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時折読み返す一冊。財務諸表の数字の背後には、会社によって様々なストーリーがあること、状況改善の打ち手も会社によってテーラーメイドする必要があることを思い返すようにしている。どこまで実戦で使えているか怪しいが。
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経営分析の手法が素人にも分かりやすく書かれている。
数字で判断することが大事だが、人間心理や事業の全体像をまず把握して仮説を立てることの必要性がよく分かる。
事業が儲かるか儲からないかの判断をどのように行うか実践的に書かれている。コンサルの理論本という感じではないのが良い。
とはいえ、数字で判断するための簿記の知識は社会人として身につけて(勉強して)おくべきだとは感じた。
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事業を理解するノウハウが詰まった本。具体例が分かりやすく書いてあり、理解しやすかった。今後の経営分析に生かせる内容をまとめる。
〈財務〉
分析=比較。売上と費用の構成と関係性を理解する。わかるは分ける。単品ごとの利益率を知る。財務諸表は良い悪いではなく、理由を知ることで事業モデルや儲かる仕組みがわかる。
事業モデルからP/L、B/Sを予想する。どれくらいの売上?資産は何が必要?
〈事業〉
・経済性の理解
規模/範囲/密度(ドミナント戦略)/ネットワークの外部性
顧客のスイッチングコスト
バリューチェーン内の立ち位置。垂直統合型か、水平分業型か
機会事業か障壁事業か
・儲かる仕組みを知る
経営者の素質/会社のステージ/組織体制
・フレームワーク
分析の中に経済性の要素も入れる
定量的な数字を元に立案
・ヒト
数字だけでなく、現場のリアルな気持ちも理解
〈To do〉
・業種ごとの粗利率や営業利益率はなんとなくわかるようになっておく。
・簿記2級の取得
・業種、個社ごとの経済性を理解する
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PLで事業モデルを掴むための材料を与えてくれる。BSはその事業がこれからも持続性を持てるかどうかの健全性についての情報を提供してくれる。
→数字と睨めっこする前に、事業内容を想像し、生き物として数字を捉えることさわ大事
PLを突破口にして、その会社で何が起きているのか、どんな活動が行われているかの仮説を立てる。つまりPLで事業モデルをイメージする。
BSもまた事業実態から出発する。在庫回転期間と想定回収サイト(他にも販管費や人件費、家賃など)から運転資金の最低ラインを見積もる。
また、その上で勝ちパターンを考える上では、経済メカニズムを考える必要がある。
ここで言うのは、以下。
・規模の経済が効くか(またそれはどの範囲で効くか)
・範囲の経済は効くか(現状リソースを維持して拡大出来るか)
・人間心理的な障壁は無いか
・密着の経済は効くか(ドミナント戦略による顧客や地域に密着してコスト効率化出来るか)
・地理的な特性をどう活かすか(都市と郊外では人の入りが異なるため、人件費をどう濃淡をつけるか)
・ネットワークの外部性はあるか(普及がさらなる普及を呼ぶか)
・スイッチングコストは高いか(独占・寡占しているか、高い場合に利鞘を大きく取れるか)
・市場は黎明期か、成長途上か、成熟か
これらの視点を3C分析な5 force分析などの定性分析と合わせて、定量データとして組み合わせると、物事がクリアに見える
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生きた経営分析のあり方が学べる。「表面的に数字を見るのではなく、そこからいかに想像力を働かせられるかが大事」というメッセージが、個人的に最も歩留まっている。
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良著である。理論上のコンサル論ではなく、具体的で実践的な内容だった。財務系の知識が若干必要だが、少しでも知識があれば、その使用法を広げてくれる。同著者の本をもっと読みたい。
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「仮説と検証が大事」と聞いて疑う人は誰もいないと思う。
ただ仮説の立て方について、何から始めればいいのか、何を考えなければいけないのか、日頃からどんな準備、心構えが必要なのかを教えてくれる本。
業界特性、事業エコノミクス、PL/BS/CFから見えてくるもの、これらを間を右往左往するのではなく、仮説と検証を繰り返すことで、分析の精度、アウトプットの質がグッと上がる気がした。
自分自信の置かれている業界だからこそ、近視眼的で見えていないものがあるはず。本書を再度読み返して、分析結果の質を底上げしたい。
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リアルな経営分析とはなにか、数字の分析のみならずその数字の裏側にある物語まで読み取る力をつける必要があることを学んだ。
