【感想・ネタバレ】日本神判史 盟神探湯・湯起請・鉄火起請のレビュー

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前から気になっていたけど、真田丸で鉄火起請が描かれていたので読みました。
湯起請や鉄火起請など現代人から見れば異質ですが、当時なりの合理性など様々な例から検証しています。
高校の先生など歴史の小話のネタ本にいいかもしれません。

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2016年04月03日

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裁判の行方を、神の判断にゆだねる「神判」。

本書は、日本における神判の変遷や意義を概説するとともに

裁判の2側面―紛争解決と真実究明―の緊張関係について再考を促します。


個人的には、足利義教による神判の多用と、その分析がとても興味深かったです。

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2010年06月28日

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室町時代に全盛を迎える湯起請を中心に、中世~近世初期にかけての神判の歴史を辿る内容。豊富な事例を通覧することで、近世へ向けた中世の信仰心の変化が見えてくる過程が非常に興味深かった。

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2023年01月04日

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ネタバレ

[ 内容 ]
神仏に罪の有無や正邪を問う裁判―神判は、前近代の世界各地で広く見られ、日本では中世、湯起請や鉄火起請が犯罪の犯人捜しに、村落間の境界争いにと多用された。
熱湯の中に手を入れ、あるいは焼けた鉄片を握り、火傷の有無で判決が下される過酷な裁判を、なぜ人々は支持したのか。
為政者、被疑者、共同体各々の思惑をはかれば、神の名を借りた合理的精神すら見え隠れする―豊富な事例から当時の人々の心性を読み解く。

[ 目次 ]
第1章 参篭起請―鎌倉時代の神判
第2章 湯起請―室町時代の神判
第3章 ムラ社会のなかの湯起請
第4章 当事者にとっての湯起請
第5章 恐怖政治のなかの湯起請
第6章 そこに神はいるのか?
第7章 鉄火起請―戦国から江戸初期の神判
おわりに―世界文明のなかの中世日本

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2011年04月06日

Posted by ブクログ

近江の日野の馬見岡綿向神社へ「鉄火起請」の古文書の所在を確認するための旅から物語りが始まります。山相論の決着に神慮を求めていた日本人が描かれ、そして神慮を信じなくなっていく日本人が語られます。ここにも滅び去った文明を考えるヒントがありました。
あとがきの鉄火巻きと鉄火起請の関係についての考察も面白く読ませていただきました。

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2010年06月25日

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熱湯にの中の石を素手で取らせる湯起請、真っ赤になるまで熱した鉄片を持たせる鉄火起請……火傷の有無や程度に「神慮」を見出し、当人の罪を決定する裁判制度。今となっては荒唐無稽かつ残酷でありとうてい認めることのできないこうした裁判は、古代から近世に至るまで広く行われていた。当時の人々は何を想いなぜこうした裁判を採用したのか。古文書に記された100件近い事例を紐解き、当時の人々の心性や社会情勢を探っていく。
著者は当時の人々の篤い信仰心の故という素朴な見解には与しない(そのような理解は裏を返せば当時の人々を現代人とは相容れない存在として認識することでもある)。かわりに著者は、神判を積極的に進める理由を、紛争・犯罪の当事者、それを扱う統治者、紛争を抱える共同体それぞれの立場から綿密に考察してゆく。そうして明らかにされる理由は、現代人からも一定の合理性を見出すことができる。荒唐無稽で迷信的なようにみえる神判ではあっても、そこには人々が当時の社会情勢で生き抜くための知恵なのだということがわかる。

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2014年10月04日

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