【感想・ネタバレ】堕落論のレビュー

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ネタバレ

角川の夏の100冊に選ばれている。
堕落することの可否とは別に、堕落していく必然性のようなものを記載しようとしている。
正しいことのみを追求しようとすると、ある面では堕落していくことになるかもしれない。
堕落することによって、初めて本当に大事なものが何かが見えてくるのかもしれない。

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2011年12月23日

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単純に好きでした。彼の理想論とでも言えてしまいそうな大胆な論理が、考えたこともない角度から言い表わされていて。しかも納得させられるし、深いし、救われる。堕落論以外のも面白い。
難しいから、何度も読むべき本。そして毎回新しい発見ができそうな本。はじめての坂口安吾だけど、いい出会い。時代は関係ないね!今読んでもまったく、新しいです。

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2011年07月23日

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キルケゴールの『死に至る病』と同時に読み進めた結果、互いに通ずるものがあると気づかされ、とても面白かった。

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2010年07月15日

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有名な坂口安吾の堕落論。
ある意味哲学書だと思ってます。
「堕ちていくこと」に「救い」を見出す。
この言葉に何度も助けられました。
恋愛論もおススメ。

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2009年10月04日

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人間だから堕ちるのであり、生きているから堕ちるだけだ。
堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身を発見し、救わなければならない。

坂口氏の言葉に救われた感が毛穴からほとばしりました。

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2009年10月04日

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我が青春の1冊!!!!!!
あの日、私は生きていこうと思った!!!!!!
高校を辞めて絶望していた私を救ってくれた本。

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2009年10月07日

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【日本は負け、そして武士道は亡びたが、堕落という真実の母胎によって始めて人間が誕生したのだ】
安吾先生の書く文章はすっと胸の中に入ってくる。堕落論とは堕落せよといわけではなくて、立ち上がれという意味だ。

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2009年10月04日

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安吾の最も脂にのっていた時期の評論集。
日本文化私観/青春論/堕落論/続堕落論/デカダン文学論/戯作者文学論/悪妻論/恋愛論/エゴイズム小論/欲望について/大阪の反逆/不良少年とキリスト

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2009年10月04日

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ネタバレ

日本文化私観、堕落論、続堕落論のみを再読

日本人としての強みは旧来の道徳観や美徳、情緒。その回帰こそが、堕ちてく社会、民主主義、資本主義の中で重要なことになりそうな予感はしていた。

一方で、旧来の道徳観などが崩れ去り、新たな価値観が日本に導入されようとしていた全く逆のタイミングでかかれた堕落論。ではその内容も全く正反対のものなのか。決してそうでなかった。

日本文化私観では、古くからある伝統的なものに対して、厳しい態度を取りながらも、真に必要なものであれば生き残るべしという姿勢を見ることができる。

また堕落論、続堕落論では、旧来の道徳、思想、価値などすべてを剥ぎ取り、徹底的に落ちることで、再び自分自身をとなり、自分自身を救うことができると述べている。

人は無限に堕ち切れるほど堅牢な精神に恵まれていない。何者かカラクリによってたよって落下を食い止めずにはいられなくなるであろう。それのカラクリをつくり、そのカラクリをくずし、そして人間は進む。堕落は制度の母胎であり、その切ない人間の実相を我々はまず最も厳しく見つめることが必要なだけだ

という言葉で終わる。

旧来の価値観をくずし、新しい価値観を実装し、またその価値観を崩し、ただしいものを求め続ける。これが人間であり、歴史の中で繰り返されてきたことなのかもしれない。だから私たちも堕ち続け、つくり続け、崩し続ける。

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2019年10月14日

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坂口安吾『堕落論』角川文庫

表題作品の「堕落論」の他、日本文化、青春、文学、夫婦、恋愛、小林秀雄、太宰治等に関するエッセイが収められている。

ー生きよ堕ちよ、その正当な手順のほかに、真に人間を救い得る便利な近道がありうるだろうかー「堕落論」より

戦後70年ということで、当時の若者たちの絶大な支持を得たらしい本著を読みました。

おもしろい。

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2015年08月01日

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 第二次大戦直後に若者達の強い支持を得た「堕落論」ほか数編を収めたエッセイ集。「堕落論」で展開される考え方もよかったが、むしろ他のエッセイで書かれた文章の中に興味深いものが多い。文化、文学、恋愛、内省、実存、政治、宗教など、ほとんどの分野における著者の考え方を網羅しているといえるのではないか。それぞれの場面で本業ともいえる文学論を絡めているため、一本筋の通った思想を読み取ることができる。なかには、現代においては一般的な考え方が、当時では異説として扱われていた様子をみてとることができ、そこに時の流れが感じられるような点もまたおもしろい。いずれにしても、作家など自分の思想を表現することを生業とする人達は、いつの時代も孤独を抱えて生きていくものなのだな、ということを強く感じられた。

