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Posted by ブクログ
舞台役者志望の湯田直海は、なんとか親の手を借りずに自活しようと大学とバイトと役者としての仕事とでいっぱいいっぱいの生活をしていた。
そんな中、いつまでも格安アパートを立退かずにいたところ、地上げ屋が押し入ってきて、暴行を受け、ゴミ捨て場に倒れこむことになった。
そんな直海を救ってくれたのが、居酒屋「韋駄天」の店長・宮本元。
何も聞かずに、何くれとなく世話を焼いてくれる宮本に徐々に惹かれていく直海だったが……
という話でした。
素直に慣れなくて一生懸命つっぱっている青年と、人生に傷つき、一度全てを捨てざるをえなかった年上の男の話。
男の優しさに青年は惹かれていくけれど、年上の男にはそうなるまでの重たい過去があって、今がある、と。
それは超えられない壁だけど、それでも好きだと言い続ける直海の一途さと、執念深さが素敵な作品です。
一途に思うことはとても大切だと思います。
一生懸命な気持ちと、大人のずるさとがうまく絡み合った作品になっていると思います。