【感想・ネタバレ】毒 青酸カリからギンナンまでのレビュー

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Posted by ブクログ

様々な毒について詳しく書いてあるだけでなく、毒が絡んだ事件などについても触れてあり非常に興味深く読ませて頂いた。

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2020年08月07日

Posted by ブクログ

副タイトルにあるように、青酸カリからギンナンまで、特別な毒から身近な毒までを事例を踏まえて解説。
とってもわかりやすい一冊。

特に食べ物の関する箇所は大変勉強になりました。
山菜など灰汁が強いものは、好物だからといって大量に食べるのは危険なのですね。
常用すると、がん発生率100%のものもあり、驚きました。

あと、花も奇麗だからといって花瓶に活けると思わぬ事故に繋がると知りました。
水道に手の届かない子供が花瓶の水を飲んで死亡した例もあるそうで、まさかそんなことが!と驚く知らなかった知識も多かったです。

これは一家に一冊あってしかるべき本だと思いました。

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2013年01月01日

Posted by ブクログ

少しの理系の知識があれば、とても楽しく読める本。
良く使えば薬、悪く使えば毒でくくられており、
読んでて納得がいった。
悪用厳禁

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2012年08月29日

Posted by ブクログ

毒の解説書。フグやキノコのような食べ物の中の毒から麻薬と覚醒剤のような依存性ドラッグまで様々な毒を幅広く紹介する。

大麻は立派な毒である。大麻のタールは発がん性物質は煙草の3倍から4倍もある。この点でも大麻のような依存性ドラッグを煙草と同レベルに扱って相対化することは正しくない。しかも、この大麻の毒は遅効性である。すぐに効果が出ないために大麻は有害ではないという勘違いが出やすくなる。大麻の煙から発がん性物質を吸うことになる。大麻を吸引する本人だけではなく、周囲の人も発がん性物質を吸いかねない。やはり大麻は有害である。

人の味覚は五種類ある。甘味・塩辛味・苦味・酸味・旨味である。これらは五味と呼ばれる。辛さは味覚ではなく痛覚である(123頁)。辛い味で喜ぶことは痛くて喜ぶようなものである。辛さを売りにするメニューがあるが、味で勝負していないことになる。素材を味わいたい向きには辛さは余計である。辛いメニューと辛くないメニューでは辛くないメニューを選択したい。

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2022年01月26日

Posted by ブクログ

「毒」という言葉だけで、なんとなく分かった気になっている毒の定義や薬との境界が解りやすかったです。
麻薬や毒を使用した犯罪の話が面白かったです。

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2014年12月14日

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ネタバレ

体に悪いのに、人が魅了されて止まないモノ「毒」。人の歴史も毒とともに…。「毒とともに生きる」我々の人生のための毒の教養。


 現代人だって、タバコ、薬、食べ物、毒と紙一重の物とつきあっている。毒から目をそらさず、正面から向き合うために読むべき一冊だと思った。

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p33 LD50
 毒の強さを表す有名な単位。半致死量(Lethal Dose)の意味でこれを与えられた動物の半数が死ぬと想定された量。これが小さいほど毒素が強い。

p48 毒の種類
 Poison=全ての毒に対する意味、Toxin=生物由来の毒素の意味、ポイズンより一段階狭義、Venom=動物由来の毒素のうち、蛇やサソリなどの刺咬毒の意味。一番狭義

p56 トリカブトは生薬になる
 トリカブトの根は毒矢の毒薬になるが、加熱処理すれば「附子」と呼ばれる漢方の生薬になる。

p61 アルカロイド
 アルカリ性を司る化合物。毒素はこのアルカロイドに分類されるものが多い。

p65 マリリンモンローは最期もセクシー
 マリリンモンローは直腸に睡眠薬を浣腸して自殺したといわれている。マニアック・セクシー

p65 青酸カリはガスがヤバい
 青酸カリの毒薬を飲んで、胃酸で発生した青酸ガスを吸い込んで死に至るらしい。

p79 藤原薬子も毒で死んだ
 早良親王の祟りを恐れて嵯峨天皇に譲位し上皇になった平城上皇が、寵愛した愛妾:藤原薬子に煽られ天皇復帰を図って嵯峨天皇と対立した「薬子の変」で有名なあの薬子。嵯峨天皇に追い詰められ、平城上皇は出家し、薬子は毒を仰いで死んだ。ちなむに薬子は毒見役の役職名らしい。薬子が毒で死ぬとはなんか皮肉。

p87 華岡青洲の麻酔薬
 一時期NHKのドラマで有名になった華岡青洲。『華岡青洲の妻』に詳しい。必読

p90 シーボルト事件
 シーボルトが帰国する際に土生玄硯が送った葵の紋服や高橋景保の送った『大日本沿海輿地全図』(伊能忠敬)が不正輸出されるところだったと検閲で見つかり、土生や高橋は処罰され、シーボルトも国外追放になった。
 この一連の事件は、シーボルトが土生にベラドンナという毒草(人の瞳孔を開く薬の原料となる薬草)を分けたお礼に葵の紋服をもらい、それが見つかったということ。ここにも毒(薬)が関わっている。

p96 賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ
 化学兵器、原爆、人の科学は危険とともに進化してきた。この毒の知識も歴史に学ぶか、経験に学ぶか、

p98 覚せい剤「ヒロポン」
 かつてヒロポンという名前で合法覚せい剤として日本でも売っていた。しかし、1951年に覚せい剤取締法で禁止された。現代ではSとかSpeed何て名前を変えている。
 ちなみにヒロポンは「疲労にポン!」ではなく、「philopons」という仕事を好むというギリシア語の意味である。