会社の生死を分ける剣ヶ峰に立たされた時に(そんな場面に出会いたくないが)読み返したい。
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リアルな経営分析とは何かを考えさせられる本。
アカウンティングを学び財務三表の見方を理解していたが、財務諸表上の数字を見て財務指標分析をするといった数字上の分析手法では本当に実態にあった適切な分析ができるとは言えないということを理解した。
その分析対象の企業がどんな会社かを定性的に想像できることが何よりも重要。
行っている事業はどんな構造でどうやって儲けているのか、その業界の構造がどうなっているのか。
今ライフサイクル上のどこに位置しているのか。
取引先はどんなところか、それが意味するところは何か。
P/Lからその会社の事業構造を具体的に創造し、そこから仮説を立て、違和感のある数字を確認する。そして、B/Sを見て資産状況から何が言えるのかを考える。
リアルにその会社の実態を創造し、置かれている状況から考えられる課題を見極めて財務諸表と比較し定量的な課題の答えを見つける、そういった分析の仕方が学べる。
身近な商材の例をとってわかりやすい内容になっている。
また、規模の経済や範囲の経済、密度の経済、ネットワーク経済性といった事業経済性の基本も学べる。
日頃からビジネスの具体的想像を意識させてくれる良い本である。
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最も印象的だったのは、「企業と生物は一緒。動的平衡を保っている。むしろ企業の方が複雑かもしれない。アメーバから霊長類まで、同じ土俵で論じられるか?」普段感じていることを言語化してもらえた気がします。
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会社は生き物(無形物であり、動的平衡な物)という当たり前の事を認識し、セオリー通りの理論上の経営分析ではなく、地に足のついた分析の重要性を述べている。同じ業界であっても事業モデル、成長ステージ、市場成熟度、戦略の違いによって収益構造は異なり、事業構造や現場の実態を理解することで適切な経営分析ができる。最初に数字ありきではなく、先ず活動ありき、事業構造を想像できることが重要。リアルな経営分析を行うにあたっての基本的な心構えと、方法論が書かれている1冊。
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ただ数字の意味を知っているだけでなく、その使い方を理解することが大事、ということはよく言われることだが、そのノウハウが書かれた良書。
再読する必要あり
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企業財務に携わる者として、読んで非常に参考となる良書だと感じました。
大事なことは、
①全ての基礎である簿記と業界専門知識を理解していること
②数字が全てだが、いきなり数字の分解から入らないこと
③同じビジネスを手がける会社でも同列比較するのではなく、それぞれのビジネスモデルの本質を掴むこと
④想像力を働かせて自分で三表を組み立ててみること
⑤好奇心を忘れず、仮説を立てながら場数を積むこと
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冨山さんの話を聞く機会があり、色々と修羅場をくぐっているだけあってその話には大変惹きつけられた。そのときにも経営者は数字が大事、ということも言われていたこともあり、であればと手に取ってみた。
まず会計による経営分析には限界があるということ。財務諸表を読むことができることは当然必須のことではあるが、その数字の意味するところを理解するためには、その企業の成り立ちや競争環境を理解する必要があるということである。至極当然であるが、そのためにはセンスと経験がいるということなのかもしれない。
大きな危機にあるときには、細かいところではなくて、インパクトの大きなところだけに注目しないといけない、規模の経済が利くか否かは当然ながら条件に依存する、合併によるシナジー効果が自動的に出ることはめったにない、密度の経済やネットワーク効果が重要、などといった言葉が並ぶ。
結局は、人間心理であり、人間音痴では、正しい経営分析はできない、と言われると場数を踏まないとなと思うのである。
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MBAの先輩推薦の為、購入。
分かりやすく、タイトル通りリアルなノウハウが記載された一冊。
経営分析素人の私ですら、なるほどー、と思える。
惜しむらくは、部分的に文章が下手なところがあり、意図が掴みづらかった。編集チェックが甘かったのか、そこだけ他の人間が書いたのか。
しかしながらまあそれは些細な事で、この人の他の本も読んでみたいと思っている。
Posted by ブクログ
以下のことを意識しながた企業分析を行い、
その会社の裏にある構造的な経済性を知ることで本当の姿が見えてくる。
コスト面での分析は自社の共有コストに着目し、
事業モデルのうちで規模の経済、範囲の経済、密度の経済の
