【感想・ネタバレ】結婚は人生の墓場か?のレビュー

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Posted by ブクログ 2020年11月18日

この小説は僕にとって危険すぎる
悪い意味で個人的にインパクトを受けたということで、評価5

出版社に務めていて年収は1000万を超えるにもかかわらず、不自由な結婚生活を強いられている小早川という男の話

お嬢様として育てられた妻は、日本語が話せるけど独自の論理思考を持つため一般的とは異なったコミュニ...続きを読むケーション能力が必要
そしてそのリクエスト内容も優先順位が決まっていると思われるが、夫の小早川は釈然としないものを感じる
度重なる引っ越しによる住宅家のローンと過大な教育費、そして意味不明な妻のリクエストの解読
散歩に行こうとするものなら、そんな事よりも家の中のあれをして欲しいこれをして欲しいと自由な時間は一切ない


やべぇ、自分の夫婦生活を追体験したようで読んでいて手が震えた
ちゃんとした医者に行ったらPTSDって言われるレベルじゃなかろうか?
そのくらい私にとっては恐ろしい話だった

この小説をフィクションと思わず、世の中には頭のおかしい女がいるという事を世間は知っておいたほうがいいと思う

小説独自の気持ち悪いところは、犬に関するエピソード
登場人物の一人と同じく吐き気をおぼえた
雪穂はペットを飼う資格のない人だよな
そして、一見円満に見える親子関係もそれを踏まえるととても恐ろしい風景に見えてくる


個人的にはホラー小説だよこれは

京極夏彦の「厭な小説」の一遍「厭な彼女」に通じる怖さ
会話が成り立っているようでまったくのコミュニケーションができていない

人間と同じ姿形をした違うナニカみたいだな

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Posted by ブクログ 2015年05月16日

2007年3月に「ああ正妻」として出版された作品の文庫化。文庫化に際し、全面改稿されました。
文庫の後書きに著者が記した意図が、本書を理解する上で大きく役立つと思いますので、是非お読みすることをお勧めします。


僕が文庫化で大きく変わったと感じたのは、ラストで雪穂の側に立って夫との関係を考察してい...続きを読むる点です。
物語の皿回し的役目を担う、川松教授の質問に答える形で、小早川くんが「妻が求めるものは何なのか」を述べます。
内弁慶なモンスターとして家庭に君臨する雪穂は変わらないのですが、それでは、雪穂自身はこの現状をどう考えているのか。
川松教授の考察は、幸福論(又は不幸論)として秀逸だと感じる一方、では、僕はどう考えるのか。と、一緒になって考えるきっかけになりました。

そして、小早川の回答には、僕も愕然としました。

「ああ正妻」では、単に「小早川くんの結婚は悲惨だな。」と言う感想がメインでしたが、
本書では、多かれ少なかれ、自分が雪穂的な側面を持っていることを前提に、
では、自分が雪穂のようにならないためにはどのような注意をすればよいのだろう。
と、読者も考える事が出来るように工夫されていると感じました。

僕は(本書に異を唱えるわけではありませんが)雪穂が、小早川の言うことを、遮ったり、否定したり、間違っていると指摘することなく、是認しながら「聞き上手」になることで、この夫婦は改善すると思いました。
つまり、僕は川松教授の「妻に何を求めますか」の答えには、「話を聞く人になってほしい。」と答えるのが正解だと思いました。
また、僕が雪穂的夫にならないためには、妻の言葉を是認しながら聞くことが大切だと思いました。
前提として、
男性が「多かれ少なかれ、我が妻も雪穂的な側面を持っている。」と思うのと同様に、
女性も「夫だって、雪穂的な理不尽さを持っているよな。」と感じるだろう、
と、考えました。

物語の家庭は、度を超しているため、「雪穂は異常な人」と他人事として、自分を顧みることを回避できる工夫もされているのですが。

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Posted by ブクログ 2023年01月22日

「私カトリックだから〇〇。」使えそう笑
 恐ろしい妻だったなあ。学のない神経質な人の行く末。
 公立と私立どっちにも通うメリットの1つは、裕福な家庭とそうじゃない家庭のレンジを知れることなのかもな。
 タバコを辞めさせようとするのは、相手の健康を願う愛の現れなのかもな。
 結婚は人生の墓場かというタ...続きを読むイトルに対して、小説では、往年愛し合う老夫婦や逆行する夫婦、今のところ幸せそうな夫婦が出てくる。この違いは何によるのだろうか。


