わりにくい部分が多かった。時代の違いはしかたない。
勝海舟が毎回推理を間違える背景とかはなんだかアニメのがらしいし、納得できるかなと思った。

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2012年11月04日

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アニメ「UNGO」の原作!坂口安吾!
覆面家族がおもしろい。アニメでもこの時代背景でやってくれりゃよかったのにー。

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2012年09月30日

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『堕落論』『白痴』の坂口安吾とはまた別の顔が見れるようなエンタメ・ミステリー短篇集。
コミカルなキャラクター達と分かりやすいストーリーは昭和前期におけるライトノベルといえるような軽さがある。
幼少の頃からのミステリーファンである著者が大衆に向けてその面白さを紹介しようという意気込みが伝わるようで、まだ日本でミステリーというジャンルが隆盛する以前に書かれた時代背景を彷彿させる。

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2012年04月18日

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この文庫には「安吾捕物帖」シリーズが全部はいっていない…なんでだ、それが非常に残念。このキャラクタ達はどうなるのでしょうか?
アニメ見てからのほうが面白かったかも…。

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2012年04月17日

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“捕物帖のことですから決して厳密な推理小説ではありませんが、捕物帖としては特に推理に重点をおき、一応第二段に推理のタネはそろえておきますから、お慰みに、推理しながら読んでいただいたら退屈しのぎになるかも知れません。作者はそんなツモリで捕物帖をかいているのです。第三段の海舟が心眼を用いるところで本をふせて一服しながら推理することに願います。海舟は毎々七分通り失敗することになっていますが、今までの探偵小説では、偉い探偵の相棒にトンマな探偵が現れて大マチガイの推理をはたらかせてあんまりバカすぎたようです。よんでいる方でも、自分の推理が当たらないと、トンマな探偵氏と同じようなトンマに見えて自分がイヤになるのが通例ですが、海舟という明治きっての大頭脳が失敗するのですから、この捕物帖の読者は推理が狂っても、オレもマンザラでないなと一安心していただけるでしょう。そこでメデタシ、メデタシ、というのが、この捕物帖です。”[P.5]

アニメ「UN-GO」を見た影響で。

“今日は、彼の他にもう一人妙なヤジウマが早朝から詰めかけている。お梨江である。朝の新聞で紳士探偵出馬の記事を読んだから、私も探偵の心眼を働かして犯人を捕まえてあげましょうというので、馬にまたがって早朝から乗りこんでいる。新十郎の書斎へ詰めかけて、
「あなた、お馬にお乗りにならないの」
「乗りますけれども、馬を持っておりません」
「じゃア、人形町のような遠いところへ、どんなもので、いらッしゃるの?」
「歩いて参ります」
「アラ、大変。私、お馬を持ってきてあげるわ」
「ところが、連れがありますので、ぼくだけというわけに参りません」
「存じております。気どり屋の通人さんに、礼儀知らずの剣術使いでしょう」
「ほかに古田さんという巡査がおります」
「じゃア、四頭ね」
と言ったと思うと、馬にのって駈け去る。やがて馬丁と四頭の馬をひきしたがえて、戻ってきて、庭木へ一頭ずつつないでしまった。”[P.93]

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2012年03月29日

Posted by ブクログ

◎フジテレビ系ノイタミナでアニメ化になった、『UN-GO』の原作本。

◎この作者の名前は知っていたが、アニメ化になったと聞いて、ようやく安吾作品に手を出してみたのがきっかけ。時代は明治ということもあって、独特の言葉の言い回し、時代背景が特徴。

◎配線探偵、新十郎の推理とその周りで起きてゆく事件展開に期待。

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2012年03月06日

Posted by ブクログ

虎を通して勝海舟の推理を聞く場面の方が、実は新十郎の謎解きのシーンよりも多い気がするが、それが面白かったりする。
新十郎が語る真実というものは、それがそのまま「その事件の法的な解決」ではない。そんなところも好みである。

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2012年02月25日

Posted by ブクログ

今流行の。


テンションが漫画みたいなのと、
坂口先生は勝さん嫌いなの?とつっこみたくなるくらいの
馬鹿にしっぷりがまた面白くて。まさに娯楽小説。

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2011年12月13日

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通勤帰りに読む本がなくなり本屋で急遽購入致しました。坂口安吾は面白いですね。

古さを感じさせない語り口と皮肉の利いた文章。世の不条理と人間関係の複雑さ。
皮肉はきいているんだけれどもそれだけでは終わらない。でも美談や人情話に終わらない。
奥が深いなあ〜と思うし引出がたくさんある人だな、とも思いました。
面白かったです。是非続きがあるのならば読んでみたいなと思いました。

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2009年10月07日

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