【感想・ネタバレ】伊豆の踊子のレビュー

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実に清々しい。森の囀り、清流のせせらぎ、旅人の足音。 すべての情景が穏やかだった。幼気な踊子との有限な時間...そこに潜む日本の風景美と文化、奥ゆかしい恋慕を丁寧な筆致で描いていた。その後の物語を想像してみる...そこに川端文学の美しさがあるのではないか...

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2020年11月07日

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女性の所作の美しさと、植物的儚さがある。

『青い海黒い海』は名作。『伊豆の踊子』よりも好き。むしろ個人的には川端文学の魅力は慕情だとか旅情、抒情ではなく、人間の健康的なエロスや艶めかしさをさらりと述べた文章であると思うのであるから、『父母』の慶子さんの描写とか、とても良いのである。

なに言ってるんだと思われるだろうナ。

ファッション的に、まだ肌を隠していた時代の小説というのは、膜一枚分の奥ゆかしいエロスがあると、わたしは思うワケです。

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2012年12月24日

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「伊豆の踊子」川端康成
抒情文学。淡い白。

角川文庫の短編集です。
伊豆の踊子/青い海黒い海/驢馬に乗る妻/禽獣/慰霊歌/二十歳/むすめごころ/父母
解説と年譜の付録つき。

すうっと染み入るように読めた作と、さらっと素通りして目を流れてしまった作と、ぱっと見読みづらかったけどじっくり読めた作がありました。
男が、女を語るのが多いですが、「むすめごころ」の機微とか、「禽獣」で読める昔の日本人の冷淡さ残酷さ。知りませんでした。
表題作以外では、「慰霊歌」が印象に残りました。

読んでみるもんだねえ、大人になってから読むんで十分いいと思った。心が濯がれた感じです。(5)

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以下メモ

思ったのは、文学の良さ、平易な散文に見えるけれどしみじみ読み耽ってしまうような文学の完成度の高さってのは、幾ばくかなりともの「書き手」になったことがあってこそ、分かるものなのかも。
さらっと読んで、あ、これくらいなら自分にも書けそうって思うんだけど、書けないでしょう。
なぜ書けないか、結局どの辺りが名作たる所以か、ということが分かるかどうかは、読書体験よりも執筆体験の方が大きく関わると感じました。
そう考えると、やっぱり編集者ってすごい。編集者から作家になる人が多いのも頷ける。

関係するかもしれないけど、よくあることとか、一般的なこと、皆が共感することなどを表現するのは、すごい。
ザ・何とかよりア・何とか。自然主義ってそういうことなのかな。ちょっと違うか。
僕は、「よつばと!」が好きですよー。

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2012年07月04日

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昔の人の思想とかがわかる一冊。
「物乞い旅芸人入るべからず」とかの文に昔ってこうだったんだ・・・と思うことが度々。

そして何り主人公が邪な考えを持っていても読者にサラリと読ませてしまう文の造りも流石としか言いようがない。

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2012年01月28日

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いやらしい話なのに、透明感が保たれているってすごいですね。
世間的な川端康成のイメージってどんなんなんでしょう、私は雪国を読むまでは小難しい話を書くんだろうなぁなんて思っていましたけど、どっこいソフトにエロ本ですよね。
谷崎潤一郎みたいな装丁にしたら良いのに…。

11.09.05

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2011年09月07日

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ネタバレ

人と距離をとりがちだった主人公が踊子の無邪気な親切に触れ、次第に人に心を開いていく。
終盤の「私はどんなに親切にされても、それを大変自然に受け入れられるような美しい空虚な気持ちだった。」がお気に入りの文章。

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2023年11月07日

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ネタバレ

『伊豆の踊子』
 旅先で出会った踊り子に心惹かれ、ふれあいの中で心が洗われていくお話。主人公が伊豆を訪れた理由について、「二十歳の私は自分の性質が孤児根性で歪んでいると厳しい反省を重ね、その息苦しい憂鬱に堪え切れないで伊豆の旅に出て来ているのだった。」と述べている。川端自身の出生が作品に大いに影響していることは、言うまでもないだろう。
 有名な作品だけど、こんなに短かったとは。サックリ読めた。