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Posted by ブクログ 2015年12月20日

 結婚が人生の墓場となるかどうかは本当にその二人次第なのだという当たり前のことをこれでもかと強く感じた一冊。これっぽっちも理解できない雪穂にイライラが募ったけど、世間も知らず満足することも知らず自分が愛されるべきであると信じて疑わない彼女に最終的に憐れみと諦めがわいてくる。作中には結婚や女性の仕事、...続きを読む妊娠、子育てなどに関して異なる考えを持つ人が色々と出てきたけど、それらを踏まえて自分はどう思うか、改めて考えさせられた。将来するかもしれない結婚が墓場とならないよう、この本を反面教師としたい。

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Posted by ブクログ 2014年06月29日

正に私が今思っている題名だったので手にした。
若い時に決めた結婚は大人になってから、相手が違ったと気づくことは普通だと思う。
反対にものすごく相性の良い人と結婚したと何年経っても思うならそのまま添い遂げればいい。
問題は子供を育てる上で離婚を決断できない場合だ。
主に離婚すると生活が成り立たない。
...続きを読む子供が巣立ったら必ず離婚する。
好きなところなど1つもない。
嫌いなところはたくさんある。

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Posted by ブクログ 2014年06月16日

たのしく、ときどきおそろしく読んだ。

女子校出身のお嬢様系専業主婦希望の人をティピカルに表現したブラックコメディかな。

諸処に挟まれている時事ネタのくすぐりには賞味期限がありそうで、ちょっと残念だけれど、いまおもしろい。

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Posted by ブクログ 2021年11月01日

価値観が極端に違う夫婦の日常。妻の望みを叶えるために日々仕事に奔走する夫は、妻に愛情を感じたことがないことに気づいてしまい愕然とする…悲しい。最初から最後まで負のオーラ全開だった。

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Posted by ブクログ 2014年09月09日

超お嬢様育ちの女性と結婚した男性の
悲惨な結婚生活。

お嬢様だけど、ホントのセレブではないので、
見栄張り欲がひどくて
でも、大げさでなく、こういう女性ってけっこういそうで
こわい世界だなーと思う。

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Posted by ブクログ 2012年11月29日

エッセイだと思い読み始めたら、物語だった。
読みながら、放棄してしまおうかと思うほど、イライラさせられた。
んなアホなっていう家庭なのだけど、おそらくこれは丹念な取材に基づいた、ノンフィクションに近いフィクションなのだろう。
いい加減イライラMAXになってきた後半、実地調査や世間一般論が盛り込まれて...続きを読むいて、それがまたタメになるようなそんなわけねーって思ったり。
かなりイライラさせられたけど、おもしろかった。
この著者のほかの作品も読みたい。

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Posted by ブクログ 2012年06月15日

恐ろしい奥さんがいるもんだ。全く悪びれず、天然でやってしまうところが一番恐ろしい。でもいるんだよね、こんな女の人。ウブな男性陣は気をつけた方がよい。

この人の作品は「いるよなぁ、こんなカンジの人」「心の中ではこんなこと思ってんだろうなぁ」というぼんやり感じるもの、けどあんまり直視したくないもの、を...続きを読むズバズバと分析してしまうところが面白い。

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Posted by ブクログ 2012年03月20日

小早川正人。大手出版社に勤務し、年収は1000万円以上。二人の娘は有名お嬢様学校に通い、可憐な妻は素敵な我が家でレースを編む。一見幸せな結婚生活だが、実態は多額のローンに追われ、仕事に追われ、妻のリクエストに追われ、散歩すらままならず―。みんなに祝福されてゴールインしたはずなのに、どこで間違ってしま...続きを読むったのだろう?シニカルで斬新な結婚論が炸裂する、強烈な夫婦小説。内容(「BOOK」データベースより)

小早川夫妻にはイライラしっぱなしだったけど、こういうケースもあると思うとぞっとした。この夫妻の場合完全に墓場。
「結婚は人生の墓場か?」というよりかは、結婚を人生の墓場にしないためには?という意味合いに近い。
小さいころにいろんな人に出会うことだったり、もっと本音でぶつかることだったり、たくさん原因がある気がする。いっそ離婚したほうがよかったとも思うし、最初から間違いだったともいえるけど、ラストは少し希望があって、いい終わり方だった。

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Posted by ブクログ 2011年09月09日

小早川妻の要求の多さ・高さにイライラしっぱなし。
それでも、ここまでひどくないにせよ、似たりよったりなことは珍しくないだろうな、と思ってしまった。自分も含めてだが。

どっちかというと、川松教授夫妻の関係の方が、ありえな~い!と思えてしまう自分がいる。

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