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Posted by ブクログ
すごくわかりやすく、地に足のついた検察小説だった!
柚月裕子さんの佐方弁護士(ヤメ検)シリーズを想起させた。ぜひシリーズ化してほしいと思った。
主人公の区検検事、久我も、どこか脱力した雰囲気ながら、被疑者の「割り」に定評があるように熱意があって、思慮深く魅力的な人間。高校生の娘との関係に悩んでいるのも、リアルで面白い。
一方、後輩の新人検事、倉沢も、空回りするほどの熱意と、新人が故のシャープな正義を持っていて、これからの成長を楽しみに感じさせる。
地道な捜査を進める巡査、有村との相性もよく、とてもいいコンビ(カップル?)だった。
警察の捜査では、「思い込み」が大事なのかもしれないとする久我の持論には、納得させられた。冷静さが第一にあるという印象の検察と、警察の違いはそこにあるのか、と腑に落ちた気がする。
しつこくヤメ検弁護士になることを誘われ、その道を選ばなかった久我検事。有村巡査の故郷、鹿児島に異動した倉沢検事。それぞれの物語をまた読みたい!