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2014年01月25日

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ネタバレ

 最も読んでよかったのは、『不良少年とキリスト』だ。フツカヨイ的……。なんてすげぇ言葉だろう。太宰治についてこう書かれたことは、もっと多くの人が知るべきだと思った。『人間失格』を読んで、偉人を同一視して同化し、浸る人は多いんだろう。その多くの人が、どこかで誰かや何かに出会い、人間の闇を知った上でそれだけじゃないと学ぶ。間違いなく名著であり、読まれるべき本であったけれど、太宰治が自身を追い詰めた決定打にもなったんだろう。読めば、より同一視が進む人の方が多いのかな? 俺はそうだった。今回は免疫から、少しの間で消えるものだったけれど。読後、多くの人が克服して人生に支障が出なくなるものに、作者自身が終わらせられてしまったのであれば、なんと皮肉なことだろう。太宰のこの闇があまりにも深く、それが生み出した状況からだったのだろうけれど。
 俺の「堕落」についての言葉のイメージは、「怠惰」に近いものだった。もしかしたら、この著以降、「何もしない堕落こそ最も忌むべき堕落」という意識の微妙な変容が起こったのかもしれない?
 「人は永遠に堕落し続けることはできない」最近、自分自身がとんでもないことをしてしまった。人の記憶に深く介入して道を正してもらおうと(この時点でとてつもない傲慢が出ているが)、自身の悪い部分を全て出した罵倒をした。人間として最低な言葉の数々を口にして、人生で最も恥じ、ようやく俺の堕落は終わったと感じた。該当するいくつかの悪い部分から出た言動はもう二度としないし、できなくなった。ここが俺の、堕落の底だったんだろう。深すぎる羞恥が俺の堕落の止まり方だったんだろう。曖昧なものを言葉にしてもらう喜びは、深い。心からありがたい。そして『不良少年とキリスト』を同時に読ませてくれた編者にも感謝したい。一緒でなければ、俺には分からなかった。
 宮本武蔵の人格とそれによる生き方や、武士道は日本人から遠いものであるからこそ美しい(また美しく遠い)という考えには感嘆し、そして何より「人は美しいものを壊さずにいられず(処女は刺殺され)、そのため美しく美しいまま終わってほしい(死んでほしい)と思ってしまう」と言われたのには、揺るがされてしまった。でも違うことも思う。
一生涯美しさを貫けなくても構わない。それでも正しく堕落し、人生の大部分と終わる瞬間から少し前までの間美しくあれれば、それは十分に素晴らしく、それが人にできる最大限。そして、そう生きて死ぬために、人は生きていくべきだ。これも、坂口安吾より俺の智がひどく浅いだけでなく、日本人的な楽観思考によるのかしらん? それに加えて俺が上を向いているからなら、嬉しい。

なんかレビューってより日記になったな。

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2013年06月20日

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ただ一言、「なんと無茶苦茶な文章なんだ」と言いたい。
初めはいくらか理路整然としていて、言いたいことをしっかり言っている。
ところが、終わりになるに連れて、何を言いたいのかわからない。酒に任せ、急いでつけたような結論。
だがそれが、人びとにこの堕落論が面白いと言わせる所以たるものなのかもしれない。わかったふうな口を利いているが、ぼくは実は何も理解してはいない。ただただ親近感が湧いている。思わず苦笑してしまうような文章。
ためになる、ならないで二分するような本ではないだろう。読むか、読まないか、ただそれだけである。人に読ませる本である以前に、これは坂口安吾が自分で書いたその証左であるだけにすぎない、とぼくは思う。

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2013年03月11日

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生きているときに要るときがある気がする。角川クラシックスを選んだのは偏に装丁の為。堕落論以外も好い。

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2012年05月13日

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久しぶりにこんなジャンルを読んだもんだから、読むのに時間がかかってしまった。

安吾の意見すべてに賛成するわけではないけど、ここまで書いてくれると読む側もスカっとする。
青春論・堕落論・悪妻論・恋愛論・エゴイズム小論・欲望については特に共感した。何と言うべきでしょう、ううむと唸らせるような反骨精神とでも言うべきか。

読むと喝が入ります。

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2009年10月04日

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ちょっと難しいけど、とっても共感できます。人間だから堕ちる。堕ちることによって、堕ちきることによって自分を発見する。なるほど、って思うんだけど、堕ちきる勇気がなくて、私は今日も、空中でもがいてる。

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2009年10月04日

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真っ直ぐに薀蓄。
「生きることだけが、だいじである、ということ。たったこれだけのことが、分かっていない」

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2009年10月04日

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安吾の思想の集大成でもある『堕落論』は時代が違えども現代を生きる私たちに勇気を与えてくれる気がします。

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2009年10月04日

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小学校高学年のときに読んで「変なこと書くなぁ」と思っていたけど、30過ぎて読んだらなるほどそうだと。それだけ年をとったということか

