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Posted by ブクログ
「家族」とは、「自分のいのちの受けとめ手が一緒にいること」。自分は子どもの親として、子どもにとっての家族という立場からこの本を手に取りました。でも、著者のご両親のお話などに関する老いてからの「家族」とは何か、その「家族」が老いた者の最期にどう関っていくか、という内容のほうが印象に残りました。自分の両親、そして自分の「いのちの受けとめ手」は果たして自分の今の家族になるのかどうか?
Posted by ブクログ
自分と他者のなかでつくる特殊世界、対幻想。
よるべなさ。いのちの受けとめ手。
自己本位主義的志向、そしてアノミー化。
誰かに「いる」と受け止められてはじめて自分は「ある」ことができる。
Posted by ブクログ
私的な内容であり、それ故にリアルであった。
後半の老いた両親との関係についての辺りがリアルであり、大いに考えさせられるものがあった。
吉本隆明の「対幻想」という概念を用いて、家族のあり方を論じていて、本来は性を介した男女間の関係性をもって対幻想と呼んでいるものを、親子の関係性にまで拡張して用いている。
夫婦や親子の間にある「対幻想」という名の結びつきがほころんでいった時、家族という結びつきが崩壊していくわけで、それを繋いでいくというのはどういうことなのか考えさせられる。
前半、哲学的文章でややとっつきにくいかなと思ったが、後半はのめって読んだ。よかった。