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Posted by ブクログ
家族がゾンビになってしまったら…。そういう話。
同名タイトルとして実写化が決まった後、新たに作者の映画化についてのあとがきを追加した新装版。
ゾンビになる菌が発生した日本。ゾンビへの感染が増える。
ゾンビ菌に感染すると徐々に症状が現れ、最後は完全なゾンビになる。 症状によって警戒レベルが設定されていて、レベルが上がればよりゾンビに近づく。段々と運動能力も弱っていき、時折、ゾンビ化するなどの症状が出てくる。
ゾンビになると見境なく人を襲うようになる。いわゆる「ゾンビ」の行動を取る。
そんな世界観の中、物語はある家庭においての話にスポットが当てられている。父、母、兄、妹の四人家族。兄が感染者。一家の行く末は如何に…。
ゾンビもの。という事で一番始めに読者が限りなく減る。
次に、お世辞にも魅せる絵ではない。独特の雰囲気があって好みもあろうが、一般受けはまずしない。
そして、下ネタとくだらない笑いが多い。そこでさらに読者を分ける。
但し!取り扱っているテーマが実は重い。
ゾンビになってしまうかもしれない息子を想う家族。世間の目。ゾンビに対する恐怖。
未知の病気にかかってしまったのと似たようなテーマであるとも思う。 上に挙げた特徴からそんな感じはほとんど感じる事ができないのは良し悪し。
良い意味では重いテーマではあるが軽く読める。
悪い意味ではせっかくのテーマがうやむや。
全て踏まえてこれでいいのかもしれない。
内容は中途半端で終わってしまっているので詳細な設定を決めたものを読みたかった。
見所は最終話の父。この一冊の全てはこの為にあった。と勝手に解釈してみる。
加わえて、作者はゾンビ映画が好きだとあとがきでも記しており、そういった考え方や捉え方も真摯に綴っているので、必見!実に中身のあるあとがき。