どれが大きいのかを掴む。
市場分析では顧客サイドの経済性を探る。
顧客の行動様式や価値増大の要因(例えばネットワークの外部性)、スイッチングコストの高め方などからも分析してみる。
そして産業全体の中でその企業がどの位置にいるのかも分析する(インダストリー・バリューチェーン)。
リアルタイムのポジショニング的な面と、将来のシナリオに応じた位置付けなどを見る。
Posted by ブクログ
財務諸表の見方とともに、数値だけでは見えない部分の分析方法がよく分かる。特に最後のトマトの卸業者を例に取った分析のケーススタディはわかりやすく面白い。数値をいかに単価☓販売数に落とし込みリアルな手触り感のあるものに落としこむか、そして、一個あたり利益はいくらかを考えることの大切さをよく理解できた。実際に自分でも分析してみて力を付けたい。
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利益構造を誤って認識しているものもあって楽しく読めた
実際の会社をこのように経営分析できるようになるために、日頃から仮定と検証を繰り返していこう
Posted by ブクログ
当たり前に思える部分もなくはないが、本質的な分析およびリアルな勘所を押さえた話は参考になる。
<メモ>
規模の経済が働く世界、働かない世界。
範囲の経済性、資源の有効活用。相乗り。
密度の経済 ドミナント戦略
ネットワーク外部性
スイッチングコスト
相場観を身につける。いろんな商品・サービスの価格が浮かぶようにしておく。スーパーなどでも価格をみて、原価・商流を意識する。
事業が本来持つ事業サイクルを意識して判断をくだすこと。
Posted by ブクログ
筆者の経験によって裏打ちされた、経営分析を行う上での留意点が数多く記されている良書。「ビジネスモデルからPLを想像する」章は個人的に最も興味深かったです。
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画一的な経営分析では、経営の舵取りはできないことを示唆した本。
1.隠れた病気を発見し、今後の治療と将来の予防に役立てるのがリアルな経営分析であって、過去を評価するためのものではない。目線は常に未来に向いている
2.リアルな経営分析では企業ごとの実態の違いに目を向けなければいけない。全てを一括りで扱う投資家向けの財務分析の世界とは違い、りんごとみかんを一律指標で分析・比較してはならない。
3.経営分析はナマの事業モデルをつかまえることからスタートする。みかんとオレンジは、よくよく見ないと区別がつかない。
4.細かい業界専門知識を持つことは、必ずしも経営分析力に直結しない。「結局どうなのか」を知るには、売上インパクト、コストインパクトの大きな部分に目を向ける必要がある。
5.同じビジネスでも、業界ポジション、成長ステージやスピード、経営者の資質と組織との関係性などによって、企業を見るための「ものさし」を変えなければいけない。
6.経営分析はまず数字から。数字をもとに背後にある企業実態を想像する。出てきた仮説を現場に足を運んで検証して企業の実像に迫る。その繰り返しで分析の質を高める。
7.PLを突破口に木々用実態を思い描き、BSで確認し、最後はウソのないCSでチェックする。
8.簿記は必ずやっておくべき。現場で使える経営分析の能力は、しっかりした簿記の土台の上に築かれる。
9.世の中は教科書通りには運ばない。本当の観察力、想像力は経験を積むことでしか培われない。そして、その学習スピードは、数字と人間の両方に対する「好奇心」次第。
10.戦争に勝つのはより多くの情報を持っている者。経営改革という戦争の勝者になりたかったら、経営分析力を磨け。
11.当事者意識を持たずにいくら決算書を眺めても、付け焼き刃の知識しか身につかない。経営の修羅場、ガチンコ勝負に飛び込め。
12.たかが会計、されど会計。せっかくの人類空前の発明品は都合よく使いこなすべし。
13.経営分析の目的は、まずは勝つためのルール(儲けの仕組み)を理解すること。経済原則、特にコストを支配する法則が何かは必ず押さえるべし。
14.事業の経済メカニズムについて、世の中は誤解だらけ。安易に「規模が効く」と思い込むな。まずはありのまま現実を凝視し本質を洞察せよ。
15.単純に規模を拡大しても、その効果が得られる業種は、実は驚くほど少ない。共有コストが薄い場合、むしろ規模の不経済が働き、勝敗を決めるポイントは拡散する。
16.優勝劣敗の構図が本当に変わるのは、経済構造が変わったとき。そこで当該事業が消えゆく運命なのかを見定めるのも、経営分析の大事な仕事である。
17.経済の本質のひとつは、人間心理である。人間音痴では、正しい経営分析はできない。
18.世の中の多くのビジネスを支配しているのは、実は「密度の経済性」。単純な「規模」だけでなく、「密度」の持つ意味にも着目せよ。
19.同じ事業のように見えても、購買行動、立地、業態などによって経済構造は異なり、重要な経済指標も違ってくる。「違いのわかる」分析者になれ。
20.普及するほど利用価値が高まるネットワーク型の商品・サービスの場合、リスクをとって全速力でシェアを取りに行くことが正しい行動となる。先手必勝!