『青い海黒い海』
 なんと奔放な作品か。全てが漠然としたイメージで成り立っている。それぞれが何の比喩なのかまったく理解できないけれど、作者の死生観、そして触れたことのない母を求めているんだろうなあと。

『驢馬に乗る妻』
 元恋人の妹と結婚した男。その結婚生活は、元恋人の犠牲の上に成り立っているのだろうか。この男情緒大丈夫か?と思ってしまう。最後の妻を驢馬に乗せるシーンが、何を表現しているのかわからない。川端の作品は肝心なところを書ききらない。

『禽獣』
「夫婦となり、親子兄弟となれば、つまらん相手でも、そうたやすく絆は断ち難く、あきらめて共に暮らさねばならない。おまけに人それぞれの我というやつを持っている。
 それよりも、動物の生命や生態をおもちゃにして、一つの理想の鋳型を目標と定め、人工的に、畸形的に育てている方が、悲しい純潔であり、神のような爽かさがあると思うのだ。良種へ良種へと狂奔する、動物虐待的な愛護者たちを、彼のこの天地の、また人間の悲劇的な象徴として、霊障を浴びせながら許している。」
 悲しいなあ。

『慰霊歌』
 鈴子を霊媒に、呼び寄せた花子の美しい霊。これも母体への渇望が現れた作品なのかな。うーん、解釈が難しい。

『二十歳』
 これは唯一わかりやすい作品だった。継母の意地悪、実母の死に接し、坂道を転がるように堕ちてゆく人生。
「彼のなかの女性的なものが、彼を女になれなれしく、女をさげすませつつ、しかも、この世に女がいる限り、自分はいつか立派な人間になれるというような、安らかな夢を、どこかに持たせているのだった。」
 ねじれてるなあ。しかしあんな最後ったらないよ。

『むすめごころ』
 咲子健気かよ涙。大好きな人同士が結婚したら嬉しい、けどどこかで嫉妬を感じてしまう。心の機微がなんともすばらしく描かれている。

『父母』
 旧友に宛てた手紙。内容は、「お前が生き別れた娘と軽井沢でテニスに興じているが、特別な関係になってしまったわ!」これは実父にとっては堪らない話だが、真偽のほどは・・・?

 全体的に解釈が難しいけれど、各作品に残る疑問が、作品に深みを与えていることは間違いない。しかし男性作家とは思えないほど少女の心をわかっていらっしゃる。

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2018年02月02日

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『雪国』の時にも薄々感じていたが、先生、はたから見ると大分危うい視点なのでは…?
失礼は重々承知の上での感想だが…
川端先生は、どこか、自覚なく邪心…というか有り体に言ってエロを書くという勝手な印象がある。
(ちなみに、谷崎先生はこれ以上ないほど自覚して書いている印象。それも、書いているうちにどんどんテンションが上がってきている感じがするのだ…)
指摘されたら、「…?」と首をかしげる姿さえ目に浮かびそうで…
勝手に純愛悲恋ものだと勘違いしていた私も悪いのだけれど…

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2017年08月24日

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きちんと読んだ思い出がなかったので読んでみた。

『伊豆の踊子』は、旅芸人の14歳の踊り子がとても可愛い。
可愛くて純粋なだけに、「旅芸人」というものの行く末が思われて悲しい。
高校生の主人公の踊り子への気持ちも初々しくて、切ない。


他7編。
『驢馬に乗る妻』の主人公の気持ちがわからなかった。
妻とその姉が可哀想。結局自分しか愛せないんでは無かろうか。

『むすめごころ』がとても切ない。
友達と大好きな友達をくっつけようとするいじましさ。
幸福ってなんだろう。

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2013年12月05日

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表題作にもなっている『禽獣』は、とにかく素晴らしい。自身が対象物の生殺与奪を握っていると思うと途端に興醒めしてしまう気持ちもわかる。野生だからこそ美しく魅力的なんだよなあ。