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2009年10月04日

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坂口安吾の社会評論と作家評論を集めたもの。
日本文化私観や続堕落論における日本人論・人間論はややシニカルだが、キレがある。20世紀後半に人間科学が人間の思考の癖や非合理を解明する以前は、「人間がどういったものか」という問いに最も精緻な回答を持っていたのは、安吾のような一部の文学者だったのだろうと思わせる。

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2019年07月31日

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ネタバレ

はるか昔に友人に勧められた本。ようやく読めた……!
「田舎暮らしって憧れのように語られるけど、ふたをあけたら全然そんなことないからね!」みたいな文章に凄く共感……。

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2015年09月05日

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坂口安吾の名小論集。今でいえばコラム集と言ったところか。戦争が終わり、生き残った人々がなお生きなければならぬというところで、刹那的なニヒリズム風の物言いで裸になって堕落しろ、すなわち旧来の美徳や道徳を捨て心の赴くまま生きよと主張する。
マンデヴィルばりの私悪は公益論というわけではなく、イエーリングばりの権利論でもない。もっとざっくりと、第一の戦後の当時を生きた人々の心をうまく言葉に落とし込んだものである。ただの読み物としてはそれなりだが、そのようなコンテクストから読むと見えてくるものがある。

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2012年04月26日

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学生時代に読んでいたと思うけれどもう一度読んでみた。
相変わらず、内容を覚えていなかったのには自分で驚いた。
戦争後の勇士たちが闇屋になり、未亡人が他の人の面影に胸を熱くする。
それこそ人間たるものであり、いくら政治で決めたって変わるものではないということ。
人間は堕落するけれど、それが常だけれど、際限なく落ちていくわけではない。
だから、落ちきれば良い。そこから見えてくるものがある。
天皇制について言及していたり、60を過ぎた戦犯たちが法廷に連れ出されるこことと
20で英雄のまま死に靖国に祭られることの価値如何、そして日本人がそもそも2君に仕えたり
昨日の敵と今日友になったりする民族なのだということ。
ここまで書くのかというのを読んでいて心配してしまうような文章であり
発表当時に人々の関心を呼んだのは当然だと思った。

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2009年10月04日

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漫画でなく原作を読んでみた。堕落論と続堕落論と解説のところしか読んでいないのでレビュー書くのは微妙だけど、まぁこういう読み方もたまにはいいかな。
「原作挫折→まんが→原作」って感じで読んでみました。原作を最初に読んでみたときはもうチンプンカンプンでしたが漫画読んでから読んだらそこそこ読めました。漫画なかなか凄いじゃん!それでもわからないとこ多数で萎えましたが!

漫画は堕落論と続堕落論が描かれていることに気づきました。
「続」の方が歴史的カラクリを具体的に説明しているためわかりやすいです!原作を読む人は「続堕落論→堕落論」って読んだ方が良いかもしれません。

しかしこんな10ページくらいでここまで社会に影響を持たせるっていうのは凄いな〜!時代が時代ってのもあるけど、当時の人たちがこれを読んだら今の僕たちが感じる以上に半端なくビックリするんだろうな〜って思いました。今までのなんだったの?的なね。

内容は「まんがで読破」の方のレビューで書いたとおりなんですが、原作では原作ならではの表現があってそこが面白かったです。たとえば、「武士道は人性や本能に対する禁止条項であるために非人間的反人性的なものであるが、その人性や本能に対する洞察の結果である点においては全く人間的である。」というパラドキシカルな表現など、すごって思った!
評論だけあって受験時代の現代文の超難しい版って感じで大変でした。

美しいものを美しいままで終わらせたいというのは小さな人情で、特攻隊は闇屋へ、未亡人は新たな面影へ(恋)、天皇は人間へなるところから本当の人間の歴史が始まるんだというこの主張。正しいかどうかは抜きにして面白い洞察でした。
落ちるところまで落ちきって自分を発見し救う。堕落自体は悪いことだが、真実をつかむためにはしょうがないことだそうです。だからこそ堕ちるときに徹底的に堕ちろと言っています。

久々に深い文章を読んだら疲れちゃいました。
いよいよ3年生も始まったな〜。。。しっかり堕落しているので大丈夫かな?笑

安吾の書斎汚ったねー。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

2年前くらいに読んだので、記憶G確かでない。
堕落しろ。そして自らの愚かさに気付け。というようなことが書いてあったような…違うか。
自分が凹んで無気力になってるとき、自暴自棄になってるとき、調子にのってるとき、そんなことを思い出す。そして堕落から脱する。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

高校時代にハマった坂口安吾のエッセー集。
「人間は堕ちる、生きているからこそ堕ちる」、に納得。
堕ちるぞ、そして堕落するぞ!

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

論調にパワーがある。

整然とした論文が好きな人には納得できないだろうが、感情で生きてる人には響くだろうなぁと。

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2009年10月04日

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