p115 フグ毒には人工呼吸
 フグ毒の救命で最も大事なのは、呼吸の確保である。人工呼吸をしっかりやれば致死率は6%程度になるらしい。

p119 銀杏は歳の数まで
 言い伝えで「銀杏は歳の数まで」といわれる。銀杏を食べすぎると、GABAと呼ばれる鎮静作用のある脳内物質の分泌を抑え過剰興奮状態になる。度が過ぎて痙攣状態になる。

p124 umami
 味覚の旨味(L-グルタミン酸ナトリウムなど)は日本人が発見した。だから海外でも旨味はumamiである。

p124 苦みと年齢
 酸味は果実の未成熟や腐敗、苦みはアルカロイド系の味、つまり毒素を意味する味覚と言える。だから子供は苦いものや酸っぱいものを嫌うのかもしれない。歳とれば耐性がつくから好むようになるのかな。

p127 猫にアワビ
 言い伝えで猫にアワビを与えると耳が落ちるという。アワビには餌の海藻に含まれるピロフェオフォルバイドaが含まれており、これを猫が食べて日光浴すると化学反応が起きて皮膚炎を起こす。食べ過ぎるとついには耳を落としていうということだろう。

p147 ドライアイス
 400gのドライアイスは室温1時間で200㍑のCo2になる。室内が2000㍑の車内でこの量のドライアイスを溶かして、一時間締め切っていると中毒を起こす。

p180 ブルガリアの事件カッケー
 ブルガリアから西側世界に亡命したブルガリア人作家の暗殺がすごい。1978年、バスを待っているところでこうもり傘に仕込まれたガス銃で毒針を飛ばされて死亡した。この時の毒はリシンだった。

p197 日本もアヘン戦争をやっていた
 1931年の満州事変の時期に関東軍は満州と華北でアヘンを流行らせていた。関東軍は極秘に芥子を栽培して麻薬を製造していたようだ。アヘンで人民を骨抜きにして、さらに外貨も巻きあげた。

p199 兵隊病
 クリミア戦争、アメリカ南北戦争、普仏戦争で医師はこの頃から使われ始めたモルヒネを使いまくった。その結果、戦傷者にモルヒネ依存症が多数出た。これを「兵隊病」といった。

p231 葛根湯
 葛根湯には生薬のマオウが含まれており、そのエフェドリンはドーピングにひっかかる。

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 毒は教養である。

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2014年11月21日

Posted by ブクログ

自然界に元からある毒から人間が作り出した毒まで載ってますが
やはり一番の読みどころは毒を使った犯罪の説明でしょうか。
毒と薬は表裏一体、というか医毒同源。
さじ加減によって薬にも毒にもなる、
病原菌やウイルスと同じく
人間にとって毒でも他の生物には全く影響を現さない
結局毒というのは人間の都合によりけりってところでしょうか。

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2014年01月09日

Posted by ブクログ

 毒とは何かがわかる良書。前半は毒の基本、後半は毒にまつわる事故・犯罪、最後に麻薬について説明している。麻薬は毒の定義からは外れるが毒として作用することから扱っている。
 フグや毒キノコは当然毒があるとわかっているが、普段何気なく食べている銀杏やフキ、ワラビ、どくだみ茶にも毒となる物質が含まれていることに驚いた。これらは少しならよいが食べ過ぎや体質によって中毒を起こすという。またスズランの花を挿しておいたコップの水を飲んで死に至ったケースなど身近なところに毒となるものがあり注意しなければならないと思った。
 毒と薬の関係も面白かった。毒と薬というのは化学的な構造によるものではなく人間に有用であるか害があるかによるものでしかないという指摘から始まり、元々薬として使われていたものが実は毒であったということもあり、やはり気をつけなければならないと思った。
 内容とは直接関係ないが、冒頭に凡例、巻末に参考文献一覧、本文中には引用元の併記と正しい論文の書き方で構成されているので、論文を書く参考にもなると思う。凡例や本文中の引用元の省略はある程度仕方がないと思うが、学術的な内容にもかかわらず参考文献すら省略することが多い中、ここまでしっかりとした構成になっているのは却って新鮮だった。

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2012年06月09日

Posted by ブクログ

毒の基本知識から、毒の分類、毒にまつわる歴史、毒と食べ物、犯罪や事件と毒、麻薬と覚醒剤まで、様々な毒を取り上げる。
毒にまつわる犯罪の章が面白かったです。化学が苦手で構造式とか分類の細かい話は全部流し読みですけど・・・。でも、薬と毒は表裏一体だということがよく分かりました。まあ別にキノコ狩りの趣味もないしトリカブトとかも身近にはないので、正直ギンナンとかがへえ~って感じでした。クレオパトラのヘビ毒と、ところどころ出てくる小説との関連が面白かったです。毒に限らず化学物質など、薬と言われるようなものにも気をつけたいものですねえ。

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2013年04月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

毒と薬は表裏一体。

毒にまつわる様々な話題が紹介されている。とりあえずアルカロイドが要注意な事はわかった。化合物の構造式も併せて紹介されているが、構造式を見ただけではどの危険性は想像できそうもない。新規化合物の合成は慎重になった方が良さそう。

ところで巻末には東日本大震災について触れられている。沿岸部近辺に保管され、あの津波で流されてしまったであろう毒物、劇物、その他様々な試薬類は、今後どのような運命を辿るのだろうかとふと思う。

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2013年01月06日

Posted by ブクログ

理系の知識もほしいなあということで手に取ってみた第一弾。毒の知識は、将来も役立つかなあということも背景にはあった。
本の内容自体にはあまり関心が持てなくて、ただ単に感心して終わった。

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2012年08月26日

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