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2011年11月30日

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久しぶりに伊豆の踊子が読みたくなって買った一冊。


伊豆の踊子は清廉なイメージがすごく大きくて好きだな、と改めて実感した。

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2011年09月21日

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ネタバレ

『伊豆の踊子』

『青い海黒い海』

『驢馬に乗る妻』

『禽獣』

『慰霊歌』

『二十歳』

『むすめごころ』

『父母』

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2011年09月03日

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難しいかな?と思ったけれど、案外楽しめた。文章がとても日本的で美しく、読んでいてしみじみしてしまう。人の感情も繊細に描かれていて、文豪もこんな小さなことに心動かされたのだなぁと、少し嬉しい気持ちになったりする。
収録作品の中には、読んだ後に「どういうことだったのかな?」と気になるものもいくつかあった。ちょっとひっかかったところで終わらせるあたりが、なんというか巨匠の業なんでしょうか。

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2011年08月20日

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伊豆の踊子、青い海黒い海、驢馬にのる妻、禽獣、慰霊歌、二十歳、むすめごころ、父母を収録。旦那に「伊豆の踊子」の感想を聞くと、話淡い恋いの話でしょ。と。私はそれだけではないような気がする。踊り子達一行と、数日間旅をして過ごし、主人公の心が浄化され、優しい気持ちになっていったような、心地よささえ感じる。それは最後の作者が船に乗る時、可哀想な婆さんを上の上野まで連れて行くよう頼まれた時、快く引き受けたり、少年の親切を自然に受け入れられるような、美しい空虚な気持ちになった。という所から。他「二十歳」もおもしろかった。「むすめごころ」は、作者が中学時代の寄宿舎で同室だった初恋の少年への気持ちを、思い起こして書いたのだろうかと読みながら思ってしまった。他数作品は生と死について、彼の独特の空想、非現実世界が広がっている作品だった。 ノーベル文学賞受賞者というので、いいんだろうなぁ。いいんだろうなぁ〜。と少々読む前から、暗示にかかっていた所もあるかも。で、★★★★

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2009年10月04日

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川端文学は本当にわかりにくく、内容についていけないことが多い。名著という読破ノルマ感から、やっと読んだが何も心に刺さらず残らず。

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2024年03月31日

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ちょっとまだ僕には早かったかもしれない。。というのが率直な感想でした。
タイトル名でもある「伊豆の踊り子」は確かに面白かったのですが、ふーんなるほど。。としか思えなかったのがまだ浅くしか読めていないのかな?と考えたり
そのほかも十分に読めるんですが、途中から目が滑っていく感じ。。
もう少し他の本も読んでみてから、あるいはもう少し歳を取ってから読んでみるとまた他の感想が思い浮かぶのかもしれないので、またトライします。

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2023年05月19日

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ネタバレ

割と初期の作品集。
というのもこの角川文庫、1951年の刊行なのだ(が、年譜は死まで更新されている……)。
川端自身による「『伊豆の踊子』について」が嬉しい。
今回は「驢馬に乗る妻」「二十歳」「むすめごころ」「父母」を読んだ。

■「伊豆の踊子」
既読。

■「青い海黒い海」
既読。

■「驢馬に乗る妻」1925以前
彼。
妻の綾子。
その姉の豊子。
綾子は知らないが、実は彼は先に豊子と通じ、豊子の自己犠牲で妹に譲った、という過去がある。
やはり女をふたり並べて、どちらからも愛されている(年上から年下へ移行)というドリーム小説。

■「禽獣」
既読。

■「慰霊歌」1932
既読。とはいえ記憶が薄いので、今後ちくま文庫「文豪怪談傑作選 川端康成集 片腕」で読み直す予定で今回は保留。

■「二十歳」1933
祖父。父の兵禄。が結婚したのは、母お霜。夫婦の長男の銀作。が主人公。
母の父は雲の五六。父の後妻の梅子。その妹の竹子。
銀作は浅草の掏摸稼業へ。
登場人物全員が不良。
……文体も内容も川端っぽくない(織田作之助っぽい?)ので代作かしらんと邪推してしまうが、戦後復刊期にわざわざ総題にしているくらいだしな、と思い直す。