21.イノベーションなどによって、市場の創造〜成長〜成熟は繰り返される。分岐点における競争ポジションによって個別企業のとるべき戦略も変わる。経営分析でもそのダイナミズムを見極めないとならない。
22.顧客が他社製品に乗り換えるスイッチングコストを高めることは、提供「価値」を「適正価格」として実現する基本中の基本戦略。顧客サイドの経済性を分析せよ。
23.見た目は同じ工場でも、系列取引の割合を見極めないと、経営の実態に近づくことはできない。B to Bビジネスでは、このような産業構造的な視点からの経営分析を忘れるな。
24.インダストリー・バリューチェーン全体の成熟度合いとイノベーション、その中での位置付け(より多くの価値配分を勝ち取れるポジションにいるか)の両方に目を配らないと、企業の将来の競争優位性は掴めない
25.大競争時代の勝ち抜きの決定版は、スモール・バット・グローバルナンバーワン・モデルで、価値(価格実現力)とコスト(規模の経済)の両取りを狙うこと。スモールセグメントでのシェアとコスト、そしてスイッチングコストに着目せよ。
26.儲かっているビジネスこそ要注意。運と実力を冷徹に見極めよ。
27.経済メカニズムの視点を各種分析枠組み(3C分析や5Forces分析)にしっかりと入れることで、個別企業のあるべき姿と、その裏返すでその企業が直面する問題点や課題がよりクリアに見えて来る。事業経済性で本質に迫れ。
28.単価と数量を掛け合わせれば売り上げがわかる。売り上げを1日、1店舗、一人あたりに細分化すれば具体的な姿が見えて来る。
29.PL全体でのストーリーをつかみ、BSでそれを確認する。どんなヒト、モノ、カネ、業務プロセスが絡んでいるかを、PLとBSからイメージ化できると「勘」が働き出す。
30.ある数字を見て異常に気づくためには、相場観が欠かせない。特に値段のリアル感に敏感になることは、あらゆるビジネスの基本である。あなたは今日のトマトの値段を知っているか?
31.単品管理を徹底すれば、どんぶり勘定の余地がなくなる。大抵の問題はそれで解決できるはず。
32.お約束通りにやる財務会計は出発点。分析者の経営センス、オリジナリティーが問われる管理会計こそがゴール。
33.売り上げを増やすのに、どのようなコストがかかっていくのか、どのような売り上げの伸ばし方が、コスト効率が高いのか、という「コストドライバー」の視点で勝ちパターンを見極めていくことが重要。
34.数字の分析を徹底的に突き詰め、壁にぶち当たり、悩み、苦しむことで、その会社の組織サイド、人間サイドの本質的な問題も浮かび上がってくる。
35.月次、四半期、年度決算がその事業のサイクルと一致しているとは限らない。当てる定規の長さによって、業績の評価や予測は大きく変わることは少なくない。
36.取引先や競合他社を見るときも、財務データ、経営データを分析することで、従来とは違った見方を手に入れることができる。プロが本気で分析するのは、その会社と事業の経済性(儲けを決めるメカニズムとその堅固性)と、財務の健全性(いざというときの生存能力)。この2点について、数字と業務実態がコインの表裏のように整合的に納得できるまで、徹底的に分析せよ!
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経営共創基盤の代表として、カネボウやJALなどの企業再生をリードし、日本のターンアラウンドコンサルティングのトップに位置する富山氏による、実践的な経営分析のノウハウをまとめた一冊。
経営分析というと、所謂3C分析のようなオーソドックスな定性分析を踏まえて、財務指標分析などの定量分析を絡めるやり方と思われがちであるが、重要なのは定性・定量分析の両面において「エコノミクス」という概念を含めるか、という点が本書での重要なテーマと感じた。
ここで扱うべきエコノミクスとは、
・コストサイドに影響する事業に関するエコノミクス
・売上サイドに影響する顧客に関するエコノミクス
の2つに分類される。
前者であれば具体的な概念として、規模/密度/範囲の経済分析、産業全体のインダストリー・バリューチェーン(自社のVCを超えて、最終製品を業界全体で構築するにあたってのVC)分析など、後者ではスイッチングコスト、ネットワーク外部性などが示される。
特に規模/密度/範囲の経済は全てが一緒くたに「規模の経済」というビッグワードで語られがちであるため、それぞれの特徴やその経済性が有効に働く事業モデルなどの具体例は非常に有用に感じる。
本当の経営分析は、「経済学(財務分析等の定量的側面)と社会学(その企業に関与する人の生態分析)の両面が伴って初めて成立する」という言葉は、シンプルながら非常に本質を突いた言葉だと思う。
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経営分析を行うにあたり定性、定量で満足するのではなく目的を持ちそれに向かい仮説を立てて課題解決していく事を述べている。
事前にBS、PL等の基礎知識があった方が理解は進む。
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経営分析、財務分析の実践的なノウハウが解説されている。よくある財務分析の知識を解説するものではなく、メーカー、小売り、通信、飲食ビジネスなど、業種毎の具体的なエピソードと分析事例がふんだんに使われていて、わりと中級者向けかなとも思う。
時々こういう本を読まないと、いろいろ忘れてしまうし、最新の解釈や分析が身に付いてとても良い。やっぱり自分は経営分析や財務が好きなんだなあと再確認。