■「むすめごころ」1936★
(私の遠縁の娘、静子が時田武と結婚した。この手紙は静子の友人である咲子が書いたもので、預かった。という前書き。)
私は武さんと、結婚するかもしれない関係だったけれど、静子さんが好きだから、ふたりを引き合わせた。
武さんから言い寄られても、断った。
あなたたちが結婚して、幸せよ。
……うまく整理できないが、いい読後感。素晴らしき百合。
でも不吉で(だから語り手が、この手紙は静子のもとにないほうがいいと判断した)、50年後にはこじれにこじれて、例えば吉田知子や大濱普美子の怪奇小説の題材になりそうな。

■「父母」1936★
・手紙の遣り取り。
・軽井沢のテニス。スカート。ラケット。コートは野外舞踏場。お嬢さん。
・西洋人の避暑地。
・あなたの慶子さん18歳。あなたの棄てた子供。
・ゆき子さん。
・僕は文学者。
・慶子さんはいまはいく子さんと呼ばれている。
・青春が呼び戻される。
・小説家の僕の虚構。
……誰が誰に対してどんな手紙を書いているのか、把握しきれず。
でも堀辰雄っぽい雰囲気や、後半に現れるメタ視点とか、好きになれそうだな。

◆解説 進藤純孝

◆作品解説 古谷綱武

◆『伊豆の踊子』について 川端康成★

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2023年03月27日

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禽獣、二十歳のぶった切り感がすごい。二十歳に至っては「このクズもういい」と著者が主人公を捨てたのではと勘ぐってしまうほど。

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2014年08月27日

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前々から読みたいと思っていたのだが、大学受験で問われそうだから読んでみた。一回読み終わったら、もう一度読み返すと違った視点が見えてくる。差別問題や主人公の踊り子への思いだったり、短いながら納得させてしまう川端康成は上手い。美しい文章で自然と情景が浮かび上がってくる。澄み切った空気の良い匂いなんだろうなあ。

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2013年10月14日

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川端康成の短編集。
収録作品→伊豆の踊子/青い海黒い海/驢馬に乗る妻/禽獣/慰霊歌/二十歳/むすめごころ/父母/
夏休みと言えば、伊豆の踊子で読書感想文を書いた記憶がある。装丁が可愛くて購入。十何年ぶりの川端康成。

女性が美しい。
純粋な可愛さに、妖艶な美しさがある。

一番好きなのは「むすめごころ」。吸い込まれるように読んだ。所作が美しい女性は女から見ても惚れてしまう。恋心にも似た愛情を持つ気持ちは分かるなぁ。
「驢馬に乗る妻」もそうだけど、男を紹介しておいて忘れられないでいるパターン。恋愛って好き同士が結ばれるとは限らない。失ってから気づく愛もある。

一行感想。
普段、文学読まない人の感想なので、閲覧注意。
☆伊豆の踊子
ロリコンストーカー。だがしかし踊子は可愛い。淡い恋。
☆青い海黒い海
引きずってる。よくわかんないとこもあるけど、世界観が好き。
☆驢馬に乗る妻
とんでもないツンデレ男。なんでモテるの。
☆禽獣
動物の生と死が生々しい。寂しいと死んでしまうの。
☆慰霊歌
ダメだと言われると知りたくなる。鶴の恩返しや禁断のりんごのように。
☆二十歳
愛情に触れて生きることって大切だと思う。
☆むすめごころ
強がってる。素直になりたい。でもそんな自分を受け入れる。
☆父母
軽井沢でテニスって爽やか要素なのに、なんで爽やかじゃないんだ。

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2013年07月20日

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「伊豆の踊り子」が読みたくて購入。川端作品を読んだのは初めてで、私にはあまり理解できなかった話もいくつか…。「伊豆の踊り子」は読みやすく、自分もこんな人たちと出会ってみたいと思った。

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2012年11月28日

Posted by ブクログ

日本的でありながら、古臭くなく、カバーをかけずにそのまま持ち運びたい装丁に魅かれ購入。
純文学?音痴の私でも題名を知っているくらい有名な「伊豆の踊子」が、たった34ページに収まる超短編というのに驚いたけれど、それ以外の作品も電車の移動中に読めてしまう程の短さしかない。
だからか、くどくど背景などを説明せず、いきなり核心から始まることが多いように思う。
そうして話が進んでいく中で、登場人物の台詞や心情、ふとした描写に「こういうことなのかな?」と思わせる要素が散りばめられていて、かなり読み手の想像力は必要となるものの、その表現の仕方はあまり今の小説には見ないものだな、と。
ただ、終わり方があまりに唐突だったり、「当時はこれでよかったの?」とちょっと首を傾げたくなるような作品も。。
正直、次の展開が気になって気になって、寝食忘れて頁をめくる。そんな内容ではなかったけれど、独特の言葉遣いや表現の仕方、言い回し、人物の心理描写などには「へえ」と思わされることもしばしば。
同じ年代の他の作家さんの作品を読んで、比較したら面白いかも。

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2012年08月20日

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ストーリーは面白くない。書かれた時代であれば、それなりのインパクトがあったのかもしれない。その時代の風俗がわかる点はよい。表現は豊かに感じた。

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2012年03月11日

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響き合うように美しく物思いに耽る文章。

20歳の男性が語る1人の踊り子との出会いと別れを清々しく描いた作品。
少年とも青年とも言いがたい、危うい年齢時期に繊細な心境を併せ持つ主人公が経験したもの。

旅先の途中で出会った純真無垢な踊り子に心を傾け変わる主人公の心とその動きを清らかに描いている。

この旅を得た主人公は、心の成長と大人になる心構え的なものを知った感じを受けた。
踊り子との色香がほのかに立ち込める美しく清廉な別れ、
踊り子自身もまたその短く儚い美しさを経験して、この世の無常と向き合い大人へと成長する。

どう足掻いても手に入れられないものがある。
また、手に入れてはならないものがある。
それを知る1つの経験を旅先で感じた主人公の憂いさが、踊り子の慎ましい描写とともに美しい文章で描かれている。
そして繊細で真摯な小説。

他、「禽獣」などが収録されていたが、どれも憂いさを放つ美しい文章で好き。

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2012年01月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

昔の人はなんてピュアなんでしょ。
いいね、こういう、見てるこっちが
恥ずかしくなってきちゃうような恋。

でも、実は表題作の「伊豆の踊子」よりも、
収録作品の一つである「二十歳」の方が好きだ。
いや本当は悲しくなっちゃうから好きじゃない。
けれどなぜかそういうお話の方が、ずっと心に
残る。

求めても中々手に入らないものがあって
与えられることはないと知るとますます欲しくなって
やけになって何か他のもので満たそうとするのだけど
心は渇いていくばかり。かさ、かさ、かさ、

手を伸ばせば掴めるしあわせが、そこらじゅうに
転がっているのに
見落としていることにも気付かない。
そして気付いた時にはもう、手遅れなことの方が多い。

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2011年09月11日

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20歳になる旧制高校生の私は、孤独な心を抱いて、1人、伊豆の旅へと出かける。そこで、旅芸人の一行に出会い、14歳の薫という踊子の少女に心惹かれた。卵形の凛々しい顔立ち、しかしどこか幼さの残る薫。その若々しく清らかな様子に、私の心はいつしか温かく解きほぐされていく・・・・・・。青春の感傷と慕情が溶け合い、美しい抒情が漂う、川端康成20代の代表作「伊豆の踊子」他、7編を収録。

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2011年07月17日

Posted by ブクログ

あまり理解できないというか、わからないというか。
川端さんの作品を手にとったことがなかったのでこの度初めて読んでみましたが…。うーん、難しい。

個人的に読みやすかったのは「驢馬に乗る妻」と「むすめごころ」です。

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2011年07月11日

Posted by ブクログ

有名すぎる作品ですがこれも実話。話としてはイメージが先行しすぎた感もありますが…(なのでちゃんと読んでる人は少ないのでは)色々見てくとわりと、旅の一片だったんだろうという印象。

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2009年10月04日

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